【朝イチ便利帳】30日 日銀が政策決定、ソニーやアップル決算、FOMC~31日

30日は日銀金融政策決定会合の結果公表と黒田日銀総裁の会見、ソニーや米アップルなど決算発表が予定されている。 【30日の予定】 国内 時刻 予定 8:30 6月と4〜6月期の失業率(総務省)   6月の有効求人倍率(厚労省) 8:50 6月の鉱工業生産指数速報値(経産省) 15:30 黒田日銀総裁が記者会見   清田日本取引所CEOの記者会見 その他 日銀金融政策決定会合の結果公表   7月の「経済物価情勢の展望(展望リポート)」(日銀)   4〜6月期決算=ヤクルト、味の素、ニチレイ、ZOZO、野村不HD、三菱ケミHD、積水化、アステラス、OLC、コニカミノル、ガイシ、NTN、三菱電、エプソン、ソニー、アルプスアル、川重、日野自、HOYA、任天堂、H2Oリテイ、SBI、岡三、丸三、水戸、いちよし、日本取引所、沢田HD、極東証券、藍沢、JR東日本、JR西日本、JR東海、ANAHD、三井住友トラ、三井住友FG     1~6月期決算=ヒューリック、AGC 海外 時刻 予定 10:30 6月の豪住宅着工許可件数 21:30 6月の米個人所得個人消費支出(PCE) 22:00 5月のS&Pコアロジックケースシラー米住宅価格指数 23:00 7月の米消費者信頼感指数   6月の米仮契約住宅販売指数 その他 米中の閣僚級貿易協議(上海、31日まで)   1〜6月期決算=中国華為技術   マレーシア市場が休場   米連邦公開市場委員会(FOMC、31日まで)   4〜6月期決算=アップル、アドバンストマイクロデバイス(AMD)、プロクターアンドギャンブル(P&G)、マスターカード、メルク、ファイザー、ギリアドサイエンシズ、アムジェン 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 3906 ALBERT、1〜6月営業益3倍 データ分析好調 日経 +6.23% 7/29 9984 ソフトバンクG、インドネシアに2100億円投資 東南ア市場攻略へ 日経 +3.88% 7/29 4722 フューチャー、1〜6月営業益3割増 流通システム好調 日経 +1.45% 7/29 9532 大ガス、米シェール開発買収 650億円で全株取得 日経 +1.14% 7/29 9020 JR東日本広報誌で不正、休刊決定 内容改変や写真使い回し 各紙 +0.45% 7/29 9433 KDDI、格安スマホ専売店増加 販売効率向上 日経 +0.12% 7/29 8830 住友不、4〜6月経常益1割増 3年連続最高 日経 +0.07% 7/29 2730 エディオン、家具店で家電販売 専門店とFC契約 日経 -0.09% 7/29 9432 NTT東京メトロ提携 ITで保守や混雑予測 日経 -0.39% 7/29 8697 「総合取引所」来年度に 日本取引所、東商取を50億円で買収 日経 -0.65% 7/29 2127 中小企業支援へ新媒体立ち上げ 日本M&AZUU(マザーズ、4387) 日経 -0.86% 7/29 7309 シマノ、1〜6月純利益11%減 為替差損は縮小 日経 -0.96% 7/29 7181 かんぽ生命、4月の日本郵政による株売却時に「苦情把握」 各紙 -1.04% 7/29 6178 -1.64% 7/29 7735 スクリン、今期純利益6%減 半導体装置伸び悩み 日経 -1.54% 7/29 6501 日立、「利益率10%」遠く 4〜6月営業6.1% 日経 -2.59% 7/29

【朝イチ便利帳】29日 5月の独失業率、米の石油在庫統計

29日は黒田日銀総裁が国際コンファランスであいさつを行う。その他、日経景気討論会などが行われる予定。 海外では5月の独失業率などが発表される予定だ。 【29日の予定】 国内 時刻 予定 9:00 黒田日銀総裁が国際コンファランスであいさつ(日銀) 13:30 日経景気討論会(都内) 14:30 鈴木日証協会長の記者会見 海外 時刻 予定 16:55 5月の独失業率 23:30 米エネルギー省の石油在庫統計(週間) 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 8035 東エレク、売上高目標 実質先送り ファーウェイ問題が影 日経 +2.70% 5/28 7269 スズキ完成検査不正、鈴木修会長は1年無報酬 社長、半年間は半減 各紙 +2.38% 5/28 7201 「4社連合」日産自に決断迫る FCA、仏ルノーと統合協議 資本関係見直し焦点 各紙 +2.31% 5/28 7445 ライトオン、赤字幅拡大 今期最終53億円 販売不振響く 日経 +1.14% 5/28 4324 電通、越境ECの出品代行 日経 +1.09% 5/28 5938 取締役候補10人、会社側提案決定 LIXILグ、委任状争奪戦へ 日経 +0.87% 5/28 7762 シチズンが自社株買い 4年ぶり、30億円上限に 日経 +0.80% 5/28 7013 IHI、純現金収支700億円 今後3年、3割増 株主還元強化へ 日経 +0.76% 5/28 8630 SOMPO、純利益1割増を計画 来年度 日経 +0.67% 5/28 8604 「野村は法令意識欠如」金融庁が改善命令 各紙 +0.28% 5/28 8308 りそなHD、企業内大学設置 資産運用を強化 コンサル力底上げ 各紙 +0.27% 5/28 4901 富士フイルム、内視鏡の工場建設 日経 +0.26% 5/28 3387 クリレスHDの22年2月期計画 純利益3.8倍の50億円に 日経 +0.21% 5/28 5803 フジクラの今期計画 自動車電装事業、営業黒字に転換 日経 0.00% 5/28 7011 MRJ、70席型投入へ 三菱重傘下の三菱航空機、米国需要狙い「90席」見直し 日経 -0.06% 5/28 7701 島津が小型計測機器開発 日経 -0.17% 5/28 8802 バンコクに複合ビル 菱地所、事業総額308億円 日経 -0.49% 5/28 2375 スリープロ、純利益30%増 11〜4月 日経 -0.76% 5/28 9202 ANAHD傘下の全日本空輸とJAL、変動料金制 旅行会社向け、予測残席に応じ 日刊工 -1.33% 5/28 9201 -1.79% 5/28 7984 コクヨ間接出資 ぺんてるが反発 提携協議は難航 日経 -1.36% 5/28 8848 レオパレス、深山社長ら7取締役退任 半数を社外取に 各紙 -19.85% 5/28

【朝イチ便利帳】23日 日銀会合の結果公表と総裁会見、貿易統計、決算は日電産や米P&Gなど

23日は12月と18年の貿易統計、11月の毎月勤労統計確報、日銀金融政策決定会合の結果、1月の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」などが発表される予定のほか、黒田日銀総裁が記者会見を行う。また日本電産(6594)が決算発表を予定している。IPO関連ではエネクス・インフラ投資法人投資証券(9286)の仮条件が決定する。 海外ではプロクターアンドギャンブル(P&G)、ユナイテッドテクノロジーズ、テキサスインスツルメンツ(TI)などが決算発表を予定している。   【23日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 12月と18年の貿易統計(財務省)   1月の主要銀行貸出動向アンケート調査 9:00 11月の毎月勤労統計確報(厚労省) 14:30 12月と18年の全国百貨店売上高(日本百貨店協会) 15:30 黒田日銀総裁が記者会見 その他 日銀金融政策決定会合の結果公表   1月の「経済物価情勢の展望(展望リポート)」   4〜12月期決算=日電産 海外 時刻 予定 その他 10〜12月期決算=プロクターアンドギャンブル(P&G)、ユナイテッドテクノロジーズ、テキサスインスツルメンツ(TI)、フォードモーター 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 6324 ハーモニック、10〜12月の受注76%減 中国で設備投資減 日経 +3.35% 1/22 9006 京急、流通再編 小売りや外食、系列8社を3社に 日経 +1.96% 1/22 5423 東京製鉄、今期単独税引き28%増益に 25億円上振れ 日経 +1.32% 1/22 9202 ANAHD、フィリピン航空に出資 100億円規模検討 日経 +1.06% 1/22 3938 LINEがカンパニー制 意思決定を迅速化 日経 +0.64% 1/22 5108 ブリヂストン、オランダの車両データ会社を買収 1100億円で 日経 +0.02% 1/22 4661 OLC、4〜12月期の営業益1割増 TDL35周年イベント好調 日経 0.00% 1/22 3003 ヒューリック、今期営業1割増益 自社賃貸ビル増 日経 0.00% 1/22 4812 ISID、前期純利益17%増の51億円 2年ぶり最高 日経 -0.16% 1/22 8411 みずほFG、中国のスタートアップ育成企業と提携 外銀で初 日経 -0.33% 1/22 7203 トヨタ、パナソニックと電池新会社発表 EV挽回へ共闘 日経 -0.48% 1/22 6752 -2.65% 1/22 8306 三菱UFJ、インドネシア大手バンクダナモンを子会社化へ 日経 -0.73% 1/22 6758 ソニー、オランダに新会社 英離脱見据え 輸出入の煩雑化回避 日経 -1.54% 1/22 4755 楽天、「5Gに最先端技術」 投資額6000億円下回る見通し 日経 -1.54% 1/22

【朝イチ便利帳】26日 黒田総裁が講演、日銀会合の議事要旨(10月30〜31日分)、欧州市場が休場

26日は日銀金融政策決定会合議事要旨などが発表される予定のほか、黒田日銀総裁が経団連審議員会で講演を行う。 海外では10月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数などが発表される予定のほか、香港や欧州市場などが休場となる。   【26日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 日銀金融政策決定会合議事要旨(10月30〜31日分) 10:30 2年物国債の入札(財務省) 13:20ごろ 黒田日銀総裁が経団連審議員会で講演 海外 時刻 予定 23:00 10月の米S&Pコアロジックケースシラー住宅価格指数 その他 欧州市場が休場   香港、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ市場が休場 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 7965 象印、純利益17%減 前期、海外販売が不振 日経 +1.90% 12/25 2651 ローソン、スマホ決済1000店に拡大 来年10月までに 各紙 -1.02% 12/25 9202 ANAHD傘下の全日本空輸、成田—豪パースを来年9月就航へ  各紙 -3.09% 12/25 3333 あさひ、税引き益16%増 3〜11月単独 日経 -3.26% 12/25 8367 南都銀(8367)、支店外ATMをセブン銀(8410)に一括委託 日経 -3.35% 12/25 8410 -3.19% 12/25 6103 オークマ、来期営業益25%増 低いスマホ依存、航空車向け堅調 日経 -3.61% 12/25 8306 三菱UFJ(8306)社長に三毛氏、平野氏は会長に 各紙 -4.05% 12/25 6326 クボタ、次世代農機に700億円投資 堺に開発拠点新設 日経 -4.87% 12/25 9449 GMO(9449)、仮想通貨で355億円特損 12月期、「採掘装置」撤退 日経 -4.94% 12/25 7201 日産自ケリー役員保釈 今後の主張、焦点に 各紙 -5.07% 12/25 9433 KDDI社長「通信料引き下げ検討」、来春以降に 日経など -5.17% 12/25 3861 王子HDと三菱紙の提携承認 日経 -5.20% 12/25 3864 -4.32% 12/25 7733 オリンパス、中国の生産会社売却 各紙 -5.26% 12/25 6752 パナソニック、宅配ボックス、冷蔵もOK 来年にも参入 生鮮食品、ネット購入に的 日経 -5.56% 12/25 7630 壱番屋、純利益8%減 3〜11月、人件費が圧迫 日経 -6.06% 12/25 6753 シャープ、半導体事業を分社へ 「8K」「IoT」支える成長の核 日経 -6.86% 12/25 9948 地方スーパー、1兆円同盟 アークスとバローHD、リテールPAの3社 地域超え、資本提携 日経 -6.97% 12/25 9956 -3.44% 12/25 8167 -6.62% 12/25 8227 しまむら、純利益43%減 3〜11月、婦人服販売が不振 日経 -7.21% 12/25 6501 日立、車載用電池を売却 117億円、INCJとマクセルHDに 各紙 -7.24% 12/25 6810 -3.23% 12/25  

【朝イチ便利帳】20日 日銀決定会合の結果公表、黒田総裁が会見 12月月例経済報告

20日は日銀金融政策決定会合の結果のほか、12月の月例経済報告、11月の白物家電出荷額、11月の主要コンビニエンスストア売上高などが発表される予定。IPO関連ではAmazia(4424)、AmidAホールディングス(7671)が新規上場する。 海外では日本時間4時00分に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されたほか、11月の英小売売上高、12月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数などが発表される予定だ。   【20日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 対外対内証券売買契約(週間、財務省) 10:00 11月の白物家電出荷額(JEMA) 11:45 豊田自工会会長会見 14:00 首都圏近畿圏の2019年のマンション市場予測 14:30 三村日商会頭の記者会見 15:30 黒田日銀総裁が記者会見 16:00 11月の主要コンビニエンスストア売上高(日本フランチャイズチェーン協会) その他 12月の月例経済報告(内閣府)   日銀金融政策決定会合の結果公表   東証マザーズ上場=Amazia、AmidAホールディングス 海外 時刻 予定 0:00 11月の米景気先行指標総合指数(21日) 9:30 11月の豪失業率 18:30 11月の英小売売上高 21:00 英中銀金融政策委員会の結果と議事要旨を発表 22:30 米新規失業保険申請件数(週間)   12月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数 その他 7〜9月期のニュージーランド国内総生産(GDP)   インドネシア中銀が政策金利発表 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 8909 シノケンG、一転減益 今期最終13%減 日経 +2.18% 12/19 8698 マネックスG傘下のコインチェック、登録業者に 金融庁方針 仮想通貨、顧客保護が改善 各紙 +1.58% 12/19 6740 Jディスプレ株7.9%を取得 エフィッシモ 日経 +1.20% 12/19 7242 KYB、免震不正拡大1102件 日経 +0.22% 12/19 9142 JR九州株5.1%を取得 米ファンド 日経 -0.13% 12/19 7011 MRJ型式証明の飛行試験、三菱重傘下の三菱航空機「年明けにも」 日経 -0.62% 12/19 7201 日産自、役員報酬プロセス見直し 仏ルノーに臨時総会「不要」 各紙 -0.68% 12/19 7201 日産自SUBARUに過料、検査不正で国交省が通知 各紙 -0.68% 12/19 7270 +0.02% 12/19 6178 日本郵政、米アフラックに2700億円出資 収益源を多様化 日経 -1.01% 12/19 6752 中国でEV電池、日韓勢が増産 新エネ車の外資規制緩和で パナソニック、最大8割増 日経 -1.07% 12/19 4689 ヤフーとソフトバンク出資のペイペイ「安全投資強化」 100億円還元、不正利用巡り 日経 -1.41% 12/19 7182 ゆうちょ銀限度額倍増、2600万円で決着 政府、日本郵政の株保有下げ要求 各紙 -1.59% 12/19 6178 -1.01% 12/19 6594 日電産、EV部品生産3極体制 米中摩擦に対応 日経 -1.96% 12/19 4581 大正薬HD、仏社を買収 1800億円、海外事業を強化 各紙 -2.95% 12/19  

木内・前日銀審議委員「物価目標の柔軟化必要」 QUICK月次調査セミナー、ベストポートフォリオも討議

QUICKは20日、東京・中央区の本社に市場関係者を招き「QUICK月次調査セミナー」を開いた。今年のテーマは「日米金融政策の行方と2018年度の投資ベストポートフォリオ」。基調講演した前日銀審議委員の木内登英・野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミストは日銀が掲げる2%の物価目標について「通常のインフレ目標としては高すぎる。物価目標の柔軟化が必要だ」などと語った。 QUICKは毎月、株式や債券の運用担当者やアナリストたちを対象に市場の動向や投資スタンスなどを調査している。セミナーは年に1回、月次調査の回答者を対象に開いており、今年は債券と株式の関係者あわせて74人(昨年は60人)が参加した。 木内氏は「9月の自民党総裁選や、日銀が10月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)を発表するあたりから、2%物価目標の位置づけを考え直すことを示唆する情報発信が出やすい」との見方を示した。10月の展望リポートを発表する際、2%の達成時期を20年度ごろに先送りする可能性がある一方、9月の自民党総裁選に向け、政府がデフレ脱却宣言を出す可能性もあるとの見通しを示した。 「今後5年の日銀の金融政策は? 異次元緩和の出口戦略」と題して講演する木内氏 長期金利ゼロを掲げる日銀の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)については「構造的な欠陥がある」と強調。現在の10年物国債利回りを0%程度とする目標を、5年債利回り、将来的には2年債利回りへと短期化していく方法があると示した。 また、黒田東彦総裁の再任は「2%の物価目標に対する政府のこだわりがそこまで大きくない」ことの表れだとして、現在の金融政策を修正する余地があるとも指摘した。(金融緩和に積極的な)リフレ派が日銀総裁に就任することが「最悪のシナリオだった」とし、黒田氏の再任を「良かった」と評価した。 基調講演に続くパネルディスカッションは、ニッセイ基礎研究所の徳島勝幸・金融研究部年金研究部長兼年金総合リサーチセンター長をコーディネーターに、コモンズ投信の伊井哲朗・社長兼最高運用責任者と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテジストが「株式チーム」、三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケットストラテジストと三菱UFJ国際投信の小口正之・債券運用部チーフファンドマネジャーが「債券チーム」となり、18年度のベストポートフォリオについて議論した。 伊井氏は企業統治を重視する「『ESG投資』の動きが加速してきている」と述べ、ESG投資に収益機会があるとの見方を示した。日本株を強気にみていると言い、とりわけ「日本の強みはロボティクス。そういったファンドは多少(相場全体の)調整があっても強い」と強調した。 芳賀沼氏は株式と債券を比べると株式に強気だと述べた。国内はすでに完全雇用に近づいており、ある程度賃金が上がると指摘。デフレ脱却の見方が出てくるとしたうえで「早い時期に日経平均株価は2万4000円に到達するのではないか」と予想した。 一方、瀬良氏は米国債券と欧州債券に強気な見方を示し、「欧州債は米国債と比べても魅力がある」と述べた。特にフランスやスペインの国債が投資対象としての魅力が高いと分析した。 小口氏は13年のバーナンキ・ショックや08年のリーマン・ショックなど5年ごとにショックが起きてきたことに注目していると指摘。先行きのリスクについて「アベノミクスの逆のショックか、日銀ショック。急速に政策が変わる可能性はある」との見方を示した。 今回のセミナーでQUICKは、基調講演とパネルディスカッションを挟んで来場者に国内株や米国株など9つの資産クラスに対する18年度の見通しをスマートフォンで回答してもらい、即時に結果を集計・公表するというインタラクティブ(双方向)な手法を新たに取り入れた。この結果、セミナー後に国内株式に対する強気な見方が一段と増え、米国債券への弱気な見方が後退。一方、新興国株式への強気な見方が大幅に減った。 【日経QUICKニュース(NQN) 菊池亜矢】   ※NQNが配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

債券市場、気になる「出口」の入口 金利目標修正の意味は? 黒田総裁きょう会見 

9日の日銀金融政策決定会合は現状維持がコンセンサスだ。2日の黒田東彦総裁の発言を受けた市場の混乱は収まっており、15時半の会見もあまり材料視されないだろう。一方、日本時間夜に発表される2月の米雇用統計は注目。時間当たり賃金の伸び率次第で米金利が上下どちらにも振れる可能性がある。重要イベントを前に、9日の債券相場は模様眺めの展開になりそうだ。 8日の債券相場は先物の値幅がわずか5銭と小動きだった。翌日に日銀金融政策と米雇用統計を控え、様子見ムードが強かった。 焦点は米雇用統計における賃金の伸び率。2月の米金利の上昇加速は、2月2日発表の1月の米雇用統計の賃金上昇率の上振れが起点だった。2月14日発表の米消費者物価指数(CPI)の伸び率も予想を上回り、米10年債利回りは一時2.95%(2月21日)まで上昇した。その後は2.8%台後半を中心にもみ合っているが、米国のインフレ予想を示す「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」は高止まりしており、インフレ懸念はくすぶったままだ。 QUICK FactSet Workstationによると、2月の時間当たり賃金の上昇率は前年比2.8%と1月の2.9%から鈍化する見込み。予想通りなら、金利上昇圧力はいったん収まり、13日のCPI待ちになるかもしれない。一方、予想外に強い数値が出れば、米金利は3%を目指す展開となり、株式市場などに影響を与える可能性がある。 現体制で最後の日銀金融政策決定会合では、新たな政策が打ち出されることはないだろう。2日の黒田総裁の所信聴取は「19年度ごろに出口を検討していることは間違いない」との発言が伝わり、市場は混乱したが、その後は「18年度頃に具体的な議論をして出口を探ることになるとは考えていない」(黒田総裁)との認識が浸透している。9日の記者会見で相場が動くような話は出てこないだろう。 では「出口」とは何か。「10年金利の操作目標0%の修正」は「出口」にあたるのか。 10年金利を0%程度に誘導するイールドカーブ・コントロール(YCC)の枠組みのなかで、金利の操作目標を修正することは可能だ。黒田総裁も講演などで、経済・物価・金融情勢の変化に応じて「操作目標を考えていくことになる」と述べている。 しかし、前週末からの議論では「18年度中は10年0%の目標は修正しない」というトーンで受け止めている向きも多く、モヤモヤしている市場関係者は少なくない。 円高懸念がある状況で操作目標を変更することはないだろう。足元の市場認識で修正すれば、マーケットは混乱する。この意味では修正は「事実上の出口」(銀行)なのかもしれない。とすると円高圧力が消えれば、マーケットとのコミュニケーションを図りつつ、目標修正を行う可能性もあるはずだ。 野村証券の松沢中氏はレポートで「今後記者会見等では『緩和出口はいつか』という議論に拘泥する前に、まず『10年金利目標変更』が『緩和出口』の一部なのか否かを明確にしなければならない」と述べている。 別のストラテジストも「日銀としては政策の自由度を確保するために曖昧にしておきたいのだろう。質問する記者も、日銀のことを相当理解したうえで、明確な回答を引き出す質問をする必要があり、かなり難しい」と述べていた。その辺りの駆け引きが、9日の総裁会見の見どころなのかもしれない。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

若田部氏、デフレ脱却の条件「物価2%以上を2年」 日銀副総裁候補の参院聴取詳報

参院議院運営委員会は7日午後、政府が日銀の次期副総裁候補として提示した若田部昌澄・早大教授と雨宮正佳・日銀理事から所信を聴取した。若田部氏は日本経済のデフレ脱却を判断する条件として「2%以上の物価上昇率が2年間持続すること」を掲げた。今後取りうる金融政策については国債購入以外の選択肢もあると主張した。 若田部、雨宮の両氏は衆参両院の同意を得られれば、20日に副総裁に就任し、4月26~27日の金融政策決定会合から議論に参加する見通し。黒田東彦総裁は4月9日から2期目に入る。 <若田部氏の主な発言> ▽財政再建 「経済の再生なくて財政が再建することはあり得ない。経済が疲弊しているなかで増税しても税収は上げることは難しい」 「(プライマリーバランスの黒字化)急ぐべきではない」 「(金融に財政などを合わせた)さまざまな政策のバランスのとれた連携が必要だ」 ▽デフレ脱却の判断 「(物価上昇率)2%以上が2年間持続することだ」「日程に縛られずデータに基づく判断も必要だ」 「デフレは長く続いているため、ここからインフレに持っていくのは難事業だ」 「(デフレを脱却できなかった原因)マクロ経済政策の対応にまずさがあった」 「(政府と日銀が)マクロ政策の対応をきちんとすれば、デフレから脱却できる」 ▽今後の金融政策 「国債を買うことだけが選択肢ではない」 「理論的に金融政策には限界がないが、そのときの経済情勢などによって実務的には制約もある」 「制度的な制約なども考慮して政策を考えたい」 <雨宮氏の主な発言> ▽金融緩和の出口戦略 「重要なのは市場とのコミュニケーションだ」 「出口に向けた手段はある」 「出口においては拡大したバランスシートの正常化と、政策金利の引き上げの2つが論点になる」 「出口の手段はあるが、どのような手段をどういった組み合わせでやるかは、その時々の経済・物価情勢によって変わる」 「そのときの経済成長率、需給ギャップの影響、人々の物価観など総合的に判断する必要がある」 ▽現行の金融緩和 「物価上昇率が2%で安定的に続くまで続ける」「安定的にという部分の見極めだ」 ▽マイナス金利の深掘り 「技術的には可能だが、効果と副作用の比較で判断する必要がある」 【日経QUICKニュース(NQN)後藤宏光、鈴木孝太朗、片野哲也】 ※NQNが配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

円急伸 市場揺らした「出口」発言 黒田日銀総裁、所信詳報

日銀の黒田東彦総裁は2日午後1時から、衆院議院運営委員会で再任に向けた所信を述べた。議員との質疑応答で、黒田総裁は日銀として2%の物価目標の達成時期を2019年度ごろとみているのを踏まえ「(金融緩和の)出口というものをそのころ検討するようにするのは間違いない」と語った。 5年前の総裁就任以降、異次元の金融緩和を続けてきた黒田氏が、緩和からの「出口」に関する時期に言及したのは初めて。市場は敏感に反応し、長期金利は上昇、円相場は急伸した。 長期金利の指標となる10年物国債利回りは黒田総裁発言を受け、一時は前日比0.025%高い(価格は低い)0.080%を付けた。債券先物は一時40銭安の150円55銭まで急落した。円の対ドル相場は1ドル=105円71銭近辺まで上昇し、2週間ぶりの円高水準を付けた。 <黒田総裁発言を受け、債券先物相場は急落> <円の対ドル相場は急伸して105円台後半に> 黒田氏は金融緩和からの出口戦略について「18年度ごろに具体的な議論をして出口を探ることになるとは考えていない」と述べた。「現時点で具体的な戦略を語ることは適切ではない」とも語り、「出口」を迎えた際には「適切にコミュニケ(対話)していく」と強調した。 日銀は金融緩和の一環として年間6兆円のペースで上場投資信託(ETF)を買い入れており、その額は累計で18兆円に上る。ETF買い入れからの出口戦略を問われた黒田氏は「十分慎重に考えていく必要がある」と語った。ETF購入が「(株式の)リスクプレミアムに一定の効果を持っているのは事実だ」とも述べた。 海外要因などで長期金利に上昇圧力がかかることについては「直ちに受け入れて操作目標を引き上げるのは現時点では慎重・消極的に考えている」と述べた。日銀が長期金利の誘導目標をゼロ%程度としている点も強調した。 一方、黒田氏は「現在の強力な金融緩和を粘り強く続けることで2%の物価安定目標の実現を目指す。総仕上げを果たすべく全力で取り組んでいく」と述べた。「必要があればさらなる緩和の検討が必要だ」とも説明。物価安定目標については「2%に向けたモメンタムは維持されている」との認識を示した。 衆院は5日14時15分から、日銀の新しい副総裁候補の雨宮正佳日銀理事と若田部昌澄早大教授から所信を聴取する予定。 参院は6日13時から黒田総裁、7日13時から両副総裁候補の所信を聴取する予定だ。 【日経QUICKニュース(NQN) 矢内純一、鈴木孝太朗、福島悠太】 ※NQNが配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

日経平均300円安、日銀総裁「強力な緩和続くと思わない」に敏感反応

28日の東京株式市場で日経平均株価は前日比321円(1.4%)安の2万2068円と反落し、安値引けとなった。下げに拍車がかかったのは午後。きっかけは、再任が固まった黒田東彦・日銀総裁の国会での発言だ。午前の取引時間中は27日の米株急落にもかかわらず80円安にとどまっていたが、市場は日銀発の「ヘッドラインリスク」に敏感になっている。 「現在の強力な金融緩和政策が続くとは思わない」。28日午後、衆院財務金融委員会に出席していた黒田総裁の発言を一部報道が伝えると、株価指数先物に売りが膨らみ、日経平均は下げ幅を広げた。「物価目標が達成できたあかつきには」という前提が付くのだが、これまで一切、金融緩和の「出口」を封印してきた黒田氏だけに、市場は即座に反応した。 「発言の報じられ方があまりにも金融政策の正常化にバイアス(傾斜)がかかっていた」(国内証券の債券ストラテジスト)という声も聞かれた。だが、市場は日銀の一挙手一投足や黒田氏の発言にうの目たかの目となっている。 午前の取引時間には日銀が国債買い入れオペ(公開市場操作)の減額を発表すると、外国為替市場で円相場が下げ渋り、株式市場では輸出関連株に売りが増えた。この日の減額は「行きすぎた超長期国債の利回り低下を抑えることが目的で想定内」との見方が専らだが、投機マネーはそれを承知で売りを仕掛けてくるようになっている。 金融政策がらみのキーワードに海外のヘッジファンドが手掛けるアルゴリズム(コンピューターによる自動売買)取引が過敏に反応して相場が振れる「ヘッドラインリスク」だ。 日経平均は後場寄り直後にも大きく値を下げる場面があった。この日、「日銀は上場投資信託(ETF)買いを見送る」との観測が流れたからだ。実際には日銀はETFを購入したが、株式相場は日銀の動きに振り回されやすくなっている。 【日経QUICKニュース(NQN) 張間正義】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

日銀副総裁候補の若田部氏、「量」から「金利」へのシフトに批判も

政府は16日午前、日銀の黒田東彦総裁の再任に加え、早稲田大学の若田部昌澄教授と日銀の雨宮正佳理事を副総裁に充てる人事案を衆参両院にそれぞれ提示した。若田部氏は積極的な金融緩和を訴える「リフレ派」の経済学者で、安倍政権に近いとされる。一方、雨宮氏は現行の異次元緩和政策を策定してきた「日銀のエース中のエース」。緩和の副作用が強まる中、実質的な政策のかじ取りを担う正副総裁からなる新執行部が金融正常化への道筋を描けるかに注目が集まる。 日銀以外からの起用となる若田部氏はリフレ派の論客として知られる経済学者だ。安倍首相の経済政策上のブレーンである浜田宏一内閣官房参与との共著もあり、政権側とのつながりも深い。1965年生まれという若さながら副総裁候補に抜てきされた。 専門は経済学史だが、2002年に当時学習院大学教授だった岩田規久男副総裁が立ち上げ、原田泰審議委員も所属した「昭和恐慌研究会」に参加。1930年代のデフレ不況を研究した縁から、リフレ派の代表格の1人として存在感を高めた。 あるエコノミストは「大学の授業では遅刻は厳禁で、開始時間と同時にドアを閉め切ってしまう」とのエピソードで、若田部氏のきまじめで厳格な一面を紹介する。 「アベノミクスの最前席にいた日銀が後部座席に移ってしまった」。日銀が長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入し、政策の主軸を資金供給の「量」から「金利」に移した2016年9月の枠組み変更について、日経QUICKニュースの取材に対し、こう批判した。 最近では、昨年12月27日の日本経済新聞電子版のインタビューで「19年10月に控える消費増税の負の影響を吸収し、かつ物価が2%へ上がっていくほどの強力な緩和が必要だ」と主張した。 ある日銀幹部は「安倍政権はわずかでもデフレ脱却の芽があるならば、徹底的に緩和路線を突き進むはずだ」と警戒。若田部氏が政権側の意向をくんで緩和強化を唱える可能性は否定できない。 一方の雨宮氏は1979年に日銀に入行した。早くから才能を認められ、金融政策の立案を担う企画局長といった日銀の中枢部署の要職を経験。2001年の速水優総裁時代の量的緩和や白川方明総裁の包括緩和の導入など日銀の主要な金融政策の策定に関与してきた。 白川総裁時の12年にいったん企画担当の理事から大阪支店長に転じていたが、黒田総裁就任を受けて翌年に再び本店に呼び戻され、同担当の理事に復帰。黒田総裁下での異次元緩和も一貫して考案してきた。 金融政策の主軸を資金供給の「量」から「金利」に移した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の導入時には「量」の重要性にこだわる岩田副総裁などの行内のリフレ派を説得した交渉力もある。 金融緩和の長期化で、市場機能の低下に加え、金融機関の収益悪化が一段と深刻化している。副総裁を経験した日本経済研究センターの岩田一政理事長は「中銀マンには金融政策を正常化したいという潜在的な思いが強い」と指摘する。16年1月にマイナス金利の導入まで提案した雨宮氏も異例の緩和に対する問題意識が強いのは間違いない。 黒田総裁が過度の緩和による副作用を懸念するなど、日銀内では水面下で異次元緩和の出口を模索する動きが始まっているようにもみえる。雨宮氏にとっては出口戦略をいかに描くかが最大の課題となるが、若田部氏などとの意見集約が困難になれば日本の金融政策が混迷する懸念も否めない。 【日経QUICKニュース(NQN) 後藤宏光】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

注目の日銀副総裁、「雨宮・若田部氏案」と報道 市場はどう動くか

日本経済新聞電子版は日本時間16日午前2時、「政府は16日にも衆参両院の議院運営委員会理事会に日銀の正副総裁など国会の同意が必要な人事案を示す」と報じた。市場で関心が高かった副総裁候補には「日銀の雨宮正佳理事と早大の若田部昌澄教授を充てる案を検討中」としている。 雨宮理事の副総裁昇格はノーサプライズだ。1月の「QUICK月次調査<外為>」では副総裁候補についてヒアリング。雨宮氏は6割超の「オッズ」で筆頭候補であり続けた。実務にたけているとされ、政策の継続性に対する安心感を与える。 新しい日銀副総裁は? 1月のQUICK月次調査<外為> 今回の正副総裁人事のポイントを三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア・マーケットエコノミスト、六車治美氏は端的に「新しい日銀執行部の『リフレ度』が強まるか弱まるかは、岩田副総裁の後任次第」(2月6日付、「ポスト岩田」副総裁が左右する新執行部のリフレ度)と指摘している。 岩田氏の後任というのは日銀外から選ぶという意味だ。まず若田部氏の「オッズ」を前出の外為調査で確認すると23%だった。17年12月調査から11ポイント上昇していた。候補のテーブルに乗っていたうえに副総裁を予想する声も高まっていただけに、それほどサプライズではない。 政策スタンスについてはリフレ派でありハト派とされている。六車氏のレポートから引用を続けると以下のような姿が浮かぶ。 “若田部昌澄早稲田大学教授はインタビュー(日本経済新聞、12月27日)で19年10月の消費増税について、『14年のように増税をきっかけに消費が落ち込み、インフレ期待もしぼみかねない』とその影響を懸念している。金融政策については、『消費税増税の負の影響を吸収して、かつ物価が2%へ上がっていくほどの強力な緩和が必要』とし、『たとえば年80兆円をめどとしている日銀が保有する国債の拡大を年90兆円めどに引き上げるなど、一段と積極化する』ことが必要と述べた。イールドカーブ・コントロールの運用についても、『「0%程度」としている長期金利の誘導目標は厳密な「ペッグ(固定相場)」ではなく、金利がそれよりは上がらないようにするという「キャップ(上限)」のようにとらえればいい』と述べている” リフレ度で岩田氏と比較した場合の評価はどうか。シティグループ証券のチーフ FX ストラテジスト、高島修氏は13日付のレポートで「岩田副総裁はもともと強力な緩和論者で、日銀入りする前は、保守的だった白川前総裁までの日銀の姿勢を強く批判してきた。(中略)リフレ論者の若田部教授の場合で初めて現状比ほぼ変わらずといったところ」と指摘していた。 ここで比較論の対象となるのが本田悦朗・駐スイス大使。QUICK月次調査による「オッズ」は17%と若田部氏よりも低いが重要な候補の1人だったことに変わりない。同氏は「ヘリコプターマネー」政策に言及するなど相当なリフレ派の1人。執行部入りするようだと、一段とリフレ度が高まるというのが市場の想定だった。本田氏と比較すると若田部氏はややマイルドなリフレ度と市場には映るか。「金融財政政策の一体発動(言わばヘリマネ政策)を訴える本田大使の場合のみ、一段のハト派政策の可能性を嗅ぎ取って円安バイアスが生じる可能性がある」(高島氏)。 ゴールドマン・サックスは15日付のリポート「日銀人事Q&A」で、本田氏と若田部氏、雨宮氏、伊藤隆敏氏(コロンビア大学教授)の4人を副総裁候補に挙げていたが、やはり本田氏が市場参加者の目に「最もハト派的と映るだろう」と指摘していた。 「若田部副総裁誕生」の可能性が高まったが、1月26日付のレポートで「(雨宮氏以外の)もう一人の副総裁には、安倍政権がリフレ派の考え方を持つ人を送り込む可能性が高いと考えており、その第1補ととして若田部昌澄・早稲田大学教授を挙げたい」としていたのがJPモルガン証券だった。 ほぼメーンシナリオ通りの布陣が固まった場合、JPモルガンは相場動向を以下のように想定していた。 【JGB金利】副総裁の組み合わせに関わらず黒田総裁が続投となれば、海外投資家内では近い将来の金融政策の微調整に対する期待感がやや後退し、一時的に金利低下圧力が高まるだろう。2018年末に関しては、10年金利目標を 0.25-0.50%に引き上げると経済調査部が予想しており、その場合20 年金利は1.0-1.3%程度まで上昇することが予想される。 【円相場】市場のセンシティビティ、期待度に鑑みると、黒田総裁続投となれば短期的に 1~2円程度の円安となることは考えられるが、影響は長続きしないだろう。年末に向けての USD/JPY 予想は引き続き 108円~115円のレンジ内の推移と予想。日銀は10年金利目標引き上げを検討する際、円高が進んでいたり、米長期金利が低下しているような環境では引き上げを実行しないと考えられるため、円相場に対する影響は総じて限定的と考えられる。 【株式】ほぼ市場の想定線であり、短期的にはニュートラル。先々、インフレ率の上昇に伴って日銀が10年金利目標の引き上げに動くとの見方が強まれば、金融株が上昇し、株式市場の牽引役になると見込まれる。メインシナリオでの日経平均の高値想定(2018年中)は26,000円。 こう見ると黒田総裁、雨宮・若田部両副総裁の人事案に大きなサプライズはない。むしろ驚きがあるとすれば、JPモルガンが先月下旬に示していたような円安とは真逆の展開が始まっている点だろう。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

ドル円、1ドル=107円台 節目抜けなら100円台も視野

ドルの対円相場に下落圧力がかかっている。13日のニューヨーク外国為替市場でドルは対円で一時1ドル=107円40銭まで売られ、2017年9月8日につけた17年の安値(107円32銭)に迫った。世界的な株安の余波が続くなか、節目を更新すればドル安・円高に弾みがつきかねない。 13日のドル安進行は、米株が下げる場面で米長期金利の指標となる10年物米国債の利回りが低下(価格は上昇)したのが主因。昨年末以降、ドルと米長期金利の連動性が薄れ、米金利が上昇してもドルは下落していたが、再び以前の関係を取り戻しつつある。 SMBC日興証券の野地慎チーフ為替・外債ストラテジストは「足元では米国10年債利回りにピークアウトの兆しが見えるなか、ドル円が下落するという反応が見られている。あといくばくかの米国10年債利回りの低下があれば、ドル円が17年9月8日安値107円32銭をブレイクする」と予想。ブレークした場合、「108~114 円という2017年のドル円レンジのほぼ完全な『下方シフト』が生じる」という。 シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストは14日のリポートで、日銀の黒田東彦総裁の再任報道を巡り安倍晋三首相が「白紙」と発言したことが円高・ドル安を招いたと指摘。ドル円は「2016年6月以降の上げ幅の61.8%押し(106円50銭前後)を下値メドに下値警戒が必要な局面」とみていた。そこから先は月足の雲の下限(100円60銭前後)までドル円を下支えするテクニカルな要因は見当たらないという。   【QUICKナレッジコンテンツグループ・大谷篤】

「黒田日銀総裁続投」報道 市場の注目ポイントはここ

日本経済新聞(電子版)は9日夜、「安倍晋三首相は4月8日に任期満了となる日銀の黒田東彦総裁を続投させる人事案を月内にも国会に提示する」と報じた。10日の各紙朝刊も黒田総裁の再任を相次いで報じた。 日経QUICKニュース(NQN)の報道によると、政府は2月26日にも黒田総裁の再任を次期副総裁2人の人事案とともに衆参両院にそれぞれ提示する見通し。日銀の正副総裁人事は内閣が国会の同意を得て任命することになっているが、現在は、衆参両院で自民、公明両党の与党が多数を占めており、3月中旬には人事案が両院で可決されそうだ。 QUICKが市場参加者を対象に毎月実施している「QUICK月次調査<外為>」では、次期日銀総裁として黒田総裁の再任を見込む向きがおおむね8割で推移してきており、黒田総裁の続投にサプライズはない。市場が注目するのは、今回の一連の報道では確報がなかった副総裁人事だ。 【2018年1月のQUICK月次調査<外為>より】 ドイツ証「任期途中の退任の可能性も否定できない」 報道を受けてドイツ証券は12日付のリポートで、「3月以降の金融政策の不確実性が避けられない問題だった。黒田総裁が続投であれば、この不確実性は低下し、YCC(イールド・カーブ・コントロール)の継続が基本スタンスとして維持される可能性がさらに高まるだろう」と指摘した。 その上で、「2人の副総裁のうち1人は日本銀行から、もう1人は学者が任命されるだろう」としながら、「ただし、黒田総裁は高齢による任期途中の退任の可能性も否定できない」とし、「今回任命される2人の副総裁の1人が総裁に昇格する準備が必要である」と指摘した。 野村証「カギになるのは誰が副総裁になるか」 野村証券も12日付のリポートで、「われわれの見方では黒田総裁の再任はほぼ確実で、再任はコンセンサスだ」とまず指摘。その上で「最新の報道を受けて市場は反応しないとみられるが、カギになるポイントは誰が副総裁になるかだ」との見解を示した。10日に時事通信が「雨宮正佳・日銀理事を昇格させる方向で調整」と報じたほか、毎日新聞が「1人を岩田規久男副総裁と同様に積極的なリフレ派から選ぶ」と報じたことを踏まえ、「もし、報道が正確なら新執行部は現執行部よりもリフレ色がやや強まることになると考えられる」と指摘した。 シティグループ証「中曽氏から雨宮氏への交代なら緩和修正バイアスやや弱まる」 シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストは13日付のリポートで「今後の焦点は副総裁人事に移るが、退任する中曽副総裁に代わって、雨宮理事が昇格することはほぼ確実」と指摘。「国際関係や市場動向に強い中曽副総裁に対し、雨宮理事は企画局中心の経歴で、黒田総裁の下での非伝統的な金融政策を考案してきたと言われる。本質的には中銀マンとして保守的な中曽副総裁よりは革新的な側面があるように思われる」としながら、「『中曽→雨宮』への副総裁交代は、現在の超緩和策を修正しようとするバイアスがやや弱まることに繋がるだろう」との見方を示した。 JPモルガン「日銀総裁人事はニュートラル、9月に10年金利目標を引き上げ」 JPモルガン証券の阪上亮太氏は13日付のレポートで「日本株にとってはニュートラル」と指摘した。副総裁人事については「現行の日銀プロパー(中曽副総裁)とリフレ学者(岩田副総裁)との組み合わせが踏襲される案(例えば雨宮日銀理事と本田スイス大使)が有力視されている。副総裁についてもサプライズ人事の可能性が低い」とした。 日銀の金融政策については「日銀は9月にも10年金利目標の引き上げに動くと予想している」との見方を示した。「追加金融緩和(現行の金融緩和策を維持するだけで)、日本のコアCPI(消費者物価指数)およびコアコアCPIは今年中に前年比+1%台へと加速する可能性が高い」との見解を理由とした。「インフレ率が上昇する中で日銀が徐々に長期金利の上昇を許容して行くのであれば、(10年金利目標の引き上げ等の政策変更後も)実質金利のマイナスは維持されることから、大幅円高や日本株調整のリスクは小さいと考えられる」という。   【2018年1月のQUICK月次調査<外為>より】 2018年1月のQUICK月次調査<外為>によると、次期日銀副総裁の予想は17年12月調査と同様、「雨宮正佳・日銀理事」が最多で63%。次いで「中曽宏・日銀副総裁」が36%、「伊藤隆敏・コロンビア大学教授」が26%、「若田部昌澄・早稲田大学教授」が23%となっている。 いわゆる「日銀枠」では雨宮理事の昇格が優勢、「学者枠」では伊藤隆敏・コロンビア大学教授を見込む向きが市場では多い。 最大の注目点は、安倍首相に近く、リフレ派として知られる本田悦朗・駐スイス大使が副総裁のひとりに抜擢されるかどうかだ。学者枠として本田氏が副総裁に就いた場合、日銀は現執行部よりもリフレ色が強まるとの見方が優勢だ。 (12:45更新) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「黒田総裁続投」「VIX低下」で市場はどうなる

12日の米国市場で米10年債利回りは一時2.9%近くまで上昇する軟調な展開。売り一巡後は2.8%台前半まで買い戻されたが、後半にかけて2.8%台半ばに上昇している。NYダウは一時570ドルを超す上昇となるなど、堅調な展開。米金利上昇が株安をもたらす動きとはならず、景気の強さや株高を背景に金利が上昇する素直な動きだ。 次の節目となる3%を目指す展開になったときの株価の反応は気になるところだが、恐怖指数のVIXも一時は24.42まで低下しており(直近高値は今月5日の37.32)、マーケットは落ち着きを取り戻しているようだ。 原油価格の上昇基調に一服感が出ている。今月上旬に66ドル台まで上昇していたWTIは9日に一時58.07ドルまで下落し、約1カ月半ぶりの安値を付けた。ロシアやOPEC加盟国は減産を続けているものの、米国のシェール・オイルの増産観測の高まりが上値を抑えている模様。 原油価格は物価にストレートに効く。今月2日の米雇用統計を受け2.1%台半ばまで上昇していた米BEIも2%台前半2.1%を割り込んでいる。米金利急騰のきっかけになった賃金伸び率は特殊要因と言われており、次回雇用統計では賃金上昇からのインフレ懸念は後退するとの見方もある。今週14日に発表される米CPIで、インフレ加速がみられなければ、インフレ懸念を背景とした金利上昇圧力には一服感がでるかもしれない。 ※QUICK FactSet Workstationより 「黒田総裁続投」は、市場でも本命視されており、サプライズはない。これまで通りの緩和スタンスが継続されることになろう。金利操作目標の変更など、緩和策の微修正はいずれ行われるかもしれない。ただ、足元の様に、為替が110円を割った状況ではマーケットに刺激を与えにくい。先月9日の輪番減額をきっかけとした円高や今月2日の指値オペの記憶が新しいうちは、「ステルス・テーパリング」も「ステルス利上げ」もないだろう。金利の上昇余地は乏しく、基本的には横ばい。ボラティリティの低下は金利低下(フラット化)要因であり、動くとすれば低下方向であろう。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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