【朝イチ便利帳】18日 リックソフトと東海ソフトの公開価格決定、米市場は休場

18日はリックソフト(4429*J)、東海ソフト(4430*J)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。海外ではプレジデントデーの休日で米国市場が休場となる。

トヨタ、日立、野村……老舗の決算でみえたバランスシートの死角

国内主要企業の2018年度第3四半期決算がほぼ出そろった。今回の決算では、保有株で多額の評価損を計上したトヨタなど「バランスシート(貸借対照表)」に関連する損失を計上するケースが相次いだ。国内企業は海外展開や新事業開発などの過程で資産を膨らませてきた。ただ今後、資本・為替市場が波乱に見舞われたり景気が急速に悪化したりすると、こうした資産の価値が大きく毀損する可能性が出てくる。今年4月末頃から発表される本決算では、こうした損失を計上する企業が増えるおそれもあり、一部の市場関係者は決算の「死角」として警戒している。 持ち合い株の評価損など保有資産の価値低下に伴って損益計算書に計上される損失は本業との関係が薄いとして、景気が右肩上がりの時は軽視されがちだ。しかし、景気が成熟期を迎えると企業が発する重要なメッセージとなるケースが少なくない。企業には「景気悪化に備え、財務に余裕があるうちに『負の遺産』を処理しておこう」という動機が生まれるからだ。 持ち合い株の下落で評価損 主力株で構成する「TOPIXコア30」採用銘柄のうち、金融を除く3月期企業22社について18年4~12月期の本業以外での損益を示す「営業外損益」を集計した。主な項目は持ち分法投資損益や証券評価損益、金融収益、同費用など。国内基準を採用する会社の場合、特別利益や特別損失も含めた。その結果、18年4~12月期は合計で1214億円の黒字と、前年同期の5669億円の黒字から黒字額が大幅に減少した。 一部の企業は、持ち分法投資損益を本業と関連があるとして営業損益に組み入れている。採用する会計基準の違いなどで費用計上の仕方は異なるが、全体のおおまかな傾向をつかむには参考になる。 トヨタは政策保有株、いわゆる持ち合い株の価格下落に伴う損失を「未実現持分証券評価損益」として計3558億円を計上。営業外損益に当たる「その他の収益・費用合計」は2121億円の赤字(前年同期は2329億円の黒字)に転じた。 事業凍結や過去のM&Aで減損 日立は英国の原発事業の凍結に伴う減損損失が第3四半期で2772億円発生した。貸借対照表上の有形固定資産や無形資産などの額を減らすとともに、損益計算書でも「その他費用」が前年同期の526億円から3606億円に膨らんだ。こうした一部のいわゆる老舗企業の巨額損失が全体に響いた形だが、損益が悪化した企業数も22社中14社と過半を超える。大なり小なり、本業以外の収益性が低下している様子が読み取れる。 TOPIXコア30以外では、野村ホールディングスが08年に経営破綻した米証券大手リーマン・ブラザーズの一部事業や電子取引のインスティネットなど、過去のM&A(合併・買収)に絡む減損損失を800億円あまり計上し、市場に驚きを呼んだ。 景気減速で「不良債権」に 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテジストは「バランスシートの問題は、中長期的にボディーブローのように効いてくる」と指摘する。 超低金利状態が世界的に長期化する過程で、日本企業はM&Aなどを通じて海外を中心に積極的に投資し、多額の資産を積み増してきた。そうした案件が、景気減速を機に一転して「不良債権化」する可能性があるわけだ。 中国の景気減速が深刻化するなか、投資家の第一の関心は企業の売上高だが、その本業にも陰りが見え始めた。岡三証券のまとめによれば、13日時点で東証1部上場企業の18年10~12月期の営業利益は前年同期比3.5%減と8四半期ぶりに減益に転じた。純利益は24%減少した。企業は今後、本業以外での損失処理を急ぐ可能性がある。 【日経QUICKニュース(NQN ) 永井洋一】 ◆永井洋一著・日経QUICKニュース社編「マーケットの勘どころ 大変動に備える分析術」(日本経済新聞出版社、税抜き1600円)が発売中です。

米消費、やはり響いた株価下落や政府閉鎖 12月小売売上高が想定外の不振

14日に発表された2018年12月の小売売上高は、前月比1.2%減と09年9月以来9年3カ月ぶりの大幅な減少となった。市場予想(+0.1%程度、QUICK FactSet Workstation)に反してマイナスとなり、米国市場は株売り・債券買いで反応。外為市場ではドル売りが優勢となり、ドル円は110円台半ばまで円高・ドル安が進んだ。 株価下落や政府閉鎖の影響で消費者心理が悪化した。消費は米国内総生産(GDP)の7割を占める。小売売上高の下振れを受け、アトランタ連銀がリアルタイムに米経済成長を予測することを目的として独自に公表している「GDPナウ」で、18年10-12月期のGDP見通しは6日時点の2.7%から1.5%へ下方修正された。米10-12月期GDP速報値は28日に公表される予定だ。 また、米シティグループが算出する米エコノミック・サプライズ指数は14日、マイナス15.7と前日のプラス15.4から急低下。1月3日以来の低水準を付けた。同指数は経済指標の予想と実績のかい離を指数化したもので、実績が予想を上回れば上昇し、下回れば下落を意味する。この指数は、ヘッジファンドの米株売買動向と関連が高いと言われており、気になるところだ。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

エヌビディア決算は波乱なし 想定ほどでなかった「混乱と残念」

14日の米時間外市場で画像処理半導体(GPU)大手の米エヌビディアが急伸し、前日比9.10%高い168.60ドル近辺まで上昇する場面があった。14日の取引終了後に発表した2018年11~19年1月期決算は1株利益(EPS)が市場予想を上回った。1月末に同期間の売上高見通しの下方修正を発表していたが、想定ほど悪くないとの受け止めが広がった。 11月~1月期の売上高は前年同期比24%減の22億500万ドルだった。市場予想の平均(22億3600万ドル)を下回った。同社は中国の景気減速などから売上高を従来7%減の27億ドルを見込んでいたが、24%減の22億ドルに引き下げていた。上下2%の範囲で変動するとしていたが、ほぼ修正見通し通りで着地した。 純利益は前年同期比49%減の5億4700万ドル、EPSは48%減の0.92ドルだった。EPSは市場予想平均の0.62ドルを上回り、市場が懸念していたよりも業績が悪化していないとの見方が広がった。 決算と同時に発表した19年2~4月期の売上高見通しは前期比31%減の22億ドル。上下2%の範囲で変動するとするが、上限(22億4400万ドル)でも市場予想(23億2200万ドル)を下回る。粗利益率は58.8~59.0%の範囲から0.05%の範囲での上下の変動を見込むとした。(中山桂一) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】15日 ブリヂストン決算、米消費者態度指数、中国CPI

15日は12月の鉱工業生産指数確報の発表があるほか、3カ月物国庫短期証券および10年物物価連動国債の入札が行われる予定。 海外では1月の中国消費者物価指数や1月の中国卸売物価指数などが発表される予定だ。 【15日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 対外対内証券売買契約(週間、財務省) 10:20 3カ月物国庫短期証券の入札(財務省) 10:30 10年物物価連動国債の入札(財務省) 13:30 12月の鉱工業生産指数確報(経産省) 15:00 生保協会長の記者会見 その他 閣議   12月期決算=ブリヂストン 海外 時刻 予定 0:00 11月の米企業在庫   2月の米消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ、16日) 10:30 1月の中国卸売物価指数(PPI)   1月の中国消費者物価指数(CPI) 18:30 1月の英小売売上高 19:00 12月のユーロ圏貿易収支 22:30 1月の米輸出入物価指数   2月の米ニューヨーク連銀製造業景気指数 23:15 1月の米鉱工業生産指数設備稼働率 23:55 ボスティック米アトランタ連銀総裁が講演 その他 米つなぎ予算の期限 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 2928 RIZAP、4〜12月最終赤字81億円 通期業績下振れも 日経 +1.67% 2/14 3302 帝繊維、スパークスの株主提案に反対 日経 +1.67% 2/14 6628 オンキヨー、今期下方修正で経常赤字に 日経 +1.61% 2/14 5019 出光興産とコスモHD、今期純利益下方修正 原油安で 日経 +1.34% 2/14 5021 +0.47% 2/14 3053 ペッパー、前期最終赤字転落 8年ぶり、米のステーキ店不振 日経 +1.19% 2/14 4324 電通、前期営業益19%減 労働環境改善費かさむ 日経 +0.98% 2/14 4004 昭電工、前期純利益3倍 黒鉛電極の値上げ浸透 日経 +0.77% 2/14 2503 キリンHD、成長軸は「健康」 多角化、M&Aに3000億円 日経 +0.67% 2/14 8697 日本取引所、東商取に今夏TOBへ 日経 +0.31% 2/14 6178 日本郵政、今期純利益7%減に上方修正 日経 +0.30% 2/14 8766 大手損保の4〜12月、東京海上とMS&ADが最終増益、SOMPOは減益 海外回復も国内災害重荷 日経 +0.27% 2/14 8725 +0.73% 2/14 8630 +0.07% 2/14 6594 日電産など、EV部品を中国で増産 環境規制で需要増 日経 +0.03% 2/14 2181 パーソルHD、4〜12月純利益72%増 日経 0.00% 2/14 6113 アマダHD、4〜12月純利益6%増で最高 日経 -0.09% 2/14 5101 浜ゴム、前期純利益11%減 米工場で減損計上 日経 -0.12% 2/14 8050 セイコーHD、今期純利益上振れ 日経 -0.12% 2/14 3197 すかいらーく、前期純利益26%減 日経 -0.22% 2/14 8058 三菱商、英国で電力小売り 300億円出資 日経 -0.25% 2/14 2502 アサヒ、海外ビール柱に 新中計、高級品に成長余地 日経 -0.47% 2/14 2579 コカBJH、早期退職700人募集 経営体制も刷新 日経 -0.73% 2/14 8750 第一生命HDなど主要生保6社、4〜12月増収 外貨建て保険けん引 日経 -0.93% 2/14 4555 沢井製薬、4〜12月最終増益 新製品などけん引 日経 -1.04% 2/14 2212 山パン、前期純利益46%減 日経 -1.22% 2/14 2587 サントリBF、今期純利益17%減 上場以来初の減益 日経 -1.23% 2/14 6326 クボタ、前期純利益3%増 米法人減税で負担減 日経 -1.37% 2/14 8358 スルガ銀、4〜12月最終赤字961億円 預金残高減には歯止め 日経 -1.96% 2/14 6740 Jディスプレ、今期5期連続最終赤字へ 中台勢支援、見通せず 日経 -2.63% 2/14 8186 大塚家具、決算発表を15日に延期 各紙 -5.34% 2/14

ユーロ圏の鉱工業生産指数マイナス続く 3月ECB理事会へ思惑広がる

13日に発表された2018年12月のユーロ圏鉱工業生産指数は前月比0.9%低下し、2カ月連続のマイナスとなり、市場予想(0.35%減)以上の減少だった。前年同月比では4.2%の低下と同11月の3.0%減からさらに減少ペースを加速した。ユーロ圏の景気減速懸念を裏付ける数字として、欧州国債金利の低下圧力となった。 18年12月の理事会で欧州中央銀行(ECB)は、18年12月末での量的緩和政策終了を決定する一方、現状の超低金利政策を「少なくとも19年夏までは維持する」との考えを示した。市場の関心は19年秋以降の利上げ開始時期にあったが、足元の弱い経済指標を受けて次回3月理事会におけるフォワードガイダンス強化(利上げ時期の先延ばし)への思惑が生じる余地が拡がった。(丹下智博) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】14日 10〜12月期GDP速報値、1月の中国貿易統計

14日は10~12月期の国内総生産(GDP)速報値が発表されるほか、キリンHD(2503)、サントリBF(2587)などの12月期決算、郵政3社や生保各社の4~12月期決算の発表が行われる。IPO関連では識学(7049)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。 海外では1月の中国貿易統計や1月の米卸売物価指数(PPI)などが発表される予定だ。   【14日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 10〜12月期の国内総生産(GDP)速報値(内閣府) 15:00 1月の投信概況 15:30 小林同友会代表幹事の記者会見 16:30 全銀協会長の記者会見 その他 12月期決算=アサヒ、キリンHD、サントリBF、すかいらーく、昭電工、電通、DIC、クボタ、ユニチャーム   4〜12月期決算=大林組、出光興産、コスモHD、日本郵政、Jディスプレ、パイオニア、日立造、かんぽ生命、ゆうちょ銀、セイコーHD、SOMPO、MS&AD、第一生命HD、東京海上、T&D、日本生命(三井生命を含む)、住友生命、明治安田生命、富国生命、朝日生命     海外 時刻 予定 0:00 11月の米企業在庫(15日) 16:00 10〜12月期の独GDP速報値 19:00 10〜12月期のユーロ圏GDP改定値 22:30 米新規失業保険申請件数(週間)   1月の米卸売物価指数(PPI)   12月の米小売売上高 その他 米中閣僚級貿易協議(北京、15日まで)   1月の中国貿易統計   10〜12月期のマレーシアGDP   10〜12月期決算=コカコーラ   11〜1月期決算=エヌビディア   12月期決算=仏ルノー 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 6098 リクルート、純利益最高 4〜12月14%増、求人サイトけん引 通期上方修正、見送り 日経 +4.69% 2/13 5002 昭和シェル、750億円下振れ 今期純利益、原油下落響く 日経 +3.27% 2/13 7762 シチズン、純利益10%減 4〜12月、時計部品供給が苦戦 日経 +3.05% 2/13 5938 LIXILグ、四半期報告書の提出期限を1カ月延長 各紙 +2.87% 2/13 6503 日本にF35部品整備拠点 三菱電が受注見通し 日経 +2.39% 2/13 6367 ダイキン、4〜12月営業益最高 逆風の中国で「次の一手」 日経 +2.37% 2/13 5110 住友ゴ、純利益23%減 前期、中国での販売不振 日経 +2.29% 2/13 6728 アルバックの今期、減益幅が拡大 日経 +2.20% 2/13 8031 三井物、建機給油で最適ルート 運転手不足に対応 日経 +1.92% 2/13 7936 アシックス、20年ぶり赤字 前期最終203億円、米不振で減損 各紙 +1.91% 2/13 4612 日本ペHD、8%減益 前期最終、原料高響く 日経 +1.84% 2/13 7242 KYB、2001年から改ざん 再発防止策発表 検査、製造から独立 各紙 +1.84% 2/13 4587 ペプドリ、最終利益6億円 7〜12月単独 日経 +1.59% 2/13 8179 ロイヤルHD、10期ぶり減益 前期経常 日経 +1.12% 2/13 9831 大塚家具(JQ、8186)、40億円増資 来月にも、ヤマダ電と提携 各紙 +0.92% 2/13 7201 アルジェリアに日産自が新工場、現地企業と合弁生産 日経 +0.74% 2/13 1435 TATERU、60%減益 前期最終、資料改ざん響く 日経 +0.69% 2/13 8358 無担保ローンの不正の有無調査、スルガ銀 日経 +0.43% 2/13 8830 住友不、経常益5%増 4〜12月、オフィスマンション好調 日経 +0.39% 2/13 4471 三洋化など、全樹脂電池 21年量産、発火しにくく低コスト 日経 +0.38% 2/13 7203 トヨタ、人材争奪へ布石 ベア非公表、労使で一致 次世代車へ異業種にらみ   各紙 +0.30% 2/13 8336 武蔵銀、12億円赤字 4〜12月 ブレーキ関連、与信費用膨らむ 日経 -0.16% 2/13 7238 -1.20% 2/13 3288 オープンH、3%減益 10〜12月営業 日経 -0.22% 2/13 9202 ポイント運用にANAHD参入 小口マイルで投信購入 若年層取り込み、楽天やNTTドコモと競う 日経 -0.54% 2/13 4755 -0.36% 2/13 9437 -0.58% 2/13 9508 原発、経営リスク一段と 九州電、玄海2号機廃炉に 新基準の安全コスト高く   各紙 -1.04% 2/13 9468 カドカワ、川上氏が社長辞任 松原氏が昇格、業績不振で引責 各紙 -1.16% 2/13 4927 ポーラHD、今期純利益3倍 日経 -1.37% 2/13 3686 課徴金1.3億円勧告、アニメ「鷹の爪」のDLE 不正会計で監視委 日経 -1.38% 2/13 4912 ライオン、8年ぶり減益 今期最終18%減、事業利益は11%増 日経 -1.80% 2/13

【QUICK Forecast 企業業績】2期連続で増収増益見込みの情報・通信業

QUICKは上場企業の2期先までの業績予想を示すツール「QUICK Forecast企業業績」を提供している。今回は、2期連続で増収増益が見込まれる情報・通信業を選んで紹介する。①売上高と営業利益の今期・来期の予想が増収増益、②2つの来期予想が直近実績に対して50%以上増、③QUICK株価レーティングが1以上、の3条件で抽出した。 ■SHIFT(3697) ソフトウェアのテストが主力。人材リソースの提供にとどまらず、標準化された高品質かつ費用対効果の高いテストアウトソースを実現するソリューションサービスに強みを持つ。コンサルティングのサービスまで一貫で手掛ける。2005年9月設立。 今後の見通し(会社発表) ・主力のソフトウェアテストサービス市場規模は、年々拡大しており国内で5兆円規模と推定。一方で、アウトソーシングが進んでいないため、潜在的な成長機会の広がりを見込む。   ■UUUM(3990) 動画投稿サイト「ユーチューブ」で広告収入を得る「YouTuber(ユーチューバー)」などをマネジメント。クリエイターの活動をサポートし、ともに様々なコンテンツを提供する「クリエイターサポートサービス」と、クリエイターと親和性のあるコンテンツの開発・制作を行う「自社サービス」を展開。2013年6月設立。 今後の見通し(会社発表) ・2019年1月11日に業績予想を修正。第2四半期累計期間までの業績上振れを加味した結果、通期でも売上高、すべての利益で前回予想を上回る見通しとなった。   ■ラクスル(4384) インターネットを活用した印刷や物流サービスを手掛ける。印刷・集客支援(広告)のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」と物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」を展開。2009年9月設立。 今後の見通し(会社発表) ・2019年7月期は、プラットフォームの価値を高めるための再投資継続が最重要テーマに。その源泉となる売上総利益、および前提としての売上高は、前期比30%以上の成長をめざす。   ※QUICK Forecastは全上場企業約3700社のうち、必要なデータがそろわない一部の銘柄を除き、ほぼすべての銘柄をカバーしている。決算や業績予想の修正などに対応し、タイムリーに予想値を算出することができる。現在はβ版として提供しており、サービス内容は適宜、改善・更新される。QUICKの情報端末の「ナレッジ特設サイト」ではこのほかさまざまな決算情報のコンテンツツールを提供している。

あの時だれが米テック株を売ったのか 大口投資家の動向、SEC開示でじき判明

昨年末にかけて売りが加速し、市場参加者の肝を冷やさせた米ハイテク株。あの下げを主導していたのは誰だったのか。ヒントは米証券取引委員会(SEC)が近く公表する保有有価証券報告書にあるかもしれないーー。 SECは、四半期ごとに機関投資家の保有有価証券報告書を公表している。2月半ばに2018年10 ~12月期の投資状況が明かされる予定だ。ちょうど米株式相場が調整局面に入っていた時期にあたる。 時価総額の大きなハイテク株を中心に値崩れが目立ち、クリスマスには下値を試したテック株ショック。象徴的だったのが半導体のエヌビディアだ。昨年10月初旬に300ドルの大台をうかがっていた株価が一転して下落。ほぼ右肩下がりを演じ、12月下旬には半値以下の120ドル台に沈んだ。 エヌビディアの売り手について疑心暗鬼のまま年明けを迎えた市場にひとつ答えがもたらされたのは2月上旬だった。ソフトバンクグループ(9984)が開示した18年10~12月期決算の開示資料で、「10兆円ファンド(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)」を通じて大量に保有していたエヌビディア株を全株売却したことが明らかになったのだ。 急落したエヌビディアの株価は大口保有者が抜けた穴を埋めきれないように、売り一巡後も戻りが弱い。需給面で大口投資家の動向はやはり無視できない。足元では米運用会社のTロウ・プライス・グループがテスラの保有株数を12月末までに半分程度に減らしていたことが明らかになった。年末にかけて下落基調となったテスラ株の戻りも、また鈍い。 これから保有状況が開示される著名投資家やファンドで、注目を集めるのは、バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイだろう。同氏が昨年9月末時点で最も強気だったアップルの18年10~12月期業績は、減収減益。同期間の株価も230ドル台から140ドル台に低下した。アップル株の急落に足を引っ張られるように「バフェット銘柄」は下落。この半年程度で8%下落し、S&P500種株価指数の3%下落を下回った。 このところバフェット銘柄(合成株価=グラフ青)はさえない ※合成株価は18年9月末時点のバークシャー保有銘柄の上位10銘柄(アップル、バンカメ、ウェルズ・ファーゴ、コカ・コーラなど) 大口投資家であるバフェット氏が仮にアップル株の投資比率を引き下げていた場合、先行きの利益成長を見限ったといえるかもしれない。バフェット氏が見切りをつけたならば、アップル株の戻りは鈍くなり、結果として米株式相場の上値を重くしかねない。日本の個人投資家などに与える心理的状況も気がかりだ。 加えて、バークシャーは以前から金融セクターの投資比率が4割と大きく、金利感応度が高めのポートフォリオになっていた。米連邦準備理事会(FRB)が足元で利上げ一時停止を示唆するなど「ハト派」の姿勢も見せ始めている。金利上昇が思うように進まないと判断するなら、ポートフォリオの中に金融株をとどめておく意味はあるのか。バフェット氏の金融株の扱いも関心を集めそうだ。 バークシャー・ハザウェイは異なる側面からも最近、話題だ。英フィナンシャル・タイムズ電子版は1月下旬、同社がリチウムイオン電池事業に乗り出すと報じた。この電池は電気自動車(EV)などに使用され、テスラに供給に関する交渉を始めているようだ。バークシャー・ハザウェイがテスラに投資していればサプライズだろう。 そのほかの投資家では、デービッド・テッパー氏が率いるアルパーサ・マネジメントにも注目したい。同ファンドの保有上位にはフェイスブックやアルファベット、アリババなど「FANGプラス指数」の採用銘柄が多いためだ。 また伝説のファンド、タイガー・ファンドを運用していたジュリアン・ロバートソン氏や、ローン・パイン・キャピタルも似たようにハイテク株への投資比率が高い。これらのファンドが一斉にハイテク株を手放したのか。それとも保有を維持しているのか。出てくる答えによって今後の投資シナリオが左右される可能性がある。(根岸てるみ) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

日銀オペ200億円減額、3つの理由

日銀が、残存期間「10年超25年以下」の国債買い入れオペを200億円減らし1800億円とした。この期間の買い入れ減額は2018年7月19日以来。長国オペとしては、2018年12月14日に「5年超10年以下」を減額して以来となる。 今回の減額は、超長期債の「需給ひっ迫」への配慮が背景にある。20年債利回りは8日、0.400%と2016年11月以来の水準まで低下した。市場では「今月中は日銀オペの減額はない」(証券会社)との見方が増えており、年度末に向けて一段と金利低下が進む可能性が高まっていた。行き過ぎた金利低下を抑制することに加え、「オペの柔軟性」を市場に示すために、コンセンサスに反して動いた面もある。また、米長期金利は1月初旬にボトムを打って上昇しているにも関わらず日本は低下している。「市場機能」という観点から問題との判断もあったようだ。 同時に通知した「25年超」ではなく、「10年超25年以下」だった理由は、「20年債の需給のタイトさが顕著だった」(市場関係者)ことに加え、同期間のオペ額が500億円しかなく、減額余地が乏しいことも一因と見られている。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】13日 東芝、リクルートなど約300社が決算 米・英CPI

13日は1月の企業物価指数が発表される予定。昭和シェル石油(5002)や東芝(6502)など約300社が決算発表を予定している。また、エスコンジャパンリート投資法人投資証券(2971*J)、エネクス・インフラ投資法人投資証券(9286*J)が新規上場するほか、日本国土開発(1887*J)の仮条件が決定する。 海外では、1月の消費者物価指数(CPI)やシスコシステムズの11~1月期決算が発表される予定。 【13日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 1月の企業物価指数(日銀) 10:30 5年物利付国債の入札(財務省) その他 12月期決算=サッポロHD、大塚HD、ライオン、荏原   1〜12月期決算=昭和シェル   4〜12月期決算=日揮、リクルート、千代建、ダイキン、東芝、シチズン、大日印、住友不 海外 時刻 予定 0:30 米エネルギー省の石油在庫統計(週間、14日) 4:00 12月の米財政収支(14日) 8:30 メスター米クリーブランド連銀総裁が講演 18:30 1月の英消費者物価指数(CPI) 19:00 12月のユーロ圏鉱工業生産 22:30 1月の米CPI 22:50 メスター米クリーブランド連銀総裁が講演 その他 ニュージーランド中銀が政策金利を発表   スウェーデン中銀が政策金利を発表   11〜1月期決算=シスコシステムズ 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 5301 東海カ、18年12月期の純利益6倍 黒鉛電極の値上げ浸透 日経 +13.62% 2/12 5631 日製鋼、18年4〜12月期の純利益33%増 自動車向け好調 日経 +6.01% 2/12 9449 GMO、18年12月期は最終赤字207億円 仮想通貨関連で特損 日経 +5.65% 2/12 7272 ヤマハ発、半導体製造装置の新川を買収 日経 +4.58% 2/12 6274 +0.53% 2/12 7867 タカラトミー、18年4〜12月期の純利益6%増 海外好調 日経 +4.58% 2/12 3405 クラレ、18年12月期は一転営業減益に 原料高響く 日経 +4.30% 2/12 9735 日本式警備の輸出加速 セコムがトルコ進出 日経 +4.14% 2/12 4927 ポーラHD、18年12月期の純利益69%減 豪ブランドの減損で下方修正 日経 +2.99% 2/12 4755 楽天、18年12月期の純利益2期連続最高 売上高1兆円乗せ 各紙 +2.77% 2/12 1605 国際石開帝石、18年4〜12月期の純利益17%増 原油高貢献 日経 +2.24% 2/12 7201 日産自、2019年3月期の営業益22%減に下方修正 各紙 +1.87% 2/12 6674 GSユアサ、18年4〜12月期の純利益62%増 車載電池の販売増 日経 +1.74% 2/12 7309 シマノ、18年12月期の純利益40%増 米で釣り具好調 日経 +1.43% 2/12 6839 船井電、18年4〜12月期は営業赤字4.8億円 北米でテレビ不振 日経 +1.37% 2/12 4837 シダックス、19年3月期は41億円の最終赤字に下方修正 日経 +1.19% 2/12 5711 三菱マ、19年3月期の純利益71%減 非鉄4社下振れ 日経 +1.16% 2/12 9433 KDDI、カブコム出資を発表 金融に厚み 各紙 +0.56% 2/12 8703 -0.93% 2/12 8279 ヤオコー、18年4〜12月期の純利益最高 PB好調 日経 +0.52% 2/12 9603 HIS、ハウステンボス出資受け入れ協議中止を発表 日経 +0.46% 2/12 7911 凸版、19年3月期の営業益13%減に下方修正 出版市場低迷 日経 +0.28% 2/12 2702 マクドナルド、18年12月期の営業益32%増 店舗改装で生産性向上 各紙 +0.10% 2/12

【朝イチ便利帳】12日 日産、楽天、マックなど決算 FRB議長が講演

12日は1月のマネーストック、2018年12月の第3次産業活動指数が発表されるほか、日産自動車(7201)、楽天(4755)などが決算を発表する。IPO関連では、フロンティアインターナショナル(7050)の仮条件が決定する。 海外ではパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、メスター米クリーブランド連銀総裁が講演を行う予定だ。   【12日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 1月のマネーストック(日銀) 11:00 2月のQUICK月次調査<株式> 13:30 12月の第3次産業活動指数(経産省) 14:10 GPIF高橋理事長の講演(東証) 15:00ごろ ESPフォーキャスト(日本経済研究センター) 15:30 中西経団連会長の記者会見 その他 閣議   12月期決算=マクドナルド、楽天、ヤマハ発   4〜12月期決算=国際石開帝石、石油資源、鹿島、太平洋セメ、日製鋼、三菱マ、日産自、凸版 海外 時刻 予定 2:45 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演(13日) 8:30 米クリーブランド連銀のメスター総裁が講演(13日) 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 9064 ヤマトHD、荷受け拡大 労使が一致 人手不足改善で方針転換 日経 +1.01% 2/8 7733 オリンパス、86%減益 4〜12月最終、訴訟和解金など響く 日経 +0.10% 2/8 2433 博報堂DY、70%増益 4〜12月最終、ネット広告伸びる 日経 -0.79% 2/8 6502 東芝、営業減益幅が拡大 今期、エネ事業で追加費用 日経 -1.45% 2/8 7201 ルノー新会長、14日訪日へ 日産自社長と会談 日経電子版 -1.48% 2/8 8316 三井住友FG、決済基盤をビザと開発 キャッシュレス普及にらむ 日経 -1.70% 2/8 7238 ブレーキ、今期最終赤字100億円 米不振で設備減損(日経、以上10日) 日経 -1.78% 2/8 9735 セコム、純利益10%増 4〜12月、投資事業の利益拡大 日経 -1.79% 2/8 4911 資生堂、高価格品手応え 前期純利益2.7倍 中国売上高32%増、中計の目標引き上げ 日経 -2.54% 2/8 9989 サンドラッグ、最高益止まる 今期最終、人件費など膨らむ 日経 -2.74% 2/8 7202 いすゞ、純利益12%増 4〜12月、アジア北米で販売好調 日経 -2.98% 2/8 6383 ダイフク、28%増益 今期最終 日経 -4.30% 2/8 5713 住友鉱、純利益29%減 今期、2回目の下方修正 日経 -4.78% 2/8 6268 ナブテスコ、純利益9%増 今期229億円(日経、以上9日) 日経 -5.07% 2/8 6723 ルネサス、国内中心に5%人員削減 中国不振で前期減益 日経 -5.23% 2/8 6273 SMC、純利益5%減 4〜12月 日経 -5.23% 2/8 5706 三井金、最終黒字40億円 今期下振れ 日経 -5.50% 2/8 8848 レオパレス、439億円の最終赤字 4〜12月、施工不良響き最大 入居率低下続く 日経 -19.41% 2/8

孫氏の兵法「25-4=9?」 戦果は「G=10015」「SB=1270」

8日の株式市場でソフトバンクグループ(9984)株が逆行高し、約4ヵ月ぶりに1万円の大台を回復した。6日の大引け後に決算発表と併せて発行済株式数の10.3%にあたる1億1200万株(6000億円)を上限とする自己株式取得を発表。7日の17%高に続き、市場に与えた衝撃が続いた格好だ。 この日の終値は前日比0.53%高の1万0015円。午前中は1万0270円まで買われる場面もあった。 イラスト:たださやか 先日の説明会で孫正義会長兼社長は、自己株式取得の理由を「25-4=9?」とユニークな数式で説明した。ざっくりというとビジョンファンドなどの「保有有価証券25兆円」から「実質有利子負債4兆円」を差し引くと「実質企業価値21兆円」となるはずなのに、2月時点の時価総額が9兆円というのは少なすぎないか? というのが孫氏の考えだ。 自己株式取得の原資は通信子会社ソフトバンク(9434)の新規株式公開(IPO)で得た資金。取得する自己株式はすべて消却する方針だ。孫子の兵法ならぬ「孫氏の兵法」で発した株価上昇への強いメッセージが市場関係者の関心を集めたようだ。 ちなみにソフトバンクの株価は前日比2.75%安の1270円と、公開価格の1500円がまた一段と遠のいた。(山口正仁) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

長期金利マイナス、マネーは地方債へ スプレッド拡大で逃避

長期金利は再びマイナスが定着しそうな雲行きだ。運用利回りの確保に苦労する国内機関投資家の資金は、地方債に向かい始めている。地方債利回りは国債と連動するのが普通だが、国債の利回りがマイナス圏に入ると低下について行けなくなる。この結果、国債との利回り差(スプレッド)が広がる地方債には、代替需要が集まりやすくなる。 福岡県債や愛知県債、異例の需要2倍強 長期金利の指標となる新発10年物国債は、世界的な景気減速への懸念で年末年始からマイナス利回りでの取引が目立つようになった。2月に入ると水面下に定着し始め、8日にはマイナス0.035%と1月4日以来の水準までマイナス幅が深まった。円債に限れば最も安全な資産とされる国債だが、マイナス金利となれば運用益は見込めない。行き場を失うマネーの受け皿になっているのが地方債だ。 8日に条件が決まった福岡県の10年債は、主幹事証券によると発行額の2倍強の需要が集まったという。これに先立ち6日に条件を決めた愛知県の10年債は、当初200億円程度としていた発行予定額を300億円に増加し、それでも2倍強の需要があったという。発行額の5割増し程度の需要が集まれば人気化したとされる地方債だけに、需要の強さを物語る。 人気の背景はスプレッドの拡大だ。7日に条件が決まった10年物の共同発行地方債(2月債)は、利率が0.140%と前月の0.160%から低下した。だが、それ以上に国債利回りが低下したため、スプレッドは0.16%程度と前月の0.135%程度から広がった。利率の絶対水準を重視する投資家もいるが、スプレッドの拡大を評価して買う投資家は少なくない。 「ゼロの壁」で存在感 スプレッドは信用力が低下すれば拡大するのが通常だ。暗黙の政府保証があるともいわれる地方債は現在、信用力への不安が特段高まっているわけではない。だが、地方債利回りにはマイナス圏には突入しにくいという「ゼロの壁」がある。「マイナス金利でも日銀という買い手がいる国債と違って、地方債は水面下になると買い手がいなくなる」(地方銀行の運用担当者)のがその理由だ。 日銀がマイナス金利政策に踏み切った後の2016年前半にも、長期金利のマイナス圏が続く局面があった。当時もマイナス金利に踏み込めない地方債には人気が高まり、発行額の10倍近い需要が集まったケースもあった。 日銀はその後、長期金利の誘導目標をゼロ%とし許容変動幅は現在、マイナス0.2~プラス0.2%とみられている。国債利回りのマイナス幅拡大には限りがあるとの見方が広がるなかで、今の地方債への人気は16年前半と比べれば落ち着いているといえる。 とはいえ、市場参加者からは地方債を巡って「いつもより大口の注文を入れた大手金融機関があった」「普段は見かけない取引先が出てきた」といった声も聞かれる。米中貿易摩擦の成り行きはいまだ見通せず、世界経済の鈍化への警戒感はくすぶる。米国が利上げを休止するなど世界的に金利低下圧力がかかる。国内長期金利のマイナス幅が一段と深まれば、少しでも利回りを追求する投資家の受け皿として、ゼロの壁に直面する地方債の存在感がますます大きくなりそうだ。 〔日経QUICKニュース(NQN) 片岡奈美〕 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

【朝イチ便利帳】8日 資生堂、三菱地所など500社決算、話題の毎勤統計

8日は12月の家計調査、消費動向指数、12月と18年の毎月勤労統計速報、1月の景気ウオッチャー調査などが発表される予定。IPO関連ではスマレジ(4431*J)の仮条件が決定する。また資生堂、ルネサスエレクトロニクス、清水建設、東レ、オリンパス、三菱地所、東京急行電鉄など約500社が決算発表を予定している。 海外ではブラード米セントルイス連銀総裁が講演を行う予定だ。   【8日の予定】 国内 時刻 予定 8:30 12月の家計調査(総務省)   12月の消費動向指数(総務省)   12月と18年の毎月勤労統計速報(厚労省) 8:50 12月と18年の国際収支(財務省)   対外対内証券売買契約状況(月間、財務省)   1月の貸出預金動向(日銀) 10:20 3カ月物国庫短期証券の入札(財務省) 13:30 12月の特定サービス産業動態統計速報(経産省)   1月の企業倒産(民間調査会社) その他 閣議   1月の景気ウオッチャー調査(内閣府)   株価指数先物オプション2月物の特別清算指数(SQ)算出   12月期決算=資生堂、ルネサス   4〜12月期決算=清水建、大和ハウス、東レ、王子HD、JXTG、住友大阪、三井金、住友鉱、SMC、いすゞ、オリンパス、三井不、三菱地所、東急、セコム 海外 時刻 予定 5:00 12月の米消費者信用残高 9:30 ブラード米セントルイス連銀総裁が講演   豪中銀の四半期金融政策報告書 19:30 ロシア中銀が政策金利を発表 その他 中国、台湾、ベトナムが休場 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 4046 大阪ソーダ、純利益38%増 4〜12月 日経 +1.36% 2/7 8848 レオパレス 施工不良、新たに1300棟 7700人に転居要請 各紙 +0.98% 2/7 3563 スシローGH、純利益30%増 10〜12月、フェアスイーツ拡充 日経 +0.30% 2/7 2206 グリコ、プリンなど値上げ 日経 0.00% 2/7 9432 NTT、1%増益 4〜12月最終 年間配当180円に積み増し 日経 0.00% 2/7 7013 IHI、純利益5.1倍に 今期上振れ、航空機部品が改善 日経 -0.14% 2/7 9831 ヤマダ電、純利益59%減 4〜12月 日経 -0.18% 2/7 7201 仏ルノーの出資比率下げも 仏政府、日産自会長職の指名狙う 日経 -0.23% 2/7 4901 富士フイルム、買収膠着も業績好調 4〜12月、29%営業増益 日経 -0.76% 2/7 9024 西武HD、純利益9%増 4〜12月、訪日客でホテル好調 日経 -1.27% 2/7 9749 富士ソフト、13%増益 前期営業、車用ソフト開発好調 日経 -1.32% 2/7 7731 ニコン、今期純利益上振れ 特許訴訟、190億円受け取り 日経 -1.44% 2/7 2914 JT、純利益4%減 今期、新興国通貨安が重荷 配当方針変更で4円増 日経 -1.71% 2/7 7752 リコー、純利益2.9倍 4〜12月 日経 -1.78% 2/7 4543 テルモ、純利益27%減 4〜12月、カテーテル出荷遅延響く 日経 -2.31% 2/7 3382 セブン&アイ傘下のヨーカ堂、「売る」から「貸す」 店舗にシェアオフィス、売り場跡地を活用 日経 -2.67% 2/7 2269 明治HDが最高益 4〜12月最終、22%増 日経 -3.38% 2/7 1824 前田建が純利益最高 4〜12月1割増 日経 -3.88% 2/7 7606 Uアローズ 通販運営、ゾゾ(ZOZO、3092)から独立 物流業務も 日経 -5.40% 2/7

今度は「クアドリガ」の波紋 ビットコイン交換所への不信さらに

カナダの仮想通貨交換所クアドリガCXの最高経営責任者(CEO)死去を受けた混乱の波紋が静かに広がっている。昨年は日本のコインチェックから約580億円分の仮想通貨が流出し、交換所のガバナンス(管理体制)のずさんさが浮き彫りになった。今回は経営トップの死に伴って通貨喪失のリスクが高まったもので、ガバナンスの深刻さでは昨年以上ともいえる。市場の信認回復は再び遠のいた。 ■「秘密鍵」も葬られた クアドリガはバンクーバーに拠点を置く大手交換所の1つ。話は創業者であるコットンCEOが昨年12月、30歳の若さで急逝したところから始まる。コットン氏は仮想通貨を1人で管理していたらしく、同氏の死により、インターネットから遮断された電子財布「コールドウォレット」を開くためのパスワード「秘密鍵」がわからなくなってしまった。そのため、顧客の預けた資産(日本円で150億円超相当)が引き出し不能に陥った。 京大大学院の岩下直行教授によるとコールドウォレットが開けなくなるのを防ぐには通常、秘密鍵やコンピューターのIPアドレスを印字した「ペーパーウォレット」を作り、頑丈な金庫で保管するなどしてリスクを避ける。ウォレット作成に用いたパソコンは壊す。日本の大手交換所でも同じ対応をとっていると見られる。だが海外では大手でも経営メンバーと機密管理者が極めて少なく、コインチェックの教訓から規制が厳しくなった日本に比べるとガバナンスは緩い。クアドリガのような事態がいつまた起きてもおかしくない状況になっている。 ■非中央集権の思想がアダに ほとんどの仮想通貨の仕組みは非中央集権の思想で成り立っている。投資家は本来は自己責任で保有通貨を管理すべきだが、時間的な制約などでそうもいかないために交換所に預けっぱなしにする構図が生じていた。規制だけで交換所のリスクを排除できないとすれば、投資家はいったいどうすればよいのだろうか。 アルトデザインの藤瀬秀平チーフアナリストは「DEXのような中央管理者のいない交換所を選ぶか、完全な自己責任でウォレットのソフトウエアを管理しなければならない」と指摘する。自己責任でするウォレットの管理は時間も手間もコストもかかり、取引初心者にはハードルが高い。 ビットコインのドル建て価格は足元では1ビットコイン=3300~3400ドル台と、2017年9月以来の安値圏でさえない動きを続けている。クアドリガでの資産凍結や喪失はビットコインなどの需給を一時的には引き締めるが、交換所不信から新規の投資家が参加しなくなれば次に訪れるのは下落基調の再開だろう。 仮想通貨の交換所は本来、銀行のような役割を果たすはずだが「今のところは何もかもがお粗末」(京大大学院の岩下教授)だ。市場は17年12月のピークから大幅に縮んだとはいえ、いまでも技術革新への期待から世界中に保有者がいる。そうした投資家に見切りを付けられないように改革を進められるのか。クアドリガを巡る混乱で情勢はだいぶ厳しくなってきた。 【日経QUICKニュース(NQN ) 尾崎也弥】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

イエレン前議長「次は利下げかもしれないわね」 資産圧縮でアドバイスも

米連邦準備理事会(FRB)のジャネット・イエレン前議長が6日に米経済専門チャンネルのCNBCの「パワーランチ」に出演し、「世界経済の成長が鈍化し、米国経済に影響を及ぼし始めれば、次の行動は利下げになるかも知れない」との見解を示した。中国や欧州の景気減速が米国の景気に悪影響を与える恐れがあるとしつつ、「だが、(利下げか利上げか)両方の動きが可能だ」との見解も示した。 イラスト:たださやか FRBは昨年12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、四半期経済見通し(SEP)のドットプロットで2019年の利上げ回数を2回と見込んでいたが、今年1月のFOMCで利上げを一時停止する方針を示した。イエレン氏は「私も昨年12月に予測を求められていれば、年2回の数字を出していただろう」と述べ、パウエル議長率いる現在のFOMCの判断を尊重した。一方、バランスシート(B/S)の縮小を見直す手法について、債券の毎月の償還額に上限を設けつつ、残りを再投資する手法を提案した。イエレン氏は「ペンキが乾くのを見ているのと同じです(watching paint dry=退屈な行動です)」と述べた。(片平正ニ) ■FOMCメンバーの政策金利見通し(ドットチャート、12月時点) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

金は上昇、海運指数2年半ぶり低水準 リスクオン相場の中のリスクオフ

なんとももどかしい展開が続く。日経平均株価は2万1000円を手前にして足踏み状態だ。2018年4~12月期の決算発表が佳境を迎えつつあるなか、売買代金も活況とは程遠い。 これまでの相場のけん引役だった米国株にも勢いがなくなってきた。ある市場関係者は足元のマーケットを「リスク警戒をしながらのリスクオン」とみている。安全資産の代表である金の価格がじりじり上昇。2018年10月にダウ工業株30種平均がいったんつけた天井と金のボトムが重なる点が注目されるという。 ■ダウ平均と金先物 ニューヨーク金先物は1月31日には1325ドルまで上昇し、中心限月としては18年5月10日以来およそ8カ月半ぶりの高値を付けていた。ロンドンを拠点に個人向けの金オンライン取引を手掛けるブリオンボールトが個人投資家が金現物を売買したデータをもとに算出する金投資家インデックスが1月は前月比0.6ポイント高い52.6となった。6カ月ぶりの上昇となり、金価格も同時に上昇するのは2016年11月以来となる。ブリオンボールトによると、「黄色いベスト運動」の反政権デモが起きたフランスや政府機関の一部閉鎖された米国での新規顧客売買の増加が顕著だったという。 世界景気の先行指標とされるバルチック海運指数の下落を警戒する向きもある。同指数は5日までに12日続落し、前の日と比べ5ポイント低い629となった。2016年6月以来およそ2年8カ月ぶりの低水準に沈む。野村証券の大越龍文シニアエコノミストは「中国景気の先行き懸念があるなか、ヴァーレの鉱山事故の影響も重荷となっている」と指摘する。(中山桂一) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

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