米のドル売り介入「する」3割、標的は人民元 QUICK外為調査

QUICK編集チーム=伊藤央峻、写真=Zach Gibson/Getty Images 米中の貿易摩擦が為替市場に及んだ。米トランプ政権は対中関税の第4弾発動を表明したのに続き、中国を25年ぶりに為替操作国に指定。貿易赤字の削減に向けてドル安誘導に躍起だ。政権内でドル売り介入が議論されたことも明らかになった。QUICKと日経ヴェリタスによる共同調査では、回答者の3割が米国はドル売り介入に動くとみているとの結果が出た。 米が対中制裁関税第4弾の発動を表明したのは1日。5日に人民元が1ドル7元台に下がると、すかさず為替操作国の指定を発表し、人民元安の封じ込めに強い姿勢を見せた。調査期間の5~7日は市場が激しく動揺していた局面にあたる。外国為替市場関係者91人が回答した。 米国第一の保護主義を掲げ、貿易赤字の削減を最優先するトランプ政権にとって、ドル安は最も重要な武器といえる。米政権は伝統的に「強いドル政策」を志向してきたが、トランプ氏は8日のツイッターで「私は違う!」と強調した。 米連邦準備理事会(FRB)が7月末に0.25%利下げした後もドルの実効為替レートは下がらず、この10年でみるとなお高水準だ。来年の大統領選をにらみ、貿易相手国とFRBに圧力をかけ続ける強硬なドル安政策を繰り出しているだけに介入の可能性は無視できない。 調査では12%が「年内に介入」、18%が「2020年の米大統領選までに介入」と回答した。その場合に対象となる通貨は、人民元(72%)、ユーロ(51%)、円(43%)となった。 JPモルガン・チェース銀行の佐々木融市場調査本部長は「中国を為替操作国に指定し、対人民元での介入を正当化する余地が出てきた」と指摘する。 米の為替介入は、金融市場への影響が大きく、東日本大震災後の急激な円高に対応した協調介入を最後に行われていない。1985年のプラザ合意では介入の結果、ドル安が止まらなくなる事態も招いた。「介入しない」の回答者は「利下げや口先介入で十分」「各国の介入合戦を招く」などを理由に挙げた。 市場参加者の円の対ドル相場の予想は1ドル=106円台とほぼ3年ぶりの円高水準になった。先週は米中摩擦の激化から、リスク回避の円買いが強まり、円相場は前週末に一時105円台前半と1月以来約7カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けた。 ※QUICKでは株式、債券、外為の市場関係者を対象に、景気や相場動向についての月次アンケートを実施しています。それぞれの調査結果の詳細は、QUICKの様々な金融情報端末・サービスで公表しています。

米の利下げ踏まえ、日銀が動くのは「9月」 QUICK外為月次調査

QUICK編集チーム=伊藤央峻 米国の7月末の利下げが濃厚になり、日銀の金融政策が一段と注目を集めている。緩和方向で足並みをそろえるとみられ、政策変更する時期や手段が焦点となる。 QUICKと日経ヴェリタスが共同で行った外国為替市場関係者への調査によると、30~31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を踏まえたうえで、9月に開く決定会合で追加緩和に動くと予想する回答者が34%で最も多かった。 ■日銀が緩和に動く時期はいつ? FOMC直前の今月29~30日の決定会合で政策変更がある、との予想は8%にとどまった。先に変更しても、FOMCの利下げ決定に効果を打ち消されることが想定されるため、日銀は9月まで温存したいと考えているとの解説が聞かれる。 想定される追加緩和の手段について複数回答で聞いたところ「フォワードガイダンス(将来指針)の修正」を筆頭に、「長期金利目標の変更」や「上場投資信託(ETF)買い入れ増額」などが挙がった。 また、そもそも「追加緩和しない」と予想する回答は2割弱だった。FOMCが利下げしたのにもかかわらず、日銀が緩和に動かなければ、1ドル=105円程度の円高・ドル安になるとの見方も出ていた。 調査は8~10日に実施し、金融機関や事業会社の外為関係者84人が回答した。 ※QUICKでは株式、債券、外為の市場関係者を対象に、景気や相場動向についての月次アンケートを実施しています。それぞれの調査結果の詳細とヒストリカルデータは、QUICKの様々な金融情報端末・サービスで公表しています。

米利下げ「年内1回」5割弱 市場の織り込みは行き過ぎとの見方 外為月次調査

世界の金融市場は米国の利下げをかなり織り込んだ展開になり、18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の判断が注目されている。QUICKと日経ヴェリタスが共同で実施した外為市場関係者へのアンケートによると、米連邦準備理事会(FRB)の利下げの回数について、「年内は1回」との回答が半分近くに上った。2~3回を織り込んだ水準で推移する先物相場の動きを「行き過ぎ」とみていることになる。 FRBのパウエル議長は米中摩擦などの影響を踏まえ、利下げを否定しない姿勢を見せているが、ここへきて市場と政治の両面からさらに強く利下げを迫られている状態だ。先週発表された5月の米消費者物価指数が低調だったほか、新規失業保険申請件数も3週連続で増加するなど、堅調だった雇用の陰りを示す統計が目に付く。トランプ大統領は相変わらずFRBの金融政策を批判。ロス商務長官からも、昨年12月の利上げは「時期尚早だった」と再考を求める発言が出ている。 こうした中、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の将来の水準を想定して取引されるFF金利先物は、2020年1月物の価格が2.5回分の利下げ(1回あたり0.25%)を先取りした値動きとなっている。シカゴ・マーカンタイル取引所の「Fedウオッチ」でも、年内に2回利下げする確率は約3割、3回以上が約6割に上る。 これに対し、月次調査では「年内1回」の回答が47%、「2回」は32%、「3回以上」は1%だった。オフィスFUKAYAの深谷幸司代表は「足元の景気動向から見れば年内2~3回の利下げは織り込みすぎ」と指摘。景気悪化を事前に食い止める予防的な利下げを1回実施するのにとどまるとみている。 一方、SMBC日興証券の野地慎チーフ為替・外債ストラテジストは「利下げは予防的措置で済まされなくなる」とみる。サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の下落が賃金や雇用に波及する経路を警戒。「景気失速で年内に2回、20年3月までに計4回の利下げの可能性がある」とする。 最初に利下げが決まる時期については、7月の38%と9月の41%がほぼ拮抗した。調査は10~12日に実施し、金融機関や事業会社の外為担当者95人が回答した。(ナレッジ開発本部 伊藤央峻) ※QUICKでは株式、債券、外為の市場関係者を対象に、景気や相場動向についての月次アンケートを実施しています。それぞれの調査結果の詳細とヒストリカルデータは、QUICKの様々な金融情報端末・サービスで公表しています。

令和の30年、円の高値は「75~100円」の予想最多 QUICK月次調査

令和時代の外国為替市場はどんな相場展開になるのか――。QUICKと日経ヴェリタスが共同で実施した外為市場関係者へのアンケートによると、次の30年の円の高値は1ドル=75~100円、安値は100~125円になるとの見方が多かった。世界的な経済危機になるとリスクオフで円高が進むとみる一方、円安要因としては日本の財政赤字の拡大と経常赤字国への転落を想定している。 バブル崩壊で幕を開けた平成はデフレと円高に苦しんだ時代だった。1990(平成2)年4月に160円35銭(日銀公表値)をつけた円は、2011(平成23)年10月に75円32銭と史上最高値を記録した。ここ数年は異次元金融緩和の影響で円安傾向が続くが、長期でみるとドルに対する円の名目の価値は約2倍になる動きだったことが分かる。 調査は13~15日、令和が平成同様30年続くと仮定して円相場のレンジを聞いた。高値水準は「75~100円未満」が53%、「100~125円未満」が38%。安値水準は「100~125円未満」(44%)「125~150円未満」(38%)が目立つ。8~9割が平成並みの値動きを予想しているというのが全体の構図だ。 円高の要因としては「世界経済が危機に陥る」、円安の要因としては「世界経済の拡大が続く」を挙げる声が目立った。円は近年、安全通貨としての色彩を強めており、リスクオンで円安、リスクオフの局面なら円高シナリオをイメージしやすい。 「円は中長期的には購買力平価に近づく」(日本総合研究所の井上肇副主任研究員)ことが円高要因になるとの声もある。国際通貨基金(IMF)によると、円の購買力平価は1ドル=97円程度だ。75円未満のハイパー円高を予想する回答は合計8%で、「日本の低い物価上昇率」がその背景にあるという。 一方、円の安値が150円以上になるという回答は合計17%。「200円以上」との回答も6%あった。「150~175円未満」の外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、「日本が抱える財政赤字がクローズアップされて、円売りの流れが加速する」と指摘している。 スーパー円安派が挙げる理由で多いのは、日本の財政赤字と経常赤字だ。人口減少と高齢化の下で貯蓄が減れば、経常黒字を維持できなくなるリスクが浮上する。総合的な国力の衰えや「双子の赤字」が円の信認を脅かすという最悪のリスクシナリオが懸念されている。 30年後の日経平均、「5万円より上」の回答が8割 令和の最初の2週間はやや円高・株安が進み、株式相場は2営業日しか上昇していない。QUICKでは7~9日の株式調査で、30年後の日経平均株価の見通しを聞いた。最も多かった回答は「5万円程度」。「10万円程度」「20万円以上」をあわせると、回答者の8割以上が1989(平成元)年につけた3万8915円の最高値を更新すると予想しているが、果たしてどうなるか。 (ナレッジ開発本部 大谷篤) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。ヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

「米中の景気底入れ、年度内」が6割 日欧は後ずれ 外為QUICK月次調査

世界経済の同時減速の懸念がくすぶっている。QUICKと日経ヴェリタスが共同で、日本、米国、欧州、中国の景気底入れの時期を外国為替市場の関係者に聞いたところ、回答者の6割が米中については今年度中(2020年1~3月期まで)の底入れを予想した。同じ時期で日欧は5割強。中央銀行の引き締め修正や政府の景気対策に支えられる米中が先行し、少し遅れて日欧が続く形になる。今年度の最も上昇しそうな通貨にはドルが選ばれた。 ■景気の底入れ時期の見通しはバラついた 国際通貨基金(IMF)は9日発表の世界経済見通しで、米国の2019年の成長率を前回から0.2%、欧州を0.3%、日本をそれぞれ0.1%引き下げた。長引く米中貿易摩擦で世界の貿易が停滞気味なうえ、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る混乱も生産・消費心理の重荷になっている。 こうしたなかで米欧の中銀が金融政策でハト派姿勢を打ち出しており、実体経済の落ち込みをどこまで防げるかが注目される。質問では景気の底入れ時期を19年4~6月期から四半期ごとに聞いた。 米国、中国については約2割が4~6月期と回答し、7~9月期と10~12月期をあわせると5割強が年内の底入れを見込んでいる、という結果になった。20年1~3月期まで伸ばすと、6割強になる。 米国では経済統計の良し悪しにバラツキがあり、貿易摩擦の落ち着きどころも見えないが、連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げとバランスシート縮小を棚上げしたことで金融市場は落ち着きを取り戻しつつある。 中国も政府が減税やインフラ投資など大規模な景気対策を打ち出して、失速を回避するのに躍起だ。「2019年度に最も懸念される地域」を尋ねた別の質問では「中国」の回答が35%で最多だった。過剰債務問題などリスクは山積みだが、政府関与で立ち直りも早めとみているようだ。 3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比で改善。クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は「景気対策の効果が出て、米中摩擦も大方解決に向かう。両方の期待を株価上昇が先取りしている」と指摘する。実際、上海総合指数の年初来の上昇率は30%近い。 米中に比べると欧州と日本の回復ペースはやや鈍そうで、年内の底入れを予想する見方は合計5割以下にとどまる。20年7月以降にずれ込むとみている回答も3人に1人で、米中より多い。 いずれも主要な貿易相手である中国の減速懸念が主な要因になっているほか、日本の場合は10月の消費増税の影響も見逃せない。大盤振る舞いの景気対策が予定されてはいるが、増税直後の10~12月期の底入れ予想は少ない。 ■今年度、最も上昇する通貨は「ドル」「円」が拮抗 こうした見通しを踏まえ、19年度に最も上昇しそうな通貨を聞いたところ、ドル(37%)と円(35%)が拮抗した。「海外の金融政策の見直しで円高方向に動いた場合でも、日本は対応の余地が狭い」(農林中金総合研究所の南武志主席研究員)という。最も下落しそうな通貨に選ばれたのは「ポンド」(37%)だった。 調査は8~10日に実施し、金融機関や事業会社の外為担当者89人が回答した。 (ナレッジ開発本部 伊藤央峻)

「日米通商交渉で円高」6割 トランプ流警戒 米中は進展なく反応薄 QUICK月次調査

ロシア疑惑や「壁」建設を巡る議会との対立、米中摩擦など国内外で難問が山積みの米トランプ政権。外国為替市場はとりわけ日本や中国との通商問題の悪化を懸念している。QUICKと日経ヴェリタスの共同調査によると、4月以降に開催される見通しの日米物品貿易協定(TAG)交渉が円高要因になるとする回答者が6割超に上った。 国内政治の混乱が続いたり景気減速が表面化したりした場合、トランプ政権は支持率の維持のため外交や通商面で目に見える成果を求めるとみられる。 日米交渉に先駆けて行ってきた米中交渉は、交渉期限が延期されたうえに首脳会談の予定も決まっておらず、合意への道筋は見えない。月次調査で米中首脳会談の見通しと円相場への影響を聞いたところ、最も多い回答は「大きな進展がなく、円相場も反応薄」(43%)だった。 「追加関税の取り下げなど何らかの進展があっても、市場は織り込み済み」(27%)などを合わせ、円相場への影響は軽微との見方が7割に上る。金融助言会社MCPの嶋津洋樹チーフストラテジストは「大きな決裂が避けられれば市場全体がリスクオンになりやすい」と話す。 これに対し日米交渉の行方は円相場の動向に直結しそうだ。米中交渉で具体的な進展がみられなければ、トランプ政権はその後の日米交渉で一段と圧力を強めることが予想される。調査では「自動車などの輸出規制が強化されて円高になる」(25%)と、交渉の過程で「米側が円安是正を求めてきて円高になる」(24%)との予想が目立つ。 トランプ政権はかねて日本の対米貿易黒字や円安を問題視している。米商務省が自動車の輸入制限に関する報告書を2月に提出し、トランプ大統領は5月中に関税発動の是非などを判断する見通しだ。 教科書的には、日本からの輸出の抑制は貿易収支の悪化につながり、円安方向に作用する。だが市場は、自動車輸出の減少で企業収益が悪化→輸出企業などの株価下落でリスクオフ→円高という波及経路をイメージしている。過去の日米通商交渉の局面でも円高・ドル安の傾向がみられたうえ、米が金融引き締めを小休止した今年はもともとドル安・円高に向かいやすい。 「通貨安誘導を防ぐ為替条項が盛り込まれて円高要因」(15%)の予想もあわせると、日米交渉を機に円高圧力が高まるとみる人は64%に達する。みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、2円程度の円高要因になると指摘する。 「米国からの農産物、防衛装備品、エネルギーなどの輸入拡大で着地し、円相場への影響は限定的」や「影響なし」と回答した人は少数派だ。 こうしたトランプ政権の貿易交渉などを踏まえた2019年(1月~)の円の対ドル相場の予想を改めて聞いた。高値の平均は1ドル=102円93銭、安値の平均は114円83銭だった。 月次調査は11~13日に実施し、金融機関や事業会社の外為担当者91人が回答した。(ナレッジ開発本部 伊藤央峻) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。ヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

年末「ドル>円>ユーロ」の構図 米の金融正常化一服、日欧は動けず QUICK月次調査

金融市場が落ち着かず世界経済の減速懸念も浮上する中で、2019年の日米欧の中央銀行のかじ取りに注目が集まっている。QUICKと日経ヴェリタスが外国為替市場の関係者に調査したところ、米国の金融引き締めは小休止し、欧州と日本も大きく動けないと予想する回答が多かった。全般に景気配慮型の金融政策を前提に年末は「ドル>円>ユーロ」の強弱関係になるとの見方が目立つ。 1月は米連邦準備理事会(FRB)が利上げの一時休止を示唆し、引き締め路線を修正。欧州中央銀行(ECB)は政策金利を19年夏まで現状水準で据え置くことを確認し、日銀も金融緩和策の維持を決めた。 年内はこの流れが続くというのが市場のコンセンサスになっているようだ。米国の利上げ回数予想については「1回」が46%で最も多く、ゼロが32%で続く。利上げする場合でも1~3月の予想はなく、4~6月(46%)や7~9月(42%)と年央以降との予測が多い。 ECBは「夏まで金利水準を維持」としており、理屈上は最速で今秋の利上げがあり得るが、市場には「年内は据え置き」(78%)との見方が広がっている。日銀についても「現状維持」の予想が68%と断トツ。日欧とも金融政策を大きく動かしにくい状況にある。 こうした各中銀の動向などを踏まえ、年末のドル、円、ユーロの3通貨の強弱関係を予想してもらった。最も多い回答が「ドル>円>ユーロ」の33%で、「ドル>ユーロ>円」(10%)を合わせたドル高派は43%にのぼった。「成長率、金利水準からみてドル1強がつづく」(証券会社)など、堅調な米国景気を背景に緩やかなドル高が続くとの見方は根強い。 「円>ドル>ユーロ」(26%)と「円>ユーロ>ドル」(14%)の円高派も40%だった。 FRBの路線修正で米金利の上昇余地が乏しくなり、一本調子のドル高は想定しにくくなった。加えて政治が安定しない欧州のユーロは買えないとなれば「消去法で円になる」(事業会社)。日本固有の買い材料は限られるが、米国の政治・経済状況しだいで相対的に円が強くなりやすいとの読みだ。昨年12月の月次調査でも、今年の最強通貨としてドルと円をあげる回答が30%強で拮抗しており、今回の結果と合致する。 ユーロについては、英国の欧州連合(EU)離脱や域内経済見通しの下方修正などで総じて弱気。ただ「欧州景気は底割れせずに持ちこたえ、ユーロが年後半にかけて相対的に強含む」(三井住友信託銀行の瀬良礼子氏)との見方もある。 月次調査は2月12~13日に実施し、金融機関や事業会社の外為担当者など81名が回答した。(ナレッジ開発本部 伊藤央峻) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。ヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

円相場、市場の目線は円安・ドル高方向に QUICK月次調査<外為>

世界的な貿易摩擦や地政学リスクを背景にした円高・ドル安の進行は一巡か。QUICKが16日まとめた4月の月次調査<外為>によると、市場参加者は当面、円の対ドル相場が緩やかながら下落すると予想している。4月末の円相場の予想は1ドル=107円06銭と、3月調査(106円39銭)から円安・ドル高にシフトした。前月比で円安が予想されるのは5カ月ぶり。 ※QUICKは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 外為担当者への調査は4月9~12日に実施。3カ月後となる6月末の円相場は107円72銭が見込まれている。3カ月後予想も5カ月ぶりの円安・ドル高だ。円相場の下値は堅いが、市場参加者の目線は円安・ドル高方向を向いている。   月次調査<外為>の各月末の円相場の予想(横軸は調査の月) 米国と中国の貿易摩擦は不安の種だが、「通商摩擦の激化への懸念は米中交渉が進む過程で弱まり、市場のリスク回避姿勢も緩和に向かうため、円安・ドル高方向で推移するだろう」(証券会社)。「トランプ米大統領は中間選挙に向けて夏場までに成果を誇りたいタイミング。夏に向けて政治面での不安材料が薄れ始めると金利差のドル優位が相場材料として重要視される」(銀行)。 保護主義的なトランプ氏に翻弄されがちな円相場だが、先行きは米連邦準備理事会(FRB)の政策が勝るという読みだ。今回の月次調査で米中が貿易戦争に突入すると思うかと聞いたところ、「思う」と答えたのは8%にとどまり、「思わない」が79%に上った。一方、仮に貿易戦争が始まると円相場はどのくらいの水準になるかとの問いには、62%が100円を突破して円高が進むと回答した。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

黒田日銀、1期目は及第点?「60点以上80点未満」49% QUICK月次調査<外為>

日銀は9日の金融政策決定会合で、現行の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の維持を決めた。再任される見通しの黒田東彦総裁は記者会見で5年間の金融政策運営を振り返り、日本経済は改善し、デフレではなくなったと成果を強調した。ただ市場では、マイナス金利に伴う金融機関の収益力低下など副作用の指摘も多い。3月の「QUICK月次調査<外為>」※では、黒田総裁の1期目の評価について聞いた。調査期間は3月5~8日。回答者数は76人。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 80点以上は22% 9日の記者会見でも「2%の物価安定目標は達成されていない」として、現行の金融緩和を今後も粘り強く続ける方針を表明した黒田総裁。9日は現体制最後の金融政策決定会合となったが、外為市場関係者の1期目の評価で最も多かったのは「60点以上80点未満」で約半数の49%を占めた。 「60点以上」で見ると、全体の71%。少なくとも外為市場関係者は黒田総裁が主導した異次元の金融緩和に及第点をつけたかたちだ。 高得点と判断できる80点以上は「100点」を合わせて22%にとどまったが「(金融政策で)ぎりぎりまで踏み込んだのは評価できる」と好意的な意見は少なくなかった。 結果として円安が進んで企業業績が上向き、完全失業率は大幅に低下。「経済パフォーマンスが安定し、雇用環境が良好なことは大いに評価できる」との声が上がった。 一方で大規模な国債買い入れにもかかわらず、2%の物価安定目標に近づけない現状に冷めた評価もある。今回は「0点」との評価はなかったものの「政府の協力もなく物価を上げろと言われた日銀に対しては、多少の同情の余地があるため『20点未満』としたが0点でもよい」との回答もあった。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

米利上げペース加速か 年内「4回」予想33%に上昇 QUICK月次調査<外為>

米議会上下両院で就任後初の議会証言に臨んだパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、景気や物価の先行きに強気の見通しを示し、市場は利上げペース加速の可能性を嗅ぎ取った。3月の「QUICK月次調査<外為>」※では、2018年の米利上げ回数について、外国為替市場の担当者に聞いた。調査期間は3月5~8日。回答者数は76人。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 年内利上げ回数 「4回」が大幅に増加 今回の調査期間外だが、前週末9日に発表された2月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が市場予想を上回り、米景気の改善持続を印象付けた。市場ではこれまで米利上げ回数は3回との予想が多かったが、パウエル議長の議会証言に加え、ニューヨーク連銀のダドリー総裁が講演で「年4回の利上げでもペースは緩やかだ」と語るなど、上振れの可能性が出始めている。 市場関係者に米国の2018年の利上げ回数を聞いたところ、最も多かったのは1月調査に続いて「3回」で5割強を占めた。しかしむしろ目を引くのは「4回」を予想する回答が33%と1月の14%から大幅に増加し、逆に「2回」が1月の35%から大きく減少して12%まで落ち込んだことだ。市場の利上げ観測は確実に強まっている。 市場では「米景気が堅調を持続するなかでインフレ圧力が高まり、FRBが利上げペースを加速させる可能性が出ている」との指摘がある。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

円高シフト「105円~110円レンジに移行した」73% QUICK月次調査<外為>

昨年は1ドル=110~115円を中心に推移していた円相場だが、2018年2月に入ってから米国の長期金利の大幅上昇をきっかけに、世界同時株安を招き、円高が加速した。一時は1年3か月ぶりの高値水準を付ける場面もあった。3月の「QUICK月次調査<外為>」※では、2018年度の為替相場の中心レンジ予想や、円相場を動かす注目要因などについて、外国為替市場の担当者に聞いた。調査期間は3月5~8日。回答者数は76人。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。  前週末9日に公表された2月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回り、米利上げに追い風になる内容だった。結果を受けて円売り・ドル買いが進む場面もあったが、あまり持続性があるようにも見られない。円相場はすでに1ドル105円~110円のレンジに移行したのか。市場関係者へのアンケートでは「移行した」との回答が73%を占める結果となった。 18年度下期は「110~115円」が42% 2018年度(2018年4月~2019年3月)の為替相場の中心レンジについて上期で最も多かったのは「105~110円」で7割を占めた。一方、下期で多かったのは「110~115円」で42%だった。 市場関係者からは「米国の金融政策正常化の動きは円安を促す材料。米国の税制改革で物価上昇率が高まれば、米利上げペースが速まりドル高圧力が高まる」、「日銀の出口戦略の議論は封印された状況が続くこともあり、夏場にかけては再びドル上昇が予想される」と日米の金融政策の方向性の違いが円安・ドル高基調に戻すとの見方がある。 一方で「100~105円」とさらなる円高を見込む予想も25%と上期より増加しており、見方が割れて上期より予想レンジが上下に広がる結果となった。 「3か月以内の100円割れ」33% 今後3か月以内に円相場が心理的な節目の1ドル=100円を一時的に割り込むとの予想も33%に達した。「米国が貿易政策を急速に転換し、赤字削減の為にはドル安も辞さない態度を強める方向にあるため、100円割れの可能性が高まった」と、大幅な円高を試す展開を予想する意見は少なくない。 注目要因「トランプ政権の貿易政策」が81% 円相場を動かす要因として注目している材料(上位3つを回答)は「トランプ政権の通商政策と米中貿易摩擦」が81%とトップだった。「米経済・物価動向とFRBの金融政策」が78%、「新執行部での日銀の金融政策」が55%で続く。再び関心が高まる米国の通商政策。トランプ米大統領は8日、鉄鋼とアルミニウムの異例の輸入制限の発動を命じる文書に署名し、中国や欧州が強く反発している。 トランプ米大統領の強硬姿勢は今秋の中間選挙をにらんだ動きとみられるが「トランプ政権の貿易政策が一気に保護主義的方向に転換することとなり、これまでの状況とは異なった相場動向になる恐れが強まった。米貿易赤字縮小のため我が国も無傷ではいられない」「すでに欧州連合(EU)や中国などは報復措置を示唆し、世界的な貿易取引が縮小して景気の冷え込みから資本取引も停滞する」と懸念する声が寄せられた。 3月末は1ドル=106円39銭 予想は円高方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは3月末の平均値で1ドル=106円39銭と、2月調査(109円99銭)から円高へシフトした。3カ月後の5月末には107円10銭、6カ月後の8月末には107円93銭の予想。今後6カ月程度を想定した注目の変動要因は、ドルは「政治/外交」、円とユーロは「金利/金融政策」で、特に円に関しては引き続き注目度7割を超えている。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が36%から82%に大幅に上昇した一方で、「オーバーウエート」が27%から9%に低下し、「アンダーウエート」も36%から9%に急激に低下した。 事業法人の業績予想の前提為替レートは、平均値で1ドル=110円00銭と現在の水準(105円39銭~106円14銭)より円安の予想だが、対ユーロでは1ユーロ=127円00銭と現在の水準(129円45銭~131円49銭)より円高の予想となっている。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

米税制改革で「小幅円安」70% 黒田総裁続投78% QUICK月次調査<外為>

今年も残すところ2週間。外国為替市場の担当者に聞いた「2017年の3大ニュース」は、1位が「北朝鮮リスク(ミサイル発射・緊迫化など)」、2位は「日経平均高値更新」、3位は「ビットコイン急騰」となりました。来年はどんな年になるでしょうか。12月の「QUICK月次調査<外為>」※では、2018年に向けての外国為替市場の注目材料や日銀総裁人事などについて、外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は12月11~14日、回答者数は72人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 米税制改革に独政権協議…為替への影響は? 米与党・共和党は15日に税制改革の最終法案を公表しました。懸案だった連邦法人税率は現行の35%から2018年に21%に下げることで決着し、週内にも両院で可決・成立する見通しとなっています。トランプ米大統領はかねてクリスマス前の成立を目指す意向を示し、法人減税は2018年を予定していました。改革案が成立した場合、円相場はどのようなトレンドになるかと聞いたところ、最も多かったのは「小幅に円安が進行する」で7割を占め、次いで「ほとんど反応しない」が19%でした。円高の予想は「小幅に円高が進行する」(7%)と「大幅に円高が進行する」(1%)を足しても1割に満たない結果となりました。 一方、ドイツでは13日、メルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と第2党のドイツ社会民主党(SPD)の政権協議が始まりました。大連立で一致できるかが焦点ですが、政策の溝が深いため長期化も想定されており、交渉が決裂すれば再選挙突入のリスクもあります。交渉の行方について聞いたところ、最も多かったのはメルケル首相が目指す「大連立政権の樹立」で6割近くを占め、次いでシュルツSPD党首が選択肢のひとつとしている「閣外協力」で33%となりました。 また、2018年に向けて外国為替市場の材料として最も注目しているものは何ですかと聞いたところ、パウエル新体制となる「米連邦準備理事会(FRB)の金融政策」を半数が挙げました。次いで「米国の経済・通商政策」が16%、「ECBの金融政策」は12%、「日銀の金融政策」は10%でした。 市場関係者からは「来年以降の米利上げペースを模索するなか、2018年に投票権を持つ米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの発言が注目を集めよう」「FRB副議長などのポストはまだ空席のため、候補者の政策スタンスを巡る思惑で、短期的に相場が反応することも十分考えられる」といった指摘が聞かれました。 さらに「米国第一を標榜するトランプ政権は、対米貿易黒字国である日本の通貨がさらに減価することに難色を示し、口先介入を始める可能性がある」「欧州の景気の強さが一段と目立ち、ECBの量的緩和政策の終了と年末までに利上げ開始との思惑が高まると、ユーロ独歩高となる可能性がある」「トランプ・北朝鮮問題は2017年通年に渡り市場に影響を与えた要因であり、来年も引きずる」などの声もあがりました。 日銀の長期金利目標、来年変更の可能性は? 2018年4月の黒田東彦総裁の任期満了後、日銀執行部の新体制はどうなると予想しますか、と聞いたところ、総裁の後任は「黒田東彦・日銀総裁」の再任予想が78%で12月の債券調査と同じく圧倒的です。 副総裁も債券調査と同様に「雨宮正佳・日銀理事」が最多で66%、「中曽宏・日銀副総裁」は35%でした。次いで「伊藤隆敏・コロンビア大学教授」が25%、「本田悦朗・駐スイス大使」が21%となりました。 日銀は、2016年9月に長期金利をゼロ%程度に誘導する「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和」導入を決めましたが、物価上昇率目標の2%にはいまだ距離があります。では2018年末までに長期金利ターゲットを変更すると思いますかと聞いたところ、最も多かったのは「変更しない」で43%、次いで「明示せずに上昇を容認する」が35%でした。 12月の債券調査に比べても「変更しない」との予想が多い一方で「引き上げる」は減り、日銀が物価上昇目標に向けて粘り強い姿勢を続けるだろうとの見方が増えているようです。 市場関係者からは「基本的には、誰が総裁となっても基本的な政策の枠組みは変わらない」という見方が大勢ながら、株高や国内景気回復等を背景に、今後は日銀内で出口戦略への議論が強まるのではとの意見もあります。「日本とそれ以外の先進国とで金融政策の方向性が異なってきたが、それが世界経済や国際資金フローにどのような影響を及ぼすか注目したい」といった声も聞かれました。 12月末は1ドル=113円37銭 予想は円高方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは12月末の平均値で1ドル=113円37銭と、11月調査(114円01銭)から円高へシフトしました。3カ月後の2018年2月末には113円65銭、6カ月後の5月末には114円00銭との予想です。今後6カ月程度を想定した注目の変動要因は、円・ドル・ユーロすべて「金利/金融政策」で5割を超えています。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が78%から75%に低下した一方で、「オーバーウエート」が22%から25%に上昇しました。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=111円46銭と現在の水準(112円76銭~113円46銭)より円高に予想し、また対ユーロでは1ユーロ=124円70銭と現在の水準(133円15銭~133円65銭)より大幅に円高に予想しているため、為替差益が生じる可能性がありそうです。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

消費増税やアベノミクス、衆院選で政権運営はどう変わる?

22日投開票の衆院選は自民・公明両党が過半数の議席を得て政権運営を継続できるか、もしくは新党躍進で政策の転換点となるかが焦点になっています。経済政策では消費増税やアベノミクスの評価が争点となっています。そこで与党・自民党の獲得議席数や選挙後の円相場の反応などについて、外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は10月10~12日、回答者数は76人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。   衆院選、自民「20議席未満の減少」が4割 「自民党・公明党」「希望の党・日本維新の会」「共産党・立憲民主党・社民党」の3極が争う構図となっている衆院選をめぐり、12日付の日本経済新聞朝刊などが序盤情勢について、与党の優勢と小池百合子東京都知事が率いる「希望の党」の苦戦を報じています。 外国為替市場の担当者に、自民党の議席数はどうなると考えますか、と聞いたところ、最も多かったのは「20議席未満の減少」で44%、次いで「20議席以上減少」が42%、「増える」が7%でした。安倍晋三首相が退陣に追い込まれる議席減少数については、最も多いのが「与党で過半数割れ」で49%、次いで「自民で50議席以上」が29%となっています。今回の衆院選で見込まれる議席数の減少程度では、安倍政権は継続するとの見方が多いようです。 市場関係者からは「衆院選では、与党は議席減も十分な多数を確保し、経済財政政策運営に変化はないとみられる。金融政策は安倍政権が続く中、現行の緩和路線が維持されるだろう」、「順調な経済動向、株価の上昇基調維持を踏まえると政策を特に変える必要性に乏しい。本人も年齢、健康等の理由を持ち出さない限り、続投に意欲ありと思われる」との声が聞かれました。経済政策などへの衆院選の影響は軽微との予想が大半のようです。 仮に安倍首相が退陣に追い込まれた場合の円相場の反応について聞いたところ、「円高・ドル安」が86%を占めました。また、安倍首相の後任として最も有力なのは「岸田文雄氏」で56%、次いで「石破茂氏」が23%でした。   FRB議長後任予想「イエレン再任」は34%に後退 9月の日銀金融政策決定会合では、新任の片岡剛士審議委員が現行政策の維持に反対票を投じ、2%の物価安定目標の達成には不十分だとして、追加緩和の必要性を訴えました。足元の市場環境などを踏まえ、10月30-31日開催の会合ではどうなると考えますか、と聞いたところ、最も多かったのは「片岡氏だけが追加緩和を求める構図が続く」で86%を占めました。次回会合で片岡氏が具体的な追加緩和策を提案するか、注目が集まります。 その日銀で、2018年4月に任期満了となる黒田東彦総裁の後任予想で最も多かったのは「黒田東彦・日銀総裁(再任)」で55%、次いで「中曽宏・日銀副総裁」が18%、「雨宮正佳・日銀理事」が11%でした。 一方、米国ではトランプ大統領が早ければ10月中にも、次期FRB議長人事を最終決断すると言われています。2018年2月に任期が切れるイエレン議長の後任として誰が最も有力と考えますか、と聞いたところ、最も多かったのは「ジャネット・イエレン現議長(再任)」で34%、前回調査まで3番手につけていた「ケビン・ウォーシュ元FRB理事」が23%で続きました。「その他」ではジェローム・パウエルFRB理事が回答数全体の約3割の票を集めました。「ゲーリー・コーン米国家経済会議(NEC)委員長」は5%と後退し、「ジョン・テイラー米スタンフォード大学教授」(5%)と並びました。 市場関係者からは「次期FRB議長に関しては、誰が就いてもイエレン現議長よりは『タカ派』的となる為、FRBは来年も緩やかな利上げ路線を継続するものと思われる」との見方から影響は軽微とする意見が大方のようです。   事業法人の前提為替レートは111円台後半 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは10月末の平均値で1ドル=112円27銭と、9月調査(109円93銭)から大幅に円安へシフト。3カ月後の12月末には113円12銭、6カ月後の3月末には113円52銭との予想です。今後6カ月程度を想定した注目の為替変動要因は、円が「政治/外交」、ドルとユーロが「金利/金融政策」でした。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が前回の73%から54%に低下した一方、「オーバーウエート」が前回調査から20ポイント上昇の38%となりました。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=111円85銭と足元の水準並み。一方で対ユーロでは1ユーロ=123円25銭と現在の水準より大幅に円高に予想しているため、為替差益が生じる可能性がありそうです。

10月のECB理事会でユーロ高はどうなる?

  欧州中央銀行(ECB)による量的金融緩和縮小の観測から、主要通貨に対してユーロ独歩高が進んできました。こうしたなか、今後のユーロ相場を占ううえで重要なイベントといえば、10月のECB理事会でしょう。量的緩和に関する政策の行方やユーロ・円相場の見通しについて外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は9月11~14日、回答者数は74人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 年内のユーロ円は130~140円の見通し ECBのドラギ総裁は9月の理事会後の記者会見で量的緩和縮小について初期的な議論をしたと述べ、10月25~26日開催の次回会合で大筋を決定すると話しました。外国為替市場の担当者にECBは量的緩和について10月にどんな方向性を打ち出すか聞いたところ、「量的緩和の緩やかな縮小」が9割以上を占めました。   一方、ユーロについては19日、対円で1ユーロ=133円台半ばと2015年12月以来1年9か月ぶりの高値を付けました。対ドルでは1ユーロ=1.2ドル台を挟んだ水準で推移しています。ドラギ総裁は9月の理事会後にユーロ高を強くけん制したものの、影響は限定的です。ECBの量的緩和の縮小観測が広がる一方、足元では米国のハリケーンの被害拡大により米連邦準備理事会(FRB)が年内利上げに動きにくいとの見方や、北朝鮮問題への懸念がユーロ買いの背景にあります。 年内の円とドルの対ユーロ相場の見通しについて市場関係者に聞いたところ、ユーロ円相場については「130~140円」が5割を超え、次いで「130円前後」が38%でした。ユーロドルでは「1.20ドル前後」が36%と最も多く、次いで「1.15~1.20ドル」と「1.20~1.25ドル」が29%と意見が割れました。市場関係者からは「朝鮮半島情勢の緊張が続く中で、円買い、ドル売りが出やすい。地理的に遠く、ECBが政策正常化を模索しているユーロが消去法で買われやすい地合い」といった意見が聞かれました。   事業法人の前提為替レートは109円台後半 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは9月末の平均値で1ドル=109円93銭と、8月調査(110円69銭)から円高にシフト。3カ月後の11月末には110円33銭、6カ月後の2月末には111円48銭との予想です。今後6カ月程度を想定した注目の為替変動要因は、円が「政治/外交」、ドルとユーロが「金利/金融政策」でした。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が前回の80%から73%に低下した一方、「アンダーウエート」が前回調査から9ポイント上昇の9%となりました。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=110円44銭、1ユーロ=119円93銭と現在の水準より円高予想のため、為替差益が生じる可能性もありそうです。

ジャクソンホール会議で何かが起こる?

金融市場関係者が注目する経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が来週に迫ってきました。今年はドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が3年ぶりに出席し、量的金融緩和の段階的縮小(テーパリング)を示唆するとの思惑もあります。発言の内容次第では外国為替相場に影響を与えることもありそうです。  そこで、毎月実施している「QUICK月次調査<外為>」※を通じて、ジャクソンホール会議で注目しているテーマなどについて外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は8月7~10日、回答者数は74人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。   ECB総裁の発言に注目集まる ジャクソンホール会議は主要国の中銀トップのほか、有力経済学者らが集まって経済政策などを討議する経済シンポジウムです。毎年8月下旬に米西部ワイオミング州にある全米有数の観光地ジャクソンホールで開催されます。バーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長が金融政策について発言したことなどから、注目されるイベントの一つになっています。今年は24~26日に予定されており、テーマは「ダイナミックなグローバル経済を促進する」です。  こうしたなか、外為部門などの市場関係者に同会議で注目しているテーマについて聞いたところ、最も多かったのが「欧州の金融政策」で6割を占め、次いで「米国の金融政策」が4割弱となりました。ただ、ジャクソンホール会議後の円相場については、「とくに影響はなし」が4割弱と最も多く、相場への影響は限定的との見方です。市場関係者からは同会議にイエレンFRB議長が出席し、来年2月までの任期について進退を示唆するかどうかに注目しているといった声も聞かれました。     年内はレンジ相場が続くとの予想が約7割 次いで2017年のドル円相場は狭いレンジでの推移が続いていますが、年内にドル円相場がどう動くと予想しますか、と質問。最も多かった回答は「110~115円のレンジ相場」で7割弱を占めました。その一方で、「115円より明らかに円安」が16%、「110円より明らかに円高」が15%とほぼ同数で分かれましたが、前月調査より円安の予想が低下し、円高の予想が高まる結果となりました。  また、3日に第3次安倍第3次改造内閣が発足。金融市場では次の総選挙のタイミングに関心が移りつつあります。そこで衆院解散・総選挙の時期はいつになると予想しますか、と聞いたところ最も多かった回答は「2018年の通常国会以降、年前半まで」で39%、次いで「2018年秋の臨時国会以降、12月の任期満了まで」が33%でした。     事業法人の前提為替レート110円台後半 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは8月末の平均値で1ドル=110円69銭と、7月調査(113円70銭)から円高にシフト。3カ月後の10月末には111円34銭、6カ月後の1月末には112円77銭との予想です。今後6カ月程度を想定した注目の為替変動要因は、「金利/金融政策」でした。特にユーロについては金融政策の転換点にあるため、金利/金融政策への注目度が高い結果になりました。  ファンドの外貨建て資産の組入状況について運用担当者に聞いたところ、「ニュートラル」が8割と最も多く、相変わらず様子見スタンスが強いようです。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=110円87銭、1ユーロ=118円95銭でした。  

イエレン発言で12月追加利上げのメインシナリオは変更?維持?

  7月半ばのイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受けて、米利上げペースは緩やかに進むとの見方がにわかに広がっています。こうしたなか、FRBは規定路線通り12月の追加利上げに動くのかどうか、気になるところではないでしょうか。そこで毎月実施している「QUICK月次調査<外為>」※を通じて、米国の金融政策の行方やドル・円相場の見通しについて外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は7月10~13日、回答者数は76人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。   年3回利上げのシナリオを維持するか イエレンFRB議長は12~13日の議会証言で「さらに大幅な利上げが必要なわけではない」「今後数カ月は物価動向を注視する」などと発言。金融市場では追加利上げに消極的な「ハト派」寄りと受け止められ、円相場は一時1ドル=112円台と円高に振れました。  FRBは17年に3回(6月時点で2回実施)の利上げシナリオを示しているほか、資産縮小についても詳細を公表しています。市場では9月に資産縮小、12月に追加利上げがコンセンサスとなっています。そこでこの想定通りにFRBが動く確率について聞いたところ、「70~90%」と回答した人が最も多くなりました。また、規定路線となった場合、ドル・円相場は「緩やかに円安進行」との予想が多くなりました。市場関係者からは「米国の9月バランスシート縮小着手、12月追加利上げは既定路線で、実際に決定が行われても、影響は小さそうだ」との声が聞かれました。 ただ、フェデラルファンド(FF)先物市場から算出した利上げ確率は、17日時点で42.3%と5割を割り込みました。イエレン議長が注目する物価動向や経済指標の結果次第では追加利上げが難しいとの見方が広がり、円が買われる動きになるかもしれません。     世界経済をけん引する好調な米国経済ですが、年末に向けてどうなると予想しますか、と聞いたところ、最も多かった回答は「緩やかな拡大が続く」で約6割でした。米国経済については、7月半ばから本格化している4~6月期決算の内容も注目でしょう。     事業法人の業績予想の前提為替レート110円 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは7月末の平均値で1ドル=113円70銭と、6月調査(110円37銭)から円安にシフト。3カ月後の9月末には113円71銭、6カ月後の12月末には114円66銭との予想です。今後6カ月程度を想定した注目の為替変動要因は、「金利/金融政策」でした。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が「デフレの力がインフレの力に置き換わった」などと発言したことも影響しているようです。  ファンドの外貨建て資産の組入状況について運用担当者に聞いたところ、「ニュートラル」が8割超と最も多く、様子見スタンスのようです。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=110円72銭、1ユーロ=117円94銭でした。  

米金融政策、年3回利上げのシナリオ通りに進む?

低調な5月の米雇用統計を受けて米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが緩やかになるとの見方が広がり、9月の米追加利上げは見送られるとの観測も浮上しています。そこで、毎月実施している「QUICK月次調査<外為>」※を通じて、外国為替市場の担当者に9月の利上げの可能性や、トランプ大統領の退任時期などについて聞きました。調査期間は6月5~8日、71人が回答。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。   9月の米追加利上げの可能性は? 2日に発表された5月の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回りました。6月13~14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げは確実視されていますが、その後の利上げペースは想定より緩やかになるとの見方が浮上し、追加利上げのシナリオが見えにくい状況です。9月に利上げを見送れば、FRBが見込んでいる「2017年に3回の利上げ」が実現しない可能性も浮上してきます。 では、米連邦公開市場委員会(FOMC)が6月に利上げをした場合、9月にも追加の利上げを実施する可能性はどのぐらいと予想しますか。最も多かった回答は「70~90%」と「50%」がそれぞれ24%となり、次いで「51~69%」が17%でした。9月の利上げを70%以上と予想する人が25%を占める一方、五分五分と予想する人も24%、30%以下と予想する人も2割近くという結果となり、やはり今後の利上げペースを読み切れないのが現状のようです。 市場関係者からは「FRBの緩やかな金融引き締め路線は、当面継続する事は揺るぎない」、「6月FOMC、7月半年次議会証言、8月ジャクソンホール等、イエレンには時間をかけて9月利上げを説明する時間的余裕がある」などの声が聞かれました。       ロシアゲートで揺れるトランプ政権 トランプ米大統領が、ロシアとの不適切な関係を巡る「ロシアゲート」疑惑で批判が強まっています。捜査は継続中であり、弾劾に追い込まれる可能性は低いものの、トランプ大統領への期待感は後退しています。外国為替担当者にトランプ氏が2017年内に米大統領を退任する可能性はどれぐらいと思いますかと、先月調査と同じ質問をしたところ、前回を上回る約6割が退任の可能性は低いと回答しました。 では、辞任や再選も含めて、最終的にトランプ大統領の任期は何年までと予想しますか、と聞いたところ、最も多かった回答は「2021年1月(任期満了)」までが6割以上を占める結果となりました。 とはいえ、市場関係者からは「現在の数々の疑惑を払拭することは難しいと考えられ、政策で支持を取り付けるしか方法は無いだろう」、「先のG7首脳会議では貿易問題や環境問題を巡り、米国と他国が衝突する場面もみられたが、トランプ米大統領が米国第一の政策を推進していく限り、今後もこれらの問題に関する国際協調は難航するであろう。また国内でもオバマケア改革や景気対策、政府多数高官の承認未済など課題は山積で、政策運営は容易ではない」などの厳しい意見が多く聞かれました。     為替リスクに慎重姿勢へと逆戻り 「ニュートラル」75%に上昇 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは6月末の平均値で1ドル=110円37銭と、5月調査(112円38銭)に比べて円高にシフト。3カ月後の8月末には110円86銭、6カ月後の11月末には112円46銭との予想です。今後6カ月程度を想定した為替変動要因で注目されるものとしては、政治的リスクがやや後退し、円とドルとユーロのすべてで「金利/金融政策」となりました。 ファンドの外貨建て資産の組入状況について、当面どのようなスタンスで臨むのか聞いたところ「オーバーウエート」が前回調査の33%から13%に下落する一方、「アンダーウエート」が0%から13%に上昇、「ニュートラル」も67%から75%に上昇し、為替リスクに対して慎重姿勢へと逆戻りしています。 事業法人に業績予想の前提為替レートを聞いたところ、円相場の平均値は1ドル=112円03銭、1ユーロ=118円70銭でした。  

どうなる「ロシアゲート」疑惑、円相場への影響は?

  トランプ政権とロシアとの不適切な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」が真相究明に向けて動き出しました。米司法省は特別検察官の設置を決め、ロバート・モラー元米連邦捜査局(FBI)長官を任命しました。ただ、この問題の行方により、トランプ政権が看板政策とする大型減税や大規模なインフラ投資の実現が危ぶまれる可能性もあります。 また、北朝鮮が21日に弾道ミサイルを発射するなど、不穏さを増しています。そこで、毎月実施している「QUICK月次調査<外為>」※を通じて、外国為替市場の担当者にこれらの外部要因が円相場に与える影響などについて聞きました。調査期間は5月15~18日、67人が回答。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。   ロシアゲートでトランプ大統領、退任の可能性は? 「ロシアゲート」とは、トランプ政権による捜査妨害疑惑です。昨年の米大統領選が有利になるよう、トランプ氏の側近とロシア政府が接触していた可能性があるとして捜査されていましたが、この捜査を妨害するため、トランプ大統領がコミー前米連邦捜査局(FBI)長官を解任したのではないか、という疑惑が浮上しています。米史上最大の政治スキャンダルでニクソン元大統領を辞任に追い込んだ「ウォーターゲート事件」と類似していることから、「ロシアゲート」と呼ばれています。 ロサンゼルスで自身の解任のニュースを見たコミー氏は、最初はいたずらだと思って笑っていたと報じられています。というのも、FBI長官の任期は10年でコミー氏は2013年に就任したからです。任期途中の解任は1993年以来2人目です。トランプ政権側の解任の理由は、大統領選におけるヒラリー・クリントン氏の私用メール問題への対応不足としています。  外国為替担当者にトランプ氏が2017年内に米大統領を退任する可能性はどれぐらいだと思いますかと聞いたところ、約半数が退任の可能性は低いと回答しました。     では、トランプ氏が2017年に米大統領ではなくなった場合、ドル円相場はどのように動くと予想しますかと聞いたところ、最も多かったのは「円急上昇」が39%、続いて「円強含み」が30%と、円高に動くとの予想が7割近くを占めました。 市場関係者からは「(トランプ大統領の)弾劾はほぼないと考えるが、身内の共和党内からもそのような話題が上がっていることに留意。弾劾が現実味を帯びてくると、一度は金融市場のボラティリティが上昇し、円買いドル売りに動くと考えるが、ペンス副大統領など政治経験が豊富な後任が選ばれるとドル円は反転上昇となると予想」という声が聞かれました。     メーンシナリオ通り6月米利上げか ドル・円相場をみるうえでもう一つの注目は米金融政策です。金融市場のコンセンサスは、6月にと9月に利上げ、12月に資産縮小に動くのがメーンシナリオと言われています。現時点で、このメーンシナリオ通りになる可能性は何%だと思いますかと質問したところ、最も多かったのは「51~69%」で30%でした。 また、2017年6月末にドル円相場はどの程度の水準になっていると予想しますか、と聞いたところ、「114円台」が19%と最も多く、次に「115円台」「113円台」「110円より円高」が16%で並びました。調査期間中の水準(112円44銭~113円64銭)よりやや円安が進むのでは、との声が多い予想になりました。       米国と北朝鮮が合意したら、ドル円相場はどう動く? 北朝鮮情勢が大きく動いていますが、2017年内に北朝鮮関連のイベントで、どのようなケースが起こりうる可能性が高いと思いますかと聞いたところ、最も多かった回答が「不透明な状況が続くが為替に大きな影響を与えない」で63%を占めました。次いで「緊張が高まる情勢に傾いて円高進行」が18%でした。 また、米国と北朝鮮が合意する、もしくは合意に向けた前向きな検討が公式に両国から発表された場合、ドル円相場はどのように動くと予想しますか、と聞いたところ、「1日で2円程度の円安」が33%で最も多く、「1日で1円程度の円安」が25%、「小幅に円安」が22%で続きました。一方で、「円高に振れる」は3%に止まりました。         ファンドの外貨建て資産組入 「オーバーウエート」33%に上昇 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは5月末の平均値で1ドル=112円38銭と、4月調査(110円38銭)に比べて円安にシフト。3カ月後の7月末には112円50銭、6カ月後の10月末には113円32銭との予想です。今後6カ月程度を想定した為替変動要因で注目されるものとしては、円とユーロは「金利/金融政策」、ドルは「政治と外交」でした。 ファンドの外貨建て資産の組入状況について、当面どのようなスタンスで臨むのか聞いたところ「アンダーウエート」が前回調査の20%から0%に下落する一方、「オーバーウエート」が10%から33%に上昇し、積極的な姿勢に傾いています。 事業法人に業績予想の前提為替レートを聞いたところ、円相場の平均値は1ドル=111円36銭、1ユーロ=116円20銭でした。    

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