「ザ・セイホ」 円売りで存在感 フランス債の貯金で余力十分

外国為替市場で国内生命保険会社などの機関投資家が円の売り手として存在感を増している。国内の超低金利にあえぐ生保などは高い利回りを求めて欧米債の物色を続けているが、ドル建ての運用は為替差損回避(ヘッジ)コストが極めて高い。そのため新規投資では為替リスクをとらざるを得ない。米国の利下げ観測により米債利回りが低下しても日米金利差は依然として大きく、ドル安が進めば待ってましたとばかりに円売り・ドル買いが出て円の上値を抑える状況だ。 為替ヘッジなしで米債購入の動きも 日本マネーの対外中長期債投資は3月あたりから目に見えて活性化している。財務省の月次データによると、国内勢による月間累計の取得と売却額は2月までは20兆~30兆円台だったのに、3月は一気に拡大してどちらも50兆円を超えた。4~6月もそれぞれ50兆円に近い高い水準を維持している。 項目別に見ると外債取引ですぐ名前が挙がる大手銀行や信託銀行の銀行勘定だけでなく、生保や年金、個人などのお金も相当頻繁に行き来していたことがわかる。生保の主戦場はヘッジコストがかからないユーロ建ての債券だったと考えられるものの、市場では「米中摩擦への懸念や米利下げ見通しから円高・ドル安になった5月以降は為替ヘッジをつけない米債購入の動きもかなりあったはずだ」(国内銀行の為替ディーラー)との声が多い。 次の節目105円までは流れ変わらず そんな中で6月までの運用戦略が一定の成果をあげ、日本勢の資金余力を高めた。にわかに広がった米国の利下げ観測は欧州中央銀行(ECB)に緩和強化策の検討を促し、ユーロ圏の国債利回りは軒並み大きく低下(価格は大幅上昇)。ドイツの長期金利は深いマイナスで過去最低を更新し、3月まで人気だったフランスでもマイナス圏に沈んだ。銀行は米独債、生保や投資信託はフランス債などの値上がりした債券を4月、5月に売却し収益を確定させた。※参考記事:「期初の益出し」主役はフランス債に 4月の売越額が過去最高(6/10) 三菱UFJ銀行の関戸孝洋ジャパン・ストラテジストは10日付リポートで「5月までに得た利益は今後の円売り・ドル買いの源泉になる」と指摘。積極的に為替リスクをとっているわけではないとしながらも、「生保などのドル買いはドルの対円相場をこの先も下支えする」とまとめた。市場参加者の間では「少なくとも次の節目の1ドル=105円までは戻り待ちの円売りスタンスは崩れないだろう」との予想が支配的になっている。 【日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 今 晶】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

ドル・米金利どう動く もうじき審判、米中間選挙

米国中間選挙は日本時間きょう午後にも大勢が判明。上院は共和党が過半数を維持し、下院は民主党が過半数を奪回するとの見方がコンセンサスだ。金融市場はどう動くのか。リスクシナリオも含め、市場関係者が見立てを披露している。 BKアセットマネジメントの為替戦略担当マネジングディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は、今後24時間以内のドル円相場に関して以下のようなシナリオを挙げた。 また、ゴールドマンサックスは5日付のレポートで、共和党が上下両院で過半数を維持するシナリオについて「ここ数週間に可能性が高まっているが、当社基本ケースには依然として程遠い」と前置きしつつ、「成長期待の高まり、規制をめぐる不確実性の低下、財政刺激の拡大(例えば財政の調整措置であるリコンシリエーション・プロセスを利用した小幅減税など)のために米国債利回りの上昇と医薬品銘柄などの株価の値上がりが予想される。税制政策が重要な要素になるのであれば、米政権は中西部での共和党上院議員に対する支持をつなぎ止めるために関税導入をさらに遅らせる可能性があり、この場合は米ドルへの影響がさらに不明瞭になると考えられる」とした。 反対に民主党が上下両院を制した場合には、「財政刺激の縮小見通しと、これに伴う成長期待の後退が見込まれるため、米国債利回りの低下が予想される。また、規制・税制政策の影響を受けやすいセクターの株価下落も見込まれる。特に、新たな薬価規制の可能性が高まるため、医薬品銘柄はアンダーパフォームするとみられる」とした。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

近づくCTAの円買い転換 114円台、勢い任せの円安に飽和感

外国為替市場で円売り・ドル買いのモメンタム(勢い)がやや弱まってきた。 商品投資顧問(CTA)などの投機筋が主導して前日に1ドル=114円台と11カ月ぶり安値を付け、心理的節目の115円が視野に入ってきたが、市場では「現在語られているドル買い材料は『後講釈』の域を出ず、楽観的にすぎる」との空気が残る。CTAの一部は円買いに切り替えるタイミングをうかがっているようだ。 相場の流れに乗って順張りの戦略をとる「トレンドフォロー」型CTAはコンピューター経由で8月末以降、円売り・ドル買いの持ち高を積みあげてきた。原油高で潤ったオイルマネーが流入し米株高や米社債などのリスク資産に買いが増え、その裏返しで米債利回りの上昇圧力が強まるなか、「仕掛けるなら円売り・ドル買い」との空気が醸成された。 これにモメンタム重視の他のヘッジファンドが追随。「グローバルマクロ」など世界のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)をもとに戦略を立てる投機マネーは新興国リスクなどへの警戒感を保っていたものの、相場の流れにはあらがえず、様子見の姿勢を取らざるを得なくなった。 だが、グローバルマクロなどがリスクをとることに慎重な構えを完全に解いたわけではない。 野村証券の高田将成クロスアセット・ストラテジストは「CTAの持ち高はだいぶ膨らんでいる」と指摘する。そのうえで「ちょっとしたショックでも『現実路線』に回帰し、持ち高解消に動いておかしくない」とみている。 米国はカナダやメキシコと北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で妥結した。半面、中国とは互いに追加関税をかけ合い、歩み寄りの気配は感じられない。国慶節(建国記念日)の連休明けの中国市場は気掛かりだ。 CTAはイタリア財政問題も注視している。イタリアは15日を提出期限とする2019年の予算案を巡って欧州連合(EU)から修正を求められた。「CTAの一部はまずイタリア国債の先物やイタリア株を売り、リスク回避の局面に備えている」(外国証券の為替ディーラー)との指摘も出ている。 9月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では今後の米利上げペースについて、年内にあと1回、2019年は3回、20年は1回という従来の想定が据え置かれた。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は物価上昇に慎重な見方を示している。 みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「日銀の追加緩和観測も強くない。金融政策の観点から円安が進む環境ではない」と話す。 上野氏はまた、「ここからの円の下落余地は1ドル=114円台後半程度までにとどまる」と予想する。2日の東京市場でも円の下値は堅めだった。勢い任せの円安・ドル高は転換点にさしかかってきたように映る。 【日経QUICKニュース(NQN) 尾崎也弥】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

「取引」乱発トランプ流と相性悪い円キャリー取引 摩擦懸念で根強い円高予想

外国為替市場でリスクをとって円を売り、ドルなどの買い持ち高を増やす戦略が低迷している。欧州の移民問題の進展など外貨を買って円を売る材料は出てきたが、投資家が最も警戒する米通商問題については先行きがまったく見通せない。このため、じっくりと利息収入を積みあげる「円キャリー取引」には適さない市場環境との受け止めが広がる。 円キャリー取引はリスクに見合った内外金利の格差とともに為替相場の安定が不可欠だ。金利差については日本の緩和長期化が既定路線の一方で、米国の利上げは当分続く見通しから少なくとも対ドルではキャリー取引ができる条件を満たす。米短期金利の指標となるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は現在1.75~2.00%だ。だが、米中などの貿易摩擦への懸念で為替レートは円高・ドル安に振れる可能性がまだ拭えない。相場の安定が見込めないため、キャリー取引をためらう投資家が多い。 将来の為替相場を予測する通貨オプション市場で、円の対ドル相場の予想変動率(IV)は1カ月物が2日時点で7.5%程度。前週末に7.0%前後まで低下した後、再び上昇している。国内輸出企業の取引が多い円のオプション市場でのIV上昇は、市場参加者の間で円高予想が強いことを示す。 円を売るタイミングを間違えれば、利息収入が円高の為替差損ですぐに吹き飛びかねない。SMBC日興証券の野地慎チーフ為替・外債ストラテジストは「2018年はトランプ米大統領の政策の不確実性がIVを高止まりさせるとみられ、安易に円を売り持ちにできない。キャリー取引には向かない時期」と指摘する。 日銀が2日朝方に発表した6月調査の企業短期経済観測調査(短観)で、大手の輸出企業を含む大企業製造業の3カ月先の業況判断は前回調査から横ばいだった。金融市場の一部には悪化回避に驚きもあったが「貿易摩擦の国内景況感への織り込みはこれからだろう」(浜銀総合研究所の北田英治調査部長)との慎重な声は少なくない。IVの上昇傾向と矛盾しない市場参加者の受け止めだろう。 2日午前の東京市場で円相場は一時1ドル=111円07銭近辺と5月22日以来の安値を付けた。輸入企業の円売りがけん引役で、長期的な円安予想をもとにした投資家の円売り注文は確認されていない。短期的な視点でも「週内に円は下げても111円台半ばまで」(三井住友銀行の青木幹典為替トレーディンググループ長)との予想がある。円売りに傾けない投資家は多い。 【日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 今 晶】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

投機筋じわりポジション縮小 原油は利益確定、ドル円は円買い建玉減らす

投機筋がポジションを縮小させているようだ。米商品先物取引委員会(CFTC)が11日発表した8日時点の建玉報告によると、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で投機筋(非商業部門)による原油先物の買越幅は3週続けて縮小した。前週比1万799枚少ない67万9928枚と、前週に続いて3月13日以来ほぼ2カ月ぶりの小ささになった。原油先物価格はじり高基調にあるものの、先物の買い建玉は4月中旬をピークに3週連続で減少。投機筋が利益確定を進めている様子が浮かび上がるだけに、先高感が薄らいでいる可能性もある。またシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で投機筋(非商業部門)による円の持ち高は2週続けて売り越しとなった。売越幅は前週比4057枚多い5462枚だった。実態は買い建玉の減少が続いたことが背景にある。約5000枚ほど減って5.1万枚程度になった。売り建玉も約1000枚減少し、買いと売りの合計建玉は15.7万枚に減った。投機筋は円の売りポジションを構築しているというより、手仕舞いを進めたと見た方が良さそうだ。(岩切清司)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

貿易摩擦と橋龍発言 米国債について回る「売りたい衝動」 

ある国と米国が通商問題で激しくやり合う局面になると、米国債を巡るこんな発言が登場する。 1997年6月23日、当時の橋本龍太郎首相が米コロンビア大学での講演のあとの質疑応答で、「米国債を売りたい衝動に駆られることがある」とジョーク交じりにコメントした。NYダウは192ドル下落、1987年のブラックマンデー以来の大幅な下げとなった。1985年のプラザ合意以降の急激な円高ドル安(260円から85円へ)が進むなかでの発言だったが、「もし売るようなことがあれば(米国への)宣戦布告とみなすと脅された」とささやかれた。米国が拡大する日本の対米貿易黒字に苛立ちを強め、円高誘導カードをちらつかせていたことなどが背景だった。 そして21年後。3月24日付の日本経済新聞は、中国の崔天凱・駐米大使が23日に米経済テレビのインタビューで米国による中国への関税制裁措置に対抗して「あらゆる選択肢を検討している」と米国債購入の減額に含みを持たせたと報じている。あの時の「橋龍発言」と重なる中国政府の「売りたい衝動」ともとれる。海外部門における米国債保有残高トップである中国の動向は米金利の不安定要因になる、とマーケットは身構えた。 中国の米国債保有残高は2016年、急激に減少した(グラフ赤)。その背景に、ドル高・人民元安の進行を和らげるための「為替介入」が挙げられる。米国債を売却して得たドルを原資として為替介入(ドル売り・人民元買い)を行ったと推察される。ただ、中国の外貨準備と米国債保有残高との間には正の相関があり、米国債残高を減らしすぎると自国通貨(人民元)に対する売り圧力が生じるというジレンマを抱えている。2017年における中国の米国債残高復元(購入)はペースは急角度だ。中国が米国債を売却するとき、次に備えるべきは、早期の米国債買いと米金利低下であろう。 他方、海外部門における公的機関の米国債保有残高は、2015年9月より減少に転じている。当時、12月FOMCでの利上げが確実視され、12月16日のFOMCでは9年半ぶりの利上げが実施された。FRBのゼロ金利政策解除により、緩やかなドル高基調(自国通貨安)を想定した各国中央銀行が多かったと推測される。海外公的機関の米国債保有残高が上昇に転じたのは2016年11月、 米大統領選でトランプ氏が勝利したときだ。トランプ大統領のドル安指向、通貨安競争への警戒感によるものであったのだろうか。 ただ、公的機関の米国債買い(グラフ青)は緩やかな減少基調を継続したままで、代わって米国債の保有残高が伸びているのは民間部門(グラフ緑)だ。金利上昇を待ちわびた生保等の最終投資家が、じわりと保有残高を積み上げ始めていると考えられよう。(丹下智博) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

アップル安⇔円安 綱引きの日本株

アップル株の下落で悪化した投資家心理を、米長期金利の上昇を受けた円安でどこまで相殺できるのかーー。足元の日本株は強弱の材料が綱引きする相場展開となりそうだ。 まずは、売りが続いているアップル。先週末の20日は3日続落したうえ、下落率が4%を超え、ダウ工業株30種平均の押し下げに大きく寄与した。ここにきて意識されるのが先行きの業績に対する警戒感だ。   この日はモルガン・スタンレーのレポートが話題となった。他社に比べ販売台数を大幅に切り下げた。弱気に転じたのはモルガンだけではない。UBSは16日付で中国市場におけるアイフォーンの販売がピークを越えたと指摘していた。これにサプライヤー側の慎重な業績予想も加わるだけに現実味も増す。日本でも改めて関連銘柄の値動きに関心が向かいそうだ。 前週末の米株式の重荷として働いたのは米長期金利も同じだ。10年物国債利回りが2.96%まで上昇し、2014年1月以来、約4年3カ月ぶりの高水準になった。23日の時間外取引では一時2.970%まで上昇し、いよいよ節目の3%が見えてきた。背景には期待インフレ率の上振れがある。足元で原油高が加速しており、インフレ率の上昇を織り込む展開と言えそうだ。 さすがにドル円も反応し、週明け早朝の外国為替市場では1ドル=107円台後半で取引が進んでいた。こちらは日本株にとって追い風となる。これに地政学リスクの後退も加わる。北朝鮮は週末に21日から核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を中止すると表明した。 一大イベントである米朝の首脳会談を控える4~6月期。地政学リスクの変化を市場がどう織り込むかがカギを握るが、悪化はしていない。朝鮮半島の非核化につながるかどうか。疑い深い目線を送り続けざるを得ないのも事実だ。(岩切清司、池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

中東諸国の株価指数、軒並み堅調 シリア攻撃の影響は限定的

トランプ大統領が13日、シリアのアサド政権に対して米軍が攻撃したと発表した。シリアでの軍事行動を受けて株式市場への影響が警戒されたが、15日の中東諸国の株価指数は軒並み堅調。イスラエルのTA-125指数は0.55%高で続伸した。 サウジアラビアのTASI指数は1.90%高、ドバイのDFM指数は1.83%高とそれぞれ堅調だった。 週明けの為替市場もドル円は107円50銭台で推移し、13日のNY終値(107円35銭)と比べてドル高・円安に振れている。(片平正ニ)   ※QUICKデリバティブズコメント・エクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

個人、ドル円で利益確定を継続 買い建玉が2週連続で減少

 QUICKがまとめた6日時点のFX大手8社の建玉状況、「QUICK店頭FX建玉統計」で円に対するドルの買い建玉は前の週に比べ7.50%減の48万1683(単位:1万通貨)だった。減少は2週連続で1月下旬以来およそ2か月ぶりの低水準となった。2月上旬に始まったボラティリティ急騰前の水準に戻ったともいえる。  一方でドル売り建玉は同13.29%増の17万6331(同)と2週連続で増えた。こちらは2月上旬以来の高い水準となった。ドル買い建玉の比率は73.2%と前の週から3.8ポイント低下した。この週はドル円が1㌦=107円台まで戻す展開となった。個人は引き続き直近で組み上げた円売り・ドル買いのポジションで利益確定の反対売買を進めたようだ。  米商品先物取引委員会(CFTC)が6日発表した3日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で投機筋による円の持ち高が、2016年11月22日以来ほぼ1年4カ月ぶりに買い越しに転じた。買い越し幅は3572枚。 内訳を見ると、売り・買いの建玉はともに減少していた。売り残の減少が大きかったため差し引きで買い越しとなった。投機筋はドル円のポジションを全体的に縮小しているとも言えそうだ。  シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストは9日付のレポートで「このやや意外なドル円反発」と前置きしたうえで「社内レートを従来の105~110円あたりから100~105円あたりへ引き下げた日本の輸出企業はアンダーヘッジを解消するため、先物ヘッジを増やして対応するのではないか」とした。  加えて「特に107~108円台は売り動意が強まりやすい水準だと思われ、短期的には当面のドル円の反発を遮る需給要因となることが予想される。ただ、そこで輸出企業がヘッジ比率を正常化させ、アンダーヘッジを解消すると、ドル円の荷もたれ感が軽くなり、より中長期的にはドル高円安が進行しやすい需給環境になってくる」との見方も示した。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

投機筋、ついに円買いに転じる ポジションは縮小

米商品先物取引委員会(CFTC)が6日発表した3日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で投機筋による円の持ち高が、2016年11月22日以来ほぼ1年4カ月ぶりに買い越しに転じた。買い越し幅は3572枚。 内訳を見ると、売り・買いの建玉はともに減少していた。売り残の減少が大きかったため差し引きで買い越しとなった。投機筋はドル円のポジションを全体的に縮小しているとも言えそうだ。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

ドル買い戻し、約1カ月ぶりの高値

5日の外国為替市場では、米中貿易戦争への警戒感の後退を受け、リスクオフの巻き戻しからドルが買い戻された。 対円では一時1ドル=107円49銭、ドルインデックスも90.59まで上昇し、約1カ月ぶりの高値を付けた。 ドルインデックスは1月中旬から、このレンジ内に収まっており、今のところドル安基調が反転したといえる状況ではないが、ドル高がもう一段進めば、ムードが変わる可能性もある。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

今夜、3月の米雇用統計発表  雇用者数の伸びは鈍化か

6日の日本時間午後9時半、3月の米雇用統計が発表される。非農業部門雇用者数の市場予想は前月比19万5000人増と、大幅に上振れた2月の31万3000人増から伸びは鈍化するが、高水準が維持される。ただ、控えめな結果を見込む市場関係者もおり、実勢はもう少し低い水準かもしれない。失業率は4.0%と5カ月続いた4.1%から低下する見込みだ。 特に注目されているのが、時間当たり平均賃金の伸び率だ。2月の米長期金利上昇は平均賃金の上振れが起点になり、3月の金利低下は平均賃金の伸び悩みが一因となった。 3月の平均賃金の伸び率は前年比で2.7%と前月の2.6%から加速が見込まれている。予想以上に強い数値が出れば、インフレ懸念の再燃から米金利が上昇して、株式市場などにも影響を与える可能性がある。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。    

円、投機筋が買い転換か 政治リスク警戒、一時105円台に上昇

外国為替市場で円高・ドル安基調が続いている。15日の東京市場では一時1ドル=105円79銭近辺と約1週間ぶりに105円台へ上昇した。株式相場の底堅さなどを支えに円売り・ドル買いを仕掛けてきた投機筋が、ここへきて円売りを中断。日米の政治リスクへの警戒感の強まりを映す形で、逆にドル売りの持ち高を形成し直す動きが出ている。 15日、市場参加者の間では「きょうは海外勢の円買い・ドル売りの動きが目立つ」との声が多く聞かれた。トランプ米政権が中国に対して強硬姿勢を強めるとの警戒感が強まったことが要因だ。国内の学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡っても、新たな材料が出たわけではないものの「政治情勢の安定感で定評がある日本で、政権が傾く可能性が浮上したということを、海外勢が意識し始めた」(りそな銀行の井口慶一・市場トレーディング室クライアントマネージャー)との声が出る。 野村証券の高田将成クオンツ・ストラテジストは「14日のニューヨーク(NY)の取引時間帯で、投機筋が円売り・ドル買いから円買い・ドル売りに転じたようだ」と指摘する。米政治の不透明感に加えて最近の小売り統計で弱めの結果が続いていることも材料となった。NY市場での対ドルの円の安値が106円59銭と、東京市場で付けた106円75銭に届かなかったのをきっかけに「市場心理は弱気、円相場は上昇方向」との判断に傾いた。 とはいえ現時点ではまだ、米経済の悪化懸念が急速に強まったわけではない。日米の政治問題も決定打に欠ける。全面的にリスク回避という状況にはなっておらず、円が105円突破を視野に一段と上昇するには「悲観的な見方が強まるような追加材料が必要」(国内証券)となる。 19~20日の20カ国・地域(G20)財務相・中銀総裁会議では米国の保護主義的な政策が議論され、「米国批判が出る可能性がある」(みんかぶの山岡和雅チーフストラテジスト)。20~21日には米連邦公開市場委員会(FOMC)も開かれる。投機筋を再び円売り・ドル買いに方針転換させる材料が出るか。日米の政治・経済の両面に目配りしながらもうしばらく様子を見る必要がありそうだ。 【日経QUICKニュース(NQN) 蔭山道子】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

個人のドル買いポジション、やや縮小(QUICK店頭FX建玉)

QUICKがまとめた9日時点のFX大手8社の建玉状況、「QUICK店頭FX建玉統計」で円に対するドルの買い建玉は前の週に比べ5.23%減の50万5666(単位:1万通貨)だった。減少は2週ぶり。一方でドル売り建玉は同35.19%増の14万6393(同)だった。ドル買い建玉の比率は77.5%と前の週から5.6ポイント低下した。1ドル=105円台からじりじりと円安・ドル高の展開となった場面で日本の個人投資家はポジションの解消に動いたようだ。   米商品先物取引委員会(CFTC)が9日に発表した6日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場では投機筋(非商業部門)による円の売越幅が3週続けて縮小。売越幅は8万6845枚とほぼ5カ月ぶりの低水準だった。ただ「8万枚台という絶対水準は依然として大きいと捉えられがちで、さらなる円ショート巻き戻し懸念からくる円高センチメントがくすぶり続けやすい」(みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジスト)との指摘があった。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

ドル急落、株安進行 コーンNEC委員長辞任へ 高関税への懸念再び

ニューヨーク・タイムズ電子版は6日、トランプ米政権の経済政策の司令塔であるゲーリー・コーン米国家経済会議(NEC)議長が辞任すると報じた。これを受け、ドルは急落。対円では一時1ドル=105円台半ばまでドル安・円高に振れた。トランプ政権の経済政策の先行きに警戒感が出ているもよう。 GLOBEXの時間外取引でCME日経先物(円建て)が21265円まで下げ、清算値比で300円超の大幅安となっている。前日のOSE日中終値比で185円安。コーン氏の辞任報道を受け、ドル安・株安の流れとなっている。 米国市場では時間外取引で主要株が軒並み売られている。再び通商問題に関する懸念が高まり、ゴールドマン・サックスやアップル、エヌビディア、キャタピラーなどで下げが目立つ。 コーン氏は元ゴールドマン・サックス社長兼COOで、ウォール街の信任が厚い。同じくゴールドマン出身のスティーブン・ムニューシン財務長官と共に経済政策運営にあたっていたが、過去にも辞任観測がたびたび伝えられていた。昨年8月には米バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者と反対派の団体が衝突した事件を受け、トランプ大統領の対応に懸念を示していたとされる。 今回、トランプ大統領が打ち出した鉄鋼・アルミに対する高関税措置には反対の意向で、対中国を念頭に高関税を推進するウィルバー・ロス商務長官やピーター・ナバロ氏らとの対立が深まっていた。 市場では、鉄鋼・アルミへの高関税の実現可能性が高まったとの思惑が浮上。貿易紛争が世界経済の下押し要因になるとの懸念が再び広がった。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米追加関税でドル円どうなる? 保護主義懸念でドル売り加速か

トランプ米大統領は1日、鉄鋼とアルミニウムの輸入増が安全保障上の脅威になっているとして、輸入制限を発動する方針を表明した。鉄鋼は25%、アルミニウムは10%の追加関税を課すといい、保護主義懸念からドル売りの流れが強まった。米中貿易摩擦を警戒してダウ工業株30種平均は前日比420ドル安に沈んだ。 ゴールドマン・サックスは同日付のリポートで「追加関税の導入は、米国の同盟国を含む様々な国が対象になるだろう。今後、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉や通商法301条など通商に関する議論が難航する公算が大きい」との見方を示した。 NAFTAについては「テクニカルな小さな問題では合意できるかもしれないが、政府調達開発協定など主要な問題での交渉は難航する公算が大きい。トランプ大統領はNAFTA離脱を表明するかもしれないが、短期的に可能性は低い」とみる。通商法301条については「トランプ政権は中国企業の米国での投資を制限する公算が大きい」という。 ゴールドマン・サックスは「追加関税の導入は2か月前から想定していたが、米政府が通商に対して規制強化の方向にシフトしたことが確認された」とし、「トランプ大統領が追加関税に向けて行動する公算は大きいが、詳細は最終決定しているわけではない。来週にかけて、変更点が多くなるだろう」とも指摘した。 「アルミニウムと鉄鋼が輸入に占める割合は2%と低く、追加関税が業界に及ぼす経済的な影響は限定的」との認識をリポートで示したのはバークレイズ。追加関税は米国内総生産(GDP)を0.1~0.2%押し下げると試算。「追加関税がコア消費者物価指数(CPI)と個人消費支出(PCE)をそれぞれ0.1%押し上げる要因になるとみるが、最終製品に反映されるのは一部で、遅行する可能性がある」とした。 BKアセット・マネジメントはリポートで「通常ならドル円は金融政策の引き締めや、強い経済指標によってアップサイドの影響を受けるが、貿易紛争(trade wars)が控えているリスクが勝っている」と指摘。その上で「ドル円が106円を割り込めば、次のメドは105円となるだろう」との見解を示した。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

ドルインデックス上昇、ドル高・株高の流れに戻るか

米連邦準備理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が27日に米議会下院で行われた議会証言で、「市場のボラティリティが高まっていることは、さらなる利上げを止めることはないだろう」との見解を示した。タカ派的なパウエル発言を受けて、議会証言後は株安・債券安・ドル高の展開。ドルインデックスは90.50まで上昇し、2月8日以来、3週ぶりの高値水準を回復した。 ドルインデックスの上昇を受けてドル円は107円台を回復しており、日本株の支援材料になりそう。昨年12月以降はドルが独歩安の展開となり、株高・ドル安の流れが強まっていたが、2月以降はややドル高・株高の展開となっている。 ★ドル高・株高の流れがやや戻る?(ドル指数=赤、日経平均=白、NYダウ=青) (QUICK FactSet Workstationより)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

ドル円、105円台でも耐える 店頭FX、ドル買いポジションは微減(QUICK店頭FX建玉)

QUICKがまとめた16日時点のFX大手8社の建玉状況、「QUICK店頭FX建玉統計」で円に対するドルの買い建玉は前の週に比べ1.8%減の53万4068だった。一方でドル売り建玉は同2.1%増の12万377枚。この週は外国為替市場でドル円が1ドル=105円台まで下落(円相場は上昇)した。 日本の個人はドル円の下落時に押し目買いで臨む傾向が強い。今回もドル安局面で損切りをしつつも、積極的な買いポジションを組み上げてきた。前週は急激なドル安・円高になったものの、ドルの買い建玉を保持したまま耐えきった様子が浮かび上がる。 ただ、ドル買いポジションの比率は82%と依然として高水準。一段の円高局面に突入した場合、日本の個人投資家、いわゆる「ミセス・ワタナベ」の動向が再び関心を集める公算は大きい。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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