恐怖の男の贈り物と恐怖指数 クリスマスラリーは期待薄か

先週末の米国市場ではダウ平均株価をはじめとした主要3指数が大幅に下落、投資家の不安度を測る指標とされる恐怖指数(VIX)は9.62%高の23.23で大幅に3日続伸した。終値ベースで10月30日以来、1カ月半ぶりの高水準に達した。金利低下・ボラティリティー(変動率)の上昇を受けて、様々な資産価格の変動率に応じて資産配分を調整する「リスクパリティー」型ファンドの先物売りが警戒されそう。「株式市場で恐怖指数が上昇し、トランプの狂気が乗り移ったのでしょうか。クリスマスラリーは、今年は期待できないでしょうか」(個人投資家)との声が出ていた。 ■日米欧のVIX指数の年初来チャート 7日、ナバロ大統領補佐官が、設定した90日の期限内に通商協議で合意できなかった場合に中国製品への関税を引き上げると述べたと伝わった。「米中休戦」の期待が浮上してきたなかで、カナダが米国の要請に基づいて中国・華為技術(ファーウェイ)幹部を逮捕。中国が批判を強めていることも相場の重しだ。 共産党機関紙の人民日報は9日付で、幹部の罪が確定していないのに「手錠をかけ、足かせをつけた」と指摘。「過ちを正し、中国国民の権利侵害を直ちに止めなければ、重い代償を払うことになる」と強調したという。ファーウェイの孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)の身柄が釈放されるかどうかが注目される。 ノムラセキュリティーズは7日付のリポートで、「この逮捕は、貿易や構造経済政策を超え、国家安全保障などの外交政策のイニシアティブを含む分野で米中の緊張が強まっていることを示している」としつつ、WSJが7日に、米当局が中国政府と関係があるハッカーに対して、間もなく刑事告発を行い、米中関係にさらなる負担をかける可能性があると報じていたことも紹介し、さらなる緊迫化にも警戒していた。 さらに、政権の要の一人ホワイトハウスのジョン・ケリー大統領首席補佐官が近く辞任する見通しとの報道も飛び出した。トランプ大統領が2020年の大統領選での再選を目指すべく人事刷新に動いているもようで、事実上の解任との見方ができる。ケリー氏は、民主的な政策決定プロセスを踏まないトランプ大統領との関係が悪化。トランプ氏の娘婿のジャレッド・クシュナー氏、長女のイバンカ・トランプ氏ら「ジャバンカ」とも関係を悪くしていたとされる。(片平正ニ)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米雇用市場に変調の兆し? 失業保険申請じわり増加

11月の米雇用統計は堅調な内容だったが、前向きなデータばかりではない。JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏が最近、気にかけているのが週間の米新規失業保険申請件数だ。しばしば景気サイクルの変化の予兆として受け止められる。 申請件数は足元で23万件で推移している。9月には20万件台にまで低下していたが、その後は増加に転じた。4週間の平均も明確に増加しており「最近の上昇傾向は注目に値する」(シルバー氏)。 背景にはハリケーンや大規模な山火事、原油価格の大幅な下落などがあると考えられるという。「申請件数の増加は景気後退の局面入りが迫っていると示唆しているわけではないが、データとして無視はできない」(シルバー氏)。今後も増加基調を維持するのか。申請件数が1つの注目指標になりそうだ。(岩切清司)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

【朝イチ便利帳】10日 7〜9月期のGDP改定値、12月QUICK月次調査<株式>

  10日は内閣府より7~9月期の国内総生産(GDP)改定値が発表されるほか、財務省が10月の国際収支を発表する。IPO関連では、テクノスデータサイエンス・エンジニアリング(7046)、ソフトバンク(9434)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。   海外ではタイの市場が休場となる予定だ。   【10日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 7〜9月期の国内総生産(GDP)改定値(内閣府)   10月の国際収支(財務省)   対外対内証券売買契約(月間、財務省)   11月の貸出預金動向(日銀) 11:00 12月のQUICK月次調査<株式> 13:30 11月の企業倒産(民間調査会社) 14:00 11月の景気ウオッチャー調査(内閣府) その他 臨時国会会期末   海外 時刻 予定 その他 タイ市場が休場   【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 3099 化粧品、ネット通販火花 三越伊勢丹、1万点規模 資生堂、若者強化 日経 +2.59% 12/7 4911 +2.42% 12/7 2206 液体ミルク参入温度差 グリコ、新市場で先手 少子化、他社は二の足 日経 +2.16% 12/7 9432 都市の課題、AIで解決 NTT、米で 収集データ、所有放棄 日経 +1.45% 12/7 6501 風をよむAI、発電量増やす 日立東大など風車の向き最適化 日経 +0.40% 12/7 6501 日立、間接費1000億円減 来期から3年で、グループ統合IoT活用 日経 +0.40% 12/7 7267 ホンダ、日本で型式証明取得 各紙 +0.22% 12/7 7201 日産自ゴーン元会長の設定報酬、年々増額か 午後起訴へ 日経電子版 -0.02% 12/7 7201 日産自、15万台リコールへ 4回目の検査不正、「品質よりコスト優先」 各紙 -0.02% 12/7 7203 自動運転ソフトで連携、トヨタ系など新団体 日経 -0.26% 12/7 6773 パイオニア、上場廃止へ 外資ファンド、1020億円で買収 各紙 -1.12% 12/7 6301 コマツ社長「貿易摩擦長期化なら対策」 調達先変更など 日経 -1.48% 12/7 6740 Jディスプレ、液晶パネル減産 新iPhone向け、前月比3割減(日経、以上9日) 日経 -1.49% 12/7 7242 KYB免震不正 新たに1件発表 日経 -1.60% 12/7 3193 鳥貴族、76%減益 8〜10月単独税引き、値上げで客数減 日経 -2.71% 12/7

ドルが凍りついた日、忘れない by 角田秀三氏(シリーズ:ベテランに聞く)

インターネットや電子取引が未発達で市場規模も小さかった1980~90年代の激動の時期を現場で過ごした外国為替や金利のディーラーがまず強調するのは、市場の厚みや自由度を示す「流動性」だ。自由に取引できない環境でのディーリングは確実に成功率が下がる。日本興業銀行(現みずほ銀行)でドイツマルク(現ユーロ)の名ディーラーだった角田秀三氏は「基軸通貨のドルでも、流動性を失う危険を感じたら取引を止める割り切りが必要」と指摘する。【聞き手は日経QUICKニュース(NQN)編集委員=今 晶】 角田秀三(かくた・しゅうぞう)氏 1977年に神戸大経済学部を卒業後、興銀に入行。82年にニューヨーク支店で為替ディーラーのキャリアを始め、いったん東京に戻った後、今度はチーフディーラーとしてニューヨークに渡る。帰国後は東京の金融法人部で公的年金やその他機関投資家の営業業務に就き、京都支店副支店長の在任時に為替ディーラーの専門職に転じた。英バークレイズ銀行などを経て現在は企業や投資顧問会社のアドバイザーとして為替情報や見通しを提供する ■一にも二にも流動性 ドルは世界の基軸通貨なのでいつでも自由に売り買いできると考えがちだが、決してそんなことはない。記憶に残る範囲でドルの流動性リスクが最も高かったのは2001年9月11日以降の数日間。米国の金融センターであるニューヨークを突如襲った同時多発テロに対する市場参加者の動揺は大きく、決済システム自体は健在だったにもかかわらずドル絡みの取引はすっかり凍りついた。 それ以外にも1985年のプラザ合意後に円高・ドル安が進む過程で、円相場が1ドル=200円の重要な節目を越えていく時もかなり不安定だった。相場の動きが速すぎてブローカー(仲介業者)などの現場は混乱し、正しいレートを見いだしにくかった。例えば199円で円売り・ドル買い注文が控えていたのに、ブローカーによっては1円以上も円高の198円で取引が成立するといった具合だ。 流動性の乏しい市場にあえて参入し、収益機会を増やしていく戦略もありだとは思う。だがリスクをきちんと管理できる体制になっていることが前提だ。米ドルでさえ状況次第では流動性がなくなりかねないのだから、新興国通貨の危うさは推して知るべし。そんな意識をもって慎重に臨むべきだろう。 ■「泣く子と中央銀行には勝てず」 平時は政府・中央銀行の動きにまず目配りしなければならない。金融・財政政策でマクロ経済の方向性を決めるだけでなく、為替レートが自国に不利とみればためらいなく介入してくる。かつては「泣く子と中銀には勝てず」といった。ドイツマルクの取引ではブンデスバンク(ドイツ連邦銀行)には絶対に歯向かってはいけなかった。 現在は貿易摩擦の影響で主要国では為替介入が難しくなってきたし、昔に比べると市場規模がかなり大きいために介入効果は生じにくいとの指摘が出ている。それでも必要であれば介入に踏み切るのは、通貨当局の責務だ。政府・日銀や欧州中央銀行(ECB)がしばらく介入していないのは、できなかったのではなく、相場水準に特に問題がなかったからだと理解すべきだ。 幕末の志士、坂本龍馬が著した「船中八策」には「金銀物貨宜シク外国ト平均ノ法ヲ設クベキ事」と書かれている。貿易収支や物価の安定における為替レートの重要性は現代日本でも変わらない。「中銀には逆らうな」の教訓は今も生きている。 ■中長期予想は「推進力」で判断 長めの予想をたてる際には、その根拠に相場を揺さぶるほどの推進力があるか否か吟味していく。円相場なら直近5円程度のレンジをどちらかに抜けられる材料を見いだせるのか。足元では米景気1強論や米利上げ観測、世界経済の先行き不透明感といった要素があるものの円は結局1ドル=110~115円のレンジにとどまっている。どちらの材料にも推進力がないと受け取れる。 19年は物価の基調を注視していきたいと考えている。日本では日銀の異次元緩和政策がこれだけ続いていてもインフレ率はなかなか上向かない。しかも中国景気の減速懸念などから原油相場に下落圧力がかかり、原油輸入国の日本の物価上昇を抑える。これらから導き出せるトレンドは円高だろう。 金利差は距離を置いて考えるべきだ。為替相場の変動率は金利よりも高いことが多い。もし不利な方向に一本調子で振れたときは利息収益があっさりパーになってしまう。 1980~90年代の主要銀行の外為ディーラーは互いを直接電話で呼び出す「ダイレクト・ディーリング(DD)」にいそしんだ。ドイツマルクの取引では米バンカース・トラスト(現ドイツ銀行)と富士銀行(現みずほ銀行)、興銀、住友銀行(現三井住友銀行)やモルガン銀行(現JPモルガン・チェース銀行)といったそうそうたるメンバーで、相場観を間違えると大損しかねない、果たし合いにも似た荒っぽい時代をすごしてきた。金利はあまり関係なかった。 その状況を今に当てはめることはできないが、為替には理屈抜きの局面がしばしば起こる。1つの要因にこだわらず、バランス良く判断していかなければならない時代だろう。 (随時掲載)

もたつくOPEC だぶつく原油 ふらつく米BEIは1年ぶり低水準

6日の原油先物相場は続落し、WTI期近物は前日比1.40ドル安の1バレル51.49ドルで終えた。この日開催された石油輸出国機構(OPEC)の総会では、来年の具体的な減産規模では合意されず、7日に開催するロシアなどOPEC非加盟の産油国との会合まで持ち越しとなったことで、先行き不透明感が強まった。 原油価格は物価への影響が大きい。市場が織り込む期待インフレ率である米BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)は1.90%と2017年12月以来の水準に低下した。(池谷信久) ■米BEIとWTI原油の比較チャート ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】7日 11月の米雇用統計、10月の家計調査

 7日は総務省が10月の家計調査および消費動向指数を発表する。IPO関連では田中建設工業(1450*J)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。  海外では11月の米雇用統計のほか、10月の米卸売在庫が発表予定だ。   【7日の予定】 国内 時刻 予定 8:30 10月の家計調査(総務省)   10月の消費動向指数(総務省) 8:50 11月上中旬の貿易統計(財務省) 9:00 10月の毎月勤労統計速報(厚労省) 10:20 3カ月物国庫短期証券の入札(財務省) 14:00 10月の景気動向指数速報値(内閣府) その他 閣議   2〜10月期決算=積ハウス 海外 時刻 予定 0:00 10月の米製造業受注   10月の米卸売在庫売上高(8日)   12月の米消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ、8日) 2:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁が講演   ブレイナードFRB理事が講演(8日) 5:00 10月の米消費者信用残高(8日) 8:30 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が討議に参加 8:45 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長があいさつ 19:00 7〜9月期のユーロ圏域内総生産(GDP)確定値 22:30 11月の米雇用統計 その他 11月末の中国外貨準備高   独キリスト教民主同盟(CDU)党大会   石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国との会合 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 3099 三越伊勢丹、22年3月期に販管費1割減 日経 -0.15% 12/6 7011 三菱重、H3打ち上げ受注 民間初、22年以降に 日経 -0.28% 12/6 9201 JALANAHD、アルコール感知器不使用で乗務500件 各紙 -0.92% 12/6 9202 -1.35% 12/6 8002 丸紅とZMP、空港車両を自動運転 来月、成田で実験 日経 -1.54% 12/6 4755 楽天、売上高1兆円 今期見通し、創業20年で大台突破 日経 -1.58% 12/6 4755 楽天、投資株式売却も 携帯参入に向け資金捻出 日経 -1.58% 12/6 4188 中国の京東集団、植物工場が稼働 三菱ケミHDから納入、10カ所に拡大狙う 日経 -2.07% 12/6 7201 日産自虚偽記載で起訴へ 東京地検、ゴーン元会長報酬巡り 日経 -2.18% 12/6 4502 武田、財務安定5年で ウェバー社長に聞く、米拠点集約で1000人配転 日経 -3.20% 12/6 3092 ZOZOが機能性肌着 サイズ1000通り超、ユニクロに対抗 日経 -3.41% 12/6 9984 ソフトバンク、通信障害4時間超 回線設備に不具合 各紙 -4.93% 12/6 3938 LINE、実店舗を開拓 付近のポイント加盟店検索、購買データ取得へ 日経 -5.10% 12/6

ファーウェイ・ショック 真の標的は5G、アジアで関連株急落

カナダ当局による中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)の副会長逮捕が、アジアの株式市場を揺らしている。逮捕は米国の要請とされ、米中対立激化への懸念が再び高まった。ファーウェイは非上場企業だが、6日の香港や台湾市場ではスマートフォン(スマホ)関連銘柄に売りが波及した。米国の標的は覇権争いの渦中にある次世代通信規格「5G」とみられ、問題は長引きそうだ。 6日の香港市場ではファーウェイの同業である中興通訊(ZTE)の株価が一時10%近く下落した。スマホ部品の舜宇光学科技や瑞声科技控股(AACテクノロジーズ)も売られた。台湾では光学レンズの大立光電(ラーガン・プレシジョン)が制限値幅の下限(ストップ安水準)となる10%安となった。 ファーウェイはスマホの世界シェアが韓国サムスン電子に次ぐ2位で、米アップルをしのぐ。通信基地局では世界最大手で、通信業界での存在感は大きい。 創業者の任正非・最高経営責任者は中国人民解放軍出身で、逮捕された孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)は任氏の娘だ。容疑の詳細は明らかではないが、米司法省がイランへの違法輸出に関わった疑いでファーウェイを捜査していると複数の米メディアは4月に報じていた。この関連容疑で拘束されたとみられる孟氏について米国は身柄の引き渡しを求めており、中国政府は「重大な人権侵害だ」と抗議する。 逮捕の背後にあるとみられるのが「5G」での中国と欧米の覇権争いだ。ファーウェイを巡っては、オーストラリアやニュージーランドが安全保障上の理由で5Gの整備事業への参入を禁止した。英通信大手は5Gでは同社製品を使用しないと決めている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは11月下旬に「米政府が日本やドイツなどの同盟国にファーウェイ製品を使わないように説得を始めた」と報じていた。 米国と英国、豪州、カナダ、ニュージーランドは機密情報を共有する枠組み「ファイブアイズ」のメンバーだ。次世代の通信インフラを中国勢が握れば経済的な利益を失うばかりでなく、重要情報が中国政府に漏れて安全保障上のリスクになりかねないとの警戒感も強い。中国は先端分野で世界一を目指す産業政策「中国製造2025」の重点領域の一つとして5Gを掲げており、譲歩しないとの見方が多い。 ハイテク分野の米中対立ではZTEが今春、米企業との取引禁止の制裁を受け大打撃を受けたのが記憶に新しい。ZTEは米国製の半導体を調達できずに通信設備やスマホといった主力事業が停滞し、1~9月期は72億6千万元の最終赤字だった。同社は米国のベネズエラへの制裁に違反したとの疑惑も出て、11月に複数の米上院議員が米政府に調査を求めた。株式市場では、ファーウェイ幹部逮捕は「ZTE問題の再燃も連想されやすい」(岡三国際の小泉めぐみストラテジスト)との声がある。 今週には台湾電子機器製造の鴻海(ホンハイ)精密工業が米アップル「iPhone」の中国からベトナムへの生産移管を検討していると伝わった。同社の郭台銘董事長は「米中摩擦は5~10年続き、世界のサプライチェーンに大きな変化が起きる」と語った。米中摩擦の激化は、産業構造の大きな変動も促しつつある。 【NQN香港=柘植康文】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

投信よりソフトバンク 2.6兆円IPOが吸い上げる個人の待機マネー

12月最大のイベント、19日のソフトバンク(9434)上場まで2週間を切った。週明け10日に仮条件が決まり、翌11日から申込み期間に入る。売り出しに伴う仮条件は下限と上限のない異例の形式。売り出し価格は1500円に決まる見通しだ。注目の大型IPO案件は、個人マネーの有力な受け皿である投信販売にも影響を及ぼしている。 ※QUICKが提供している特設サイト「ソフトバンク上場」 「11月の株式投信への資金流入鈍化はソフトバンク上場に伴う影響とみられる」――ニッセイ基礎研究所の前山裕亮研究員はこう指摘する。ニッセイ基礎研究所がまとめた11月の日本籍の追加型株式投信(ETF除く)では国内株式、海外株式に1000億円超の資金流入があった。とはいえ、10月はそれぞれ3000億円を超えており、11月は急激に資金流入が大幅に鈍ったことになる。 前山氏は「あくまで想像の域を出ないが」と前置きしたうえで「大手証券会社がソフトバンク株を奨めているのではないか」と指摘する。 確かに市場では「対面営業の現場ではMRFの待機資金の多い投資家にソフトバンク株を優先して営業している様子」(トレーダー)との声があり、投信販売の減少の一因になったというのは頷ける。 個人投資家への割り当てはほぼ終了しているとみられるが、今後を占うのは機関投資家の人気だ。ある国内投信のファンドマネージャーは事前に「機関投資家への割り当て比率も少なく、うちは申込みしないだろう」とも打ち明けていた。 国内機関投資家向け営業担当者は「成長性という観点からは確かに機関投資家が懸念している」と話す。一方で利回りの高さからは購入希望も多いとの声もあり、ひとまずは機関投資家の需要倍率の高さに注目が集まりそうだ。 ある市場関係者は「長い目で成長性を考えれば親会社のソフトバンクグループの方が投資妙味があるように思える」ともつぶやいていた。子会社にはパッシブファンドの組み入れ買い需要、高配当利回りファンドの買い需要など指摘する声もあるが、通信セクターでのリバランスも注視したい。年末最大のイベントから目を離せない。(中山桂一) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

Tariff Man、今日はOil Man 気になるOPEC総会と日本貿易への影響

6日に石油輸出国機構(OPEC)総会が開催される。産油量削減が協議される見込みだが、トランプ大統領は5日にツイッターで「石油輸出国機構(OPEC)が減産せず、生産量を維持することを願っている。世界は原油価格の上昇を見たくないし、望んでいない!」とつぶやいた。 ■トランプ氏のツイッターはこちら! OPEC総会を控えて減産しないよう口先介入を行った格好だが、この日はOPEC加盟国関係者から減産幅が決まっていないとのコメントが相次ぎ、WTI原油先物は54.44ドルの高値から午後には52.16ドルまで2ドル超下げる場面があった。 原油価格の下落によって輸入物価が低下すれば、交易条件(=輸出物価÷輸入物価)が改善する。原油輸入国である日本にとって、原油安はプラス材料とされる(原油高はマイナス材料となる)。確かに、原油価格が80ドルを上回った2011~14年にかけて貿易収支の赤字基調は鮮明だ。しかし、18年の貿易収支はまちまちであり、原油価格の影響は薄れているようにも見える。(片平正ニ、丹下智博) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】6日 OPEC総会 10月の米貿易収支、11月の米ISM非製造業

6日は、12月のQUICK短観や11月の輸入車販売などが発表される予定。IPO関連ではグッドライフカンパニー(2970)とツクイスタッフ(7045)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。 海外では、石油輸出国機構(OPEC)総会が開催される。その他、10月の米貿易収支や11月のオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)全米雇用リポート、11月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数などが発表される予定だ。   【6日の予定】 国内 時刻 予定 8:30 12月のQUICK短観 8:50 対外対内証券売買契約(週間、財務省) 10:20 6カ月物国庫短期証券の入札(財務省) 10:30 11月の輸入車販売(輸入組合) 11:00 11月の車名別新車販売(自販連) 海外 時刻 予定 0:00 11月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数(7日)   10月の米製造業受注(7日) 2:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁が講演(7日) 8:30 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が討議に参加(7日) 8:45 パウエルFRB議長があいさつ(7日) 9:30 10月の豪小売売上高   10月の豪貿易収支 10:15 クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長が講演 22:15 11月のオートマチックデータプロセッシング(ADP)全米雇用リポート 22:30 7〜9月期の米労働生産性指数(改定値)   米新規失業保険申請件数(週間)   10月の米貿易収支 その他 石油輸出国機構(OPEC)総会 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 3994 マネフォ、公募増資で90億円調達 日経 +3.45% 12/5 4502 武田製薬世界8位に シャイアー6.6兆円買収 双方の株主承認 各紙 +1.07% 12/5 8227 しまむら、実習生の人権配慮通知 日経 +0.93% 12/5 7550 ゼンショHD、普通社債150億円 日経 +0.35% 12/5 8473 SBIと米R3、ブロックチェーンで合弁 来年1月 日経 +0.19% 12/5 7201 日産自、11月の中国販売9%減 トヨタは23%増 日経 +0.06% 12/5 2433 博報堂DY系、EC物流代行買収 日経 +0.05% 12/5 7203 トヨタ系の金融会社、環境債を発行 電動車の販売融資に活用 日経 -0.01% 12/5 9531 東ガス、比にLNG基地計画 日経 -0.64% 12/5 8842 東京楽天地、2〜10月純利益62%減 日経 -0.72% 12/5 2432 ディーエヌエ、「0円タクシー」 運賃、広告主ら負担 各紙 -1.18% 12/5 6367 ダイキン、インドに新工場 21年稼働、生産能力2倍に 日経 -1.28% 12/5 5301 東海カ、黒鉛電極値上げ提示 2割高で交渉 日経 -1.87% 12/5  

米金利低下と人民元高 為替めぐる米中“密約”説が浮上

1日の米中首脳会談以降、世界の株式・金融市場に地鳴りが響いている。目立つのは中国の通貨や長期金利の上昇と米国の長期金利の低下だ。一部の投資家はこれまでの米国一強を前提とした「米株買い・新興国株売り」のトレードから中国の回復を視野に入れたトレードへと投資戦略をシフトしている可能性がある。 中国通貨の人民元は対ドルで4日に1ドル=6.83元台まで一時上昇し、約2カ月半ぶりの元高水準を付けた。5日はやや伸び悩んでいるが、首脳会談直前の11月30日から12月4日までの上昇率は約1.8%で円の約0.9%を上回る。ユーロはほぼ横ばいだ。 「貿易摩擦の激化による中国の景気悪化への懸念が薄れ、海外投資家が人民元を買い戻している」(日本総合研究所の関辰一氏)という見方が一般的だ。しかし、市場の一部では別の読み筋が浮上している。 「米中の間には、まだ公表されていない合意があるはずだ」。ニッセイ基礎研究所の三尾幸吉郎氏は一時休戦に至ったトランプ大統領と習近平(シー・ジンピン)国家主席との間に期間限定の密約が交わされたのではないかとみる。人民元相場の切り上げについてだ。 通貨高は金融引き締め作用がある半面、米国に輸入拡大を約束した中国にとっては物価を押し下げ、消費を促す面がある。慢性的な資本流出不安を打ち消す効果もある。 国際通貨基金(IMF)によれば、米中の物価をもとにした購買力平価は1ドル=3.5元程度と実勢よりも大幅なドル安・人民元高水準だ。この観点から「人民元を現在の水準から1~2割程度切り上げても弊害は少ない」と三尾氏は話す。 北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉では、米国とメキシコの大筋合意後に通貨安誘導を防ぐ為替条項の存在が明らかになった。米韓のFTA見直し交渉も同じだ。トランプ外交は為替に関する約束を後出しにする傾向がある。 今後の焦点のひとつは、来年の経済政策を決める中国の共産党中央委員会第4回全体会議(4中全会)だろう。開催が遅れているとされるが、この場で為替調整やハイテク産業育成策「中国製造2025」の看板掛け替えを明らかにするとの観測が出ている。米国からの圧力ではなく、中国自らが決めたという点をアピールするためだ。 米中の長期金利の動きの違いも見逃せない。金融取引仲介のタレットプレボンによれば、10年物国債の利回りは11月30日に中国が3.37%程度、米国が3.00%程度だった。それが12月4日は中国が3.40%程度に上昇する一方、米国は2.91%程度に低下した。 人民元切り上げには米金利が低下した方が都合はよいが、足元の「米金利低下・中国金利上昇」は、市場の景気見通しの変化を示している可能性がある。 米金利の低下と中国金利の上昇が同時進行した2011年3~9月は、リーマン・ショック後の景気対策効果のはく落や欧州債務危機で先進国経済が減速する一方、新興国は内需拡大で成長して世界経済のデカップリング(非連動)論が語られた。米中の金利差拡大が持続するかどうかはもうしばらく推移を見守る必要があるが、トランプ減税効果の一巡や英国の欧州連合(EU)からの離脱問題など現在の政治経済情勢は11年当時と似通う点がある。 【日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 永井洋一】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

米景気後退の兆し?ここにも 先行指標のダウ輸送株が急落 

4日の米株式市場で景気の先行指標とされる「ダウ輸送株平均」が急落した。前日比の下落率は4%を超え、ダウ工業株30種平均の3%を上回った。 米景気の減速懸念や、モルガン・スタンレーが4日付で物流のUPSとフェデックスの目標株価を引き下げたことも響いた。モルガンは両社とアマゾン・ドット・コムの航空輸送の競争が激しくなるとみており、UPSの目標株価を92ドルから87ドル、フェデックスを240ドルから230ドルにそれぞれ引き下げた。UPS株は7%超下落し、フェデックスの下落率は6%を超えた。 一方で、そのアマゾンも大幅安となった。下落率は6%近くに達した。米財務省が郵便公社の改革に関するタスクフォースの報告書を発表したのが警戒された。業績が厳しい郵便公社の経営を改善しようと価格の上限を撤廃し、納税者の負担を減らしつつ、必要不可欠な郵便サービスの改革を図る内容。トランプ大統領はこれまで「郵便公社がアマゾンの配達坊やになっている」などと指摘し、アマゾンが郵便公社と有利な配送料金を契約しているのではないかと批判していた経緯がある。(根岸てるみ、片平正二) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

ダウ800㌦安の引き金引いた1枚のチャート 逆イールドは後退の前兆

4日の米市場でダウ工業株30種平均は大幅反落した。下げ幅は799㌦に達し終値は2万5027㌦07セントとなった。この日の米株売りの引き金を引いた1つのチャートがある。米3年物および2年物と、5年物国債利回りとの逆転現象だ。 ■期間が長めの国債利回りが短めの国債の利回りを下回る「逆イールド」現象(QUICK FactSet Workstationより) 今年は2月と10月に米金利上昇によりボラティリティが急騰した場面があった。当時も株安となったが、今回は様相が違う。金利は低下しながらも「逆イールド」の発生が引き金になった。米金利がグローバルマーケットの大きな変動要因であることを改めて示した1日となった。 そもそも金利低下局面における逆イールドは「景気後退の前兆」と言われている。ただ、因果関係としては、「長短金利差が逆転するから景気が後退する」訳ではなく、「景気に悪影響を及ぼすほど、中央銀行が金融引き締めを行う」から金利差が逆転する点には注意が必要だ。 新債券王の異名をとるダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は4日に米メディアに対して、米債券市場で逆イールドが進んでいることについて「経済が弱体化することを示すシグナルだと思う」と述べた。イールドカーブが全体的にフラット化していることについては「米連邦準備理事会(FRB)の利上げを自制させることを示している」とも指摘した。 CMEグループの「Fedウォッチツール」によれば、この日の2019年の利上げ織り込み度は大きく変化しなかったが、米債市場で逆イールドが進んだことを警戒する声が強まっている。ただ、直近ではパウエルFRB議長が11月28日の講演で、政策金利は「中立水準をわずかに下回る」との認識を示した。政策金利が景気をふかしも冷やしもしない中立金利を超える利上げを行わない限り、景気への影響は限定的だろう。 18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)における金利見通し(ドットチャート)が、従来の「中立超え」から切り下がるか注目される。(池谷信久、片平正二、岩切清司)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】5日 武田やアルパインが臨時株主総会、ベージュブック、米国休場

5日は武田がアイルランド製薬大手シャイアー買収をはかる、アルパインがアルプスとの経営統合をはかる臨時株主総会をそれぞれ開催する。IPO関連ではEduLab(4427*J)の仮条件、オーウエル(7670*J)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。 海外では11月の財新中国非製造業製造業購買担当者景気指数などのほか、日本時間6日4時00分に米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される予定だ。また5日はブッシュ米元大統領追悼のため、ニューヨーク株式市場等が休場する。 【5日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 12月の当座預金増減要因見込み(日銀) 10:30 若田部日銀副総裁が新潟県金融経済懇談会であいさつ(新潟市) 14:00 若田部日銀副総裁が記者会見(新潟市) 18:30ごろ 黒田日銀総裁があいさつ(年末エコノミスト懇親会) その他 武田がアイルランド製薬大手シャイアー買収をはかる臨時株主総会   アルパインがアルプスとの経営統合をはかる臨時株主総会 海外 時刻 予定 0:00 カナダ中銀が政策金利を発表(6日) 4:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック、6日) 9:30 7〜9月期の豪国内総生産(GDP) 10:15 クオールズ米連邦準備理事会(FRB)副議長が講演(6日) 10:45 11月の財新中国非製造業製造業購買担当者景気指数(PMI) 19:00 10月のユーロ圏小売売上高 その他 インド中銀が政策金利を発表   ブッシュ(父)元大統領の追悼で米株式債券市場などが休場   タイ市場が休場 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 4502 武田、7兆円買収の是非問う シャイアー巡りきょう総会決議 日経 -0.82% 12/4 7201 日産自のゴーン元会長、再逮捕へ 直近3年、40億円過少記載疑い 日経など -1.18% 12/4 9681 東京ドーム、営業益7%減 2〜10月、不動産事業が苦戦 日経 -1.45% 12/4 9984 ソフトバンク、子会社清算で特別益3093億円 今期単独 日経 -1.53% 12/4 7267 ホンダ、中国新車販売11月4.3%減 日経 -2.38% 12/4 8604 野村CEO、国内営業費用1割削減表明 3年で 日経 -3.05% 12/4 9787 イオンディラ、TOBで自社株取得 109億円で 日経 -3.64% 12/4 8591 オリックス、酪農機器輸入会社を買収 400億円規模 日経 -3.78% 12/4 6816 アルパイン、アルプスと統合決着へ きょう臨時総会 日経 -4.01% 12/4 6770 -2.15% 12/4 9627 アインHD、純利益18%減 5〜10月 日経 -4.53% 12/4  

米長短金利差いよいよ15bp、11年5ヵ月ぶり低水準

3日の米国市場で10年物国債の利回りは2.972%と前週末比0.02ポイント低下した。目立ったのは取引終了にかけての金利低下だ。「プログラム取引が入っているとみられ、引けにかけてのショート・ポジションを手仕舞う動きが金利低下を加速させているようだ」(ストラテジスト)と指摘された。この結果、米10年金利と2年金利(2.819%、0.037%上昇)のスプレッドは15bpと、2007年7月以来、11年5カ月ぶりの水準まで縮小した。 ちなみに、3日のCMEフェドウォッチツールによると、2019年12月のFOMCまでの利上げ確率で最も大きいのは2回の38.7%。1回が25.9%、0回が3.8%で、2回以下の合計は67.5%となっている。2018年12月の利上げはほぼコンセンサスであり、2019年は1回しか利上げがない可能性が7割近くまで高まっている。(池谷信久、丹下智博) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米テック時価総額ダンゴ3強だ ①アップル②アマゾン③マイクロソフト

3日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。米中間の貿易戦争が一時的に小康状態になるとの見方から安心感が広がった。時価総額が世界最大のアップルは3.49%上昇し、指数の押し上げに寄与した。 ただ、上昇率はアマゾン・ドット・コムが4.86%と大きく、米メディアによると一時は時価総額でアップルを上回って首位に立つ場面もあった。QUICK FactSet Workstationによると終値ベースの時価総額はアップルが8770億㌦なのに対し、アマゾンは8666億㌦。3番手はマイクロソフトの8604億㌦と、文字通りの団子状態。時価総額トップの座を3社が競う三つ巴の状況になった。(岩切清司) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】4日 ユニクロの11月売上高、英議会でEU離脱案審議

4日は11月の財政資金対民間収支、11月の国内ユニクロ売上高などが発表される予定のほか、10年物国債の入札が行われる。IPO関連ではAmazia(4424)、リンク(4428)、テノ.ホールディングス(7037)、ポート(7047)、ベルトラ(7048)、レオス・キャピタルワークス(7330)の仮条件、アルテリア・ネットワークス(4423)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。 海外では日本時間深夜0時に11月の米サプライマネジメント協会製造業景況感指数が発表されたほか、英議会でEU離脱案の審議が開始される予定だ。 【4日の予定】 【今日の株価材料】

日銀2019年夏の「出口」を予言 バークレイズのリポート、市場に波紋

日銀は来夏にマイナス金利政策を解消する――。バークレイズ証券の山川哲史チーフエコノミストが11月28日付のリポートで示した予想が金融・資本市場で波紋を広げている。金融機関に評判の悪いマイナス金利政策は修正の思惑が絶えないが、海外勢に「出口政策」と受け止められれば円高加速につながりかねないだけに、政策修正には懐疑的な見方も根強い。現実味はあるのだろうか。 山川氏は今回のリポートで、19年度を通じて維持するとしていたマイナス金利政策を19年7月に解消すると予想。7月を過ぎると10月の消費増税やその後の反動による景気停滞などが見込まれるため、政策変更は難しくなるとの前提で、「変更するなら7月がデッドライン」と判断した。 7月までにまず、イールドカーブ・コントロールの方針を再び修正し、許容変動幅の拡大を通じ利回り曲線の傾きを急にして残存期間の長い国債の利回り上昇を促す。次に2%を「象徴的存在」として残したうえで徐々に物価が2%を目指すストーリーに変わりがないことを強調しつつ、現実路線にシフトするとのシナリオを描いている。 山川リポートの主張は金融機関の不満を代弁している面がある。山川氏が示す「マイナス金利政策は長期にわたって持続したときに加速度的に副作用が累積する」との指摘は、貸出先の確保や運用難にあえぐ地方銀行や信用金庫の苦境と重なる。 日銀が毎月公表している貸出約定平均金利によると1年以上の長期の「ストック貸出金利」は10月、国内銀行で0.860%と1976年の統計開始以降で最も低くなった。山川氏は「短期の政策金利がマイナスに固定される中、貸出金利の底上げがなければ金融機関の基本的な採算性はあがらない」と述べたうえで、「もしマイナス金利が解消できないまま次の景気後退期に突入し、景気刺激策の手足を縛られてしまう事態は中銀として避けたいはずだ」とも話していた。 ハードルは高い。日銀は7月31日に金融緩和継続の枠組みを強化するなかでフォワードガイダンスを導入し、「消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持する」と表明した。前日銀審議委員の木内登英・野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミストは「政府が消費増税に過敏になっていることを考えれば、増税の影響が懸念されるタイミングでの政策変更は進めにくい」と話す。 さらに外為市場では降って湧いたような米利上げの打ち止め観測により、円安・ドル高のドライバーの1つだった日米金利差の拡大が止まるとの見通しが増えてきた。「対ドルではまず19年中の利上げの可能性がある通貨が買われ、円買いはまだ強くない」(国内銀行の外為ディーラー)。それだけに日銀が仮に「出口」を意識させる措置に踏み切れば円高インパクトは相当大きくなる。 QUICKが3日に発表した債券月次調査では、日銀の金融政策で19年中に実施されると思うものについて「マイナス金利の縮小・撤廃」の割合は15%だった。「10年金利の許容レンジの拡大」(47%)や「19年中は修正しない」(39%)の割合のほうが高いものの、「いくつもの環境が整えばマイナス金利撤廃は起こりうる」とのムードはそれなりに醸成されてきている。 〔日経QUICKニュース(NQN) 菊池亜矢〕 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

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