金融、事業モデル転換なくして低PBR解消なし QUICK月次調査

QUICK編集チーム 金融市場関係者は自分たちの会社が置かれた状況をこんな風に見ているーー。大半の銀行株と大手証券(対面型)株のPBR(株価純資産倍率)が低迷している。この状態を脱するにはどうすればよいのか、QUICKは5日発表した8月の株式月次調査(7月30日~8月1日)で聞いた。銀行株、証券株いずれについても「資金余剰時代に適合したビジネスモデルに転換しない限り株価はさらに低迷する」との回答が最も多かった。 次いで「マイナス金利政策が解消されれば(証券の場合は、株式市場が活性化すれば)株価は上昇する」、「人件費などのコスト構造を改善しないと株価も上昇しない」となった。「自己改革派」の回答も多い一方で、「環境依存派」の回答も目立ち、興味深い。 さらに金融機関全般に必要な改善策を2つまで聞いたところ、「デジタル化」と「顧客本位の業務運営の徹底」が突出した。とりわけ「顧客本位の~」は長年の課題であり懸案だが取り組みが進んでおらず、なかなかハードルが高そうだ。 その他の回答では「銀行店舗の部分を縮小し、証券と銀行の複合型にして地域に必要とされる施設に変える」、「日本型の金融行政、評価モデルの転換」、「プロとしての自覚と自負が必要」などの意見も出ていた。

ガバナンス改革、市場活性化に効果あり 持ち合い株縮減など  QUICK月次調査<株式>

QUICKがまとめた10月の月次調査<株式>によると株式市場関係者は、この数年、企業や運用会社が様々なガバナンス改革に取り組んできた結果、資本市場の活性化に一定の効果をもたらしたと考えていることが分かった。 企業経営の統治指針であるコーポレートガバナンス・コードと、機関投資家向けの行動規範となるスチュワードシップ・コードは、どちらも企業経営に緊張感をもたらし、「稼ぐ力」を高めて、資本市場の活性化ひいては個人金融資産の活用・発展につなげる狙いだ。 調査はこれらのコードに盛り込まれた項目の中から5つを選び、市場の活性化にどのぐらい効いたかを質問した。「政策保有株の縮減」と「資本コストを意識した経営」、「議決権行使結果の個別開示」、「企業と投資家の建設的な対話」の4項目については、いずれも「(効果が)大いにあった」「多少あった」の回答の合計が8割に上った。「取締役会の多様性」も、何らかの効果があったとみる回答は66%だった。 こうした取り組みが推進される一方で、日銀のETF買いが株式市場に無視できない影響を与えているとの見方は根強い。この点を聞いたところ、「個別株の価格形成を歪める」(35%)および「市場全体の株価水準を歪める」(32%)との見方が多かった。 回答者からは「価格形成はあくまで市場に任せるべき」(投信投資顧問)、「いずれ政策の修正が必要になると思うが、出口戦略を誤ると株式市場の下落要因になる」(銀行)などの指摘があった。少数派だが「企業ガバナンスの空洞化を招く」(4%)との意見もあった。 調査期間は10月2~4日。証券会社および機関投資家の株式担当者148人が回答した。   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

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