「T+2」迫る 配当・優待は最終売買日が1日後ずれ

株式の決済期間が16日から1日短縮する。月末に配当や優待の権利が確定する場合が多いが、決済期間が1日短くなり権利付き最終売買日が1日後ずれする。8~9月は優待品などで人気の銘柄権利確定も多く、保有するタイミングには注意が必要。人気の銘柄には権利付き最終売買日の直前ではなく、早めに買いを入れた方がよいとの声もある。 東京証券取引所などは16日から、受け渡し日の設定を「約定日から3営業日後」から「2営業日後」(T+2)に改める。欧米など主要国の株式市場ではすでに2営業日後が主流となっており、日本も追随する格好。未決済残高が減少するため、投資家の資金が不足するリスクが減りそうだ。ただしSBI証券では決済期間の短縮化に対応したシステムに改める13日まで、16日以降を指定する繰越注文が利用できないなど、システム移行に伴う臨時措置を設ける証券会社もある。 権利の基準日は企業によって異なるが、鳥貴族(3193)のように7月末が基準日の銘柄ならば、権利付き最終売買日は2営業日前の29日となる。DyDoは基準日が20日で土曜日なので逆算すると最終売買日は17日。また、8月末なら28日、9月末なら26日が権利付き最終売買日だ。8~9月には人気の優待銘柄が多く、配当や優待の権利取りを狙う個人投資家は買いの時期に気を配る必要がある。 楽天証券経済研究所の窪田真之チーフ・ストラテジストは「人気の優待銘柄は権利付き最終売買日の1~2カ月以上前に投資するのがよいだろう」と指摘する。権利付き最終売買日に近づくと、配当や優待権利取り狙いの買いが入る。その買いが株価をつり上げ、高値づかみの恐れがあるためだ。特に優待利回りが高く、普段は流動性の低い銘柄ほど株価が上昇しやすい。 ■7~9月に権利付き最終売買日を迎える主な人気優待銘柄 ◎7月 DyDo  (2590) グループ商品の詰め合わせなど 鳥貴族   (3193) 食事券 ◎8月 ビックカメラ(3048) グループ店舗の買い物券 クリレスHD(3387) グループ店舗の食事券 イオン   (8267) 株主優待カード 吉野家HD (9861) グループ店舗の食事券 ◎9月 アトム   (7412) グループ店舗で利用できる優待ポイント カッパクリエ(7421) グループ店舗で利用できる優待ポイント オリックス (8591) グループサービスの割引券など ANAHD (9202) 割引航空券など ヤマダ電  (9831) 買い物券 【日経QUICKニュース(NQN) 北原佑樹】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

3月期末迫る お得感の強い株主優待は? 金額換算利回りで確認

1年で最も株主優待に関心が集まる時期がやってきた。3月27日には3月末に期末・中間期末を迎える企業の優待の権利付き最終売買日を迎える。日本企業は3月期決算企業が多く、当然のことながら優待の対象となる銘柄も多い。お得感の強い優待を探そうと、個人投資家の物色が活発になりそうだ。 QUICK端末のナレッジ特設サイト「株主優待ウオッチ」では、優待品を金額換算した優待利回りをランキングで確認できる。3月が権利確定月の銘柄のうち、優待利回りが高いのは以下の通りだ。 ※優待品の金額換算基準は以下の通り。上限額が設定されていない割引券、カレンダーやオリジナルグッズなどの非売品などは対象外。 ・QUOカード、商品券、図書券などの金券は額面金額 ・上限額が設定されている割引券は上限額 ・優待品の定価 ・「〇〇円相当」と明示された金額 ・企業への問い合わせで確認した金額 ・優待品が米の場合、重さに応じた「お米券」の金額 ・優待品が複数の場合、金額換算が可能なものの合計額 ・優待品が選択できる場合、もっとも低い金額 1位のエスクリ(2196)は披露宴成約の場合に30万円分の「ウエディングアイテムチケット」と、少し汎用性には乏しい内容。ロイヤルホテル(9713)は宿泊や飲食の割引優待券、ゼビオホールディングス(8281)は買い物割引券がもらえるが、やはり利用する場面は限られるかもしれない。 優待利回りは配当利回りと並んで株主へのリターンの観点から重視される指標だが、優待によっては単純に利回りで算出できないながら、個人投資家にとってメリットの大きいものもある。何度でも利用できる株主カードなどがそうだ。 野村インベスター・リレーションズが実施した「株主優待人気ランキング」で総合トップに立ったイオン(8267)は、半期100万円までの買い物なら何度でも代金の一部がキャッシュバックされる株主カードがもらえる。100株以上保有なら3%がキャッシュバック。3000株以上保有なら7%も返金される。食品や生活用品を幅広く扱っている総合小売り大手だけに、使い勝手の良さを評価する声が多い。 オリックス(8591)は、100株以上保有すればグループが手掛けるサービスを割引価格で利用できる株主カードを贈っている。様々な事業を扱っている同社らしく、カードの用途はプロ野球観戦からレンタカー、水族館、ゴルフ場と幅広い。ほかに年1回、カタログギフトも贈呈している。 全株主を対象に専用のお得なウェブサイトを用意しているのはダイドーグループホールディングス(2590)だ。同サイトではサプリメントも含めたグループ企業の商品を最大3割引きで提供している。100株以上保有する株主に対し年2回、贈っている3000円相当の自社グループ商品も人気だ。 上記に挙げたような利用頻度を限定せずに使えば使うほど得するタイプの優待は、個人投資家からの人気が高い。企業にとっても自社の商品・サービスをより多く使ってもらえるため、双方に利点があると言えそうだ。 【QUICKナレッジコンテンツグループ・内山佑輔】

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