三菱UFJ国際、指標を「配当込み指数」に統一 ブロガーの強い要望に対応

三菱UFJ国際投信は国内外の株式やREIT(不動産投資信託)などを投資対象とする非上場のインデックス型投資信託のベンチマーク(指標)を配当金を含む指数(配当込み指数)に統一する。投信ブロガーからの強い要望に応えた施策を、同社が注力している投信ブロガーとの対話集会「ブロガー・ミーティング」を開催した18日に発表するという心憎い演出も見せた。 投信ブロガーの質問に答える三菱UFJ国際投信の代田秀雄常務執行役員 ■海外株式・REITは「ネット配当込み指数」に 変更対象は株式・REITなどの指数への連動を目指す非上場の投信で、合成インデックスに連動するバランス型も含む。組み入れ銘柄の配当金から運用経費を控除した額を決算日にすべて分配するという制度上の制約がある上場投信(ETF)は対象外となる。 また海外株式や海外REITの指数で既に「配当込み指数」を使っているが、「グロス(課税前)配当込み指数」だった場合は「ネット(課税後)配当込み指数」に変更する。海外株式・REITはその国で源泉徴収課税されるため、グロス配当込み指数と比較すると税金分だけ投信のパフォーマンスが劣後してしまうことにも対応する。 変更対象となる投信を取り扱う240社あまりの販売会社に説明し、了承を得た。7月と10月の2回にわたって変更する。 例えば、配当金を含まない「日経平均株価」に連動する投信の指標は、配当金を含む「日経平均トータルリターン・インデックス」に変わる。日経平均株価は構成銘柄の配当金を含まずに算出する指数であるため、実際の運用では組み入れ銘柄の配当金が基準価額の上振れ要因となる。一方で「日経平均トータルリターン・インデックス」は配当金を含めて算出する指数だから、配当金で生じる指数と基準価額の差が解消。指数に完全に連動した運用をした場合、運用や管理にかかるコストの分だけ基準価額がマイナス乖離することになる。 ■指標変更の影響は 指標の変更は様々な影響を与えそうだ。今後の注目点は以下の通り。 ・ETFは制度面から配当込み指数を指標にすることができないため、ETFと非上場投信の違いがより明確になる。 ・海外株式型と海外REIT型はネット配当込み指数に変更することで、投信と指数の連動がよりわかりやすくなる。 ・アクティブ(積極運用)型は配当金を含まない「配当除く指数」を指標とする投信も目立つが、配当込み指数への変更を促すきっかけとなる可能性がある。 ・インデックス型投信が分配金を支払うと、基準価額が分配金の分だけ下がる。配当込み指数との連動性を保つため、分配しないという流れが定着する可能性がある。 ■ブロガーとの対話、質疑応答は時間オーバー 18日のブロガー・ミーティングでは冒頭で指標の変更などを説明するにとどめ、ブロガーとの質疑応答に多くの時間が割かれた。全体で90分間の予定を軽くオーバーするまで、参加者からの質問が途切れなかった。主な質疑応答は以下の通り。 ・信託報酬のうち販売会社の取り分は投信ごとに決まっているため、販売会社の判断で信託報酬を下げることはできない。販売会社が自由に変えられるのは販売手数料。 ・運用報告書に開示されている売買委託手数料には証券会社と相対売買(バスケット取引)する際のコストは含まれない。このコストは約定価格に上乗せされる。バスケット取引はインデックス運用で多用されているため、運用報告書には「隠れコスト」のすべてが開示されるとは限らない。運用報告書に開示されたデータだけで実質コストの大小を比較すると、ミスリーディングになることが少なくない。 ・「eMAXIS Slim」の個々のファンドの純資産残高が500億円以上になると、その部分については信託報酬が下がる設計になっている。信託報酬の数値が具体的にどう変わったかについての公表方法を前向きに検討する。 ・ブロガーの記事内容を日々チェックし、同社と関連性の高い内容について報告をしてくる社員がいる。 ・今回の指数変更はマザーファンドベースとなるため、関連するベビーファンド(一般投資家が投資する投信)はすべて変更の対象になる。 ・同社が始めた直接販売サービスの「mattoco(マットコ)」は、顧客が多数の投信の中から「外れ投信」をつかまないようラインアップを絞った。顧客の属性だけでなく、投資行動に関する分析データも収集し、将来的に顧客それぞれへの適切な投資アドバイスを可能するようなことも目的にしている。アクティブ型の「これぞ、日本株」(0331218B)という国内株式型投信を投入したが、「ひふみ投信」(9C31108A)のレオス・キャピタルワークスを凌ぐことを当面の目標に置いている。 ■「eMAXIS Slim」の新たなファンも 参加者は「ホットな話題で、質疑応答が充実していた」「配当込み指数への変更はプレスリリースだけでは知りえない色々なことが分かった」などと満足げに感想を述べてくれた。 「mattocoはネット証券との違いや利用メリットがまだ乏しいように感じるが、改善要望は受けとめてくれたので、今後に期待する」「自分では買わないと思うが、日本株アクティブ運用力を向上する心意気は十分伝わってきた」といった声もあった。 女性ブロガーのインタビュー記事を読んだのをきっかけに、ブロガー・ミーティングの開催情報をツイッターで知ったという40代の女性は「まだ初心者なので、ミーティングの内容は高度で難しかったが楽しめた。『eMAXIS Slim』は購入してみようと思う」と話していた。ブロガー・ミーティングで、新たなファンが一人増えたようだ。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

三菱UFJ国際「ワールド・リート・オープン」、分配金を減額 過去最低の20円に

三菱UFJ国際投信が運用する「ワールド・リート・オープン(毎月決算型)」(03313047)が12日の決算で1万口あたりの分配金を前月より15円安い20円に引き下げた。昨年2月以来の減額で、2004年7月の設定以降の最低水準を更新した。 同ファンドは、世界各国の不動産投資信託(REIT)に投資する。18年12月末時点では米国REITがおよそ6割を占め、カナダとオーストラリアのREITが続く。19年1月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)はプラス2.53%だったが、基準価額は1年前と比べて14.31%下がった。 三菱UFJ国際投信は分配金を引き下げた背景として、17年末から18年末にかけて世界のREIT相場が下落したことなどを挙げ、「市況動向や基準価額水準、配当等収益の状況などを総合的に勘案」としたとしている。 12日時点の純資産総額(残高)は2940億円。1万口あたりの分配金を70円から50円に引き下げた2017年2月から月間ベースで資金流出が続いていたが、1月の資金流入額(推計値)では2年ぶりにプラスに転じた。 ◇三菱UFJ国際投信の発表資料 決算・分配金のお知らせ (QUICK資産運用研究所)

1月の投信、三菱UFJ国際が資金流入額首位

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、運用会社別の1月末時点の純資産総額(残高)と残高増加額、資金流入額をそれぞれ集計した。 資金流入額の首位は三菱UFJ国際投信。前月(18年12月)は上位20社圏外だったが、「国際 アジア・リート・ファンド(通貨選択型)インド・ルピーコース(毎月決算型)」(0331313L)を中心に資金が集まった。 (注)QUICK資産運用研究所調べ。対象はETFを除く国内設定の公募追加型株式投信(単位型は含まない)。資金流入額はファンドの設定額から解約額を差し引いた値で概算推計値、償還ファンドは集計対象外。▲はマイナスで減少または流出。運用増加額は純資産増加額から資金流入額を引いた値で、運用のみによる増加額を意味する(概算値)。残高増加額=資金流入額+運用増加額。分配金支払総額(概算値)は資金流出額には含まれず、分配しなかった場合に比べ、運用増加額が分配金支払総額分だけ減る。億円未満は切り捨て。 (QUICK資産運用研究所)

投信ブロガーが選ぶこの1本 2018年の1位は「eMAXIS Slim先進国株式」

投資信託に関する自身の運用や考え方などをブログで発信する個人投資家が投票した「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018」(FOY2018)が13日に発表された。20位以内に入った21本(20位が2本)のうち17本を積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の対象ファンドが占めた。 個人投資家が自分たちにとって本当によいと思える投信を投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」という趣旨で始まったイベントは今回で12回目。都内で開かれた結果発表会と表彰式は、3連休にもかかわらず150人あまりの個人投資家が詰めかけた。 ■1位は三菱UFJ国際「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」 投票権を持つのは、2018年9月末までにブログを開設した投信ブロガーで、投票は同年11月に実施された。今回は過去最多の241人(有効投票)が参加した。投信ブロガーは付与された5ポイントを1~5本のファンドに自由に投票できる。 1位は「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」(03319172)。「eMAXIS Slim」シリーズは信託報酬について「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」というコンセプトで、三菱UFJ国際投信が17年2月に立ち上げた。3位に「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(0331418A)、5位に「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」(03312175)が入るなど、上位20位のうちこのシリーズが7本を占め、ネットを使いこなす投信ブロガーからの支持の厚さが鮮明となった。 「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」(2931113C)は2年連続の2位。ニッセイアセットマネジメントが運用し、純資産総額(残高)は1000億円を超える規模まで成長。5年連続でトップ3入りした。 ■つみたてNISA対象、20位までに17本 楽天投信投資顧問の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」(9I311179)は前回の首位から9位に順位を落とした。前々回はトップ10に「ひふみ投信」(9C31108A)と「ひふみプラス」(9C311125)の2本が入り、特別賞も受賞したレオス・キャピタルワークスのひふみシリーズは上位10本から姿を消した。日本株式型、アクティブ(積極)運用型は影が薄い結果となった。 20位以内の21本のうち3本は米バンガードが運用する海外ETF(上場投信)で、ETFを除く18本の中で17本がつみたてNISAの対象だった。つみたてNISAの対象外で、アクティブ型は19位の「農林中金<パートナーズ>米国株式長期厳選ファンド」(25311177)のみ。1年リターンのマイナス幅が上位21本の中で最も小さかった。   ■三菱UFJ国際、ブロガーとの対話奏効 三菱UFJ国際の躍進は、定期的にブロガーとのミーティングを開催し、ブロガーの意見や注文を積極的に取り入れて商品開発に活かすという社をあげての「対話」作戦が奏功した面があるようだ。表彰式で三菱UFJ国際の幹部は「残高が500億円を超えると信託報酬を引き下げるなど受益者還元ができそうなところまできた」と述べた。 ニッセイアセットの幹部は「昨年は監査報酬を引き下げた。今後は売買委託手数料や指数ライセンスの見直しなど業界に率先して『必ず』運用コストが下がるよう工夫する」と明言。楽天投信投資顧問の東眞之社長は「近々、専用のWebサイトを立ち上げて関連する情報開示を行う」と話していた。 ■会場には熱くて重い応援メッセージが充満 イベントは、個人投資家が集まる毎月開催の交流会「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ」の中心メンバーがボランティアで運営。投信ブロガーのrennyさんが運営委員長を務め、地方在住ブロガーのm@さん、かえるさん、ぺて(PET)さんも運営に加わった。 3部構成のイベントの第1部は「リーマン・ショックから10年・つみたてNISAアンケート結果発表」で、rennyさんと一緒に登壇したブロガーのセロンさんが「リーマン・ショックの頃は大学生で厳しい就活に直面していた。ただ、それがきっかけで資産運用をスタートできた」と振り返った。アンケートでは「リーマン・ショック時にも投資を止めずに継続。リーマン・ショック級の暴落が今後いつ来てもおかしくない」といった回答が大半だったようだ。 第2部の「みんなの【声】を聞いてみよう! 個人投資家が注目ファンドに寄せる『熱いコメント』を一挙紹介!!!」は、昨年も好評だった企画だ。ブロガーが投票ファンドに寄せた応援メッセージのうち、約70人分を投資資産の対象別に選んでスクリーンに映し出しながら、ファイナンシャル・プランナーのカン・チュンド氏(しんようFPオフィス代表)とファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子氏の2人がユーモアを交えた軽妙なトークで紹介した。 ひふみ投信について「すべての受益者に対して『あなたはなぜこのファンドを購入しているのですか』ということを改めて問う意味も込めて票を投じることにする」というブロガーの菟道(うどう)りんたろうさんの重い応援コメントが読み上げられると、会場には拍手が沸き起こった。 メインイベントの第3部は結果発表と表彰式。今回は上位5本のファンドについて、応募抽選で選ばれたブロガーが結果を知らずにその場で封を開け発表するという演出で、会場との一体感をかもしだした。プレゼンターを務めたブロガーは5位から順に、てっぺさん、とみますさん、エツさん、くは72さん、くれめんさん。 ■ファンドを育てるイベントへ 運営委員長のrennyさんは「昨年トップを獲得したファンドが9位になるなど順位が大きく変動したのが印象的。米国株式型のファンドとバランス型ファンドがトップ10に2本ずつ入ったのも今年の特徴だ」と総括。「過去に何度も上位入選するも頂点に届かなったeMAXISシリーズが遂にトップを獲得したのは執念を感じる」「低廉な信託報酬を前面に押し出すマーケティングは、まだしばらく続くのかもしれないが曲がり角に来ているのではないか。商品供給側である投信会社にとっても、受益者となる投資家にとっても、ファンドをどのように育てていくのか、という点に今後、注目していく必要があると個人的には感じている」と加えた。 竹川氏は懇親会の挨拶で「新規ファンドの設定や販売、購入に力を入れるのではなく、このイベントを活かす形でファンドを長く支持し、育てて行くように変わって欲しい」と販売会社や運用会社そして投資家にも強く要望していた。 「ファンドを育てる」という理想に向かって、このイベントの影響度がますます資産運用業界に広がろうとしている。 <FOY2018公式サイト> 投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year2018 <参考> 当日の様子は投信ブロガーや関係者がツイッター(ハッシュタグ:#foy2018)で発信 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩、小松めぐみ)

三菱UFJ国際「花こよみ」、分配金減額 過去最低の15円に

三菱UFJ国際投信が運用する「三菱UFJ グローバル・ボンド・オープン(毎月決算型)<愛称:花こよみ>」(03311037)が20日の決算で1万口あたりの分配金を前月(30円)の半分の15円に引き下げた。分配金の減額は昨年12月以来1年ぶり。2003年7月の設定以降で過去最低を更新した。 同ファンドは、世界の主要国の中から信用力が高く、相対的に利回りが高い国の債券に投資する。11月末時点で投資国の比率は米国が65.0%で最も高く、オーストラリア(豪州)が23.7%で続く。2011年頃から豪州とニュージーランド(NZ)の債券を組み入れていたが、今年3月に投資対象国をNZから米国に変更した。 20日時点の純資産総額(残高)は1286億円。11月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)は2.45%だった。過去1年間に受け取った分配金がどれだけ運用益から支払われたかを表す分配金健全度は25%(100%に近いほど健全度が高い)と低い。 三菱UFJ国際投信は、分配金を引き下げた理由を「基準価額の水準や市況動向に加え、配当等収益や分配原資の状況等を総合的に勘案」したとしている。 ◇三菱UFJ国際投信の発表資料はこちら 決算・分配金のお知らせ (QUICK資産運用研究所)

ブロガー向けにiDeCo新プラン説明会 SBI証が三菱UFJ国際とタッグ 

ブログやツイッターで自らの資産運用について情報を発信しているブロガーら20人以上が12月10日夜、三菱UFJ国際投信のオフィスに集まった。同社が継続的に開催している「ブロガー・ミーティング」に参加するためだ。今回はSBI証券が11月に開始した個人型の確定拠出年金(iDeCo=イデコ)の新プラン「セレクトプラン」に関する説明会がプログラムの中心となった。 SBI証券はiDeCo加入者のシェアが20%程度と高く業界首位。加入者の約4分の3が元本保証のない投資信託を保有し、リスクを取っているのも特徴だ。 新プランでは三菱UFJ国際の看板であるインデックスファンドシリーズ「eMAXIS Slim」11本のうち8本が採用されている。ブロガーとの交流を深めたいと希望していたSBI証券の思惑が重なり、両社はタッグを組むことになったようだ。積極的に資産運用に取り組んでいるブロガーの意見や要望を吸収すると同時に、彼らの情報発信を通してサービスの浸透を図るのが狙いだ。 <参加申込者の内訳> 【性別】男性:18人、女性7人 【年齢層】20~34歳:8人、35~49歳:12人、50歳以上:5人 【投資経験】5年未満:11人、5年以上10年未満:4人、10年超:10人 【確定拠出年金(DC)加入年数】未加入:6人、2017年1月以降加入:11人、14~16年に加入:3人、加入年数5年以上10年未満:2人、10年超:3人  ■SBI証券、新プランで「eMAXIS Slim」を初採用 企業型DCやiDeCoは今年5月に制度が改正され、6月から運営管理機関が提供する商品数は「3本以上、うち1本は元本確保型」から「リスク・リターン特性の異なる3本以上35本以下の金融商品(35本を超えている場合は5年後までに35本以下にする)」に変わった。SBI証券は制度改正を機にiDeCoの新プランとして、従来の「オリジナルプラン」と別に、低コストと多様性にこだわった34本で構成する「セレクトプラン」を設定した。 SBI証券投信・債券部課長の仲岡由麗江氏はセレクトプランのラインアップに入る投信の選定ポイントとして、①低コストのインデックスファンドを揃える②顧客要望を重視したうえでリターンやリスクに基づき定量評価する③投資対象と投資手法を幅広くカバーする――の3点を挙げた。この結果、従来プランでは1本も入っていなかった「eMAXIS Slim」が多く採用されたようだ。 SBI証券にはiDeCoの資料請求が11月だけで2万5千件あり、このうち1万8千件がセレクトプランを選択した。同社のiDeCo加入者は3月末時点で40歳代が全体の約4割を占め、30歳代の3割、50歳代の2割と続くという。 ■プラン乗り換えは「空白期間」に注意 注意が必要なのは、オリジナルプランの加入者がセレクトプランへの乗り換えを希望しても、自動的に移行完了という訳にはいかない点だ。制度上、オリジナルプランの運用商品をいったん売却して現金化する必要があり、乗り換えが完了するまでの1~2カ月程度は運用が停止する”空白期間”が生じるようだ。 プレゼンテーションに登壇した投信評価会社イボットソン・アソシエイツ・ジャパンCIOの小松原宰明氏は、オリジナルプランからセレクトプランに乗り換えた場合の損得シミュレーションの分析結果を詳しく説明。一般的な条件では「空白期間」による機会損失を取り戻すのに6年近くかかる場合もあるが、それ以降は新プランのほうが信託報酬が安くなるため有利になるという試算を紹介した。 SBI証券執行役員の橋本隆吾氏と三菱UFJ国際投信常務執行役員の代田秀雄氏が新プランについて対談。橋本氏は新プランはバランス型を含めて低コストの商品を揃えているので、特にiDeCoをこれから始める人・若い人に向いていると説明。従来プランはアクティブファンドを多く含むなど幅広い顧客ニーズに対応しているので、同プラントあわせて積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)などで「eMAXIS Slim」のような低コストのインデックスファンドを購入するという投資スタイルもあるのではないかと提案した。 代田氏は今回のミーティングのような場を通じて、継続的に自分たちの考え方を説明するとの方針を示すと同時に、ブロガーの率直な意見や要望を吸収しながら運用や制度の改善につなげていきたいという意気込みを語った。 ■新プランで残り1本の枠を占めるのは? 質疑応答ではブロガーから次々と手があがった。「ラインアップに多くのファンドがあるが、商品に対する疑問が出たら詳しい問い合わせは可能なのか」「ファンド数が上限の35本ではなく34本なのには何か特別な理由があるか」「eMAXIS Slimの全世界株式(オール・カントリー)は残り1本として採用されるか」「乗り換え手続きは簡易なのに1~2カ月もかかるのはなぜ」「受け取り方法の選択肢を拡充する考えはあるか」「乗り換え中も掛け金を拠出できるか」「20歳代など若い加入者がどの程度いるのか現状を知りたい」「ラインアップを決める際のファンドに対する人気度というのはどう測っているのか」といった具体的な質問が続いた。 懇親会は登壇者を交えて話の輪ができた。ブロガーの「うみねこ」さんは「投資に使う制度の優先順位として、まずiDeCoを最大限活用し、その後は投資金額によって、つみたてNISAまたは一般NISAを選択。最後に残りを課税口座(特定口座)に充てるという自分の考え方が間違っていないのを確認でき安心した」と話していた。 参加者からは「ちょうどオリジナルプランからセレクトプランへの移行を考えていたので、乗り換えシミュレーションはとても参考になった」(「にこいち」さん、「持ち家さちこ」さん)。「受け取り方法が一時金か年金かの2者択一ではない併用が将来的に可能になるかどうか探ることができた」(「うちたけ」さん)。「両社揃ってiDeCoでの提供商品数35本の上限撤廃を強く訴えていたのが印象的」(「青井ノボル」さん)といった声も聞かれた。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希、高瀬浩)

ポイント投資、4人に1人が「本番」デビュー 三菱UFJ国際調べ

買い物や携帯電話料金の支払いなどでためたポイントで投資体験ができるサービスが広がり、実際の投資デビューにつながるケースが出てきた。三菱UFJ国際投信が今月実施した「ポイント投資に関するアンケート」によると、ポイント投資の利用をきっかけに4人に1人が実際のお金で投資を始めた。 調査の対象者は、ポイント投資を利用している投資未経験者(ポイント投資をきっかけに投資を始めた人は含む)。11月20日にインターネットを通じてアンケートを実施し、206人から回答を得た。 ポイント投資の利用者は、男女比がほぼ半々。年代別では40代の27%が最多だったが、20代が18%、30代が21%、50代が18%など幅広い年齢層で利用されていることが分かった。 利用しているポイント投資サービスは、楽天が運営する通販サイト「楽天市場」の「ポイント運用 by 楽天PointClub」が37.5%、NTTドコモの「dポイント投資」が27.2%、クレディセゾンの「永久不滅ポイント運用サービス」が22.3%で、この3つのサービスが高いシェアを占めた。回答者の3割強が2つ以上のサービスを利用している。 「ポイント投資を始めたことで、実際の投資に興味を持ちましたか」との質問では、「ポイント投資をきっかけに投資を始めた」との回答が26%にのぼった。「興味を持ったが、何もしていない」は27%、「実際のお金では投資はしたくない」が18%だった。 ポイント投資を始めた理由では、「ポイントが増やせそうだったから」の回答が78.2%で断トツ。「ポイントなら実際のお金と違い、損をしてもいいと思ったから」が33.0%で続いた。実際の投資では損をしたくなくても、ポイント投資なら心理的なハードルが低いようだ。 ポイント投資の利用者の感想をもとにした集計では、「満足」が全体の77%を占めた。感想では「投資を手軽に体験できる」が全体の69.4%、「手続きが簡単」が65.5%、「いろんなポイントで出来るようになるとよい」が61.2%だった。 ********************************** 【調査概要】  ・対象者:ポイント投資を行っていて、かつこれまで投資を行ったことがない。 (ポイント投資をきっかけに投資を始めた人は含む)  ・調査時期:2018年11月20日  ・調査方法:インターネットリサーチ  ・有効回答数:206人  ・割付:なし(割付は男女や年齢、居住地域など属性間でサンプル数を同じにする手法) 【回答者属性】  ・性別:男性(48%)、女性(52%)  ・年齢:20代(18%)、30代(21%)、40代(27%)、50代(18%)、60代以上(16%) ********************************** (QUICK資産運用研究所)

三菱UFJ国際投信の「夢実月」、分配金を45円に減額

三菱UFJ国際投信が運用する「三菱UFJ 豪ドル債券インカムオープン<愛称:夢実月>」(03311033)が9日の決算で、1万口あたりの分配金を前月より15円安い45円に引き下げた。分配金の減額は昨年8月以来1年2カ月ぶりとなる。   主な投資対象は、格付けが高い豪ドル建ての公社債。オーストラリアの国債や州政府債が中心だ。9月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)はマイナス6.06%だった。2003年3月に設定され、9日時点の純資産総額(残高)は1079億円にのぼる。   三菱UFJ国際投信は、分配金を減額した理由を「基準価額水準、市況動向に加え、分配原資の状況等を総合的に勘案」したと発表。豪ドルが対円で下落していることなどをマイナス要因として挙げた。   ◇三菱UFJ国際投信の発表資料はこちら  決算・分配金のお知らせ   (QUICK資産運用研究所)

投信ブロガーとつながる三菱UFJ国際 商品戦略に意見反映、発信力に期待

三菱UFJ国際投信がブログや交流サイト(SNS)で自らの資産運用の内容や考え方などを発信するブロガーとの交流を重要視している。意見を商品戦略に反映するほか、ブロガーの情報発信力を活用して同社の存在やインデックス運用を幅広く知ってもらう狙いがある。 9月28日夜に開いた意見交換会「ブロガー・ミーティング」は27人のブロガーが集まった。今年3月に続く2回目で、今後も継続的に開く予定だ。   <ブロガー・ミーティングの参加者> 【性別】男性:18人、女性9人 【年齢層】20~34歳:9人、35~49歳:12人、50歳以上:6人 【投資経験(投信)】5年未満:9名、5年以上10年未満:11人、10年超:7人 ■ブロガーはブログやSNSで参加を素早く報告 ブロガー・ミーティングの内容は参加者がブログやSNSで素早く発信。ツイッターの投稿では「#MUAMブロガーミーティング」といったハッシュタグを付けて参加を報告した。 <ブロガー・ミーティングの内容> ①一般NISA(少額投資非課税制度)とつみたてNISAの資金流入状況、ノーロード(購入時手数料なし)・インデックスファンドの残高や資金流入などについて、三菱UFJ国際が現状を説明 ②三菱UFJ国際の看板インデックスファンドである「eMAXIS」シリーズのラインアップに新たに追加した「eMAXIS Neo(※)」について、企画・開発を担当した同社社員が開発動機や商品の特性などを説明 (※)宇宙開発など成長性の高い分野について、AI(人工知能)が選別した株式銘柄で構成する指数に連動するインデックスファンド ③商品開発を統括する同社幹部と、ファイナンシャル・プランナーのカン・チュンド氏(しんようFPオフィス代表)の積み立て投資の利点を巡る対談 ④ブロガーと質疑応答・意見交換 ⑤懇親会(お茶会) ■「貯蓄感覚」での積み立て投資でOK ミーティングでは熱のこもった意見が交わされた。 <説明・質疑応答・意見交換の要旨> ・2017年の1年間では、一般のNISA口座で保有する投信から4000億円近い分配金が支払われたが、年間購入額から売却額と分配金を差し引いた「純資金流入額」は3300億円程度。一方、つみたてNISAの純資金流入額は予測値ベースで440億円程度にとどまる。つみたてNISA対象ファンドは大半が分配金を支払わず解約も少ないはずなので、いずれ逆転する可能性が十分にある。運用会社としては、つみたてNISAへの取り組みがビジネスチャンスにつながる。 ・投信の積み立て投資は預金とは違い元本割れリスクがあるが、まずは始めてみることが大事。「『貯蓄感覚』での積み立て投資でOK」とでも言わないと、投資を始められない人がたくさんいる。始めさえすれば、積み立て投資には数々のメリットがある。 ・少額から始められる積み立て投資だと、自分に向かないと感じたらいつでもやめられ、大きな失敗や後悔も少ない。継続すれば習熟度も上がっていく。投資タイミングを気にせず定期的に定期的・機械的に買い付ける仕組みによって、買い値に振り回されなくなるといったメリットがある。 ・投信が受け取る株主優待品は、換金できるものは信託銀行がチケット業者に集まってもらって競売にかけ、最も有利な値段で換金して基準価額に反映している。ただ、株主優待品は一般個人にとっては魅力的であっても、持ち株数に比例して優待品が増えていくことはなく、優待品を貰える株数は頭打ちになるのが大半。優待品を換金しても、投信への寄与度は基準価額が数円程度増えるくらいの微々たるもの。 ・三菱UFJ国際の直接販売(直販)は、順調に行けば年内にスタートする見込み。現在、投信市場の顧客層は50歳以上が7割近くを占めている。直販のターゲット層はそれとは重なり合わない子育て世代や若年層で、積み立て投資が基本。カード決済、ポイントサービスも検討課題である。マネーロンダリング(資金洗浄)やサイバーセキュリティなどへの対応策を詰めているところだ。 ・投資家の間で人気の高い日本を含む全世界株指数連動型インデックスファンドの投入も検討している。ただ、後発の三菱UFJ国際の商品が投資家に訴求するためには、世界3地域の指数連動を組み合わせる形ではなく、全世界株指数そのものの構成銘柄に直接投資するタイプにすべきかなどを検討している。 ・インデックスファンドのトラッキングエラー(指数との連動性のかい離)が発生する主な要因は運用資産規模と日々の投資家資金の出入り。加えて一般論ではあるが、指数の組み入れ銘柄入れ替え前に先回りの売買をすることで、日々の指数連動性を多少犠牲にしても、リターン向上を狙うのが可能。このあたりの判断や対応はファンドマネジャーの裁量に委ねられていて、一種アート(職人芸)に近い側面もある。三菱UFJ国際ととしては、ブロガーが日々のトラッキングエラーと、一定期間での同じ指数連動の投信に勝るリターンのどちらを優先するかを知りたい。 ■「モチベーションになる」「コツコツ投資愛にあふれた話」の声 「インデックス投資はいい意味でつまらないが、今回のように運用会社が意見を直接聞く場を設けてくれるのは投資を続けるモチベーションにもなり、応援したくなる」(「Taku(金融系SEの投資のつぶやき)」さん)。 参加ブロガーからは総じて好意的な声が聞かれた。女性ブロガーの「Wakaba」さんは「懇親会がお酒無しの『お茶会』なのはありがたい。無料で有名どころのお菓子も楽しめ、女性は参加しやすいのでは」と話していた。 他には「Neoは信託報酬がもっと下がらないと買わないと思う」「Neoの話よりも質疑応答の時間をもっと長く取って欲しかった」「Neoのようなテーマ型には懐疑的だったが、若手社員の話を直接聞け、少しだけなら買ってみようかという気になった」「株主優待やトラッキングエラーなど、これまで知らなかったことが分かったので満足」「カンさんの話はコツコツ投資愛にあふれていた」などの声があがった。 インデックスファンドの業界トップランナーを目指している三菱UFJ国際投信。同社にとってブロガーはトップを走り続けるうえで欠かせない大切な「伴走者」なのかもしれない。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

金融庁、新体制初の「つみップ」 運用5社の生の声に質問続々

金融庁が27日夜、同庁発足以来の大規模な組織改正後としては初めてとなる「つみたてNISA Meetup」(通称:つみップ)を開いた。つみップは積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の普及を目的に2017年4月から始めた個人との意見交換会。終了後の懇親会ではつみたてNISAの推進を統括する新旧幹部が引き継ぎを兼ねて挨拶に立ち、貯蓄から資産形成への流れを促す政策の推進に向けた変わらぬ姿勢を強調した。 ■参加者は男女が半々、20~30歳代で半分 今回の参加者は約40人で、男女の比率はほぼ半々。年代別は20~30歳代で全体のほぼ半分を占め、投資経験は3年未満と経験なしが半数に達した。懇親会では20~40歳代の働く女性が目立った。 つみップは運用会社5社(大和証券投資信託委託、ニッセイアセットマネジメント、三菱UFJ国際投信、楽天投信投資顧問、バンガード・インベストメンツ・ジャパン)の幹部がつみたてNISAへの取り組みを説明し、参加者から質問を受ける形で進行。登壇する運用会社の調整に当たってはブロガーの要望も参考にしたようだ。ゲストには著名投信ブロガーの虫とり小僧さん、水瀬ケンイチさん、NightWalkerさんの3氏に加え、経済評論家の山崎元氏らを迎えた。 金融庁職員が冒頭で「なぜ、つみたてNISAなのか」「制度の意義と個人にとってのメリット」などを資料に沿って説明。つみたてNISA対象の投資信託が7月20日時点で155本と、当初から50本ほど増えたことも紹介した。 ■つみたてNISAも投信も知らない層が6割 運用会社各社の説明を以下にまとめた。 (大和証券投資信託委託) ・同社のファンドマネジャー25名に「つみたてNISA」で投資するとしたら、というアンケート結果を紹介。アクティブ型よりもインデックス型を選ぶ人が多く、国内株式型よりも海外株式型を多く選好しているなどの特徴があった。 (ニッセイアセットマネジメント) ・6月29日に<購入・換金手数料なし>の「なしなし」シリーズで4回目となる信託報酬の引き下げを実施。5月末時点のシリーズの純資産総額は合計1404億円と増大している。 (三菱UFJ国際投信) ・毎月実施している「つみたてNISA」1万人認知度調査の7月版を紹介。6月時点の認知度は上がっておらず、前月より低い26.6%。特に地方での認知度がやや低い傾向。つみたてNISAはもちろんのこと、投資信託も知らない層がまだ約6割もいる。 ・男女比率では女性の認知度が男性よりも低く、男性は年代間の認知度格差が小さいのに対し、女性は20代が低く、年齢が上がるとともに認知度アップの傾向。ただし、女性の認知度は07年9月時点の調査開始時より上昇中。 ・各社の代表的なノーロード・インデックスファンドの純資産総額の合計は6月末時点で1兆円突破が間近。資金流入額はNISAが始まった14年に年間で1400億円まで急拡大。18年は半年で既に1800億円集め、これまでの年間で最大を記録した15年の約1700億円を上回っている。 (楽天投信投資顧問とバンガード・インベストメンツ・ジャパン) ・米国株指数連動のインデックスファンドとしてS&P500連動型の組成も検討したが、低コストを追求するうえで、指数使用料のハードルが高く断念し、バンガード社の米国株ETFに投資する仕組みを採用した。 ■参加者から質問続々も時間切れで打ち切り 参加者およびブロガーからの質問を以下にまとめた。 ・低コスト化による薄利の極みの状況下で、販売会社からは何か言われないのか。 ・投資家が損しても売り急がないよう、運用会社としてはどのようにアドバイスするか。 ・注目している他社のファンド名を具体的に教えてください。 ・低コストで費用があまりかけられない中、どのようにマーケティングしているのか。 ・金融資産「ゼロ」世帯の金融資産には普通預金の他、年金も含まないという理解で正しいか。 ・2014年以降ノーロード・インデックスファンドへの資金流入額が急増したという説明を受けたが、その一方で、日銀が資金循環統計を見直した結果、家計の投信保有残高が増えていないことが判明した。金融庁はこの状況をどう捉えているか。 ・低コスト化が進む中、直販への進出を検討している会社は手を挙げて教えてください。 ・繰り上げ償還される可能性はあるか。 ・資産配分(アセット・アロケーション)に関するアドバイスやツールを金融庁が個人に提供する可能性について。 ■参加者からは「運用会社の生の声はやはり違う」の声 質問は時間切れで打ち切りとなるまで続いた。参加者から時間があれば「例えば、ドイツ、インド、スウェーデンの各1カ国の株式集中型など、インデックスファンドの投資対象地域が今後増える可能性はあるのか」「日本株インデックスファンドの信託報酬の方が先進国株型よりも高止まりしているのはなぜか」といった質問をしたかったといった声が出ていた。参加者からの感想を以下にまとめた。 ・制度説明の時間を削ってでも、質疑応答の時間をもっと長く取った方がよかった。 ・運用会社の生の声を聞けるのは貴重な体験。ネットで調べるとのはやはり違う。 ・運用会社が低コスト化に色々苦心しているのがよく分かった。 ・他社の注目ファンドは『株式型』など抽象的ではない具体的なファンド名を聞きたかった。 ・損をした時の対処など自分のやり方が間違っていないのを再確認できてよかった。 ・自分のように50歳代の主婦でも投資を始められる。成人した息子のつみたてNISAの商品選びについて家族で話し合うのにも、いいきっかけになった。 ・楽しかったが、正直なところ理解できなかった説明内容も多い。全面的に初心者向けのつみップを期待したい。 ・インド株指数が認定されれば、低コストのインド株連動型ファンドの設定を前向きに検討するという運用会社の話をじかに聞けた。 ・女性と若い人の参加が多いのは「つみたてNISA」の趣旨に合ったとてもよい状況。  (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

三菱UFJ国際投信、「eMAXIS Slim」の信託報酬引き下げ 業界最安に

三菱UFJ国際投信は3日、指数連動型(インデックス型)の投資信託「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズ10本のうち3ファンドの信託報酬を7月25日に引き下げると発表した。3本はいずれも業界最安と並ぶ水準になる。 今回引き下げるのは「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」(03319172)と「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」(0331C177)、「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」(03312175)の3本。 同シリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」という方針がある。ニッセイアセットマネジメントが6月29日にインデックスファンドシリーズ12本のうち6ファンドの信託報酬を業界最安水準まで引き下げると発表しており、これに追随したとみられる。 ◇三菱UFJ国際投信の発表資料はこちら (QUICK資産運用研究所)

三菱UFJ国際投信、「eMAXIS」など投資家のニーズに幅広く対応 (インデックスファンドNAVI)

積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の開始や個人型確定拠出年金(イデコ)の加入者拡大が追い風となり、投資初心者にも分かりやすい指数連動型(インデックス型)の投資信託に対する関心が一段と高まっている。 ファンドマネジャーが主に市場平均以上の成績を目指して運用するアクティブ型と違って、インデックス型は運用の巧拙で成果に差がつきにくいとあって、運用各社はコストの引き下げや品ぞろえなど独自の取り組みでしのぎを削っている。 各社のインデックスシリーズにどのような特徴や強みがあるのか、「インデックスファンドNAVI」として、運用会社ごとに解説していく。第1回は三菱UFJ国際投信。同社が運用する主なインデックスシリーズは「eMAXIS(イーマクシス)」「eMAXIS Slim」「つみたてんとう」の3種類がある(表A)。 ■古株の「eMAXIS」、安さと豊富なラインアップで残高伸ばす  同社が最初に設定したのは「eMAXIS」。設定は2009年10月で、他社のインデックスシリーズと比べても古株に入る。当時は販売手数料ゼロの「ノーロード」が珍しく、安いコストと豊富なラインアップなどが投資家に受け入れられ、右肩上がりで純資産総額(残高)を伸ばした。現在では、国内の主なネット向けインデックスシリーズの中で最大規模に成長した。 当初はシリーズで8本だけだったが、徐々にラインアップを増やし現在では36本をそろえる。2014年には少額投資非課税制度(NISA)での利用が増え、残高が大きく伸びた。全国各地の地銀に販路を拡大していたことも奏功し、特に「eMAXIS バランス(8資産均等型)」への資金流入が増加した。  ■低コストの「Slim」誕生  17年2月、新たに誕生したのが「eMAXIS Slim」シリーズだ。運用コストに敏感なネット投資家が増えてきたのに合わせ、「コストを徹底的に下げた」(プロダクト・マーケティング部長の吉田研一氏)新しいシリーズを立ち上げた。  「Slim」は目論見書や運用報告書などを電子交付にして印刷コストを削減。スリムな商品ラインアップとスリムな信託報酬がコンセプトで、信託報酬については「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」という思い切った方針を打ち出した。この発想が多くの個人投資家の共感を呼び、ネット証券各社の積み立て投資額ランキングでは上位に顔を出している。  今年始まった「つみたてNISA」の開始に合わせて投入した「つみたてんとう」シリーズの売れ行きも順調だ。同シリーズは主に金融機関の対面販売向けの商品。信託報酬は「Slim」シリーズほど安くないが、つみたてNISAの制度説明も網羅した販売用資料や金融機関の販売員向けの研修などで手厚くバックアップする体制を整えた。  吉田氏はつみたてNISAに関して「利幅は薄いが、制度を利用して投資を始めるきっかけとなれば、その意義は大きい」と話す。 ■「投資家のニーズに幅広く対応」が強み  同社は積み立て投資の働きかけに力を入れている。資産運用を始める人、続ける人を応援するサイト「ポートステーション」を開設。投資家が5つの簡単な質問に答えるだけで「eMAXIS最適化バランス」シリーズの5ファンドの中からおススメ商品を提案する無料のロボット・アドバイザー(ロボアド)「ポートスター」も導入した。  また、都営地下鉄の駅構内には、漫画仕立ての冊子「つみたてNISAによろしく」を陳列した。若年層が抱える「投資が怖い」「損をする」といった誤解や警戒感を解きたいとの思いが根底にある。  3種類のインデックスシリーズをそろえる同社の最大の強みは「投資家のニーズに幅広く対応できる」(吉田氏)ことだ。金融機関の窓口で販売員に相談しながら積み立て投資を始めるなら「つみたてんとう」シリーズ、コストにこだわりネット証券などで自ら商品を選ぶ人には「eMAXIS Slim」が向く。ほかの2つのシリーズにはないラインアップから選んだり、ロボアドの助言を受けたい人は「eMAXIS」が選択肢になりそうだ。 <関連サイト> ◇「eMAXIS」 ◇「eMAXIS Slim」 ◇「ポートステーション」 ◇「ポートスター」 ◇「つみたてNISAによろしく」 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

投信の分配金 元本取り崩し「容認」は3割弱、「否定」が5割近く 退職者層に調査・三菱UFJ国際投信

投資信託の分配金は運用実績に応じた変動が好ましく、元本の取り崩しは容認できない--。三菱UFJ国際投信が55歳以上の退職者層を対象に実施したアンケートでは、元本を取り崩しても定額で分配金を受け取れる投信の否定派が肯定派を上回った。 ■退職者層3723人を対象にアンケート、分配金よりパフォーマンス重視 三菱UFJ国際投信は長寿高齢化社会の到来を示す「人生100年時代」をテーマとして、定年退職後の資産運用に関する調査を今年3月下旬に実施した。対象者は「55歳以上で、定年退職者もしくは現役層で、保険・不動産を除く金融資産(現役層は見込み退職金を含む)が1000万円以上」で、3723人から回答を得た。 隔月で一定額を分配するバランス型投信を提示したうえで、分配金について【A】運用実績に応じ、分配金が変わるほうがよい【B】運用実績にかかわらず、分配金は一定がよい--のどちらが好ましいか聞いたところ、変動支持派(「Aに近い」「Aにやや近い」の合計)が50.9%と、定額支持派(「Bに近い」「Bにやや近い」の合計)の28.1%を大幅に上回った。 【A】元本を取り崩しても、分配金としてもらえたほうが預金を取り崩すよりお金を使うことに抵抗感がない【B】元本を取り崩すなら、預金から必要に応じて引き出し、お金を使うため、分配金は不要--の選択では、取り崩し否定派(「Bに近い」「Bにやや近い」の合計)が44.5%と、肯定派(「Aに近い」「Aにやや近い」の合計)の28.9%より多かった。 退職後の資産運用に使う投信選びでは「定額の分配金よりも運用パフォーマンスを重視」とする人が多いようだ。調査対象者の大半が既に投資経験があるため、運用成績が冴えない中での分配金は元本を取り崩して支払われるという仕組みを理解していることが結果に反映したと言えそうだ。 ■資産運用を始めるべき年齢は「10代~34歳」が6割超す 何らかの投資を始めた年齢はまちまちだったが、全体の8割強で投資経験があった。また資産運用を始めるべき年齢は「30~34歳」が全体の21.6%で首位。「10代」~「30~34歳」の合計で全体の6割を超えた。一方で、「資産運用は必要なし」との回答も8.2%あった。 定年退職前の人は退職後には「生活水準が下がる」(「どちらかと言えば」を含む)が7割強を占めたの対し、実際に退職した人では「生活水準は変わらない、上がった」が過半数を占めた。 メイン口座としている金融機関は、地方銀行が28.7%で首位。三菱UFJ銀行(15.9%)、ゆうちょ銀行(14.5%)、三井住友銀行(10.5%)、みずほ銀行(8.4%)と続いた。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

三菱UFJ国際「グロソブ」の残高トップ10落ち 17年半の記録途切れる 

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)で、純資産総額(残高)が大きい上位10本から三菱UFJ国際投信の「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」(0331397C)がついに外れた。7日時点の残高は4976億円で、ランキングは11位。グロソブの残高はピークの2008年8月に5兆8000億円近くまで膨らみ、月末ベースでは2000年11月末から18年4月末まで17年半にわたってトップ10入りしていた。 一方で、初のトップ10入りを果たしたのは日興アセットマネジメントの「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」(02312158)。今年に入り、資金流入のペースが加速した。残高は同じマザーファンドに投資するランキング8位の「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年決算型)」(02311158)と合わせて1兆円を超えている。 上位10本のうち4本を毎月分配型以外のファンドが占めるのは、2006年10月末以来となる。上位の毎月分配型ファンドは昨年末と比べても残高の減少が目立つ。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

つみたてNISA始動4カ月 金融庁が普及に腐心、金融機関は試行錯誤

積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が始動し、4カ月が経過する。3月末の口座数は50万口座前後と伝わるなど、2014年に創設された従来のNISAの口座開設ペースと比べると10分の1以下。金融庁は個人に安定的な資産形成を促す制度の普及・利用促進に腐心するが、4年前と比べて盛り上がりに乏しいのは否めない。運用会社や販売会社など金融機関も試行錯誤を続けている。 金融庁が4月21日に個人投資家向けに開いた「つみたてNISAフェスティバル(つみフェス2018)」は、募集開始から4日間で定員の250人が埋まるほど人気化し、当日の会場は熱気に包まれた。同庁はより多くの人に資産形成に関心を持ってもらえるように、昨年4月から開いている個人投資家との意見交換会(つみたてNISA Meetup)もあっという間に定員が埋まっている。投資に興味・関心がある個人が着実に増えていることは事実だ。 「想定した資産形成層に想いは届いている。課題は普及のペースと稼働率を上げることだ」。運用会社の三菱UFJ国際投信が販売会社のキーパーソンを全国から招いて4月24日に開いた「つみたてフォーラム」で、プロダクト・マーケティング部長の吉田研一氏は力を込めた。つみたてNISA推進は「家計にとっては小さな成功体験が金融リテラシー(向上)につながり、金融機関にとっては安定的な資金ルートができる。つみたてNISAをきっかけとした金融取引のプラットフォームの提供も可能だ」と説いた。 つみたてフォーラムの様子 「つみたてフォーラム」のパネルディスカッションに参加したゆうちょ銀行は、つみたてNISAの推進で存在感を示している。申し込みのほとんどは投信を初めて買う新規顧客だという。テレビCMや店頭ののぼり旗に加え、大相撲の懸賞旗でもアピールするなど積極的な取り組みが目立つ。 CMによる販売促進では三菱UFJ銀行も引けを取らない。有名俳優を起用したミュージカル風の映像を目にした人は少なくないはずだ。同行は有人店舗とインターネットのハイブリッド化を進め、対面チャネルと非対面チャネルを上手に使い分けている。きっかけは店頭、契約はウェブサイトという流れも増えているようだ。 横浜銀行は申し込み・稼働率ともにまずまずといった見解を示した。従来NISAに比べ、つみたてNISAは現役世代の割合が圧倒的に多いのが特徴だ。土日を活用したセミナーや住宅ローンを契約した顧客へのアプローチなど、地道な取り組みが大きな基盤づくりにつながる可能性を秘める。 制度普及の成否はスタートが肝心。金融庁と金融機関は新たな投資家の開拓にひた走る日々が続きそうだ。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

三菱UFJ国際「グロソブ」、残高が5000億円割れ 資金流出続く

三菱UFJ国際投信が運用する「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」(0331397C)の純資産総額(残高)が5000億円の大台を割り込んだ。23日の残高は4983億円。5000億円を下回るのは2001年12月27日以来で、約16年3カ月ぶりとなる。 同ファンドは「グロソブ」の名で親しまれ、2008年8月のピーク時には残高が5兆7000億円を超えた。その後は米リーマン・ショック後の金利低下による運用難や他の毎月分配型投信の台頭などが響き、残高が減少傾向にある。月次ベースでは2008年10月から9年5カ月連続で資金流出超となっている。 2018年2月末時点の基準価額は4888円で、10年前と比べ36.20%下落した。一方で、過去10年のリターン(分配金再投資ベース)は14.81%とプラスだった。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)  

インデックス型投信の断捨離進む? ブラックロックが「i-mizuho」刷新

株価指数などに連動するインデックス型の投資信託で、信託報酬の引き下げ競争が一段と激化している。一方で、純資産総額(残高)の小さい投信を繰上償還する動きが出てきた。残高が伸びない低コストの投信は、運用会社の収益性の観点から存続が難しくなっているからだ。 ブラックロック・ジャパンは2日、同社が運用する「i-mizuhoインデックスシリーズ」を刷新すると発表した。「i-mizuho」は指数に連動するインデックス型21本で構成される低コストの投資信託シリーズ。このうち10本を繰上償還し、一部の信託報酬を引き下げる。 4月27日付で繰上償還する10本は、前週末2日時点で残高の平均が5億円を下回る。残高が少ないファンドは為替ヘッジなどにかかるコスト負担が相対的に重くなりがちで、ブラックロックは「インデックスに連動するという運用目標を中長期的に達成することがより困難になることが想定される」としている。 21本のうち10本を繰上償還する一方で、金価格を連動対象とする為替ヘッジ付きのファンド1本を新たに設定する予定。シリーズの名前も「i-mizuho」から「iシェアーズ」に変更し、2月3日から一部ファンドの信託報酬を引き下げた。 PGIMジャパンは1日、同社が運用するファンドの繰上償還を発表した。東証株価指数(TOPIX)連動型の「PRU国内株式マーケット・パフォーマー」(54311013)と、代表的な国内債券インデックスの野村BPI(総合)の動きへ追随することを目指す「PRU国内債券マーケット・パフォーマー」(54312013)を含む4本を3月15日に繰上償還する。 一方で、三菱UFJ国際投信は「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」(03312175)の信託報酬を今月27日に引き下げる。同社は「eMAXIS Slim」シリーズを「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続けるファンド」と明言している。 ここ数年はインデックス型ファンドを中心に信託報酬の引き下げ競争が過熱。今年1月に始まった積み立て型少額投資非課税制度「つみたてNISA」に向けた新商品の投入も加わり、コストの安いファンドが乱立している。 しかし、極端にコストを下げたファンドは運用会社にとって採算性が低い。ブラックロックやPGIMジャパンのように残高の少ないインデックスファンドを繰上償還して「断捨離」する動きも出始めた。長期の資産形成に適した商品を選ぶときにはコストの安さだけでなく、安定して長く運用が続く商品かどうかにも注意する必要がありそうだ。 ※各社の発表資料はこちら↓ 〇ブラックロック・ジャパン <i-mizuho インデックスシリーズの戦略的な見直しについて> 〇PGIMジャパン <信託終了(繰上償還)決定のお知らせ> 〇三菱UFJ国際投信 <業界最低水準の運用コストをめざす『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』信託報酬率の引き下げを実施> (QUICK資産運用研究所)

三菱UFJ国際投信「基準価額」、QUICKが速報 公開APIから情報取得

QUICKは、三菱UFJ国際投信が運用する国内公募投資信託の「基準価額」の速報を始めた。三菱UFJ国際投信が外部システムと接続しやすくする技術仕様「API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」を使って公開している投信情報を取得することによって、QUICKサービスでの更新時刻を繰り上げる。通常は21~22時前後だが、Qr1など端末サービスに搭載しているQUICK資産運用研究所の特設サイトでは18時ごろに確認できるようした。 三菱UFJ国際投信は情報発信を強化し、顧客の利便性向上を図るため、2017年9月27日から投信情報のAPI公開を始めた。同11月30日には公開対象を同社が運用する国内公募投信すべてに拡大。外部からアクセスすることが容易になったことで、QUICKによる速報が実現した。 <三菱UFJ国際投信「投信情報API」>   同社FinTech推進室長の水野善公氏は「我が社だけでは十分ではないと考えている。他社に先行して、できる限りの情報をオープンにし、QUICKの協力によって競争優位となれば、他社が追随する形で結果として業界全体でのイノベーションに繋がるものと信じている」と語る。今後もAPIによる情報提供を拡大していく方針で、投信がより身近な金融商品として顧客に利用してもらえるように、さらに敏速な情報開示を目指すという。 <QUICK資産運用研究所の特設サイト> (QUICK資産運用研究所)

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