HFが買い持ちする「VIPバスケット」 主力テック株の上昇めだつ

ゴールドマン・サックス(GS)は直近発行のヘッジファンド・トレンド・モニターのリポートで、「2018年10~12月期(4Q)に株式市場が下落したため、ヘッジファンド(HF)はショートポジションと総エクスポージャーを減らした」と指摘した。S&P500ベースの空売り比率は1.7%に過ぎず、2007年以来の最低水準にあるという。一方、HFは情報技術や一般消費財をオーバーウエイトにしつつ、金融は最も過小評価されているとのことだ。 GSが集計したHFの多くがロングとしている銘柄を集めたVIPバスケットは年初来で13.10%高と好調で、ベンチマークのS&P500(11.40%高)をアウトパフォームしている。VIPで保有が多い上位5銘柄はアマゾン・ドットコム、マイクロソフト、フェイスブック、アルファベット、アリババ・グループとなっている。これらの銘柄は前四半期もトップ5だったといい、HFの保有が多い主力ハイテク株が強い中、リスク許容度が高い環境なら外国人投資家の日本株買いが再開することも期待されそうだ。(片平正ニ) ★ゴールドマンが集計したHFの最重要ロング銘柄(VIP・青)と最重要ショート銘柄(VISP・緑)の推移 (QUICK FactSet Workstationで指数化、2018年末=100) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

「中国の司馬遼太郎」の遺言 アリババ会長も心酔、経済人と小説家の二刀流

【NQN香港=桶本典子】中国の時代小説である「武侠小説」の大家・金庸(本名・査良公鏞)氏が10月末に94歳で亡くなった。「中国の司馬遼太郎」ともいえる大人気作家で、代表作の1つ「射雕英雄伝」の映画は日本でも1996年に「楽園の瑕(きず)」のタイトルで公開された。金氏は香港有力紙の「明報」を創刊するなど上場企業オーナーとしても手腕を発揮。中国では最近、文化人による財テク不祥事が目立つが、金氏は小説家と経済人の「二刀流」を見事にやり遂げた。 「先生がいなかったらアリババは存在していたかどうか」――。中国電子商取引(EC)最大手アリババ集団の馬雲(ジャック・マー)会長は金氏の訃報を受け、ミニブログ上で追悼文を発表した。馬氏は金氏と20年近い親交があったといい、自社オフィスの会議室に金氏の小説から取った部屋名を付けるほどの大ファン。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席や台湾総統府も哀悼の意を表明し、華人社会における金氏の存在の大きさを印象づけた。 金氏の小説を座右の書とする政財界人が多いのは、登場人物が武術だけでなく商才もあるからだ。例えば「射雕英雄伝」の主人公は、知らずに優しくしたホームレスの娘が実は富豪の娘で後に結婚することになるなど、経済面でもサクセスストーリーを歩む。中国のネット上には金氏の小説の登場人物の財テク法を分析する書き込みがあふれ、小説を題材に銘柄選定法を説く株式投資家もいる。 金氏自身も「中国の歴史上、最も稼いだ文化人」と呼ばれたほどビジネスの才覚があった。1959年に明報を立ち上げたのに続き、週刊誌や月刊誌を次々創刊。旅行会社経営にも手を伸ばした。明報は91年に香港市場に上場(現社名は世界華文媒体)し、創業時の資本金わずか10万香港ドルから上場時で時価総額8億香港ドル(現在の為替レートで約110億円)の企業に成長した。 しかし金氏は明報上場後、保有株をほとんど手放している。当時の売却益は10億香港ドルともいわれた。市場参加者の間では「その後のネットメディアの隆盛を考えると、早めに紙媒体の株を売ったのは賢明だった」(地元証券会社のアナリスト)との評価が聞かれる。投資家として時機を見極める眼力も持っていたわけだ。 文化活動で一獲千金を実現した後、財テクに乗り出すお金持ちは中国にも多いが、みな成功するとは限らない。中国では国際的人気女優・范冰冰(ファン・ビンビン)さんが10月、脱税で巨額の罰金を科せられたばかり。有名女優の趙薇(ヴィッキー・チャオ)さんの株式投資トラブルなどの失敗例もある。その点、金氏は「武侠」の精神通り、投資の引き際も鮮やかだった。晩年は80歳を超えて英ケンブリッジ大学の大学院に入学し、学問に専念したという。 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

貿易戦争、投資判断引き下げで「中国売り」 アリババ急落、大型株ETFも

4日の米国市場で中国の電子商取引(Eコマース)大手のアリババ・グループが急反落し、3.84%安の156.13ドルで終えた。一時は153.87ドルまで下げ、52週安値(152.85ドル)に迫る場面があった。 JPモルガンが4日付のリポートで中国について投資判断をオーバーウエイトからニュートラルに引き下げたことが警戒された。リポートでは米国の関税措置で中国の輸出にネガティブな影響が出るほか、リスク・プレミアムが高いことからリスク回避の動きを引き起こす可能性があるなどと指摘し、中国を代表するアリババにも売りが発給した格好だ。  中国本土市場は国慶節のため1~7日は長期休場となっているが、この日の米国市場では中国の大型株に連動するiシェアーズ中国大型株ETFが2.44%安、ポータルサイトの百度(バイドゥ)が2.90%安となるなど中国関連銘柄が軒並み安となっていた。(片平正ニ)  ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

「習演説」で買われた中国関連銘柄 貿易摩擦懸念が後退

10日の米国市場で、航空機大手の米ボーイングが3.82%高、キャタピラーが3.50%と大幅高となり、2銘柄でNYダウを119.54ドル押し上げた。中国の習近平国家主席が、博鰲(ボアオ)アジアフォーラム2018の演説で、自動車などの輸入製品に対する関税引き下げや知的財産権の遵守などの方針を示したことを受けて貿易紛争懸念が和らぎ、中国関連銘柄に買い安心感が広がった。 中国の電子商取引(Eコマース)大手のアリババ・グループが4.25%高で大幅高。ポータルサイトの百度(バイドゥ)が3.19%高、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のレンレンも3.12%高となった。テンセントの米ピンクシート(TCEHY)は2.94%高だった。   また、上海総合指数に先行性があることで知られるiシェアーズ中国大型株ETFは3.15%高になった。   ※QUICKデリバティブズコメント・エクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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