速度鈍った 1000ドルに372日 それでも節目抜いた米株、日本は伏目がち

QUICKコメントチーム=片平正二、NQNニューヨーク=滝口朋史 11日の米国市場でダウ工業株30種平均は続伸し、227ドル88セント(0.85%)高の2万7088ドル8セントで終えた。前日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が下院で議会証言を行った後の株高の流れが続いた。 ダウ平均が初めて2万6000ドル台で終えた2018年1月4日から372営業日と、1万9000ドル突破に要した483営業日以来の長さとなる大台突破だった。トランプ氏が米大統領選で勝利してから税制改革などへの期待から上げ足を速める場面があったが、中国との貿易摩擦の激化などを受け上昇の勢いは大幅に鈍った。 【ダウ平均の節目突破の歴史】  節目    節目突破日  終値     要した日数(営業日) 2万7000 2019年7月11日  2万7088ドル   372日 2万6000  18年1月17日  2万6115ドル   8日 2万5000  18年1月4日  2万5075ドル   23日 2万4000  17年11月30日  2万4272ドル   30日 2万3000  17年10月18日  2万3157ドル   54日 2万2000  17年8月2日  2万2016ドル   108日 2万1000  17年3月1日  2万1115ドル   24日 2万    17年1月25日  2万0068ドル   42日 1万9000  16年11月22日  1万9023ドル   483日 1万8000  14年12月23日  1万8024ドル   120日 1万7000  14年7月3日  1万7068ドル   153日 1万6000  13年11月21日  1万6009ドル   139日 1万5000  13年5月7日  1万5056ドル  1460日 1万4000  07年7月19日  1万4000ドル   59日 1万3000  07年4月25日  1万3089ドル   127日 1万2000  06年10月19日  1万2011ドル  1879日 1万1000  99年5月3日  1万1014ドル   24日 1万    99年3月29日  1万0006ドル   245日 (注)所要日数は節目突破の翌営業日から突破当日までの営業日数 パウエル議長は11日に上院銀行委員会で議会証言を行い、「2%の物価上昇率を大きく下回りたくない。後手に回らないようにするのが日本から得た教訓だ」と述べ、雇用とインフレ率の関係が崩れる中で早期利下げの可能性を改めて示唆した。CMEグループが提供するFedウォッチツールで7月FOMCでの50bp利下げ織り込み度は18.3%となり、前日(29.2%)から低下して1割台にとどまった。25bpの利上げ織り込み度は81.7%に上昇し、FF金利先物市場は7月FOMCでの25bp以上の利下げを100%織り込んだ状況が続いた。 残念ながら、貴重な「教訓」を与えたはずの日本株のほうは米株高の流れに乗れず、相変わらずパッとしない展開だ。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

100%の利下げ期待、パウエル議長は何を語る あす注目の議会証言

強めの米雇用統計で50bpの利下げ観測が後退し、米株はやや調整ムードが出ている。日本株もトレンドに乏しく、パウエルFRB議長の議会証言待ちの展開が続きそうだ。 その議会証言をあす10日に控え、市場では様々な見立てが飛び交っている。「利下げを行わないならパウエル議長は議会証言で市場の期待を修正か=JPモルガン」、「パウエル議長は市場の利下げ観測を押し返すだろう=バンカメ・メリル」といった見方が出ている。7月のFOMCで保険的な利下げを行う場合は何らかのシグナルを発するとみられている。FF金利先物市場が25bp以上の利下げを100%織り込む中、利下げを見送って株安が進むリスクがあるのなら、市場の期待に応じて利下げに踏み切るだろうとの見方もある。 ■米金利は利下げを織り込む動きが続いている ゴールドマン・サックスは8日付の「なぜ利下げか?」と題するリポートで「労働市場の減速に対する懸念は、これまでのところ根拠がないことが証明されている。労働参加率の上昇で増加した失業率はすぐに再び下がり始めるだろう」と指摘した。そのうえで「7月と9月に25bpの利下げを行うのは当社の基本シナリオだ」としながら、「債券市場はさらに50bpの利下げを想定している」とも指摘。「現在のFOMCのアプローチに対する私たちの不確実性もやや増加している」という。2020年にかけてはインフレ率の回復が見込まれるが、金融市場で大胆に利下げが織り込まれる中、トランプ大統領という「不確実性」などもあって、金融政策の方向は見づらいとみていた。(片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

そこまで来た米利下げ ここからの問題は「で、いつやるの」

18~19日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きが決まる一方、声明文や会合後の記者会見でハト派的な姿勢が示された。CMEグループのFedウォッチツールで7月FOMCでの25bp以上の利下げ織り込み度は100%となり、前日(86.4%)からさらに利下げを織り込む動きが強まった。25bpの利下げ織り込み度が67.7%と6割を維持する一方、50bpの利下げ織り込み度が32.3%と前日(17.9%)から増加して3割台に乗せた。 こうなると問題は、もはや、FEDは利下げに踏み切るのかではなく、いつ利下げするのか、さらに言えば7月なのか9月なのか、ということになる。各社の19日付リポートでも読み筋はいろいろだ。 FF金利先物市場などで早期利下げの織り込み度が高まる中、JPモルガンは従来は9月と12月と見込んでいた利下げ時期を7月、9月にそれぞれ前倒しした。その上で「これはバランスシート(B/S)の正常化の終了を早めることにもなる。50bp以上の利下げは我々の基本シナリオにはないが、労働市場の悪化などの証拠が出れば50bp以上の利下げの動機付けとなるだろう」と見込んだ。 ノムラ・セキュリティーズも「当社は今年7月、12月と年2回の利下げを予想するが、7月の利下げの後、8月にB/Sの流出を止めると見込んでいる」と指摘した。7月に利下げが行われた場合、FRBによるB/Sの正常化も修正を余儀なくされるとの見方が増えてきている。 またバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは「FRBは7月FOMCでの利下げを約束せずに、市場の予想を超えた厄介なメッセージを伝えた。これは9月から合計75bpの利下げを行うという我々の予想と大体一致する」と指摘。その上で「G20サミットや米サプライマネジメント協会(ISM)指数で悪い結果が出るなら、7月に利下げを行う可能性がある。今後2週間はFedが動くかどうかを見極める上で絶対に重要だ」とし、市場環境次第で7月30~31日のFOMCで利下げが行われる可能性があると見込んだ。 さらにUBSは7月にも50bpの利下げを行う可能性があると踏み込んだ。パウエルFRB議長の19日の記者会見で「一時点の経済指標だけで判断するのではなく、トレンドを重視する」と再強調していた点に注目したもよう。今後の経済の潜在成長率が足元の不確実性により予想を下回る可能性があり、インフレ見通しも下方修正される可能性があるとの見方を示している。(片平正二、大野弘貴) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】18日 ソニー、ドコモなど総会 6月月例経済報告、FOMC

【18日の予定】 国内 時刻 予定 10:30 5年物利付国債の入札(財務省) 13:30 桜田同友会代表幹事の記者会見 その他 閣議   6月の月例経済報告(内閣府)   株主総会=ソニー、NTTドコモ 海外 時刻 予定 10:30 5月の中国70都市の新築住宅価格動向   豪中銀が金融政策会合議事要旨を公表 18:00 6月の欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測指数   4月のユーロ圏貿易収支 21:30 5月の米住宅着工件数 その他 米連邦公開市場委員会(FOMC、19日まで) 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 4755 楽天西友、離島にドローン配送 5Gにらみ実験 日経 +4.16% 6/17 4559 ゼリア新薬、自社株買い取得枠100万株   +1.73% 6/17 3391 ツルハHD、ドラッグ首位 ウエルシア抜く、前期売上高16%増 日経 +1.56% 6/17 6326 スマート農業で異業種と連携へ クボタ、日欧に拠点 日経 +1.29% 6/17 6736 イスラエルの子会社が資金調達 サン電子、同国VCから 日経 +1.16% 6/17 7545 西松屋チェ、23%減益 3〜5月税引き益、値引き響く 単独 日経 +0.92% 6/17 6752 パナソニックがソフト会社に出資 製造現場を省力化 日経 +0.23% 6/17 3418 バルニバービ、自社株取得枠9万株   +0.08% 6/17 7182 ゆうちょ銀、海外送金500万円に制限 資金洗浄対策を強化 日経 -0.64% 6/17 2501 サッポロHDとサントリー、ビール軽量缶で協力 CO2やコスト削減 日経 -0.78% 6/17 2174 GCA、自社株買い取得枠70万株   -0.82% 6/17 9064 ヤマトHD 引っ越し再開 9月、まず単身者向け 日経 -1.02% 6/17 6502 原発廃炉で協業 東芝グループの東芝エネルギーシステムズ、米社と正式契約 日経 -1.35% 6/17 5301 東海カ 独アルミ精錬部材、1000億円で買収 日経 -1.67% 6/17 1435 アパート施工のTATERU、業務停止命令へ 国交省、融資資料改ざん問題で 日経 -2.11% 6/17 2820 やまみ、立会外分売5万株   -2.54% 6/17 5423 東京製鉄が全面値下げ 全鋼材価格 日経 -3.58% 6/17 3854 アイル、立会外分売18万株   -6.45% 6/17

懸念、入念、観念のパウエルプット 利下げは7月?それとも9月?

米連邦準備理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が4日にシカゴで講演し、「適切な行動をとる」と述べた事で利下げ観測が台頭した。CMEグループのFedウォッチツールによれば、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ織り込み度は92.2%となり、前日(76.9%)から急上昇して9割台に乗せた。 エバコアISIは4日付のリポートで「パウエル議長は必要に応じて利下げに門戸を開くと表明した。緩和の意図や期待を明確に示すものではなかったが、その言葉は前向きで、市場の反応も利下げの可能性が高いとみていることがうかがえた」と指摘。その上で「我々は最初の利下げが早ければ7月に行われる可能性が高いと予想する」と指摘した。 またリポートでは「パウエル議長は『貿易問題がどのように解決されるのか知らないが、米国経済の見通しに対するこれらの動向の影響を注意深く監視する。経済拡大を持続するために適切に行動する』と述べた。このフレーズは6月FOMCの声明文で盛り込まれる文言のプレビューのように思われ、その6月FOMCでは利下げが行われることは無さそうだ」と見込んだ。 一方、バンクオブアメリカ・メリルリンチは4日付のリポートで、パウエル議長の講演では、貿易戦争の激化を受けて、急遽、先行きへの警戒をにじませる文言を追加したようだと指摘。バンカメは米国内総生産(GDP)成長率予想を下方修正した。また、政策金利見通しを改定し、今年9月の利下げを見込むと予想した。 パウエル発言は株式相場には強い追い風となった。ダウ工業株30種平均は前日比512ドル高と、今年2番目の上げ幅を記録した。(片平正二、大野弘貴) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】20日 3月の月例経済報告、FOMC結果発表と議長会見

20日は内閣府が3月の月例経済報告を発表する。その他、日銀金融政策決定会合の議事要旨(1月22~23日開催分)などが発表される予定。 海外では、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表のほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見などが行われる予定。 【20日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 日銀金融政策決定会合の議事要旨(1月22〜23日開催分) 16:00 2月の主要コンビニエンスストア売上高(日本フランチャイズチェーン協会) その他 3月の月例経済報告(内閣府)   東証マザーズ上場=ギークス 海外 時刻 予定 3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表(21日) 3:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見(21日) 18:30 2月の英消費者物価指数(CPI) 23:30 米エネルギー省の石油在庫統計(週間) その他 タイ中銀が政策金利を発表   ブラジル中銀が政策金利を発表 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 6501 日立、海外向け家電を高級シフト 日経 +4.19% 3/19 6839 船井電、今期 2期連続無配 日経 +1.52% 3/19 5019 出光興産、昭シェル事業分割し吸収 一体化急ぐ 日経 +0.84% 3/19 8473 SBI、個人間送金で子会社 アプリを提供 日経 +0.69% 3/19 5938 LIXILグ株主、潮田氏退任を要求 「CEO交代、経緯不透明」 臨時総会提案 日経 +0.48% 3/19 4043 トクヤマ、今期特別利益60億円 損害賠償の受取金 日経 +0.45% 3/19 3197 すかいらーく、9月から全面禁煙 国内全店で 日経 +0.05% 3/19 7550 ゼンショHD、300億円調達 劣後ローン 借入金を弁済 日経 -0.72% 3/19 9716 乃村工芸社、最高益 前期営業、1割増に上振れ 日経 -0.94% 3/19 7951 ヤマハ、今期の純現金収支30億円黒字 6年ぶり低水準 半導体減速 日経 -1.43% 3/19 6027 弁護士COM、営業益横ばい5億円 来期単独 日経 -1.62% 3/19 8011 アパレル通販 駅で試着 三陽商会など、ヤマトと連携 返品サイズ直し手軽に 日経 -2.11% 3/19 9064 +0.75% 3/19 8028 ユニファミマ、前期事業利益2割増 ブランド統合、日販伸びる 日経 -5.43% 3/19

【朝イチ便利帳】19日 FOMC(~20日)、公示地価、2月の訪日外国人客数

19日は10~12月期の資金循環統計速報、2月の訪日外国人客数などが発表される予定のほか、1年物国庫短期証券、20年利付国債の入札が行われる。IPO関連ではKHC(1451)、ミンカブ・ジ・インフォノイド(4436)、コプロ・ホールディングス(7059)が新規上場するほか、エードット(7063)、NATTY SWANKY(7674)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。 海外では11~1月期の英失業率、1月の米製造業受注などが発表される予定のほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)が20日までの日程で開催される。   【19日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 10〜12月期の資金循環統計速報(日銀) 10:20 1年物国庫短期証券の入札(財務省) 10:30 20年利付国債の入札(財務省) 15:30 三村日商会頭の記者会見 16:00 2月の訪日外国人客数(日本政府観光局) その他 閣議   19年の公示地価(国交省)   東証2部上場=KHC   東証マザーズ上場=コプロホールディングス(名証セントレックスに重複上場)、ミンカブジインフォノイド 海外 時刻 予定 9:30 豪中銀が金融政策会合議事要旨を公表 18:30 11〜1月期の英失業率 19:00 3月の欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測指数 23:00 1月の米製造業受注 その他 欧州連合(EU)総務理事会   米連邦公開市場委員会(FOMC、20日まで) 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 4343 イオンファン、営業減益 前期5年ぶり クレーンゲーム苦戦 日経 +5.53% 3/18 3028 アルペン、Tポイント離脱 楽天と提携 日経 +1.85% 3/18 4755 +2.90% 3/18 3938 スマホ納税広がる 自治体採用、LINE90ヤフー180 日経 +1.30% 3/18 4689 +1.07% 3/18 9984 米衛星通信のワンウェブ、1400億円追加調達 ソフトバンクGなどから 日経 +1.15% 3/18 3391 ツルハHD、営業益1%増 6〜2月 日経 +0.93% 3/18 9201 5G、航空機整備に活用 JALとKDDIが実験 生産性を向上 日経 0.00% 3/18 9433 -0.89% 3/18 6875 メガチップス、今期最終赤字19億円 日経 -0.33% 3/18 6740 エフィッシモ、Jディスプレ株の保有目的変更 「重要提案」に 日経 -1.42% 3/18 8848 仕様外の部材「創業者指示」 レオパレス施工不良 調査委が中間報告 各紙 -1.96% 3/18

証券営業の凄腕たち【Episode3】何度も対話、顧客回り5年半で地球9周分

証券営業の凄(すご)腕担当者に情報収集や銘柄選別法の極意を聞く「証券営業・私の戦略」、3回目は野村証券ウェルス・パートナー課の課長、並木孝裕さん。自ら重要顧客の対応をしつつ営業統括として支店営業の責任を負うベテランだ。地方支店時代、地球約9周分の距離を営業車で回ったエネルギッシュさに加え、株価や金利を含め常に30~40種類の経済指標をチェックしデータを根拠に商品提案する緻密な営業スタイルが、顧客の信頼を獲得している。 野村証券 並木孝裕氏 なみき・たかひろ  2002年明大卒、日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)入社、吉祥寺支店に配属、09年3月に同社を退社し、同年4月野村証券入社、本店ウェルスマネジメント部に。12年3月から約5年半の新潟支店時代を経て17年8月渋谷支店、現在はウェルス・パートナー課長として支店の営業を統括。これまで営業部門長表彰(旧CEO表彰)8回受賞、お客様満足度調査入賞1回。39歳、埼玉県出身 ――顧客対応で心掛けていることはありますか。 「電話でのご連絡ももちろんですが、直接お会いして顔を見て話をするのが基本です。約5年半の新潟支店時代、クルマの運転距離は約35万キロメートル。地球9周分くらいお客様先を回りました。何度も会話をして心の底で考えていることを聞ける関係になってもらうことが重要です。自分がされて嫌なことは絶対にしません。『何日までに返事をします』とご回答いただいた時期までは一切連絡しません。若いときには数字ほしさに事前に連絡をしてしまいがちですが、急(せ)かされたお客様は嫌な思いをします」 「また我々がもつ情報を分かりやすく伝えたうえで、お客様自身にきちんと判断していただかなくてはいけません。たとえば投信ですが、信頼できるファンドが運用している商品は、株価が上がった銘柄の保有比率は上がり、下がった銘柄の保有比率は下げていることが後の運用報告書で分かります。そうした事実を3カ月から半年かけて見てもらったうえで商品提案すれば、納得して購入してもらえます。単純に株価が上放れしたから買いましょう、下抜けしたので売りましょうという提案スタイルでは、高い手数料を払ってまでなぜその商品をいま買わなくてはいけないのか、お客様にわかってもらえません。手数料を払ってでも購入してもらえる根拠を示す必要があります」 30~40種類の指標に目配り、データで提案 ――情報収集面ではどのような指標に注目していますか。 「世界経済の中心である米国の指標は影響が大きいので特に気にして見ています。失業率や賃金の上昇率がわかる雇用統計や新規失業保険申請件数を見て、いまお金が使える環境にあるのかを考えます。米国の家計の資産と負債の比率もチェックしますし、消費者信頼感指数やISM製造業・非製造業景況感指数、小売売上高はもちろん、自動車と不動産関連などの指数を見ます。住宅指標に関しては新築住宅着工件数や許可件数のほか、中古住宅の在庫と価格の推移も確認します」 「金融政策では米連邦準備理事会(FRB)のHPをみます。償還を控えたレポ取引がどのくらいあるかなどを開示しているからです。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録もそうですが、影響力のある人の発言は確認します。バルチック海運指数やダウ輸送株指数も含め、忘れない限り全部拾うようにしています。確認する指標は株価や金利も含めると30~40種類になるでしょうか。話題性のある市場・金融関係者が配信しているメールマガジンもいくつか読んでいます」 ――市場に変動があったときはどんな指標を注視しますか。 「(相場の変動率を示す)VIX指数は毎日見ています。特段の材料がなくても何か起きるときに激しく反応する指標もあります。たとえば企業のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場。リーマン・ショックが起きるときにCDS市場で保証料率が急上昇したことが強く記憶に残っています。金利については10年債の金利ではなく、1カ月先、3カ月先のロンドン銀行間取引金利(LIBOR)を見ます。金融機関同士のお金の貸し借りの金利であるLIBORは、金融危機時に信用リスクが上がっている貸付先の金利上昇を受け、高まるからです」 過去の金利観を基に相場観を共有 ――日ごろ株価の分析で役に立つノウハウがあれば教えてください。 「1株あたり利益(EPS)と株価収益率(PER)の推移を確認しています。企業が今期、来期とどのくらいの利益を出せるのか見たうえで、過去のPERの水準と比較して売られすぎていないか考えてみます。現状では日本企業も米国企業も利益がかなり出ているので、お客様に訴える一つの指標になります」 「過去の金利観をしっかり持っていることも大切です。1980年台末のバブルの時は非常に金利が高かった一方で、株式の配当利回りは0%台でした。現在は当時と比べ金利は下がり、自社株買いをする企業も増えて配当利回りは高くなっています。こうした経緯を考えれば、いまは株の方が割安だとも考えられます。EPS、PER、金利の推移をチャートで示してお客様に見せると納得してもらえることが多いです。しっかり説明し相場観をきちんと共有しているので大きな金額を預けてもらえます」 ――営業統括として顧客からの苦情対応も多いのでは。 「きっかけを尋ねると、9割方こちら側に落ち度があります。たとえば担当者が会いにもいかずにいきなり目論見書を送りつけてきたという場合や、会いに来てほしくはないが市場が動いたときに電話くらいほしいというケースもあります。理由は様々ですが、間違いなく言い分があります。とにかく感情的にならずその言い分がわかるまで話を伺い続けることが重要です。ひとつひとつ丁寧に応えていけば、関係が好転するのは早いです。実際、一時期関係が思わしくなかったのに現在は100億を超える運用を任せてくれるようになったお客様もいます」 落ち着いた口調ですらすらとこちらの質問に的確に回答する並木さん。30代とは思えない安定感は、2013年下期から8期連続で部門長表彰を受けてきた自信に裏打ちされている。新しい担当になってから実績が表れるまでは1年半くらいの時間を要するという。時間を掛けて顧客との関係性をしっかりと構築している証拠だろう。業務に関わるものから話題のものまで週2冊、月に8~10冊の本を読んでいるという並木さんは人口動態から仮想通貨まで幅広い知識を持つ。結婚式の翌週には新聞広告を見て転職を決めるなど、ここぞと言うときは大胆な一面もある。〔日経QUICKニュース(NQN) 神宮佳江〕 =随時掲載

イエレン前議長「次は利下げかもしれないわね」 資産圧縮でアドバイスも

米連邦準備理事会(FRB)のジャネット・イエレン前議長が6日に米経済専門チャンネルのCNBCの「パワーランチ」に出演し、「世界経済の成長が鈍化し、米国経済に影響を及ぼし始めれば、次の行動は利下げになるかも知れない」との見解を示した。中国や欧州の景気減速が米国の景気に悪影響を与える恐れがあるとしつつ、「だが、(利下げか利上げか)両方の動きが可能だ」との見解も示した。 イラスト:たださやか FRBは昨年12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、四半期経済見通し(SEP)のドットプロットで2019年の利上げ回数を2回と見込んでいたが、今年1月のFOMCで利上げを一時停止する方針を示した。イエレン氏は「私も昨年12月に予測を求められていれば、年2回の数字を出していただろう」と述べ、パウエル議長率いる現在のFOMCの判断を尊重した。一方、バランスシート(B/S)の縮小を見直す手法について、債券の毎月の償還額に上限を設けつつ、残りを再投資する手法を提案した。イエレン氏は「ペンキが乾くのを見ているのと同じです(watching paint dry=退屈な行動です)」と述べた。(片平正ニ) ■FOMCメンバーの政策金利見通し(ドットチャート、12月時点) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】30日 中国副首相が訪米し貿易協議 決算はキヤノン、JR各社、テスラ、ボーイングなど

30日は中国の劉鶴副首相が訪米(~31日)してUSTR代表らと貿易協議に臨むほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される。そのほか、キヤノン(7751)、東日本旅客鉄道(9020)や米フェイスブック、マイクロソフトなどの決算発表が予定されている。   【30日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 12月の商業動態統計速報(経産省) 10:00 全国財務局長会議 14:00 1月の消費動向調査(内閣府) その他 統計委員会(総務省)   12月期決算=ヒューリック、キヤノン   4〜12月期決算=三越伊勢丹、積水化、OLC、日立建機、オムロン、NEC、シャープ、TDK、アドテスト、スクリン、新生銀、三井住友トラ、岡三、丸三、東洋、東海東京、水戸、いちよし、沢田HD、丸八証券、藍沢、JR東日本、JR西日本、JR東海、ヤマトHD、東電HD 海外 時刻 予定 0:00 12月の米仮契約住宅販売指数(31日) 4:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表(31日) 4:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見(31日) 9:30 10〜12月期の豪消費者物価指数(CPI) 22:15 1月のオートマチックデータプロセッシング(ADP)全米雇用リポート その他 1月の独CPI速報値   中国の劉鶴副首相が訪米(31日まで) 米通商代表部(USTR)ライトハイザー代表らと貿易協議   10〜12月期決算=フェイスブック、マイクロソフト、テスラ、ボーイング、マクドナルド、ビザ、ペイパル、AT&T、アリババ集団 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 4592 サンバイオ、夜間市場で急落 治験結果に失望売り 日経 +4.55% 1/29 4549 栄研化、4〜12月純利益27%増 検査薬販売伸びる 日経 +2.86% 1/29 9531 東ガス、九州電などと千葉に計画の火力発電所 石炭断念、LNGに 日経 +2.41% 1/29 9508 +0.81% 1/29 9658 ビジ太田昭、11年ぶり営業最高益 今期16億円に 日経 +1.97% 1/29 9984 ソフトバンクG、20年度本社移転 ウィーワークがデザイン 日経 +1.53% 1/29 3098 ココカラF、4〜12月営業益1割減 季節品不振 日経 +1.51% 1/29 9202 ANA4〜12月、営業益6%減 原油高響く 比航空大手に出資も発表 日経 +1.27% 1/29 1333 マルハニチロ、ベイスターズのスポンサー復活 日経 +1.23% 1/29 8316 三井住友FG傘下の三井住友銀行、インドネシアで銀行統合 来月、出資銀と現法 日経 +0.67% 1/29 4063 信越化、4〜12月長期契約テコに最高益 ウエハー塩ビ改善 日経 -0.36% 1/29 7238 ブレーキ、金融支援要請 事業再生ADR、トヨタには出資打診 日経 -0.46% 1/29 7203 -0.19% 1/29 7242 KYB、住友精と防衛品で過大請求 日経 -0.50% 1/29 6355 -1.11% 1/29 9962 ミスミG、今期純利益8%減 日経 -1.08% 1/29 6770 アルプスアル、今期49%減益 車向け不振 日経 -1.30% 1/29 8601 大和、4〜12月32%減益 日経 -2.89% 1/29 6383 ダイフク、4〜12月営業益3割増 物流自動化が好調 日経 -2.96% 1/29 5191 住友理工、今期最終43%減益 中国の車生産縮小で 日経 -7.37% 1/29

大荒れ米市場、一気に利下げ催促モード 長短金利差は小幅拡大

ついこの前まで市場関係者は2019年の米国の利上げの回数を議論していたはずだが、年末年始をはさんで雰囲気は様変わりした。米政策金利の市場見通しを示すシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の「Fedウオッチ」によると、1月3日時点の2019年12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までの利上げ確率は0%(2日は約16.8%)だった。現状維持が49.3%(同73.5%)、1回の利下げが36.6%(同9.2%)、2回の利下げが11.7%(同0.4%)で、利下げを予想する見方が一気に5割に上昇した。 この日発表された12月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が大幅に下振れしたことや、株価が大幅安となったことを背景に、市場は利下げを織り込む動きになっている。3日は長期、短期金利がともに大幅に低下したが、政策金利の見通しの影響を受けやすい2年金利の低下幅が10年金利よりも大きく、米長短金利差は小幅に拡大した。(池谷信久) ■米2年国債と10年国債のスプレッド ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

甘くなかったパウエル議長 「帽子からハト」期待の株式市場は失望

いつになく注目が集まる中、4度目の利上げを決めた米連邦公開市場委員会(FOMC)。米株式市場は乱高下しながらもダウ工業株30種平均は一時、下げ幅を500㌦超にまで広げた場面があった。売り圧力が強まったのは米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見中だった。 パウエル議長が悪材料となる決定体的な発言をしたわけではない。しかし、市場が勝手に期待を先行させていた、あるテーマについて言及しなかった点が失望に変わったと考えられる。それは「FRBのバランスシート縮小停止」だ。モルガン・スタンレーは来年のFRBの金融政策見通しについて、現在、粛々と継続しているバランスシートの縮小を9月に停止すると予想している。 今回の記者会見では特段、縮小停止については触れなかった。「引き続き縮小を停止するとの予想は維持するが、その時期は政策金利の引き上げが打ち止められた後になるのではないか」(ノルデア)との指摘が出ていた。 米国株が長期にわたって上昇相場を演じてきたのはFRBの量的緩和策の影響が大きい。足元で米株式相場がふらついているだけに、引き締め停止による株高を夢見ていたのかもしれない。最近になってハト派に転向したと見られるパウエル議長だが、それほど甘くはなかったと言える。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

会合直前に連日の利上げ牽制 トランプの北風、FRBの決断はいかに

トランプ大統領は18日にツイッターで、「Fedの人々が過ちを犯す前に、きょうのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙の社説を読むことを願っている。市場の流動性をさらに減らしてはならない。意味の無い数字で行くべきではない、幸運を祈る!」とつぶやいた。米連邦準備理事会(FRB)は利上げをやめるべきだと論じた18日付のWSJの社説を引用しながら、17日にツイッターでFRBの利上げをけん制したのに続き、18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にして再度利上げをけん制した格好だ。(片平正ニ) ■トランプ氏のツイッターはこちら ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】19日 ソフトバンク上場、日銀金融政策決定会合 FOMC結果発表

19日はソフトバンク(9434)が東証1部に新規上場する。このほか、Kudan(4425)もマザーズに新規上場する。日銀金融政策決定会合(20日まで)が行われる予定のほか、11月の貿易統計が公表される予定。 海外では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表や11月の米中古住宅販売件数が公表されるほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見する予定。   【19日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 11月の貿易統計(財務省) 10:20 1年物国庫短期証券の入札(財務省) 14:30 鈴木日証協会長の記者会見 16:00 11月の訪日外国人客数(日本政府観光局) その他 日銀金融政策決定会合(20日まで)   東証1部上場=ソフトバンク(SB)   東証マザーズ上場=Kudan 海外 時刻 予定 0:00 11月の米中古住宅販売件数(20日) 0:30 米エネルギー省の石油在庫統計(週間、20日) 4:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表(20日) 4:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見(20日) 18:30 11月の英消費者物価指数(CPI) 22:30 7〜9月期の米経常収支 その他 タイ中銀が政策金利発表 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 7003 三井E&Sなど商用初の洋上風力 富山で21年に運転 日経 +1.14% 12/18 5301 東海カの来期、米社買収効果利益押し上げ 日経 -0.07% 12/18 7201 日産自、ルノーと歩み寄り探る 西川社長、オランダで3社会議に出席 日経 -0.21% 12/18 7270 SUBARU、国内減産 最大4万台、検査問題で教育徹底 日刊工 -0.32% 12/18 7203 トヨタ、シンガポール配車大手グラブと提携拡大 1500台に整備や保険 日経 -0.95% 12/18 3402 東レ、後発薬の沢井製薬などを提訴 かゆみ改善「特許侵害」 日経 -1.63% 12/18 4555 -0.65% 12/18 8174 日ガス、今期の純現金収支赤字 土地取得など支出超過 日経 -2.24% 12/18 6701 NECの来期、営業益300億円改善 希望退職など固定費削減 日経 -2.51% 12/18 9432 財務省、NTT株売却へ 3年ぶり、財源に計上 日経 -2.60% 12/18 6740 中国電子部品大手、Jディスプレに出資交渉 日経 -3.48% 12/18 3391 ツルハHD、6〜11月期3%営業増益 子会社が収益貢献 日経 -4.51% 12/18 4530 久光薬、3〜11月期の営業益13%減 医療用医薬品が苦戦 日経 -4.58% 12/18 3844 コムチュア、今期純利益28%増 日経 -6.94% 12/18 4385 メルカリ、欧州撤退 赤字続き、英子会社解散へ 日経 -8.92% 12/18

WTIが50ドル割れ、BEIも低水準に FOMCでハトは出るか

17日の米国市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物が一時49.09ドルまで下落。2017年9月以来、約1年3カ月ぶりの安値を付けた。供給過剰懸念や中国や欧州の経済指標悪化を受けた前週からのリスクオフの流れの継続が背景。ダウ平均も500ドルを超す下落となって終えている。 原油相場の下落を受け、市場の期待インフレを現す米ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)も1.81%と17年9月以来の水準まで低下した。18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)におけるハト派化観測を後押しすることになりそうだ。 ■米BEIとWTIの比較チャート この日はブレント原油も安く、清算値は1.1%安の1バレル=59.61ドルだった。この結果、ブレント原油とWTIのスプレッドは9.73ドルとなっている。10月以降の下げ相場の過程で、ブレント原油とWTIのスプレッドは一時12ドルを超えたが、足元では9ドル台で縮小傾向にあった。しかし、米国内の原油生産量の増加が警戒されるほか、米株安を受けてリスク・オフの動きが強まるようだと、下げ相場の中でスプレッドの拡大を伴いながらWTIの下げがキツくなる恐れがありそう。(池谷信久、片平正ニ) ■ブレントとWTIのスプレッド(緑・左軸)の推移   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

執拗な牽制球でも4度目利上げの決定打に 米新規失業保険が歴史的な低水準 

13日に米労働省が発表した8日までの週の新規失業保険申請件数は20万6000件と市場予想(22万7500件)を下回り、前週の23万3000件から大幅に減少した。これは、約49年ぶりの低水準となった9月15日までの週に迫る数字だ。18~19日開催のFOMCにおける利上げの決定打となる可能性がある。 一方、9月利上げの際には「20年中の打ち止め」も示唆されていた。失業保険申請件数の減少は限界的な水準まで来ており、もはや、さらなる労働需給のひっ迫は想定し難いところにまで達している。12月FOMCでも利上げ決定と同時に、先行きについてはハト派的な示唆があるというマーケットの見方が強化されそうだ。 トランプ大統領は13日にFOXニュースのインタビューで、米連邦準備理事会(FRB)に対して「さらに利上げを行うつもりはないだろう」と述べて19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に追加利上げをけん制していた。CMEグループのFedウォッチツールによれば12月FOMCでの25bp利上げの織り込み度は80.1%となり、前日(77.5%)から上昇。特にトランプ氏の発言を警戒する様子はみられず、強いイニシャルクレームを受けて利上げ織り込み度は8割台を回復した。ゴールドマンは「改善は地理的に地方にも広がっており、ペンシルベニア、カリフォルニア、テキサス、ジョージア、イリノイ、ニューヨーク、オレゴン州と広範にわたった。11月のレイオフ活動の活発化が逆転(リバーサル)している可能性がある」と好評価していた。 トランプ大統領は11月末にワシントンポスト(WP)紙のインタビューでパウエル氏をFRB議長に選んだことについて「全く満足していない」と批判していた経緯がある。足元でFRB幹部からハト派的な発言が相次いだが、トランプ氏のけん制発言が相次いだとはいえ、さすがに12月FOMCで利上げを見送ることは無さそう。19日のFOMCを控え、市場は来年の利上げ回数を示唆するドットチャートや中立金利を示すロンガーラン、そして利上げペースを鈍らせるかのような声明文の変化があるのか注目している状況だ。(丹下智博、片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

強気シナリオで日経平均2万8500円 2019年をエクコメ・デリコメ執筆陣が斬る

QUICKのエクイティコメント、デリバティブズコメントチームは、このほど年末セミナー「どうなる2019年相場」を開催した。エクコメ・デリコメのライターによるパネルディスカッションでは19年のテーマに関して活発な議論が繰り広げられた。エクコメライター上田誠は講演で「政策期待で強気継続」と持論を展開した。 最重要テーマ&材料 何に注目? ■「新テーマ探し」 山口正仁(エクコメ) 20年、30年前にあれっ?と思ったことが実現している。自動車の自動運転、インバウンド消費による疑似輸出などが大きくなっている。人手不足でファクトリー・オートメーション(FA)や外国人労働者などがテーマになっている。今後はフィンテックの次の「決済」が化けるのではないか。多く使われるし、儲かる分野だ。 ■「米景気」 松下隆介(エクコメ) 米国の消費者信頼感指数がピークアウトしていたり、米国の利上げが進む中、米企業のマージン・スクウィーズが起こって利益を圧迫したりする。米株のモメンタムは鈍化していく。マイナス要因がある一方、プラス要因もたくさんある。例えばインフレギャップはそれほど拡大していない。銀行の貸出姿勢もなお緩和的だ。米経済はまだらもようというのが率直な印象で、注意深く見ていかないと行けない。私はみんな強気の時は下を見ています。逆張りです。 ■「トランプ大統領、アップル」 片平正二(デリコメ) この2年間でトランプさんの予測不可能なことがはっきりしている。民主的なプロセスを踏まずに政策を決定しており、相変わらず、夜はFOXニュースを見ながらツイッターをやっているようで不安定な状況は続く。アップルについては弱気のレポートが出ている通りで、iPhone売上高は2017年に過去最高だったが、販売台数ベースではiPhone7が出た2016年がピークだった。結局、サプライヤーが同じなため、アップルから革新的なものは出ないので成長鈍化が警戒される。テスラを買収するくらいのサプライズが欲しい。最近は華為技術(ファーウェイ・テクノロジー)が話題だ。米国としては創業者の会長さんが共産党員である会社にああいうことをした以上、本気なのだろう。トランプさんが2020年の大統領選に臨む以上、最も重要なのは北朝鮮。在任中に北朝鮮に核ミサイルでの攻撃を許した大統領とトランプさんが歴史に汚点を残さないためには、米朝交渉が重要だ。その関連で、中国には貿易で圧力をかけ続けるとみられる。 ■「海外勢の先物買い、日銀のETF買い」 中山桂一(デリコメ) 需給の話です。今年、海外勢は日本株を現物で4兆5000億円以上売っている。先物で6兆5000億円、合わせて11兆円以上売っている。先物でこれだけ売っているのは過去あまり例がない。取材をしていると、楽観的な方は先物はキッカケがあれば買い戻すだろうとおっしゃる。特に海外勢の先物売りが秋口から多く出ており、短期の売り、リスク・パリティの売りなども巻き戻された時には勢いが出るのではないか。あと日銀のETF買いだが、きょうはTOPIXの前引けの下落率が0.03%で買っていた。6兆円というメドがある中で、日銀が柔軟な姿勢を示している。日銀という確実な買い手が存在することは相場の支えになるのではないか。日銀のオペレーションが変わる可能性は、この1カ月間で見えている。TOPIXの下落率の大きさに関わらず、変わってくる可能性はあるだろう。前場のTOPIXがプラスで終えても買ってくるケースも、お忘れでしょうが過去にあった。海外の下げなどを踏まえて動くこともあるだろう。ただ6兆円のメドを5000億円とか、大きく逸脱することはないのではないか。 ■「米金利、日銀政策修正」 池谷信久(デリコメ) ベタなテーマを前に、今週、話題になった米国の長短金利差の逆転「逆イールド」について見解を述べたい。過去の経験則として、確かに米国では景気後退が起きていた。なんで逆イールドだと景気が後退するのか? これは米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を引き締めすぎたことが原因、景気が悪くなるほど引き締めたということ。それではなぜ、景気が悪くなるほど引き締めなければならないか? それは物価のため。物価が上昇している中では、FRBは利上げをやめるわけにはいかない。だから結果的に景気は後退した。それでは今はどうなっているか。いまの米国のCPI、PCEデフレーターといったFRBが見ている物価指標は約2%。インフレ目標としている2%に近く、ちょうどいいところ。ムリにFRBが引き締める必要性は全くない。株式市場も不安定で不透明感が出ている中、FRBとしては姿勢を変えてくるだろう。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でこれまでのタカ派スタンスをハト派的に変えてくる、たぶんやってくるだろう。そうなると政策金利の上昇を織り込んで上昇していた2年債利回りは低下し、イールドカーブは順イールドに戻ると思われる。そもそも逆イールドが進んだ大きな理由は、WTI原油価格の下落だ。10月に原油が急落して、それに合わせて長期金利が低下した。また11月16日にクラリダFRB副議長が「政策金利は中立金利に近づきつつある」と話して、28日にはパウエル議長が「政策金利は中立金利をわずかに下回る」と述べた。何を言いたいかというと、中立金利というのは景気に対して良くも悪くもない、金融の引き締め・緩和効果もない水準ということ。そこに近づいてますよと言うことは、そこを超えることはないと述べたわけで、これは明らかにハト派姿勢に変わった事を意味している。最近の金利低下、原油安の中、金利のマーケットから見ているとなぜ株が売られるのか不思議だ。 ■「クレジットリスクの顕在化、銀行再編」 丹下智博【デリコメ) 2019年のテーマにしてあるが、実はもう始まっている。米自動車大手ゼネラル・モーターズは2008年のリーマン・ショックの時に一度経営破綻したが、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)で200bpsに近づいた時にもう一度破綻するのではないかと大騒ぎになった。株価も大幅安になった。最近ではドイツ銀行が話題になっている。以前から経営不安が取りざたされていたが、こちらもCDSが200bpsを超えてきており、株価も大きく下げている。ただCDSで200bpsというのは年間2%の保証料率で、倒産確率としてはかなり低いほう。リーマン・ショック時には2000~3000bpsを記録したし、ソブリン危機の時にギリシャは7800bpsまで急騰した。200bpsという絶対水準は小さいと言え、投資適格債からジャンク債に格下げされるリスクがマーケットには非常にインパクトをもたらす。株式市場は倒産を心配するかも知れないが、債券市場では格下げを心配している。ドイツ銀で何か起きた場合の金融システムへの影響、マーケット・インパクトとしては、以前から経営不安が噂されており、取引先も厳選されている状態とみられるため、さほどマーケットへの影響は出ないだろう。それより、ドイツ銀が厳しい状況にあるのは、グローバルに金利が低く、銀行の収益が上がりづらい状況にあるという問題が根底にある。ドイツ銀行に限らず、日本の銀行もそうだ。貸し出し先についても、GMのように大丈夫と思っていたとこらが危なくなるショックの方が大きいと思う。 ■「底上げされるボラティリティ」 岩切清司(デリコメ) 米VIXや日経平均VIのチャートを見ての通り、ボラの水準が底上げされている。高水準にある面積が大きくなっている。株式のボラティリティが上昇する、すなわち、株式がリスク性の高い資産であるということがポートフォリオ管理上のファクターとなってくる。例えばVIXが10%を割っていた時の株式のリスク量と、今のリスク量は全然異なる。同じ100億円を持っていても、持てる株式の量は今の方が少ない。ボラがゆっくり上がって底上げされてくると、株式に投資できるお金の量が減ってくることになる。VIXが瞬間的に20を超えたからという議論はどうでもよく、趨勢的にボラティリティがどうなっていくのかというのが来年、再来年の相場を見る上で重要になっていくのではないか。 ずばり相場の見通しは? 2019年の日経平均株価の予想レンジについては、2万8500円で最も高い水準を示した中山が「日経平均の1株当たり利益が現在1780円。QUICKで出している2期予想で来年の企業業績を4.5%増と見込んでいた。EPSで5%増益、PERで最大15倍を想定すれば、最大の強気シナリオで2万8400円くらいになる」と指摘。ただ「QUICKの2期予想で増益幅が若干低下しているので、企業業績は若干切り下がる可能性がある」とも述べ、企業業績の伸び悩みを警戒していた。 10年債利回りの予想レンジでゼロ%と最も強気な見通しを示した丹下は「債券市場はみんなが行ったら困る方向に進む、ペイン・トレードになるとみている。10年債利回りがマイナスになった場合、株式市場がどうなっているのか考えると恐ろしいのでレンジとしてはプラスにした」と述べた。 ※QUICKエクイティコメントとQUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。エクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。デリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米雇用市場に変調の兆し 失業保険申請じわり増加

11月の米雇用統計は堅調な内容だったが、前向きなデータばかりではない。JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏が最近、気にかけているのが週間の米新規失業保険申請件数だ。しばしば景気サイクルの変化の予兆として受け止められる。 申請件数は足元で23万件で推移している。9月には20万件台にまで低下していたが、その後は増加に転じた。4週間の平均も明確に増加しており「最近の上昇傾向は注目に値する」(シルバー氏)。 背景にはハリケーンや大規模な山火事、原油価格の大幅な下落などがあると考えられるという。「申請件数の増加は景気後退の局面入りが迫っていると示唆しているわけではないが、データとして無視はできない」(シルバー氏)。今後も増加基調を維持するのか。申請件数が1つの注目指標になりそうだ。(岩切清司)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

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