楽天証券IFA養成校、2期目は受講者が倍増 オンライン講座を導入

QUICK資産運用研究所=高瀬浩 インターネット証券大手の楽天証券が昨年開講した独立系金融アドバイザー(IFA)を養成するビジネススクールが6月から2期目に入った。新たにオンライン講座を導入した効果で、受講者は昨年度から倍増した。楽天証券はIFAを自ら育成し、同社が注力するIFAを介した預かり資産の拡大につなげるのが狙いだ。 ■受講者は30~40代が中心 講座は税制やポートフォリオ理論など金融の基礎知識を習得する「基礎コース」と、最適な資産形成プランを提案できるようになる実務力を身につける「実践コース」の2つ。基礎コースを修了した受講者のうち、希望者が実践コースに進む。 受講者数は基礎コースが109人、実践コースが64人と、それぞれ昨年度(52人、33人)の2倍に増加。このうちオンライン受講者は基礎コースが72人、実践コースが37人に達した。 年代別では30~40代が中心で、男女比率は両コースとも7対3。実践コース受講者の職業は、証券業界の2割弱に対して、保険業界が3割強と上回った。 【年代別比率】       20代 30代 40代 50代 60代 基礎コース 14% 37% 32% 14% 3% 実践コース 19% 28% 30% 20% 3% 【男女比率】       男性 女性 基礎コース 71% 29% 実践コース 73% 27% ■実践的な演習、IFA創業者が対談 楽天証券は7月6日に開いた実践コース4日目をメディアに公開した。前半の講義は、運用会社アライアンス・バーンスタインの後藤順一郎AB未来総研所長が講師を務め、「世代別で考えるポートフォリオ構築とその実践」について解説した。 グループに分かれての演習は、具体的な事例に基づき、顧客に最適なポートフォリオを策定するなど実践的だ。後藤氏は「資産配分を決める際に必要となる各資産の『期待リターン』はあくまで仮定を置いた数値であり、期待リターンの数値に頼りすぎるのは禁物」と助言し、「人生100年時代の資産寿命に関係する『平均寿命』は年々少しずつ長期化しており、将来の平均寿命は現在よりも相当長くなっている」と指摘した。 後半の講義は、IFA会社の創業者であるガイア(東京・新宿)の中桐啓貴社長とフィナンシャルクリエイト(東京・板橋)の髙塚大広社長の対談。「なぜIFAとして独立したのか」「独立して一番うれしかったこと、大変だったことは」「最も必要なスキル・知識は何か」といった質問に答えた。 講義後の懇親会にはオンライン受講者も参加し、講師を交えて交流を深めた。受講者から「IFAと成年後見制度に関わる行政書士の仕事は親和性がとても高い」(行政書士)、「保険会社が今後の役割として顧客への資産運用をアドバイスするのは有望」(保険会社社員)などの声が聞かれた。 金融機関によるノルマ営業の問題が顕在化する中で、金融機関に属さない「独立系」のIFAの役割が注目されている。一方で、IFAとして収益基盤を確立するのは必ずしも容易ではないようだ。金融庁が掲げる「貯蓄から資産形成へ」を推進するうえでも、信頼のおけるIFAの養成はカギになってくる。

楽天証券、IFA経由で半年間に935億円流入 提携先は92社1000人超

楽天証券が手掛ける独立系金融アドバイザー(IFA)事業が順調に拡大している。提携するIFA法人は3月末時点で92社と半年間で10社増え、IFA法人に所属する外務員は約120人増の1092人にのぼる。同時点のIFA経由の預かり資産残高は3821億円となり、半年間の純資金流入額は935億円に達した。 ■カンファレンスで表彰 楽天証券が17日に都内で開いた「楽天証券IFAカンファレンス」は、同社と提携する200人近くのIFAが参加した。年2回開催しており、今回が20回目。同カンファレンスでは実績に基づきIFA法人と個人を表彰するのが恒例だ。 半年間の売り上げ(受取報酬)総額と預かり資産残高増加額の上位を対象とした「ベスト・パフォーマンス賞」「ベスト・アセットグロース賞」は、ともにアイ・パートナーズフィナンシャル、ファイナンシャルスタンダード、CSアセットの3社が法人部門の上位3位を占めた。内部管理体制に優れたIFA法人を表彰する「ベスト・コンプライアンス賞」は、GAIAが最優秀賞に輝いた。 各賞の法人部門の順位は下記の通り。 <ベスト・パフォーマンス賞> 第1位  アイ・パートナーズフィナンシャル 第2位  ファイナンシャルスタンダード 第3位  CSアセット <ベスト・アセットグロース賞> 第1位  ファイナンシャルスタンダード 第2位  アイ・パートナーズフィナンシャル 第3位  CSアセット <ベスト・コンプライアンス賞> 最優秀賞 GAIA 優秀賞  SHIPS 優秀賞  FPアソシエイツ&ファイナンシャルサービシズ ■人生100年時代、IFAの役割高まる 各賞で第1位(最優秀賞)の法人に受賞に至った背景を聞いたところ、アイ・パートナーズフィナンシャルが「所属IFA数が146人(19年3月末時点)と業界トップクラス」、ファイナンシャルスタンダードは「月5回程度の顧客セミナーや相場を語らないアドバイスの徹底」、GAIAは「兼務ではない専任のコンプライアンス担当者の配置」などを挙げていた。 金融庁は「高齢社会における金融サービスのあり方」について、具体的な原則策定や制度設計のとりまとめを進めており、証券会社や銀行など特定の金融機関に所属しないIFAが果たす役割についても議論にのぼっているようだ。「人生100年時代」を迎え、IFAの個人資産運用における役割が高まっている。楽天証券は昨年7月にIFAを養成するビジネススクールを開講するなど注力しており、個人の資産運用にも変化をもたらしそうだ。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

金融機関「信頼していない」3割も 【個人の資産形成に関する意識調査⑮最終回】

QUICK資産運用研究所が昨年11月に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」。最終回となる15回目は資産形成・資産運用の相談先についてまとめた。(調査概要と過去の配信はこちら) ■「頼んでもいないのに商品を勧められる」のがイヤ 金融機関をどう思うか聞いたところ、「信頼していない」が31%で「信頼している」の29%をやや上回った。「信頼している」と答えた人の内訳をみると「まあまあ信頼している」が26.3%と大半で、「とても信頼している」は2.7%とごく僅かだった。 「信頼していない」の理由では「頼んでもないのに投資商品を勧めてくるから」(35.6%)、「自分にとって不利な提案をされるイメージがあるから」(34.2%)との回答が上位となった。 資産形成・資産運用について相談するとしたら、誰に相談したいかを聞くと、「誰にも相談しない」が40.3%で断トツ。「家族」が19.6%、「金融機関から独立したアドバイザー」が18.2%で続いた。 ■FPとIFA、認知度に大きな差 資産形成や資産運用などについてアドバイスするFP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(独立系金融アドバイザー)の利用状況や認知度を聞いたところ、FPは「利用したことがある」と「利用したことはないが知っている」をまとめた認知度が69.7%だったのに対し、IFAは24.9%にとどまった。 投資経験別にFPまたはIFAを利用したことがある人の比率を比べると、どちらも中級(投資経験1年以上5年未満)の利用率が最も高かった。 FPやIFAとの関わりについては「必要性を感じない」が36.1%とトップで、「わからない」が29.0%で続いた。FPやIFAの存在感は徐々に高まってきているものの、まだ普及が進んでいない状況がうかがえる。 (QUICK資産運用研究所)

IFA実態調査㊦ 【顧客開拓】ほかの顧客や取引先からの紹介で

独立系金融アドバイザー(IFA)実態調査の最終回。IFAにとってネットワーク、コミュニティーづくりは重要なポイントだ。 ■欠かせない専門知識や金融商品情報へのアクセス 新規顧客の獲得方法(複数回答あり)は、「顧客・取引先・知人からの紹介」が76.5%で断トツだった(図1)。 2位の「自主開催のセミナー参加者」は27.5%、3位の「自身のIFA業務以外の顧客」が20.0%にとどまった。その他では「飛び込み営業」、「新規営業はしていない」などの回答もあった。 顧客開拓が課題となる中、どのようなコミュニティーやネットワークを必要としているのかを聞いたところ、約半数が「個人とIFAをつなぐコミュニティー」と回答した(図2)。「IFA同士」のほか、「税理士など専門家」や「保険や投信など金融商品の提供者」などとのコミュニティーも高い回答比率を占めた。IFA業務に関わる専門知識や金融商品情報へのアクセスのしやすさを求めているようだ。 (図1)IFAの新規顧客の獲得方法  (図2)IFAが必要とするコミュニティーやネットワーク  (QUICK資産運用研究所 中田裕子) ※参考記事 IFA実態調査㊤ 【預かり資産】証券出身者、平均11億円で最大 (11/28)       IFA実態調査㊥ 【収益源】柱は証券仲介手数料(11/29)

IFA実態調査㊥ 【収益源】柱は証券仲介手数料

独立系金融アドバイザー(IFA)実態調査の2回目は、収益源や提案商品といったサービスの「中身」に迫る。 ■証券出身はコミッション、保険出身は生保販売 IFA業務の主な収益源は、「証券の仲介手数料(コミッション)」が最多の36.0%で、「生命保険販売業務が」14.5%、「預かり資産に応じた報酬(フィー)」と「コンサルティング業務(顧問料、相談料)が8.0%と続いた(図1)。 IFAになる直前の経歴別に集計したところ、経歴によって主な収益源は大きく異なった。証券会社出身者はコミッションが60.0%、フィーが11.9%、コンサルティング業務が6.0%。一方、保険代理店出身者は、生命保険販売業務が48.0%、コミッションが8.0%、コンサルティング業務が4.0%だった。 今後注力したい分野(複数回答可)を聞くと、「預かり資産残高に応じた報酬(フィー)」がトップの47.0%。「証券の仲介手数料(コミッション)」が42.0%、「コンサルティング業務(顧問料、相談料)」が35.5%で続いた(図2)。現在の収益体系と比較すると、フィーを主軸に安定収益を確保したいIFAが多い傾向となっている。 ■提案商品は「投信」「国内株式」が上位 顧客に提案する頻度が最も高い商品も、経歴別で傾向に差がついた。全体では投資信託が42.5%、国内株式が22.0%、保険が14.0%だったのに対し、証券会社出身者は国内株式が44.0%、投資信託が34.5%だった(図3)。 今後注力していきたい商品を聞くと、トップの投資信託が63.0%に達した。国内株式が31.5%、海外株式が27.5%と続いた(図4)。 その裏で、IFAにとって商品に関する情報不足が課題となっている。情報が不足している商品として、投資信託や海外株式、海外債券・仕組債がその上位にあげられた(図5)。 (QUICK資産運用研究所 中田裕子) ※参考記事 IFA実態調査㊤【預かり資産】証券出身者、平均11億円で最大 (11/28)       IFA実態調査㊦【顧客開拓】ほかの顧客や取引先からの紹介で (11/30)

楽天証券、契約先IFAが10年で1000人に 「管理口座コース」「紹介モデル」導入へ

楽天証券が2008年10月に独立系金融アドバイザー(IFA)事業を始めてから10年。契約する事業者は10月末で85社で、所属するIFAは1000人に達した。IFAを通じた預かり資産残高は3530億円にのぼる。11月22日に都内で開いた「楽天証券IFAカンファレンス」には、約200人のIFAが集まった。 IFAは金融機関から独立した金融アドバイザーで、顧客に資産運用を助言し、金融商品の提案・仲介などを手掛ける。国内の事業者数は10月末時点で個人登録を含め875。 ■カンファレンスで成績上位IFAを表彰 同カンファレンスは今回で19回目。契約するIFA会社と所属するIFA個人を対象に、9月末までの半年間の売り上げ(支払い報酬)総額と預かり資産残高増加額の上位をそれぞれ「ベスト・パフォーマンス賞」「ベスト・アセットグロース賞」として表彰した。 <ベスト・パフォーマンス賞>  第1位 アイ・パートナーズフィナンシャル  第2位 ファイナンシャルスタンダード  第3位 CSアセット <ベスト・アセットグロース賞>  第1位 ファイナンシャルスタンダード  第2位 アイ・パートナーズフィナンシャル  第3位 SHIPS 両賞でベスト3入りしたファイナンシャルスタンダードの福田猛代表は「当社は相場を語ったり、金融市場の動向を読みながらの投資アドバイスは決してしない。顧客のリスク許容度に応じた資産分散による長期投資を薦めるスタンスが受け入れられている証しだと思う」と話す。市場が急変した10月以降も「顧客からの新規相談件数は減るどころか増えてきている」という。 ■コミッション型からフィー型への転換を促す 楽天証券はカンファレンスで、19年2月に導入するIFA事業の新たなサービスを明らかにした。ひとつは「管理口座コース」の新設だ。現状の「仲介コース」は顧客が支払った売買手数料と投資信託の信託報酬(販売会社の取り分)に応じてIFA事業者に報酬を支払うが、預かり資産残高(管理口座料)と信託報酬をベースとする。 同社でIFA事業部長を務める大嶋広康常務執行役員は「米国ではフィー(預かり資産残高に応じた報酬)ベースで顧客に助言するIFAが大半で、平均すると資産残高に対して年1%程度のフィーを受け取っている」と説明する。日本でもコミッション(売買手数料型)からフィー型への転換を促すのが狙いだ。どちらのコースを選択するかは顧客が決めるが、管理口座コースでは投信がノーロード(手数料ゼロ)になるなど売買手数料は仲介コースに比べて安くなるようだ。 もうひとつは「紹介モデル」で、顧客がIFA事業者に新たな顧客を紹介する仕組み。紹介した顧客に対して、預かり資産残高に応じた紹介料を5年間にわたって毎月支払う。 QUICK資産運用研究所が三大都市圏に本社を置く金融商品仲介業者に所属または個人として外務員登録しているIFAに対して実施した「IFA実態調査」では、新規顧客の獲得方法(複数回答あり)は「顧客・取引先・知人からの紹介」が75.6%を占め、首位だった。楽天証券の「紹介モデル」は顧客開拓の新たな武器になる可能性を秘める。 楽天証券がきんざい(東京・新宿)と連携して7月に始めたIFAを養成するビジネススクールは11月に第1期の実践コースが終了。IFA事業の拡大に向けた取り組みを積極化している。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

IFA実態調査㊤ 【預かり資産】証券出身者、平均11億円で最大

資産運用の相談役として独立系金融アドバイザー(IFA)の存在感がじわりと高まってきた。老後の資産づくりやより豊かな生活を送るために長期の資産形成に関心を持つ人が増えてきたことが背景だ。 QUICK資産運用研究所は2018年9月に初めて「IFA実態調査」を実施し、IFAの収益環境や業務状況などを聞いた。調査対象は三大都市圏に本社を置く金融商品仲介業者に所属または個人として外務員登録しているIFAで、日経リサーチを通じてアンケートを実施し、200人から回答を得た。 ■過半が50代以上、経験年数の中央値は5年 IFAの年齢層は50代が最多の36%で、50代以上が過半を占めた(図1)。IFA登録をしてからの経過年数は中央値が5年で、全体の半分が0~5年にとどまった(図2)。 IFAになる直前の経歴をきいたところ、証券会社が最多の42.0%となり、上位には保険代理店、税務・会計事務所、生命保険会社、ファイナンシャルプランナーが並んだ(図3)。   ■預かり資産の規模は経歴で差 IFAに顧客の預かり資産規模(残高)と投信口座数、金融商品取引業者としての年間売上高を聞いたところ、IFAになる直前の経歴によって差が出た。図4は経歴別の平均値を表したグラフだ。横軸に投信口座数、縦軸に年間売上高をとり、2軸の中に配置した円(バブル)の大きさは預かり残高を表している。 (図4)IFAの経歴別 顧客規模(※預かり残高の平均が1億円以上の経歴のみ表示) 預かり残高(平均)のトップ3は、バブルが大きい順に1位が証券会社(10.9億円)、2位がその他(10.0億円)、3位が投資顧問業(9.5億円)となっている。 年間売上高(平均)は、1位がファイナンシャルプランナー(1.1億円)、2位が証券会社(0.2億円)、3位がその他(0.1億円)だった。投信口座数(平均)は、1位が生命保険会社(50口座)、2位が保険代理店(49口座)、3位がファイナンシャルプランナー(44口座)。「その他」では、海外プライベートバンクで働いた経歴を持つIFAが預かり残高と売上高を押し上げた。 (QUICK資産運用研究所 中田裕子) ※参考記事 IFA実態調査㊥ 【収益源】柱は証券仲介手数料 (11/29)       IFA実態調査㊦ 【顧客開拓】ほかの顧客や取引からの紹介 (11/30)

楽天証券IFA養成校、7割が20~30代 幅広い職種から参加

インターネット証券大手の楽天証券が今年7月に独立系金融アドバイザー(IFA)を養成するビジネススクールを開講してから3カ月が経過する。金融の基礎知識を学ぶ「基礎コース」が終了し、8月半ばからは実務力を身に付ける「実践コース」に入った。講座には幅広い職種から参加しており、楽天証券はIFA育成を「対面型」のIFA事業の拡大につなげる考えだ。 ■参加者の45%が現役IFA 楽天証券は金融系の教育事業などを手掛けるきんざい(東京・新宿)と連携し、「楽天ファイナンシャルアドバイザー・ビジネススクール」を開校した。基礎コースは52人が参加し、修了試験と面接試験に合格した33人が実践コースに進んだ。 基礎コース52人の内訳をみると、IFA登録者が最多の45%だが、保険関連、証券、コンサルタント、税理士、メーカー勤務、システム系など多様な職種の人材が参加した。年代別では20代と30代で7割近くを占めた。実践コースの参加者も職種や年代の比率は、基礎コースと大きく変わらない。 ■IFA大手の幹部が登壇 楽天証券は7月から毎週土曜日に講義を開いており、9月22日にその様子をメディアに公開した。この日の講義は前半が「金融リテールに変革を起こすマーケティング」の第2回目で、IFA大手GAIAでマーケティングを担当している取締役兼CMOの麻生陽平氏が講師を務めた。 参加者は4人ごとに分かれてテーブルに着き、グループ討議を繰り返し、ホワイトボードに附箋を貼りながら親和図法という「見える化」の手法を使って、気づきや着想をまとめ上げる。最後は、資産形成の相談をしたいと考えている人へ訴求力のあるWebサイトにするにはどんな点を重視すべきか、グループごとに発表した。 後半はGAIA社長の中桐啓貴氏とIFA大手のファイナンシャルスタンダード社長の福田猛氏が登壇。①なぜIFAとして独立を決意したのか②IFAとして独立して一番嬉しかったこと、一番大変だったことは③IFAに最も必要なスキル・知識は何か④IFAを目指す人に是非読んで欲しいオススメの一冊は--という質問に答えた。 ②の大変だったこととして「事業立ち上げ後黒字化するまでの運転資金の工面」、③のスキルでは「IFAは話すことよりもむしろ顧客の声を聞き、顧客の本当のニーズを拾い上げるのが肝心」といった話について参加者は熱心に耳を傾けた。④の候補には「道は開ける」「投資の大原則」「敗者のゲーム」「ウォール街のランダム・ウォーカー」「ゴールベース資産管理入門」などが挙がった。 ■「網羅的で練り上げられたカリキュラム」の声 参加者の多くは学び直しや実務知識の再点検に役立つとして、講義内容に前向きな手応えを感じていた。大手証券に勤務し、金融の実務経験・知識を生かしてIFAとしての独立・脱サラを考えている50代の男性は「カリキュラムは網羅的でうまく練り上げられている」と話していた。「グループ討議で知り合った人とのつながりができたのもよかった」という声も聞かれた。 IFA養成ビジネススクールの2期目は来年春ごろに開講する見込みだ。それまでに今回の受講者のうち何人が新たにIFA登録するかが注目されるほか、2期目はIFA以外の参加者がどのくらい増えるのかが課題になりそうだ。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

IFAの認知度いまイチだが成長度イチ押し 業者側は前向き、想研調査

独立系金融アドバイザー(IFA)に対する社会的な認知度は不十分だが、ビジネスの成長余地は大きい--。金融専門誌を発行する想研(東京・中央)が実施したアンケートから、IFA業者の多くが自身の業界の現状と先行きをこう捉えていることが分かった。 調査は法人として金融商品仲介業者に登録している全国のIFAを対象に6~7月中旬に実施し、55社から回答を得た。  ■IFAの今後は「成長が期待できる」が約9割 IFA業界に対する世間一般での認知度の高まりについて、「強く思う」「まあ思う」の合計が47%強と、「変わっていない」(約44%)と拮抗。「メディアに取り上げられていることが増えている」という指摘がある一方、「消費者からIFAという言葉を聞いたことがない」との声があがった。 金融商品仲介業者の今後については、9割近くが「成長が期待できる」と回答。「より顧客本位の仕事ができる可能性がある仕組み」「個人投資家の運用に対する知識の向上とニーズに一番適している」といった分析が聞かれた。 ■17年度の営業収益が「伸びた」は85% アンケートの主な質問と結果は下記の通り。  (Q)2017年度(17年4月~18年3月)の営業収益  (A)伸びたが約85%、うち50%以上伸びたのは約30% (Q)2017年度の営業収益に占める金融商品仲介業務の割合  (A)100%が2割、50%未満が約44% (Q)金融商品仲介業務以外の収入源<複数回答あり>  (A)生命保険代理店業務が約66%、損害保険代理店業務が約38% (Q)顧客獲得方法<複数回答あり>  (A)既存客からの紹介が最多の8割超、自社セミナー・講演活動は5割弱 (Q)営業員の人数  (A)5人以下が約56%、増員を予定・検討は約75% (Q)タブレット端末の利用状況と利用目的  (A)半数が導入済み、投資信託の資料類の説明に使うのが8割近く (Q)顧客への投資信託提案にあたって参考にする情報<複数回答あり>  (A)所属する金融商品取引業者からの情報が最多の約5割 ■個人の投資拡大、金融庁はIFAの役割に期待 想研がアンケートと並行する形で7月下旬に都内で開催したIFAを対象としたフォーラムには、金融商品取引業者や運用会社などを含む約250人が集まった。 金融庁総合政策局リスク分析総括課の水野清司・主任統括検査官は「顧客本位の業務運営の定着と見える化に向けた取り組み」と題した基調講演で、同庁金融研究センターがまとめたディスカッションペーパー「顧客本位の業務運営にふさわしい金融商品販売のあり方」の調査分析内容の一部を紹介し、個人が投資に踏み出すうえでのIFAの役割の大きさに言及した。 同報告書では、投資の必要性を認識しているが投資を開始できていない「資産保持層」の間には「安心して相談できる専門家が見つかったら」投資を開始するという人が多い一方、資産を保持しているかどうかの顧客層によらず「対面での投資相談」に対する希望が少なくない点が示された。 金融庁は投信販売会社における比較可能な共通KPI(評価指標)を6月29日に公表しており、水野氏はフォーラム後の懇親会の乾杯の音頭をとる際に「IFAも積極的に共通KPIを開示し、顧客本位の業務運営の取り組み状況を『見える化』してほしい」と期待を寄せた。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

楽天証券、IFA経由の預かり資産拡大  「3つのA」と「全天候型」を重視

インターネット証券大手の楽天証券が「対面型」の独立系金融アドバイザー(IFA)を介した預かり資産を伸ばしている。IFAは特定の金融機関に所属せず、顧客に資産運用のアドバイスをすると同時に、金融商品の売買に関する仲介業務を担う。楽天証券は2008年にIFA事業を始め、今年3月末時点で70社(所属IFAは計857人)と契約、預かり資産残高は3226億円、顧客口座数は約2万4000に達した。預かり資産と口座数は1年間でそれぞれ41%、29%増えた。 ■「3つのA」と「全天候型」を重視 「預かり資産(asset under management)残高」「アドバイザー(advisor)数」「口座(account)数」――。同社の常務執行役員でIFA事業部長の大嶋広康氏がIFAビジネスを進めるうえで何より重視しているのは3つのAだ。「収益は後からついてくる。預かり資産の拡大を優先するのは、IFAサービスが顧客から受け入れられていることの何よりの証左となる」と力説する。 同社はIFA事業者と契約する際、将来にわたる事業の継続性を最重視する一方、事業者が持つバックグラウンドの多様性を許容する。結果として「様々な専門性を持つIFAが集まり、全体として市場環境の変動に左右されにくい『全天候型』の分散された顧客資産基盤が構築されている」(大嶋氏)からだ。 ■カンファレンスで契約IFAを表彰 今月25日には都内で18回目となる「楽天証券IFAカンファレンス」を開催した。同社と契約しているIFA事業者と所属IFAを対象に、半期の事業基盤の伸びなどをランキングし、上位の会社と個人を表彰する催し。東京・大阪2拠点で開催し、東京会場には全国から200名あまりのIFAが集まった。 ランキングは上位3社に「アイ・パートナーズフィナンシャル」「CSアセット」「ファイナンシャルスタンダード」が入った。 楽天証券は毎月のようにIFAを志願する個人への説明会も開催している。2017年は約250人が参加した。大手金融機関で営業活動に従事している30代半ばの若手も多いが、「金融商品の販売には長けているのに、個人の資産運用に関して総合的にアドバイスやコンサルティングする実力は十分ではないケースがある」(大嶋氏)のが実情のようだ。 ■IFA養成のビジネススクールを7月に開始 楽天証券はきんざい(東京・新宿)と連携して7月からプロのIFAを養成する「楽天ファイナンシャルアドバイザー・ビジネススクール」を開講する。CFP(認定ファイナンシャル・プランナー)や証券アナリストなどの知識を学ぶ基礎コースと、金融商品に関する専門知識に加え、顧客に対して包括的なアドバイスを提供するための実務力を養成する実践コースに分かれ、どちらも有料だ。 「金融商品を販売するのではなく、顧客に寄り添った生涯のコーチとして、付加価値の高い提案ができる実務家を養成するのが主な目標。IFAとしてのその後の独立や、既存の契約IFA事業者への紹介も積極的に取り組む予定」(同社IFA事業部の渡邊めぐ美氏)という。 楽天証券全体の預かり資産残高は3月末時点で5兆円を突破しており、IFA経由はまだ全体の1割に満たない。楽天証券の契約IFAの平均像をみると、IFA1社当たりの預かり資産残高は平均で46億円、1人当たりは4億円弱。IFA事業の収益性は「2017年の平均で預かり資産残高に対して年率1.5%程度」(大嶋氏)のようだ。 預かり資産を拡大しながらIFA事業の収益性を上げていくうえで、顧客の収益や満足度を高める顧客本位のアドバイザーをどのように育成していくのかが重要になってきそうだ。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

FP・IFAへの相談、経験者の6割は「今後も利用したい」【個人意識調査(6)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■FP・IFAへの相談、富裕層ほど利用 資産形成・資産運用について、FP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(独立系金融アドバイザー)に相談したことがあるか聞いたところ、有料と無料を合わせて「相談したことがある」が全体の8.4%にとどまった。一方、「必要性を感じない」との答えは41.9%にのぼった。 金融資産保有額で区分してみると、有料相談でも無料相談でも金融資産の保有額が多い富裕層ほど「相談したことがある」の比率が高くなる傾向があった。 ■FP・IFAの相談経験者、6割は「今後も利用したい」 FP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(独立系金融アドバイザー)を利用した経験がある人に対し、今後も利用したいかどうかを聞いたところ、「利用したい」もしくは「どちらかと言えば利用したい」との前向きな答えが59.3%にのぼった。FP・IFAの利用者はまだ少ないものの、実際に相談したことがある人の満足度は比較的高いようだ。 (QUICK資産運用研究所)

資産運用は誰に相談? 投資経験で違い、初級者はロボアド敬遠【個人意識調査(4)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■資産運用の相談先、投資経験で違いも 資産運用について誰に相談したいか聞いたところ、全体では「誰にも相談しない」の答えが39.6%で最も多かった。投資経験別にみると、投資経験が10年以上のベテランは「誰にも相談しない」の割合が6割近くを占め、10年未満の投資経験者と比べ突出して高かった。 一方、投資経験が1年以上5年未満の中級者は「誰にも相談しない」の割合が26.0%にとどまった。「金融機関に属さないアドバイザー」(30.6%)や「金融機関の営業担当者」(25.3%)の答えも目立った。 投資経験が1年未満の初級者は1年以上の経験者と比べて「ロボットアドバイザー」の割合が低いなど、投資経験で相談先の違いが出た。   (QUICK資産運用研究所)

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