トップライン◎ 生産ライン△ 米中摩擦、米CEOの景況感に透けるリスク

米有力企業の最高経営責任者(CEO)で構成する経済団体ビジネス・ラウンドテーブルが25日発表した7~9月期の景況感調査によると、経営者が米景気の先行きをどう見ているかを示す指数は109.3となった。前の四半期(111.1)から低下したものの、過去16年間の調査において5番目に高い水準。米中間の貿易摩擦は悪化の一途をたどっているが、「米国の経営者は依然として国内景気に対して強い確信を抱いており、今後数か月も雇用の拡大と設備投資を進める」(同会の会長でJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者)という。 内訳を見ると、雇用と設備投資はの指数はやや低下したものの売上高見通しの指数は上昇した。2018年の米国内総生産(GDP)の伸び率予想については前回予想から0.1ポイント切り上がり2.8%となった。 貿易問題に対して決して楽観視しているわけではない。今回の特別質問では高関税が今後の設備投資計画へ及ぼす影響を聞いた。約3分の2が「今後6カ月間の企業の設備投資の決定に悪影響を及ぼす」と回答したという。(岩切清司) ■米CEO景況感指数と米GDP(前期比年率換算)の比較チャート(米ビジネス・ラウンドテーブルより)    ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

やはり始まった? 中国の米国債売り 貿易戦争は金融摩擦のステージへ

18日に米財務省が公表したデータによると、中国の7月の米国債保有残高は1兆1700億ドルだった。2カ月連続の減少となり、1月以来の低水準だ。2017年8月(グラフ内の線①)に「米、中国に通商法301条検討、不公正貿易なら制裁も」と報じられて以降、米国債保有残高(グラフ赤)は減少傾向にある。米10年債利回り(グラフ青、逆目盛り)の推移とほぼ連動している。一方、その間のベルギーの米国債保有残高は増加しており、「中国+ベルギー」の保有残高は直近まで増加基調にあった。 ベルギーにはユーロクリア(国際決済機関)とスイフト(国際決済インフラ)があり、中国の減少分がベルギーに移管されているとの観測も根強い。しかし、7月のベルギー保有残高は4カ月ぶりの減少となった。 米中貿易戦争の深刻化を背景として、「ついに中国が米国債を売り始めた」との思惑が生じる余地がありそうだ。3%を超えた米10年債に一段の金利上昇圧力が生じることになりかねない。(丹下智博)    ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

株、海外勢が先物中心に買い越し 8月第5週

東証が9月6日に発表した8月第5週(8月27~31日)の投資主体別売買動向 (東証、名証2市場の合計)によると、海外投資家は現物ベースで5週ぶりに買い越した。現物と先物(TOPIX、日経225ラージ+ミニ合計)を合算した総額ベースでは2週連続で買い越した。 一方、個人投資家は現物・信用でともに2週連続で売り越した。総額ベース(現物+先物)でも2週連続で売り越している。 (QUICK特設サイトより) 北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉の進展期待など過度な警戒感がやや和らいだことで機関投資家のリスク許容度は高まっているとみられる。半面、日経平均株価で2万3000円に接近すれば売りが上値を抑えるレンジ相場が続いていることが、個人投資家の動きを鈍くしているもよう。新興市場では東証マザーズ指数が8月安値から半月で1割以上戻した動きとは対照的に、主力株への物色意欲は盛り上がりを欠いているようだ。 (山口正仁) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米中貿易問題が重い銅と大豆、銅と大豆で重たい米長期金利

国際商品の総合的な値動きを示すロイター・コアコモディティーCRB指数(グラフ赤)が、今月15日におよそ8カ月ぶりの低水準を付けるなど下落基調が続いている。 米中貿易摩擦への警戒感が高まった6月以降、商品市況の中でも特に下げが目立つのが銅(点線グラフ緑)と大豆(点線グラフ黒)だ。幅広い分野に使われる銅は景気の先行指標と言われ、主要需要国である中国の景気悪化が懸念されている。中国は米産大豆の6割を輸入しており、7月にはその米国産の大豆に25%の追加関税をかけた。 賃金上昇が加速しない状況では、インフレ期待は商品市況次第の面があり、米長期金利(グラフ青)とCRB指数の連動性は高い。米長期金利が再び3%台に向けて上昇するには、米中貿易問題が収束に向かい、商品市況が回復する必要があるとの見方ができる。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「やむなく利上げ」に気をもむ韓国 貿易戦争のとばっちりで株安ウォン安

韓国銀行(中央銀行)は12日に開いた金融通貨委員会で、政策金利を1.50%で据え置くと決めた。米中貿易摩擦の先行き不透明感が強まったため、5月ごろまで市場にあった7月の追加利上げ観測は急速にしぼんでいた。一方、米国が追加利上げした6月中旬以降は、通貨の韓国ウォン、韓国株とも下落基調が鮮明になっている。海外への資金流出が加速すれば、韓国銀行は金融政策で難しいさじ加減を迫られそうだ。 ■韓国ウォン(対ドル) 韓国銀行は会合後の説明資料で、国内経済は消費や輸出の良好さが示すように堅調が続いているとの認識を示した。世界経済については「力強い成長を続けている」とみる一方で、「主に世界的な貿易摩擦への懸念や米ドル高により、世界の金融市場の変動率は拡大した」と指摘。今後の世界の経済成長は保護主義の高まりや主要国での金融正常化のペース、米国の経済政策の方向性などによって左右される可能性が高いとの見解を示した。 韓国経済は回復基調が続いているものの、消費者物価指数(CPI)は6月で前年同月比1.5%上昇と、中銀が目標とする2%を依然下回る。雇用者数も伸び悩むなか、米国と中国などとの貿易摩擦が重荷として加わった。米中対立が深刻になれば両国にとどまらず韓国を含む世界のサプライチェーン(供給網)にも悪影響が及ぶとみられるだけに、韓国銀行は現時点では政策金利を変更せず状況を見極める決断を下したとみられる。据え置きは市場の予想通りだったため、ウォン相場の反応は限られた。 韓国は昨年11月に政策金利を0.25%引き上げ、年1.50%とした。半導体輸出などが伸び景気が堅調だったためで、利上げは2011年6月以来、6年5カ月ぶりだった。欧州の債務危機や、人民元切り下げに伴う中国発の金融市場の混乱による景気減速を受けて12~16年は毎年1~2回の利下げを迫られていたが、一転してアジア主要国で利上げの先陣を切ることになった。 野村国際やバンクオブアメリカ・メリルリンチは5月時点では7月の追加利上げを見込んでいたが、その後予想を変更。1.75%への利上げはバンカメは8月、野村によれば11月にそれぞれ後ずれするとの見立てだ。 今後、韓国銀行の意に反する形で利上げ圧力となりかねないのが、韓国を含む新興国からの資金流出懸念だ。韓国ウォンの対ドル相場は今年に入り1ドル=1060~1080ウォン台を中心に安定していたが、米国が追加利上げした6月中旬以降に下げが加速。足元では1110~1120ウォン台で推移している。 折しも11日のニューヨーク外国為替市場では米中摩擦を背景とした新興国・資源国通貨売りとドル買いが進み、韓国ウォンは12日に約8カ月半ぶりの安値圏となる1130ウォンまで急落する場面があった。6月中旬以降は株式市場で韓国総合指数(KOSPI)も軟調に推移している。 ■韓国総合指数(KOSPI)   カナダ銀行(中央銀行)は11日、自国通貨安や対米貿易摩擦による物価上昇に対応するため、1月以来となる利上げを決めた。韓国の利上げについてはこれまで、好調な国内経済をコントロールする「前向きな利上げ」になるとみられていたが、今後は一転して資金流出阻止や通貨防衛を狙った「やむなき利上げ」に変質する可能性も台頭してきている。 【日経QUICKニュース(NQN ) 安部健太郎】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

軟調な銅相場 VS 底堅い海運市況 米中摩擦みる物差し、正しいのは

銅価格(グラフ青)は6月初めに4年ぶりの高値を付けた後、軟調な展開が続いている。米中貿易摩擦で中国の需要が減速するとの思惑が背景にあり、米商品先物取引委員会(CFTC)による投機筋の銅先物の買い越し額(グラフ赤)も大幅に減少している。 一方、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数(グラフ緑)は底堅く推移している。貿易摩擦が世界経済を鈍化させれば海運事業に悪影響が出るが、今のところは落ち着いた状況のようだ。 米国は6日、中国に対する340億ドル規模の追加関税を発動し、中国は報復関税で対抗する見込み。マーケットは貿易摩擦がエスカレートすることを警戒しており、週末に向けて両国の動向に注目が集まっている。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門へのバルチック独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「取引」乱発トランプ流と相性悪い円キャリー取引 摩擦懸念で根強い円高予想

外国為替市場でリスクをとって円を売り、ドルなどの買い持ち高を増やす戦略が低迷している。欧州の移民問題の進展など外貨を買って円を売る材料は出てきたが、投資家が最も警戒する米通商問題については先行きがまったく見通せない。このため、じっくりと利息収入を積みあげる「円キャリー取引」には適さない市場環境との受け止めが広がる。 円キャリー取引はリスクに見合った内外金利の格差とともに為替相場の安定が不可欠だ。金利差については日本の緩和長期化が既定路線の一方で、米国の利上げは当分続く見通しから少なくとも対ドルではキャリー取引ができる条件を満たす。米短期金利の指標となるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は現在1.75~2.00%だ。だが、米中などの貿易摩擦への懸念で為替レートは円高・ドル安に振れる可能性がまだ拭えない。相場の安定が見込めないため、キャリー取引をためらう投資家が多い。 将来の為替相場を予測する通貨オプション市場で、円の対ドル相場の予想変動率(IV)は1カ月物が2日時点で7.5%程度。前週末に7.0%前後まで低下した後、再び上昇している。国内輸出企業の取引が多い円のオプション市場でのIV上昇は、市場参加者の間で円高予想が強いことを示す。 円を売るタイミングを間違えれば、利息収入が円高の為替差損ですぐに吹き飛びかねない。SMBC日興証券の野地慎チーフ為替・外債ストラテジストは「2018年はトランプ米大統領の政策の不確実性がIVを高止まりさせるとみられ、安易に円を売り持ちにできない。キャリー取引には向かない時期」と指摘する。 日銀が2日朝方に発表した6月調査の企業短期経済観測調査(短観)で、大手の輸出企業を含む大企業製造業の3カ月先の業況判断は前回調査から横ばいだった。金融市場の一部には悪化回避に驚きもあったが「貿易摩擦の国内景況感への織り込みはこれからだろう」(浜銀総合研究所の北田英治調査部長)との慎重な声は少なくない。IVの上昇傾向と矛盾しない市場参加者の受け止めだろう。 2日午前の東京市場で円相場は一時1ドル=111円07銭近辺と5月22日以来の安値を付けた。輸入企業の円売りがけん引役で、長期的な円安予想をもとにした投資家の円売り注文は確認されていない。短期的な視点でも「週内に円は下げても111円台半ばまで」(三井住友銀行の青木幹典為替トレーディンググループ長)との予想がある。円売りに傾けない投資家は多い。 【日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 今 晶】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

米欧摩擦で何故かタタかれるインド車大手 傘下ジャガー、輸出関税で打撃

インド自動車大手のタタ自動車の株価が今週に入り急ピッチで下落している。28日には一時262.50ルピーと、およそ5年ぶりの安値に沈んだ。インド国内の自動車販売は好調なのに株が売り込まれるのはなぜか。傘下の英高級車メーカー、ジャガー・ランドローバー(JLR)が米欧間の貿易摩擦に巻き込まれ収益が悪化するとの懸念が広がっているためだ。 タタ株の28日終値は263.90ルピー。29日は反発したものの、25~28日の4日続落で計14%下落。年初来の下落率は4割近くに達している。 足元の急落のきっかけは、米国と欧州連合(EU)の通商摩擦がにわかに先鋭化してきたことだ。単価の高い車を扱うJLRは子会社ながらタタの連結売上高の約8割を占める。タタの業績はJLR次第といっても過言ではない。 トランプ米大統領は22日「EUが米国に課している関税や貿易障壁をすぐに取り除かなければ、米国への輸入車すべてに20%の関税をかける」とツイッターに投稿した。この発言は米国の鉄鋼・アルミニウム輸入制限への対抗措置として、EUが同日から鉄鋼製品やオートバイなど米国製品に報復関税を発動したことに反応したものだ。 JLRは英国で車を生産し、売上高の2割が米国向けだ。対米輸出に高率の関税がかかると大打撃だ。関税分を販売価格に転嫁して売れ行きが鈍るか、JLR自身が負担して採算が悪化するかの二者択一になる。 長期的な業績見込みの悪化も、売りを誘っている。JLRは25日にロンドンで開いたアナリスト説明会で、2024年までの販売台数の伸び率が年3%以下にとどまるとの見通しを示した。アナリストの多くは、「米国の関税引き上げを考慮していない数字にしては弱気」と受けとめたようだ。 QUICK・ファクトセットによると、JLRの説明会後、28日までにタタ自動車株をカバーしている金融機関36社のうち26社が収益予想を下方修正した。貿易摩擦を嫌った短期筋の売りに加え、業績トレンドを重視する機関投資家の売りも断続的に出ているとみられ、タタ株が早期に持ち直すのは難しそうだ。 【日経QUICKニュース(NQN)シンガポール=依田翼】

NT倍率が歴史的な高水準 通商摩擦懸念で透ける防御の心理

日経平均を東証株価指数(TOPIX)で割って算出する「NT倍率」が20日、QUICK端末でさかのぼれる2000年8月以降で最大となる12.87倍まで上昇した。日経平均株価に比べて東証株価指数(TOPIX)の上昇が鈍いのは、終わりの見えぬ各国の通商摩擦への懸念から投資家がある種の防御の姿勢を示していることを意味している可能性がある。貿易という観点からは影響を受けにくい銘柄へ資金を移動させたい心理が透ける。 通商摩擦が実体経済にどれほど影響を及ぼすのか現時点では算定が難しい。米中の貿易摩擦に関して日本への影響は経常利益を0.2%~0.3%前後、金額に換算すると1000億円強押し下げるとの見方がある。だが、「いずれにせよ7月以降の各国の経済指標をよく吟味する必要がある」(国内証券のストラテジスト)という慎重な意見が多い。 そんななか、20日には「今日はなぜだか海外勢が日経(平均先物)買っていました。何か米中貿易問題に進展があるんですかね?」(投資会社)とのいぶかしがる声が届いた。「NTの上昇はどこまでいくのでしょうか」(投資顧問)との声もあるが、昨日の手口からはNTロングのような傾きはみられていない。 ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは「貿易摩擦への不安心理の裏返しが指数の強弱に繋がり、日銀によるETF買いの影響も若干あるのではないか」と推察する。 日経平均の構成銘柄として値がさ株のファーストリテイリング(9983)の構成比は8.52%であり、20日には日経平均を64円押し上げた。20日の寄与度上位はソフトバンク(9984)、東エレク(8035)、ファナック(6954)と続くが、5位にはユニー・ファミマ(8028)が顔をのぞかせる。ユニー・ファミマは日経平均の構成比では9位となる2.09%だが、前日の日経平均への上昇寄与は12円ほどあった。 加重平均で算出されるTOPIXにおいては時価総額の大きい銘柄の変動の影響がでる。いわずもがな日本の時価総額1位はトヨタ(7203)であり、時価総額上位には三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)などの銀行株もある。時価総額上位の顔ぶれの20日の強弱をみると外需および金融売り、内需買いの方向性が垣間見える。 そこに日銀のETF買いによる浮動株の影響も及ぶというのがニッセイ基礎研究所の井出氏の考えだ。2018年3月末時点での日銀のETF買いを考慮すると、ファストリの実質的な浮動株比率は7.6%と少ない。日経平均採用銘柄では日本郵政(6178)なども実質浮動株が少ない。日銀によるETF買いの影響が、通商懸念に対する投資家の動きが顕著な指数のさらなる強弱を生み出す構図にもなり得る。 <日経平均採用銘柄の実質浮動株比率> (※ニッセイ基礎研究所のデータより抜粋) 市場では「金融株や自動車株の持ち高を落としたいならTOPIX先物売りに対して日経225先物買いによるポジション形成もあるのではないか」(邦銀)との声もある。足元の状況として「投資家はリスクオンではなく、ニュートラルに戻した段階。リスクオフとなればNT倍率も下がりながら大きく水準を切り下げる可能性もある」(国内証券)との見方がある。(中山桂一) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

貿易摩擦と橋龍発言 米国債について回る「売りたい衝動」 

ある国と米国が通商問題で激しくやり合う局面になると、米国債を巡るこんな発言が登場する。 1997年6月23日、当時の橋本龍太郎首相が米コロンビア大学での講演のあとの質疑応答で、「米国債を売りたい衝動に駆られることがある」とジョーク交じりにコメントした。NYダウは192ドル下落、1987年のブラックマンデー以来の大幅な下げとなった。1985年のプラザ合意以降の急激な円高ドル安(260円から85円へ)が進むなかでの発言だったが、「もし売るようなことがあれば(米国への)宣戦布告とみなすと脅された」とささやかれた。米国が拡大する日本の対米貿易黒字に苛立ちを強め、円高誘導カードをちらつかせていたことなどが背景だった。 そして21年後。3月24日付の日本経済新聞は、中国の崔天凱・駐米大使が23日に米経済テレビのインタビューで米国による中国への関税制裁措置に対抗して「あらゆる選択肢を検討している」と米国債購入の減額に含みを持たせたと報じている。あの時の「橋龍発言」と重なる中国政府の「売りたい衝動」ともとれる。海外部門における米国債保有残高トップである中国の動向は米金利の不安定要因になる、とマーケットは身構えた。 中国の米国債保有残高は2016年、急激に減少した(グラフ赤)。その背景に、ドル高・人民元安の進行を和らげるための「為替介入」が挙げられる。米国債を売却して得たドルを原資として為替介入(ドル売り・人民元買い)を行ったと推察される。ただ、中国の外貨準備と米国債保有残高との間には正の相関があり、米国債残高を減らしすぎると自国通貨(人民元)に対する売り圧力が生じるというジレンマを抱えている。2017年における中国の米国債残高復元(購入)はペースは急角度だ。中国が米国債を売却するとき、次に備えるべきは、早期の米国債買いと米金利低下であろう。 他方、海外部門における公的機関の米国債保有残高は、2015年9月より減少に転じている。当時、12月FOMCでの利上げが確実視され、12月16日のFOMCでは9年半ぶりの利上げが実施された。FRBのゼロ金利政策解除により、緩やかなドル高基調(自国通貨安)を想定した各国中央銀行が多かったと推測される。海外公的機関の米国債保有残高が上昇に転じたのは2016年11月、 米大統領選でトランプ氏が勝利したときだ。トランプ大統領のドル安指向、通貨安競争への警戒感によるものであったのだろうか。 ただ、公的機関の米国債買い(グラフ青)は緩やかな減少基調を継続したままで、代わって米国債の保有残高が伸びているのは民間部門(グラフ緑)だ。金利上昇を待ちわびた生保等の最終投資家が、じわりと保有残高を積み上げ始めていると考えられよう。(丹下智博) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

中国、過去数週間で米国債の買い入れを停止か

先週、トランプ大統領が中国に対して1000億㌦規模の製品に関して追加関税を検討するよう米通商代表部(USTR)に指示したことを受け、米中の貿易紛争が警戒されている。スティーブン・ムニューシン財務長官は6日、米経済専門チャンネルのCNBCのインタビューで「貿易紛争になる可能性はある」との見解を示した。 SGHマクロ・アドバイザーズは6日付のリポートで「一見したところ過去数週間、中国は米国債の買い入れを停止したようだ」と指摘した。リポートでは「中国の当局者らはいまだに人民元が相対的に高いと判断しており、幅広くリーズナブルな水準になるべきだと思っている」としながら、「米国との二国間貿易交渉が決着した場合、今年は緩やかに上昇し続けかねない」と人民元相場に上昇圧力が掛かりかねないと警戒してみているとのこと。QUICK FactSet Workstationによれば1月末時点の中国の米国債保有額は1兆1628億㌦で昨年10月末から減少傾向にあり、米中の貿易協議が早期妥結しなければ中国による米国債売りが警戒されそうだ。 中国の米国債保有額と米10年債利回りの推移(QUICK FactSet Workstationより) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

円が3週ぶり安値、米中摩擦の「本気度」見透かす? 動き鈍ったCTA

米中貿易摩擦の懸念がくすぶるにもかかわらず、外国為替市場では円買い・ドル売りの勢いが鈍い。貿易戦争を巡る報道を材料に相場は一喜一憂しているように見えるが、外為関係者の間では「米中ともに本気で貿易戦争に突入する気はないようだ」との冷静な受け止めが広がっている。 5日の東京市場で円相場は一時1ドル=107円15銭近辺と3月13日以来約3週ぶりの安値を付けた。中国が米国に対する報復関税の方針を示した前日4日の夕刻、円は105円台まで上昇したものの、ニューヨーク市場ではあっさりと流れが変わった。米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長やロス米商務長官など米中貿易のキーパーソンといえる要人が「貿易戦争は起こらない」と火消しに回ったのをきっかけに、紛争回避に向けた米中の姿勢が確認できたとの解釈から円売り・ドル買いが広がった。 大和証券の今泉光雄チーフ為替ストラテジストは「米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が3月時点で交渉の余地があると示唆済みで、米国ははなから貿易戦争に突入するつもりはなかった」と指摘する。中国側のスタンスについても「貿易戦争となれば互いの経済にダメージが及ぶとの認識をもって、冷静に対応していくはず」(みずほ証券投資情報部の宮川憲央シニアエコノミスト)との予想が多い。4日に発表した対米の報復関税も導入時期ははっきりせず、今のところ本気度は定かではない。 市場参加者にとって目下、貿易摩擦を巡る各国の動きが最大のテーマとなっている状況には変わりはない。長い目で見た円の先高観は強いままだ。だが、前週まで円高・ドル安の基調をけん引してきた商品投資顧問(CTA)などのコンピューター投資家は米要人発言にすっかり翻弄され、体力が低下している。 4日夕のドル売りも「貿易摩擦を巡るニュースに反応するようセッティングされたコンピューターが主導した」(大和の今泉氏)。その後の円安・ドル高で損失をこうむった公算が大きい。一部のCTAでは要人発言にすぐには反応しないようセッティングを調整したところもあるようだ。 トランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発動する方針を示したのをきっかけに貿易摩擦が警戒され始めてから約1カ月たつ。材料としての鮮度はやや低下した。トランプ氏が対中関税の発動を判断するのは6月ごろということもあり、市場では貿易摩擦を巡る報道に耐性をつけ始めたのかもしれない。 【日経QUICKニュース(NQN) 蔭山道子】   ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

米株急落、恐怖指数VIXは30%高 ハイイールド債に売り 米中貿易摩擦を警戒

22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落し、前日比724ドル42セント安の2万3957ドル89セントと、2月8日以来1カ月半ぶりの安値で終えた。トランプ米大統領が22日、中国による知的財産権の侵害を理由に中国製品に高関税を課すと正式発表した。米中の貿易摩擦への警戒感が強まり、投資家心理が悪化した。 米株相場の予想変動率を示し、「恐怖指数」とも呼ばれるVIX指数は3日ぶりに急反発。30.68%高の23.34と、投資家心理の不安を示すとされる20の大台を上回って終えた。終値で20を上回るのは1日以来。一時は23.81まで上昇し、今月2日以来およそ3週間ぶりの高水準となった。 VIXの急上昇を受け、VIXロングのレバレッジETFである「ProSharesウルトラVIX短期フューチャーETF」が19.82%高と大幅に上昇。売買も膨らんだ。「iPath S&P500VIX短期ETN」も13.15%高で大幅高となった。   一方、高利回りが魅力ながら流動性が低く、ハイリスクな米ハイイールド債(低格付け債)に売りが出た。「iシェアーズ・iBOXX $ ハイイールド社債ETF」は3日ぶりに反落し、0.59%安の85.14ドルで終えた。2月14日以来およそ1カ月ぶりの安値水準。「SPDRバークレイズ・ハイイールド債券ETF」も0.61%安の35.71ドルと3日ぶりに反落した。   米証券業界の自主規制機関である金融取引業規制機構(FINRA)によると、22日時点で52週安値を更新したハイイールド債は335銘柄あるという。発行済みのハイイールド債2273銘柄のうち14.7%を占める。投資適格債でも1333銘柄(同24.1%)が52週安値を更新しているといい、株安の一方で社債を売る動きも強まっている。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

鉄鋼・アルミ関税 トランプ米大統領の君子豹変はあるか

5日の米国市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発し、336.70ドル(1.37%)高の24874.76ドルで終えた。トランプ米大統領が同日、ツイッターで「われわれはメキシコとカナダに大きな貿易赤字を抱えている。NAFTAで新しくフェアな合意がなされれば、鉄鋼とアルミの関税は除外されるだろう」などとツイート。さらに共和党のポール・ライアン下院議長が鉄鋼・アルミ関税に関して「深刻に懸念している」と、大統領の方針に反対する姿勢を表明したことを受け、貿易摩擦懸念がやや和らぐ展開となった。 ナスダック指数とS&P500指数も1%超上げて堅調。ダウの上げ幅は一時422ドルに広がった。上昇寄与度トップはボーイングで55ドルほどダウを押し上げ。値上がり銘柄数は29で、ほぼ全面高の展開だった。恐怖指数のVIXは大幅続落して4.38%安の18.73で終えた。 【ダウ構成銘柄の寄与度一覧】 トランプ大統領が1日に鉄鋼・アルミに高関税を課す方針を明らかにしたことで、貿易摩擦や保護主義への懸念が3月相場の悪材料となっている。5日の米国市場ではその流れが小休止したが、果たしてトランプ氏は鉄鋼やアルミの高関税措置について、どう落としどころを探るのだろうか。 新興情報サイトのアクシオスが4日に報じた情報によると、元ゴールドマン・サックス社長で、トランプ政権の経済政策の司令塔である国家経済会議(NEC)のゲーリー・コーン委員長はトランプ氏が高関税を課そうとしていたことに異議を唱えていたという。 コーン氏は、トランプ政権のもとで歴史的な高値圏に上昇した株式市場や、税制改革の効果が高関税によって失われてしまうと主張。保護主義的な政策の導入に反対し続けていたという。しかし、トランプ氏は「コーンはグローバリストだ」などと述べ、意見に耳を貸さなかったもようだ。 コーン氏は後に同僚らに「高関税を支持するウィルバー・ロス商務長官や貿易強硬派のピーター・ナバロ氏がトランプ氏に嘘をついている」と話していたといい、強攻策を主張したロス商務長官らに不満を高めていたという。 高関税を課す根拠の1つである米通商法232条「国家安全保障上の脅威」についてもコーン氏は適用するのは難しいと反対していたようだが、1日にトランプ氏の口から方針が示されたという事は、ひとまずロス氏らの主張が通った状況と言える。鉄鋼・アルミの高関税を巡って、ひとまずホワイトハウス内で貿易強硬派が勝ち、コーン氏と共に自由貿易を主張していたロバート・ポーター秘書官は2月にドメスティック・バイオレンスを理由に辞任した。 政治情報サイトのポリティコによればコーン氏は先週、トランプ氏が全面的に関税を課し、貿易戦争に踏み切る場合は辞任するつもりだと一撃を放ったという。 コーン氏のほか、NECや米財務省の担当者らは無遠慮な関税が導入されれば米国経済がダメージを受け、株式市場が暴落するとトランプ氏に説得を続けているとのこと。全ての国を対象にしつつ、品目ごとに細かな適用除外品を設けるなど、実質的な骨抜き策が出るのか、コーン氏らの巻き返しが注目されそうだ。 トランプ氏が5日、NAFTA再交渉と絡めて関税措置の見送りを示唆したことは、コーン氏らの説得が徐々に効果を挙げていることを想像させる。 世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエーツを率いる米著名投資家のレイ・ダリオ氏は5日にリンクトインにコラムを投稿し、「米中の貿易紛争は起こらないだろう、政治ショーだ」と冷静な分析をしていた。 コンサルティング会社のトレード・パートナーシップ・ワールドワイドによれば、鉄鋼・アルミ関税が導入されれば鉄鋼関連で3万3464人の雇用が増えるというが、他の職種では17万9334人の雇用が失われるといい、差し引き14万6000人の雇用喪失に繋がるとのこと。中国による米国債売却懸念も含め、保護主義に対して金融市場・実体経済ともに大きな代償があることはトランプ氏も分かっているはずだが…。 トランプ氏が以前から鉄鋼に関心を寄せていたとはいえ、このタイミングで高関税を課す方針を出したことには意外感がある。NAFTA再交渉や北朝鮮情勢を巡って中国にプレッシャーをかける意味合いがあったかも知れないが、中間選挙を控えた国内要因が影響している可能性がある。 双日総合研究所の吉崎達彦チーフエコノミストは2日付の溜池通信・不規則発言で、今回の鉄鋼・アルミへの関税方針について「ひとつ考えられるのは『PA-18』である」と指摘した。 トランプ氏は、今月13日に予定されているペンシルベニア州18選挙区の下院補欠選挙を意識しているとみられるとのこと。吉崎氏は「ピッツバーグ市の郊外にある選挙区で、この選挙を勝つために鉄鋼業のテコ入れをぶち上げているのかもしれない。『ピッツバーグってことは鉄鋼だろ?』と考えているんだとしたら、いかにもトランプさんらしい短絡的な思考である」と指摘しながら、「435もある下院議席のひとつのために、通商政策を歪めるなんてのは筋ワルもいいところである」と指摘した。 情報サイトのReal Clear Politicsによれば共和党のリック・サッコーン候補が世論調査でリードしているが、昨年12月12日に行われたアラバマ州の上院補欠選挙で共和党候補が敗れた以上、トランプ氏としては確実に巻き返しを図りたいと思っても不思議はない。 アラバマ補選に先立ち、トランプ氏が昨年12月6日にイスラエルのエルサレムに米大使館を移転する方針を表明したことはアラバマの福音派票を取り込む狙いがあったと取りざたされており、選挙に絡んで大胆な行動に出る前例がある。 しかし今回のペンシルベニア補選にはオチがある。前出の吉崎氏の指摘によれば、「選挙区割りは今年、改定される」という。つまり、今回の補欠選挙ではPA-18は今まで通りの選挙区で行われるが、今年11月の中間選挙では選挙区の形は全然違うことになってしまうというのだ。仮にペンシルベニア補選に配慮して今回の鉄鋼業界への保護策を決めたのなら、実質的に意味がないと分かったところで振り上げた拳を降ろす可能性も否定できず、トランプ氏の君子豹変が期待される。 ※QUICKではトランプ政権の日々の動向や、トランプ大統領のツイッターを翻訳して掲載した「トランプウオッチ」をナレッジ特設サイトで公開しています。ナレッジ特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米追加関税でドル円どうなる? 保護主義懸念でドル売り加速か

トランプ米大統領は1日、鉄鋼とアルミニウムの輸入増が安全保障上の脅威になっているとして、輸入制限を発動する方針を表明した。鉄鋼は25%、アルミニウムは10%の追加関税を課すといい、保護主義懸念からドル売りの流れが強まった。米中貿易摩擦を警戒してダウ工業株30種平均は前日比420ドル安に沈んだ。 ゴールドマン・サックスは同日付のリポートで「追加関税の導入は、米国の同盟国を含む様々な国が対象になるだろう。今後、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉や通商法301条など通商に関する議論が難航する公算が大きい」との見方を示した。 NAFTAについては「テクニカルな小さな問題では合意できるかもしれないが、政府調達開発協定など主要な問題での交渉は難航する公算が大きい。トランプ大統領はNAFTA離脱を表明するかもしれないが、短期的に可能性は低い」とみる。通商法301条については「トランプ政権は中国企業の米国での投資を制限する公算が大きい」という。 ゴールドマン・サックスは「追加関税の導入は2か月前から想定していたが、米政府が通商に対して規制強化の方向にシフトしたことが確認された」とし、「トランプ大統領が追加関税に向けて行動する公算は大きいが、詳細は最終決定しているわけではない。来週にかけて、変更点が多くなるだろう」とも指摘した。 「アルミニウムと鉄鋼が輸入に占める割合は2%と低く、追加関税が業界に及ぼす経済的な影響は限定的」との認識をリポートで示したのはバークレイズ。追加関税は米国内総生産(GDP)を0.1~0.2%押し下げると試算。「追加関税がコア消費者物価指数(CPI)と個人消費支出(PCE)をそれぞれ0.1%押し上げる要因になるとみるが、最終製品に反映されるのは一部で、遅行する可能性がある」とした。 BKアセット・マネジメントはリポートで「通常ならドル円は金融政策の引き締めや、強い経済指標によってアップサイドの影響を受けるが、貿易紛争(trade wars)が控えているリスクが勝っている」と指摘。その上で「ドル円が106円を割り込めば、次のメドは105円となるだろう」との見解を示した。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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