女性役員「今はゼロ、今後は未定」が5割 6月のQUICK短観

女性の役員の起用がいっこうに進まない日本の現状を改めて示すデータが、もうひとつ増えた。QUICKが17日にまとめた6月のQUICK短観で女性役員の登用について聞いたところ、女性役員が不在の企業が全体の6割、現在おらず今後も未定という企業が全体の5割あった。 ■女性役員の現状と方針 調査で、女性役員の登用についての考え方を尋ねた。「今は女性役員は不在だが今後、登用する」が11%おり、この数年でどこまで増えるかが注目される。 企業からは、「メーカーでは、内部から女性役員を登用するのは現時点では厳しい」「役員になりたいという女性が少ない」など、社内で昇格させることの難しさを指摘する声が寄せられた。女性の役員は社外取締役だけ、という企業も多いようだ。一方で、人手不足が続くことで状況が改善することを期待する声もある。 「女性活躍」はアベノミクスや安倍政権の成長戦略においても重要なキーワード。政府は20年までに上場企業の女性役員の割合を10%以上にする目標を掲げる。自民党の19年の参院選の公約には「指導的地位に占める女性の割合が3割程度」とすることが盛り込まれた。 だが実態は厳しい。国際労働機関(ILO)の報告書によれば、管理職に占める女性の割合は世界全体で27%だが、日本は12%で主要7カ国(G7)の中で最低。役員に占める女性の比率に至っては、わずか3.4%だ。東京商工リサーチが4月にまとめた上場企業約3500社を対象とした調査でも、18年の上場企業の女性役員比率は4.2%と、ほぼ同じ結果が出ている。 6月のQUICK短観は3~12日に調査を実施。上場企業312社が回答した。(ナレッジ開発本部 伊藤央峻)

上場企業、新卒の通年採用「支持」が8割  5月のQUICK短観

止まらないグローバル化の流れが日本独自の雇用の仕組みを変えていきそうだ。QUICKが17日にまとめた5月のQUICK短観で、経団連と大学側が合意した新卒の通年採用の拡大への賛否を聞いたところ、8割の企業が「支持する」「すでに導入している」と回答した。 新卒の通年採用を巡っては、4月に経団連と大学が拡大の方針で一致した。「導入はしていないが支持する」とする回答が59%あり、「既に導入している」も20%あった。経団連の中西宏明会長は「経済界はいわゆる終身雇用なんて守れないと思っている」と述べており、現行の就活ルールは今後廃止されることが決まっている。 背景には企業がグローバル競争の波に洗われていることがある。通年採用が一般的になっている海外の企業と人材を取り合うことが増え、4月一括採用の方式がうまく機能しなくなってきた。賛成の企業からは「当然の流れ」との声が出ている。通年採用の仕組みがあると、時期を限定せず、外国人留学生や日本人の留学生の中からも優秀な人材を確保しやすくなる。 日本の就職活動の現状を「既に通年採用に近い」と評する企業もあった。就職活動は年々早期化、長期化しており、経団連の定めた「就活ルール」の形骸化に不満を持っていた企業は多いようだ。通年採用の実施を機に就活スタートの時期を自由に選べるようになれば、採用戦線はいっそう熾烈になる可能性もある。 通年採用の実施を歓迎しないのは採用コスト増を嫌う中小企業だ。「ずっと採用を続けられる通年採用は大企業に有利」と懸念する。ある企業は、今後の採用難を見越し「自社の魅力をいかに伝えるか、今まで以上に課題になる」と指摘していた。 5月のQUICK短観は4月25日~5月14日に調査を実施。上場企業320社が回答した。(ナレッジ開発本部 伊藤央峻)

東証の市場区分見直し 「賛成」39%「反対」13% QUICK短観

東京証券取引所による市場区分の再編に上場企業は賛成か反対か。QUICKが16日まとめた4月のQUICK短期経済観測調査(QUICK短観)によると、「賛成」と答えた企業が全体の39%と、「反対」の13%を上回った。ただ、時価総額の大きくない企業では反対の方が多かった。 東証は2100社超の1部上場企業を絞り込む方向で議論を進めており、一時期「1部維持に必要な時価総額は現行の20億円から250億円に引き上げられる可能性がある」などと報じられたこともある。調査の集計対象を1部企業に限定すると、賛成が37%で反対は17%。さらに1部上場で時価総額が250億円未満の企業に絞ると、賛成は24%にとどまり、反対が35%と逆転する。 一方、1部以外に上場する企業では賛成が43%、反対は6%。「どちらでもない」との回答が半数を超えた。 賛成する企業からは、上場企業が多すぎるという指摘が多く挙がった。「(昇格と降格の基準が甘く)ガバナンス意識の低い企業の存在を許してしまっている」(サービス業)、「これを機会に上場廃止する企業も出てくればいい」(化学品メーカー)と厳しい意見があった。 反対の理由として目立ったのが、1部からの「降格」で企業イメージが悪くなるというもの。指数連動型のパッシブ運用の投資先から外れ、「株価下落リスクが高まる」(自動車関連)ことを危惧する企業もあった。「時価総額だけでラインを引くのはナンセンス」(建材関連)、「影響力のある企業のプレミアム市場の新設なら納得できる」(環境関連)との声もあった。  グローバルな投資家の参加を想定する企業向け市場では、四半期決算の英文開示義務付けも検討されている。これに関連し、英文開示の状況を聞いてみた。「英文開示の予定はない」という企業が全体の39%に上った。「社内体制が追いつかない」「負担になる」との理由が目立った。英文開示が必須になるなら「東証にこだわる必要がなく、海外マーケットのほうが有利」(通信機器関連)との指摘もあった。 4月のQUICK短観の調査期間は2~11日。 (QUICKナレッジ開発本部) ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

企業の景況感、悪化にひとまず歯止め 3月QUICK短観、円高警戒も後退 

QUICKが15日に発表した3月の企業短期経済観測調査(QUICK短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は製造業がプラス12だった。2年5カ月ぶりの低水準だった2月(プラス11)から1ポイント改善した。改善は7カ月ぶり。米中貿易摩擦による世界景気の減速懸念で景況感は昨年秋から悪化してきたが、ひとまず歯止めがかかった。 非製造業DIもプラス35と1ポイント改善。低下基調にあった全産業DIはプラス24と、2月と同じ水準だった。   製造業は先行きの景況感も改善している。米中貿易協議の進展や中国の景気テコ入れ策への期待は根強いようだ。英国の欧州連合(EU)離脱問題については「欧州全体の経済が落ち込み、世界経済に伝播する可能性がある」との声もあるが、「深刻な影響はない」との回答が全体の71%を占めた。   また製造業では円高への警戒も和らぎつつある。3月1~12日の調査期間の円相場は1ドル=110円台後半~112円台前半だった。足元の円相場の水準を「想定よりも円高」とみる製造業は6%と2月(25%)から大幅に減少。「想定よりも円安」との回答が17%に増え、3カ月ぶりに比率が逆転した。   (QUICKナレッジ開発本部)   ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。  

中国減速、製造業の警戒強く 非製造「影響ない」8割 2月のQUICK短観

中国は2018年の国内総生産(GDP)成長率が28年ぶりの低い伸びになるなど、景気の減速が表面化している。QUICKが18日にまとめた2月のQUICK短期経済観測調査(QUICK短観)によると、製造業のほうが非製造業に比べて、売り上げ減少などのダメージが強いという状況が浮き彫りになった。 「中国景気の減速でどのようなマイナスの影響がありましたか」との問いに対し、製造業の回答企業117社のうち42%が「何らかのマイナス影響がある」と回答。なかでも化学や鉄鋼などの素材業種では、過半数の企業が影響ありと答えた。 製造業が感じている影響の多くは、中国向けや現地での売上高や受注の減少だ。「出荷量の低下など中国の景気減速の影響が少しずつ出ている」などの声がある。実際、1月中下旬から2月上旬にかけて発表された上場企業の決算では、東レや旭化成、日本電産やファナックなどといった大手が相次いで2019年3月期の業績見通しを下方修正した。 一方、非製造業のほうは、回答企業171社のうち「影響なし」の回答の割合が84%にのぼった。ただインバウンド関連の需要の減少は数字に表れ始めており、百貨店大手では1月、訪日外国人による免税売上高が前年同月比マイナスになった。今後さらに中国の消費者や旅行者の財布のひもが固くなる可能性もある。 企業の景況感を示す業況判断指数(DI)からも業種による中国景気への「感応度」の違いが見て取れる。景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いて算出した業況判断DIは、製造業では前月より5ポイント悪化のプラス11で、5カ月連続で悪化。非製造業DIは前月比2ポイント悪化のプラス34で、製造業と比べて直近の水準からの下げ幅は小さかった。 2月のQUICK短観では350社の上場企業が回答した。調査期間は2月1日~13日。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

ゴーンの衝撃、自然の猛威 企業が選んだ18年の重大ニュース QUICK短観

「日産自動車のゴーン元会長逮捕」(41%)、「台風や地震などの自然災害で生産や物流に被害」(37%)、「人手不足が深刻化 政府が外国労働者の受け入れ枠拡大」(36%)、「日経平均株価が2万円の節目割れ」(30%)、「働き方改革関連法が成立」(同)、「19年10月の消費増税を政府が表明」(25%)、そして「自動車、素材など大手メーカーで品質不正相次ぐ」(22%)ーー。 年初から強烈な逆風に見舞われた日本経済。2019年はいったいどうなるのか。そこで1月のQUICK短観ではまず激動の2018年を振り返ってもらった。調査期間は1月4日~15日で、302社(製造業125、非製造177)が回答した。結果は以下の通りだ。 ■2018年の国内経済・企業ニュースで最も重大だと思うものを3つまで選んでください 製造業と非製造業ではニュースの内容によって、やや温度差がある。ガバナンスが問われる「ゴーン元会長逮捕」はそれぞれ43%、40%と多くの回答を得ているが、製造業では「自然災害による生産や物流に被害」が46%と最も多く、「大手メーカーの品質不正」が34%と3番目に多く回答している。一方、非製造業では「外国労働者の受け入れ枠拡大」が40%と「ゴーン元会長逮捕」に並び最も多く、「働き方改革関連法」が33%と続いた。製造業にとっては生産などに関わるニュース、非製造業には雇用などの働き方に関わるニュースに関心が集まったようだ。 また、「その他」の回答では、「米中貿易摩擦」問題が多く挙げられた。 (ナレッジ開発本部編集チーム)

QUICK短観、19年の株価予想は弱め控えめ 関税✖増税のWパンチ警戒  

外は関税、内は増税。2つの挟み撃ちで2019年の株式相場はさえない展開ーー。QUICKが6日まとめた12月の短期経済観測調査(QUICK短観)で、日経平均株価の19年の最高値予想の平均は2万3857円と、18年の高値(2万4270円)に届かないという結果が出た。19年の最安値予想は2万0174円で、こちらも18年の最安値(2万0617円)を下回る。米中貿易摩擦の激化に加え、19年秋の消費増税が影響するとみており、企業の相場観は総じて弱めだ。 日経平均の見通しは上場している製造業82社、非製造業133社が回答した。製造業の最安値の平均予想は2万0378円で、非製造業は2万0047円。非製造業の方が下値が広がるとみている。最高値については製造業が2万3782円、非製造業は2万3903円。非製造業は製造業よりも上値余地があると想定している。 株式相場のマイナス要因を複数回答で聞いたところ、製造業の70%が「米中貿易摩擦の激化」を挙げた。当事者の米国と中国の景気が減速し、企業業績の悪化につながりかねないと警戒されている。一方、非製造業は62%が「消費増税」と回答。「米中貿易摩擦の激化」の59%を上回り、最も多かった。内需企業が多い非製造業の気がかりは、米中問題よりも増税後の消費の落ち込みというわけだ。 政府は消費増税に伴う景気悪化を避けるため、住宅ローン減税の延長やキャッシュレス決済のポイント還元などを検討している。これらの対策については、回答企業の25%が株価のプラス要因に挙げるなど期待は大きい。 相場の最大の支えは62%が指摘した「堅調な企業業績」だが、それさえも「株安と円高が影響を与え、業績を鈍化させる悪循環」(回答企業)というリスクをはらむ。内患外憂を抱えた来年の株式市場は、今年以上に波乱含みの展開になる可能性もある。 (QUICKナレッジ開発本部)

7割の企業が「NO」 裁量労働制、担当者はこう考える 11月QUICK短観

あらかじめ決めた時間を働いたとみなす「裁量労働制」。厚生労働省の不適切データ問題により働き方改革関連法から外された経緯があるが、企業はどう考えているのか。QUICKが7日まとめた11月の短期経済観測調査(QUICK短観)では導入企業は2割程度にとどまり、7割が後ろ向きの回答だった。担当者から寄せられたコメントを紹介する。 11月のQUICK短期経済観測調査(QUICK短観)は329社の上場企業が回答し、うち260社が裁量労働制に関する特別質問に回答した。調査期間は10月24日~11月4日。 結果はグラフの通りで、「導入していない・予定もない」との回答が70%(182社)と最多だった。「その他」には、「一部の部署などで導入」や「導入したが効果は検証中」といった声のほか、「導入していたが制度を取りやめた」という回答もある。 裁量労働制はそもそも労働時間の短縮が目的ではなく、効率よく働いて生産性を高めることが狙いである。柔軟な働き方を一段と進めるための一つの手段として採用されるには、まだ課題も多い。 ■「段階的にコアタイムレスのフレックスタイムを導入しているが、課題も出てきている。将来的には業務内容・個人能力によって裁量労働制の導入も視野に入れる時期が来るかもしれないが、まだまだ先だ」(メーカー) ■「裁量労働制に関して『みなし残業時間』や『休憩時間』が実務上の問題だ。みなし残業時間は、本来であれば固定給であるべき一部を残業代としてカウントし、残業代の支払い逃れの要因となっている。外回りの営業であっても時間管理が可能な世の中になっており、極端に固定給を減らして固定残業代の割合を増やす事例もあることも考えると、経営者は何とか規制逃れをしようとするのだから残業代はきちんと計算されるように指導すべき。休憩時間も同じ。以前に勤めていた会社で8時間労働4時間休憩で拘束時間12時間を実施していた。労基署は本気で4時間も休憩する者がいると思っていたのか、何らケチを付けなかった。労働時間ではなく拘束時間もカウントすべきだろう。また、残業時間だけをカウントするのはおかしい。業務量が同じという前提で、有給休暇を5日も取れば、それだけで40時間分の残業時間が発生してもおかしくない。総労働時間を過労死の基準にすべきと考える」(不動産) ■「裁量労働でプラス効果が出るか否かは運用する企業側の問題で、効率的に働いて早く帰る者ほど優れた社員であるという企業風土を作ることが必要」(IT) ■「営業・研究・管理部門それぞれで、裁量労働制の運用を変える必要がある。残業時間を減らすのには有用(付き合い残業、生活のための残業が減る)。営業では接待・移動時間等が曖昧。裁量労働制で支払われた定額と、毎月の実際の労働時間との間に大きな乖離がないか、年間締めたベースでの検証が必要(翌年の定額を見直す為にも)」(メーカー) ■「働き方改革が進められている中で、いろいろな働き方が取り入れられているが、会社により最良の働き方があると思う。長時間労働、過重労働、就業年齢の延長化、休暇の捉え方、待遇等様々な要因もあるが、若年者も中高年も安心して就業、生活していけるようにすることが必要ではないだろうか」(メーカー) ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

価格転嫁や軽減税率に気をもむ企業 消費増税まで1年、QUICK短観

安倍晋三首相が2019年10月に予定通り消費税率を10%に引き上げると表明した。駆け込み需要と反動減を抑え経済への影響をできる限り和らげるため、万全の対策を講じる方針だ。企業は、価格見直しやキャンペーン展開、システム改修など急ピッチの対応を迫られる。 QUICKは15日まとめた10月の短期経済観測調査(QUICK短観)で、「予定通り消費増税が行われた場合の対応」を聞いた。寄せられた99件のコメントのうち、「単価の見直し・価格への転嫁」を検討する回答は15件あった。「特になし」は41件だった。 「製造原価・仕入れ価格の交渉や経費削減で商品単価への影響を抑える」というのは5件、「キャンペーンの実施などで駆け込み需要に備える」は3件、「競合他社の動向を注視する」は2件だった。 酒と外食を除く飲食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率には戸惑いの声が出ている。軽減税率に伴うシステム改修についてのコメントが目立ったほか、「軽減税率の対応に苦慮している」(卸売業)、「不公平な軽減税率導入は中止すべき」(外食)などの回答も寄せられた。「軽減税率が適用されるため増税の影響は特に考えていない」といった好意的な回答もあった。 参考までに、消費増税の是非を聞いた質問では、過半数が「予定通り10%に引き上げるべき」と回答した。 QUICK短観は347社の上場企業が回答し、うち273社が消費税増税に関する特別質問に回答した。調査期間は9月28日~10月10日。 (QUICKナレッジ開発本部 伊藤央峻)

採用日程、経団連ルール廃止後も当面は今まで通り QUICK短観、見直し派は少数

大手企業の採用面接の日程などを定めた就職活動の指針が2021年春入社の学生から廃止される。新たな「就活ルール」は政府が主導して、大学側や経済界とともに策定する。当面は3年生の3月に説明会を解禁し、3年の6月に面接を始めるという現行の日程が維持される見通しだ。QUICKが15日まとめた10月の短期経済観測調査(QUICK短観)によると、新たな就活ルールがもうけられた後も、従来どおりのスケジュールで採用活動を進めたいという回答が過半数を占めた。 採用の枠組みの大転換といえるが、それにどう対応するかを尋ねたところ、回答企業279社のうち、「大きな変化はなく、従来通りのスケジュールで採用を進める」との回答が39%(109社)、「ルール形骸化はさらに鮮明になるが、従来どおりのスケジュールで進める」は20%(57社)だった。従来どおりのスケジュールで採用を進めたいという回答が過半数を占めた一方で、「採用戦略を抜本的に見直す」としたのは8%(21社)にとどまった。「分からない」も22%(60社)ある。 就職情報大手のディスコが10日に発表した調査で、就活生の7割が「就活の日程ルールは必要」と回答するなど、もともと何らかのルールを望む声は企業側にも学生側にも多い。新たに政府が示すルールが企業・学生に受け入れられなければ、いよいよ就職活動が混乱する事態になりかねない。 10月のQUICK短期経済観測調査(QUICK短観)は347社の上場企業が回答し、うち279社が就活ルールの変更に関する特別質問に回答した。調査期間は9月28日~10月10日。 (QUICKナレッジ開発本部 伊藤央峻)

安倍さん、今度こそ「財政健全化」と「構造改革」を!  9月のQUICK短観

20日投開票の自民党総裁選は、安倍晋三首相の3選が有力視されている。「アベノミクス」は一定の成果をあげたが、次の総裁任期ではどのような政策で日本経済の成長力を高めていくのか。企業は、次期・安倍政権が優先すべき経済政策を「消費増税の実施をはじめとする財政健全化」と「働き方改革や少子化対策などの構造改革」とみている。 9月のQUICK短期経済観測調査(QUICK短観)は359社の上場企業が回答し、うち290社が次の総裁任期で最優先すべき経済政策に関する特別質問に回答した。調査期間は8月30日~9月10日。 「財政健全化」と「構造改革」を求める回答はいずれも22%。次いで「消費増税の延期・撤回」が14%、「金融政策の正常化」と「TPPやFTAなど多国間の通商関係を構築」がそれぞれ12%だった。 安倍首相は19年10月に予定する10%への消費増税について「予定通り引き上げたい」と述べている。政府の財政健全化に向けた取り組みがどこまで進むのか注目点になる。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

サマータイムに冷やかな反応 9月のQUICK短観、反対が4割

2020年の東京五輪を控えてにわかに浮上したサマータイム問題だが、導入に前向きな企業はごく一部。QUICKが13日にまとめた9月の短期経済観測調査(QUICK短観)で、こんな結果が出た。サマータイム導入について賛成6%に対して反対は43%。「どちらともいえない」が51%だった。ネガティヴな回答の理由で目立つのが「身体への負担」「コスト面の負担」「システム面での負担」といった、もろもろの負担増への懸念だ。議論は盛り上がりを欠いたまま、記録的猛暑のひと夏の想い出で終わるのかーー。 9月のQUICK短観は359社の上場企業が回答し、うち300社がサマータイム導入に関する特別質問に回答した。調査期間は8月30日~9月10日。 サマータイムは欧米で広く導入されているが、欧州連合(EU)では13日、サマータイムを2019年に停止する法案が欧州議会と加盟国に正式に提案されたばかり。これから導入を検討する日本は、周回遅れの動きといえなくもない。 直接的には、暑い盛りの7~8月に開かれる五輪の競技に差し障りがあるから、というところから始まった議論だ。日本国内のIT業界の中には、プログラムの書き換えやシステム更新の必要性などから、2020年の大会には間に合わないのではと実現を疑問視する声もある。「改修ミスによるトラブル(システムの停止、誤作動等)が発生した場合、経済活動に大きな混乱をきたす可能性が高い」として、「デメリットを上回るほどの導入メリットはない」という。 反対派のほかの意見はこんな感じだ。「時間帯だけを変えても、生産性が上がるとは思えない」、「労働時間延長懸念」、「エネルギー消費も増加することはあっても軽減にはならない」という懸念の数々。「オリンピックの開始時間を単純に早めるだけで済む話であり、企業のシステムを変更して実行することではない」という指摘も少なくなかった。 一方、「賛成」の理由として挙がったのは「変化があれば需要が喚起され、経済的に若干でもプラスに働く」、「働き方改革との相乗効果」、「帰宅時間が明るいことによる犯罪抑止効果」などだった。 近く、サマータイム導入を検討する自民党の議員連盟が発足し、働き方への影響や費用対効果を検証する見込みだ。果たして、時計の針は進むのか、それとも……。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

記録的猛暑も「業績に影響なし」が8割近く 8月QUICK短観~その2

夏は夏らしい暑さ、冬は冬らしい寒さになると経済活動が活発になり企業業績にプラスに働くといわれる。では、記録づくめで過酷なレベルの猛暑が続いている今年はどうだろうか。QUICKが15日まとめた8月の「QUICK短期経済観測調査(QUICK短観)」によると、猛暑でも業績にほとんど影響がないとみている企業が8割近くにのぼった。意外にクールな反応ともいえる。 8月のQUICK短観は361社の上場企業が回答し、うち313社が猛暑に関する特別質問に回答した。調査期間は8月1日~12日。   「足元で影響はほとんどなく、今後も特に対応は考えていない」との回答が最も多く77%(241社)だった。「猛暑特需(猛暑によるプラス効果)が生じている」と答えた企業はわずか6%(20社)で、逆に「業績に悪影響を与えている」が9%(28社)とプラス効果の回答を上回った。例年なら暑さの恩恵を受ける企業でも、暑すぎると消費者が外出を控えることなどから逆風になる。 一方で、「猛暑をビジネスチャンスと捉えて対応を講じている・考えている」と回答したのはも24社(8%)あった。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

上場企業のESG取り組み度は「半々」 8月QUICK短観~その1

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が「ESG投資」を始めて約1年。株式市場での銘柄選びだけでなく、環境配慮などのESGは企業経営の重要テーマのひとつになっている。QUICKが15日にまとめた8月の短期経済観測調査(QUICK短観)によると、ESGを具体的に実践している企業と、特に取り組んでいない企業の割合はほぼ半々という結果になった。 8月QUICK短観は上場企業361社が回答。このうち296社が「ESG」への取り組みに関する特別質問に回答した。調査期間は8月1日~12日。 ここ1年間で「ESG」に具体的に取り組んた企業は138社と全体の47%。「関心はあるが特に取り組みはしなかった」との回答が44%(130社)で、「ESGに関心がない」が9%(28社)で、2つ合わせた「取り組まなかった」企業は53%だった。 具体的に実践している企業にその内容を聞いたところ、「E(環境分野)、S(社会貢献)、G(企業統治)のすべて」との回答が21%(63社)と最も多かった。次いで、「SとGの2つ」が6%(18社)、「Gのみ」が5%(14社)と続いた。E、S、Gのそれぞれの分布をみると、Gに取り組んだ企業が78%(107社)と最も多く、Sが75%(104社)、Eが69%(95社)となった。 企業の中には、従来からESG対応に取り組んでいる企業も多く、中期経営計画においても経営の基本方針に定めている会社やE、S、Gのそれぞれを改善する企業もみられている。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

鈍い物価、要は気持ちの問題 賃金伸びず遠い好循環 7月のQUICK短観 

国内では需給ギャップが改善する一方、物価上昇率が伸びない状況が続いている。QUICKが18日にまとめた7月の短期経済観測調査(QUICK短観)によると、上場企業の半数以上が物価の上がりにくい要因に「消費者の根強いデフレ心理」を挙げた。 7月のQUICK短観は上場企業365社が回答。このうち304社が物価に関する特別質問に回答した。調査期間は7月3日~12日。 物価が上がりにくい最も大きな要因は何なのかーー。「消費者の根強いデフレ心理」との回答は56%を占めた。次いで「賃金の伸び悩み」が37%となり、この2つで9割以上に達した。政治の賃上げ号令にも関わらず、企業側は賃金の伸び悩みを「自覚」しているといえる。業績拡大が賃金上昇につながり、それが消費拡大と物価の上昇をもたらすという景況回復の理想のサイクルからは程遠い現状が浮かび上がる。 一方、「電子商取引(EC)の拡大」と答えた企業は4%にとどまる。物価上昇の頭を抑える一因になっているとの見方も出始めた、いわゆる「アマゾンエフェクト」はまだ、それほど影響力が大きくないようだ。また「人手不足を補う省力化投資」は3%にとどまった。さらに、2%の物価目標を掲げ金融緩和を続ける日銀に対して「金融緩和が不足している」とみているのはわずか1%だ。 6月の消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除くベースで前年同月比0.7%の上昇と伸びは鈍い。7月のQUICK短観をみると、1年後のCPI上昇率の見通しは加重平均で前年比「0.8%」と前月の調査から0.1%低下。2年後の見通しは1.0%と、前月比で0.2%低下した。 QUICK短観の調査結果について、みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「消費がさえず、企業が値上げしにくいなか、物価は日銀の考えとは逆に向かっている」と分析する。日銀は30~31日の金融政策決定会合で物価が上がりにくい背景を精査する見通しだ。 (QUICKナレッジ開発本部 永島奏子、大谷篤)

貿易摩擦、日本企業は意外に冷静? 「経済停滞」心配だが…… 7月のQUICK短観

米中の貿易摩擦が激化するなか、QUICKが18日まとめた7月の「QUICK短期経済観測調査(QUICK短観)」によると、日本企業は貿易摩擦の深刻化で経済全体の停滞を心配しているものの、自社への直接的な収益影響などは比較的、少ないとみていることが分かった。 7月のQUICK短観は365社の上場企業が回答し、うち308社が貿易摩擦に関する特別質問に回答した。調査期間は7月3日~12日。 貿易摩擦による最も大きな影響は何かを聞いたところ、「経済全体を停滞させる」が45%(139社)で最多だった。次いで「大きな影響なし」が22%(69社)だった。 「外為相場や株式相場の変動による悪影響」が20%(61社)、「販売減や調達難およびコスト増で収益面に悪影響」が11%(33社)と続いた。「生産・調達体制(拠点や経路)の見直し再編を迫られる」は2%(6社)だった。   ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

物言う株主ますます存在感 上場企業の7割「動向に注意」、QUICK短観6月

株主総会シーズン本番。コーポレートガバナンス(企業統治)強化の要請が強まる中、多様な株主にどう向き合っていくのかというテーマは年々、重みを増している。QUICKは15日まとめた6月の「QUICK短期経済観測調査(QUICK短観)」で、このところ活動が活発になっている物言う株主(アクティビスト)への対応を聞いた。その結果、「株の保有、具体的な要求はないが、動向に注意している」と答えた上場企業の割合が7割を占めた。  6月のQUICK短観は373社の上場企業が回答。うち310社が物言う株主に対する具体的な対応を聞いた特別質問に回答した。調査期間は6月1日~12日。 調査では、「株を保有され、大幅増配や事業見直し、役員選任などで要求を受けたことがある」は5%(14社)、「株を保有されたが具体的な要求をされたことはない」が7%(21社)だった。 これまで米国を中心に活動してきた物言う株主は、最近は日本の投資先を増やしている。保有する日本株は1兆6000億円弱と最高水準にあるとされる。会社側に極端な要求を突きつけるケースはまだ多くはないが、昨年の株主総会からは、機関投資家がどのように議決権を行使したかを公表するようになり、合理的な株主提案であれば賛成票を得やすくなるなどの変化も見えてきた。 回答企業からは「物言う株主の対応は、役員レベルと事務執行担当レベルとで受ける印象に差異がある。何でも隠したり、否定的に考えているとマーケットのしっぺ返しが来ると思う」(卸売業)といった声が出ていた。 回答で最も多いのは「株の保有、具体的な要求はないが、動向に注意している」で73%(227社)、次いで「株の保有や要求はなく、特に注意も払っていない」が15%(48社)だった。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

ザラ場の決算発表「トヨタ流」広がらず 上場企業の7割が消極的、QUICK短観6月

QUICKが15日まとめた6月の「QUICK短期経済観測調査(QUICK短観)」によると、決算の開示時間について、株式市場の取引時間中に前倒しで発表することに対し、7割の上場企業が消極的であることがわかった。 6月のQUICK短観は373社の上場企業が回答。このうち317社が決算発表時間の前倒しに関する特別質問に回答した。調査期間は6月1日~12日。 2018年3月期決算ではトヨタ自動車が取引時間中の開示・記者会見に踏み切り大きな話題を集めた。欧米では主流ともいえるザラ場決算発表についてのスタンスを聞いたところ、「取引時間中の発表は検討していない」が50%(160社)と最も多く、次いで、「取引時間中の発表は当面ない」が21%(67社)と続いた。2つあわせて全体の7割を占め、上場企業は開示時間の前倒しを強く拒否した格好だ。「取引時間中への変更を検討している」はわずか9%(27社)にとどまり、「すでに発表時間を取引時間中にした」が20%(63社)だった。 決算の開示時間を株式市場の取引時間中へ前倒しすることは、投資家の利便性への配慮や、決算内容が当日の株価に反映されやすい利点などがある。「市場フレンドリー」な決算発表が定着するにはまだまだ時間がかかりそうだ。 ■製造業DI、1ポイント悪化のプラス29 2カ月ぶりの悪化 6月の「QUICK短期経済観測調査」では、製造業の業況判断指数(ディフュージョン・インデックス、DI)がプラス29と、前月調査(プラス30)から1ポイント悪化した。悪化は2カ月ぶり。金融を含む全産業DIは前月から変わらずのプラス35だった。業況判断DIの回答企業数は373社(製造業は147社)。今後3カ月で景況感がどのように変化するのかを聞いた「先行き」はプラス31で、前月から2ポイント悪化した。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

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