世界景気懸念と緩和期待がせめぎ合い【投資情報マンスリー6月】

米の利下げ期待が急浮上 5月の国内株式相場は、日経平均株価の月間の下げ幅が1657円(7.4%)に達し、5カ月ぶりの大きさとなった。米中貿易交渉が暗礁に乗り上げ、両国は再び制裁関税の引き上げの応酬に突入。これに伴い、世界景気の減速懸念が再燃。比較的安定していたドル・円レートも円高基調となり、輸出関連株中心に業績面の不安が広がった。 しかし、6月に入り、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、利下げに含みを持たせたことで、早期利下げ期待が急浮上。続いて、欧州中央銀行(ECB)も政策金利の引き上げ時期を半年先送りすることを決定。日銀が追加緩和に動くとの思惑も浮上。これらを受け、主要国の株式相場は一転して回復基調となった。 企業収益は年度後半から回復へ 企業価値研究所が5月末時点で集計した2019年度の業績予想は(金融を除く全産業248社ベース)、営業利益が前年度比横ばいとなった。続く20年度の予想は営業利益が同8.4%増。業種別の営業利益予想は、金融を除く19業種中、電力・ガスを除く18業種で増益となる。米中貿易摩擦の激化、中国経済の減速などの懸念を抱えつつも、19年度後半からの収益回復を見込む業種が多い。主要国の金融および財政両面からの政策サポートの継続が見込まれるうえ、産業レベルでの技術革新の潮流は、米中対立が激化するなかでも、内需関連・外需関連を問わず、国内主要企業の業績動向に大きな影響をもたらすことになろう。また、国内主要企業は強化された財務基盤を背景に、株主還元やM&A(企業の合併・買収)などをより積極化する見込み。これらも業績、株価を支えることとなろう。 (QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成)

米中暗転で世界景気に懸念 突破口は先端技術と財務力【投資情報マンスリー5月】

主要国は政策サポートを一段と強化へ 米中貿易交渉は最終局面を迎えて一気に暗転。米中の制裁関税引き上げの応酬となり、楽観ムードが支配的だった主要国の株式市場は一転して大幅な調整に見舞われた。米中貿易摩擦が再び激化することで、世界景気の失速が懸念されるが、主要国は政策サポートを一段と強化しよう。 米国のトランプ大統領は、米連邦準備理事会(FRB)に対して公然と利下げを要求したほか、野党の民主党指導部と2兆ドルのインフラ投資法案を検討することを決定するなど、20年11月に予定される大統領選での再選に向けた支持率向上に余念がない。米国の景気失速、株価の継続的な下落を放置するとは考えられない。中国の習近平政権、日本の安倍政権も同様だ。 脱炭素・省電力・ロボ・物流・5Gに好機 日本電産(6594)は19年3月期決算説明会資料の中で、中長期的な経営環境の変化を「5つの大波」と形容した。すなわち、(1)脱炭素化の波、(2)省電力化の波、(3)ロボット化の波、(4)物流革命の波、(5)デジタルデータ爆発の波(5G=第5世代移動通信システム=に起因する多様な次世代技術など)、である。マクロ環境悪化の影響はあっても、産業レベルの技術革新の進展、それに関連した設備投資拡大は継続しよう。引き続き、村田製(6981)、太陽誘電(6976)など電子部品大手企業の一角に注目したい。また、国内主要企業は強化された財務基盤を背景に、増配、自己株式取得などの株主還元を一段と積極化しつつある。株主還元に継続的に注力する企業も個別に評価を高めよう。 (QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成)

中国底入れ、日米協議、消費増税……重要イベントが試す相場に【投資情報マンスリー4月】

2015~16年にかけての局面と類似 2018年の後半以降の株式相場の動向は、15年から16年にかけての局面との類似性が指摘される。19年は16年同様、中国の3月の製造業PMIが大幅な改善を示したことで、中国の景気底入れが主要国の株式相場の回復につながることが期待される。ただ、日本の場合は10月に消費増税が予定されており、19年度下期の企業業績に関し、内需型業種の業績にそれ相応の影響が及ぶものと企業価値研究所ではみている。その場合、製造業の業績拡大によりカバーできるかどうかが焦点となる。 19年後半に、米国の景気減速が想定以上に進み、国内景気も停滞する場合には、円高・ドル安の進行も考えられ、日米通商交渉の行方によっては、国内の自動車産業が大きな打撃を被る可能性もある。19年後半の中国をはじめとする世界景気の回復、半導体関連市場の回復などに期待しつつも、引き続き、連続する重要イベントに周到な注意を払いたい。 5G投資拡大、村田製や太陽誘電など注目 当研究所では、19年年央までの日経平均株価の予想レンジを、1万9000円から2万3000円程度としており、今回もこの見通しを継続することとする。中国政府の景気対策強化の効果による景気底入れへの期待は高まっている。米中貿易協議が進展するようであれば、資本財や電子部品などの需要動向にも好影響が見込まれよう。 5G(第5世代移動通信システム)関連の設備投資拡大への期待が高まるなか、村田製(6981)、太陽誘電(6976)など好業績が見込まれる電子部品大手企業の一角に注目したい。一方、世界景気の減速が継続する場合には、債券相場との比較から、比較的配当利回りが高い銘柄、流動性が高い大型株が選好されることになりそうだ。 (QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成)

カギ握る米中景気、日経平均1万9000~2万3000円水準【投資情報マンスリー3月】

さらなる緩和的な金融政策、景気対策を催促する相場展開も 米連邦準備理事会(FRB)の政策転換、米中通商交渉の進展などを背景に、主要国の株式相場は2018年末を底として回復傾向が続いてきたが、ここへ来て上昇に一服感が出てきた。日柄的にみて調整局面に入ったと考えられるが、主要国の景気減速も改めて意識され、長期金利が下落傾向にある。 株式相場は目先は調整色を強めつつ、世界経済に対し影響が大きい米国および中国の景気動向、内外主要企業の業績動向に神経を尖らす展開になりそうだ。景気が一段と減速するようであれば、さらに緩和的な金融政策、拡張的な財政政策を催促する動きとなりそうだ。一方、これまでの景気対策の効果で中国の景気に底入れの兆しが見えたり、米国の堅調な景気が持続する気配がうかがえれたりすれば、これを好感する動きになるだろう。 電子部品大手や5G関連投資の動向に注目 企業価値研究所では、19年年央までの日経平均株価の予想レンジを、1万9000~2万3000円程度としており、今回もこの見通しを継続することとする。既述の通り、当面は中国と米国の景気動向が最大の注目点といえそうだ。 中国の景気底入れが早まるようであれば、資本財や電子部品などの需要動向にも好影響が見込まれる。村田製作所、太陽誘電など電子部品大手の一角は好業績が見込まれており、5G(第5世代移動通信システム)関連などの設備投資拡大への期待も高まっている。引き続き、M&Aを含む新規投融資、株主還元強化などの余力を十分に持つ企業、好業績が継続する企業群、各種の長期的な経営リスク低減に注力する企業に注目したい。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所)

株式市場は一息、景気減速への耐性が試される企業収益【投資情報マンスリー2月】

FRBの利上げ休止や中国の景気対策など好感 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は19年年初の講演で、19年に想定していた利上げの一時休止を示唆したことに続き、米連邦公開市場委員会(FOMC、1月29~30日)後の記者会見では、利上げと資産縮小を慎重に進めるとした。中国政府も景気の失速を防ぐべく、金融緩和、大規模減税、公共投資の拡大などの対策を強化しつつある。また、米中の通商交渉も、妥協を模索する動きがみられる。これらを好感し、18年の年末にかけて急落した主要国の株式相場は19年に入り、回復傾向にある。18年10月以降の大幅な下落で、世界経済および企業業績の減速を一旦は織り込んだとも思えるが、今後連続する国内外の重要なイベントの結果によっては、再び売りが優勢になる展開も考慮に入れたい。 年央までの日経平均は1万9000~2万3000円 QUICKが2月1日発表分までを集計した東証1部の3月本決算企業(除く金融)の18年度3Q累計業績は、世界経済の減速、とりわけ中国の景気減速の鮮明化などを受けて、3Q3カ月の落ち込みが顕著となっている。 企業価値研究所では、19年年央までの日経平均株価の予想レンジを、1万9000円から2万3000円程度としており、今回もこの見通しを継続することとする。毎回言及するように、国内主要企業は長きにわたったデフレの期間に、収益力、財務基盤を着実に強化しており、M&A(合併・買収)を含む新規投融資、株主還元強化などの余力を十分に持つ企業は多い。個別に、厳しい経営環境下で、好業績が継続する企業群、各種の長期的な経営リスク低減に注力する企業群に改めて注目したい。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所)

景気サイクル終盤、米中妥協と政策対応を待つ株式市場【投資情報マンスリー1月】

FRBは利上げの一時停止を示唆 主要国の景況感が減速傾向を強めるなか、欧米の中央銀行が金融政策の正常化を推進している。米連邦準備理事会(FRB)は2018年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で年内4回目となる利上げを決定。19年は2回の利上げを想定するとした。また、欧州中央銀行(ECB)は18年12月末で量的緩和政策を終了した。 しかし、世界の株式相場は振幅の大きな動きを繰り返しつつ調整色を強めたため、これを踏まえてFRBのパウエル議長は1月の講演で、19年に想定していた利上げの一時停止を示唆した。金融緩和やインフラ投資の上積み、減税などにより、景気の下支えを強化しつつある中国の習近平政権も1月4日に預金準備率を1.0ポイント引き下げると発表した。19~20年は内外で重要な政治イベントが相次ぐが、不安定な国際金融資本市場と、それに対する主要国の政策対応が交錯する展開が続きそうだ。 年央までは1万9000~2万3000円のレンジ予想 企業価値研究所では国際金融資本市場の動きをみるポイントとして、(1)米中関係、(2)FRBの利上げペース、(3)中国はじめ主要国政府の政策の効果、と考えている。「市場の催促」を受けて、FRBが利上げの一時停止を示唆したことに続き、米中間でも何らかの妥協を模索する動きが出る可能性もあるとみている。 19年は景気サイクル、設備投資循環などが終盤を迎えていることもあり、顕著な改善は難しいとみるが、海外勢が1月に新年度を迎えたことに加え、主要国の政策対応への期待などから、株式相場は当面、やや落ち着きを回復するものと当研究所ではみている。年央までは、日経平均株価で1万9000円から2万3000円程度のレンジで推移すると予想する。引き続き、好業績が見込まれる企業群、各種の長期的な経営リスク低減に注力する企業群に注目したい。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所)

米中ヒートアップと世界経済ペースダウン、懸念は越年【投資情報マンスリー12月】

ファーウェイ事件で市場は不安定な動き 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は11月下旬の講演で、利上げの早期打ち止めの可能性を示唆した。また、米中両国は12月1日の首脳会談で、米国の中国に対する追加関税を90日間猶予することで合意。米国は追加関税を課さないための条件として、中国の構造改革の実施で合意することを求めた。「不均衡の是正」が進むかと期待されたものの、中国の通信機器最大手華為技術(ファーウェイ)の副会長兼CFOが、米国当局の要請により、カナダで拘束される事件が勃発。米中対立の深刻化、世界経済の減速などへの懸念から、金融資本市場では不安定な動きが継続しよう。 米中関係、FRBの利上げペース、主要国政府の政策努力に注目 企業価値研究所が18年11月末時点で集計した国内主要企業の18年度の連結企業業績予想は(金融を除く全産業248社ベース)、営業利益で前年度比8%増。続く19年度予想は同6%の営業増益となった。増益予想は維持されたが、前回(8月末時点)との比較では、減額修正。世界経済が減速傾向にあるなか、各種の経営コストの上昇が利益面に影響を及ぼしている。 今後の注目ポイントは引き続き、(1)米中関係、(2)FRBの利上げペース、(3)主要国政府の政策努力の効果、と考える。これらの動向を見据えつつ、国内株式相場は当面、上値の重い展開が見込まれる。ただ、国内主要企業は収益力、財務基盤を着実に強化している。個別に好業績が見込まれる企業群、各種の長期的な経営リスク低減に注力する企業群を見直す動きが展開されよう。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所)

米国ひとり勝ちが生む不均衡の拡大 不安定な世界経済・金融市場  【投資情報マンスリー11月】

米長期金利の上昇加速が相場の振れ増幅も 世界経済は、大型減税の効果を享受する米国の「ひとり勝ち」の様相が一段と鮮明になっている。これを背景に、米国株式はNYダウが10月3日に史上最高値を更新したものの、長期金利の上昇により、割高感が意識され急落。世界の金融資本市場は不安定な動きが続いている。 11月6日に実施された米国の中間選挙は、下院で民主党が8年ぶりに過半数を奪回した。大型減税と並ぶトランプ政権の公約の柱であるインフラ投資は、民主党も主要政策に掲げており、実現への期待は高い。ただ、米国の財政問題から、政策化は容易ではなく、実現するにしても、米国の長期金利の上昇が一段と加速し、金融資本市場における振幅の大きな動きを助長する可能性がある。 米中摩擦、FRBの利上げ、中国の景気対策の3点カギ 直近の世界経済、金融資本市場の動向を一言で総括するとすれば、「不均衡の拡大」ということになろう。過去を振り返ると、行き過ぎた「不均衡の拡大」は、金融資本市場における大幅な調整によって、修正されるケースが多かっただけに、注視が怠れない。 なお、不均衡が修復されていくケースとしては、(1)米中貿易摩擦における妥協の成立、(2)米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースのスローダウン、(3)中国政府が注力しつつある景気対策の効果発現、などが考えられる。これらの動向を見据えつつ、国内株式相場は引き続き、振幅の大きな展開が見込まれる。個別に、好業績が見込まれる銘柄に注目するとともに、各種の長期的な経営リスク低減に注力する企業群を評価することとしたい。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所)   本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。   ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

企業業績と世界景気の綱引き 試される日本株 【投資情報マンスリー10月】

IMFは世界経済見通しを下方修正 国際通貨基金(IMF)は、「世界経済見通し」(10月9日公表)で、世界全体の実質GDPの伸び率の予想を前回(18年7月)から下方修正した。特に、19年は新興国の下方修正幅が大きくなっている。米国では歴史的にみてもタイトな雇用情勢が継続しており、これを受け、米国の10年物国債利回りが一時、約7年5カ月ぶりの高水準に上昇。NYダウも史上最高値を更新したものの、長期金利の上昇加速への警戒感も広がりつつある。中国では、中国人民銀行の預金準備率引き下げを受けて、上海総合指数がかえって下落。通貨人民元の動きを含め、神経質な動きが継続しそうだ。 年末にかけ、日経平均は2万5000円も 国内株式相場は好調な米国株との比較から出遅れが意識され、海外投資家の買いなどを背景に上昇。日経平均株価は一時2万4000円台に乗せ、18年1月の年初来高値を上回り、1991年以来、約27年ぶりの高値をつけた。引き続き、米中貿易摩擦、企業の経営コストの上昇や米国の長期金利の上昇およびドル高がもたらす新興国からの資金流出などへの警戒も怠れない。しかし、主要国の政策対応の下支え、堅調な企業業績などを背景に、18年年末にかけ日経平均株価は2万5000円程度に達する可能性がある。ただ、同時に、IMFの「世界経済見通し」の下方修正にみられるように、19年に向けた景気動向も、より意識される展開になるとみている。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。   ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

米中摩擦で株式相場は「西高東低」、日本株の上値重く 【投資情報マンスリー】

米中の金融市場は対照的 米中貿易戦争は解決の糸口が見えない状況だが、金融資本市場の動きは米中で対照的だ。米国は株式相場が好調に推移。ドルの名目実効レートも上昇基調にある。ただ、長短金利差は縮小しており、これが逆転すれば景気後退の予兆とされるだけに、FRBの金融政策の方向性とともに今後の推移を注視したい。 一方、中国は、代表的な株価指数である上海総合指数が18年年初から下落基調にあり、通貨・人民元の名目実効レートも弱含みで推移。中国政府は景気重視に経済政策を転換した。習近平政権に対しては国内でも批判が高まっているとされ、貿易戦争への対処が注目されよう。 日本企業、コスト増の要因いろいろ 8月の国内株式相場は、貿易戦争激化などを受けて中旬までは調整したものの、円安・ドル高の進行などを背景に月末にかけては回復した。主要企業の業績は堅調に推移する見通しであり、企業収益との比較、テクニカル指標、裁定買残などからみた現在の株価水準に特段の割高感はない。ただ、米中の対立激化、中国の景気減速およびそれに伴う資源市況などへの影響に加え、企業業績に対する金利やエネルギー、人的資源など多様なコスト上昇の影響は軽視できない。企業価値研究所では、国内株式相場は引き続きやや上値の重い展開が続くと想定しており、日経平均株価の当面の予想レンジは、2万1500円から2万3000円程度としたい。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。   サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。  

先行き不透明感は色濃いが、主要国の政策対応が株価を下支え 【投資情報マンスリー】

中国は政府が景気下支えに転換、国内も政治イベントが続く「2019年対策」に注目 「貿易戦争」の激化により、世界経済の先行きに対する懸念は高まっているが、世界景気は大型減税の効果が本格的に発現しつつある米国を中心に拡大基調を維持している。中国では景気減速や貿易摩擦拡大懸念などに対応、共産党・政府が18年後半、インフラ投資など積極的な財政政策で景気を下支えする方針に転換。国内でも、自民党総裁「3選」をほぼ固めたとみられる安倍首相が、統一地方選(4月)、参院選(7月)、消費増税(10月)など重要な政治イベントが連続する2019年に向けた「選挙に勝つための」閣僚人事など党内体制の構築、「デフレ脱却、景気拡大、株価の維持」に向けた政策対応に注力するものと予想する。 米中両国とも首脳が国内の支持基盤固めに傾注、妥協点を模索する可能性も 貿易摩擦拡大懸念に加え、企業業績に対する金利、エネルギー、人的資源など多様なコスト上昇の影響は軽視できず、企業価値研究所では、国内株式相場は引き続き神経質な展開を余儀なくされるものと想定。日経平均株価の当面の予想レンジは、2万1000円から2万3000円程度とする。ただ、「貿易戦争」の渦中にあるトランプ大統領、習近平国家主席はともに、国内の支持基盤固めに傾注しており、その展開によっては、米中両国が妥協点を模索する可能性もある。過去の例をみると、8月は総じて株価が軟調に推移する一方、次年度へ向け株式の格好の「仕込み場」となるケースが多かっただけに、株式市場動向を慎重に注視したい。   執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。   ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

「戦時」に強さ、稼ぐ力を高めた企業が成長持続 【投資情報マンスリー】

米中の「貿易戦争」はさらなる報復措置の応酬も 米国トランプ政権は7月6日、中国に対する制裁関税を発動した。中国も即座に同規模の報復を決定。さらなる応酬も見込まれ、「貿易戦争」の深刻化に伴う世界経済への悪影響が懸念される。企業価値研究所では、いずれ、両国が落としどころを探る展開になるものと予想するが、11月の米国中間選挙に向け、トランプ政権が強硬姿勢を維持するのかどうか注視したい。 世界経済は、大型減税の効果が本格的に寄与しつつある米国を中心に拡大基調を維持している。ただ、原油市況が高値圏で推移するなど、金利、エネルギー、人的資源、通商コスト(関税等)など多様なコスト上昇の影響は軽視できない。 長きにわたったデフレの期間に国内企業の経営体質は着実に強化が進む 上記の諸要因を反映し、当研究所では国内株式相場も引き続き神経質な展開を余儀なくされるものと想定。日経平均株価の当面のレンジは、2万1000円から2万3000円程度を予想している。 しかし、国内主要企業は、長きにわたったデフレの期間に、収益力、財務基盤を着実に強化している。官民一体となった株式市場改革、企業統治改革の進展、企業側の株主還元強化などの効果もあり、2018年3月期の上場企業の自己資本利益率(ROE)は10.25%に達した。1981年3月期の12.3%以来、37年ぶりの高水準である。個別にみると、過度な価格競争に巻き込まれない独自の収益分野の確立などにより、安定的な業績拡大が続く企業も多い。こうした企業群に改めて注目したい。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。   ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

企業価値の継続的な向上、M&Aや株主還元などカギ 【投資情報マンスリー】

世界景気は拡大基調維持も、長期金利および原油市況の上昇などに注意 国際通貨基金(IMF)は18年4月に発表した「世界経済見通し」で、前回1月に上方修正した世界の実質GDPの成長率の予想を今回、据え置いた。貿易摩擦の高まりなどのリスク要因を指摘しつつも、世界景気は堅調な推移が続くとの見通しだ。 金融市場の動きでは、米国の長期金利が4月下旬、4年ぶりに3%の大台を突破。また、原油市況は、WTI先物が1バレル=70ドル台に乗せるなど、3年5カ月ぶりの高値圏で推移している。長期金利や原油市況の上昇が継続することは、世界景気の減速および内外主要企業の経営コストの増大の要因となるだけに、米中の通商政策、地政学リスク(イラン、シリアなど中東情勢ほか)を含め、注意が必要といえよう。 引き続き、「企業価値を持続的に向上させ得る」企業群に注目したい 世界経済は米トランプ政権の政策展開などを含めて懸念材料が山積するなか、減速しつつも拡大基調を維持し、内外主要企業の堅調な業績も寄与して、株式相場は上昇傾向が続くと企業価値研究所ではみている。注目業種に関し当研究所では前回、「米中貿易紛争の行方、日米金利差が拡大するなかでの外国為替相場の動きなどを見据えつつ、物色対象は目まぐるしく変化する可能性がある。銘柄選択に関しては、『利益および配当の持続的成長』など『企業価値を持続的に向上させ得る』企業群に注目したい」としたが、今回も同様の見方を継続したい。国内企業の経営体質は20年にわたるデフレの時代を経て格段に強化されており、M&A(企業の合併・買収)などを含む成長戦略、株主還元などにおいて新機軸を打ち出す余力は十分にあるとみている。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

世界景気は拡大基調を維持 株式相場も再び上昇へ 【投資情報マンスリー】

日本経済の特徴は、世界最大の債権国で、加工型製造業のウエートが大きいこと 日本経済の大きな特徴は、世界最大の債権国(資本輸出国)でありながら、産業レベルでは、機械、電機・精密、自動車などグローバルに展開する加工型製造業のウエートが大きいこと。このため、世界経済が順調に拡大する局面では、円安の進行(資本輸出が拡大)と相まって、加工型製造業の業績が伸長し、企業業績全体が押し上げられる。これを評価した海外の投資家の日本株買いが拡大することで、日本株は上昇基調を持続するパターンとなる。ただ、足元の状況は、米国トランプ政権の政策展開(好況時の大型景気対策発動、保護主義的な通商政策の発動)の影響、円高の進行によって、逆風が強まった格好だ。 中間選挙に向けたトランプ政権の対応が焦点 足元の主要国の経済指標をみると、概ね堅調であり、世界経済は依然拡大基調にあるといえる。「米中貿易紛争」も両国が落としどころを探ることで全面対決に至らず、内外主要企業の堅調な業績も寄与して、株式相場は徐々に落ち着きを回復し、再び上昇基調を取り戻すと企業価値研究所では見込んでいる。国内企業の経営体質は格段に強化されており、株主還元への意識向上も中長期的に内外投資家の評価を高めよう。ただ、中間選挙に向け、トランプ政権の対応は「予測不能」の部分もあり、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の方向性なども見据えつつ、株式相場は当面、神経質な展開を余儀なくされよう。QUICKの調査によれば、投資家の関心は目下、「景気・企業業績」、「政治・外交」に集中している。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

トランプ政権の動向など見据えつつ、株式相場は徐々に上昇基調を回復へ 【投資情報マンスリー】

米国では堅調な景気が続くなかにあって、トランプ政権による大型景気対策が進行。これを受けて、米国の財政赤字の拡大、消費者物価の上昇などへの懸念から長期金利の上昇が加速する一方、株価が急落し、世界的な連鎖株安につながった。しかし、企業価値研究所では、世界景気の拡大、内外主要企業の業績好調などを背景に、株式相場は徐々に落ち着きを回復し、再び上昇基調を取り戻すとみている。 ただ、当面は米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の方向性(利上げペースなど)、トランプ政権の動向(政策展開および政権スタッフの去就など)を見据えつつ、神経質な展開を余儀なくされる見通し。 国内主要企業の業績は製造業中心に堅調な推移が見込まれる 当研究所が18年2月末時点で集計した主要銘柄(除く金融)の17年度の連結企業業績予想は、営業利益が前年度比14.5%増。続く18年度は営業利益で前年度比9.9%増の予想となった。 好調な企業業績を支えるのは、米国および中国を中心とする世界経済の拡大および広範なITイノベーションの進展と当研究所ではみている。足元では、中国の景気指標にやや陰りがみえるが、習近平政権は引き続き、財政拡大(インフラ投資など)により景気を下支えする見通し。 トランプ政権も中間選挙(18年11月に実施の予定)に向けた支持固めに余念がないが、極端な保護主義に対しては、米国内でも反対は根強い。パウエル新議長のもと、FRBも「市場との対話」を継続するとみられ、これまでの諸条件が大きく変化してしまうことは想定していない。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

好調な景気、企業業績を背景に、株式相場は徐々に落ち着きを回復へ 【投資情報マンスリー】

米国景気が堅調に推移するなか、トランプ政権が大型景気浮揚策を進めたことにより、米国の長期金利が上げ足を速め、これを受けて2月に入り米国株式が急落し、日本をはじめ世界の株式相場に波及した。これらの動きは、1987年10月の「ブラックマンデー」との類似性が指摘されるが、企業価値研究所では、世界景気の拡大、内外主要企業の業績好調などを背景に、内外の株式相場は徐々に落ち着きを回復するものとみている。 FRBの金融政策の方向性、金利・為替動向などを注視したい ただ、FRBの金融政策の方向性、米国の景気指標、長期金利および為替相場の動向などは慎重に注視したいと考えている。 なお、QUICKが2月8日現在で集計したTOPIX採用銘柄(除く金融。3月本決算企業)の18/3期3Q累計業績(決算発表進捗率は銘柄数で66.4%)は、売上高で前年同期比9.0%増、営業利益で同19.4%増、経常利益で同20.0%増、純利益で同33.3%増と好調だ。 世界経済は拡大基調を維持する見通し 世界経済は堅調に推移している。国際通貨基金(IMF)は1月22日に発表した「世界経済見通し」(年4回公表)で、18年および19年の世界の実質GDP成長率予想を主要先進国中心に上方修正した。米国における大型減税を含む税制改革法の成立の影響を織り込んだ形。新興国の成長率予想は据え置いたが、堅調な推移が続くと見込んでいる。原油など資源市況の回復を背景に、ロシア、ブラジルなど資源国の成長率も17年からプラスに転換しており、世界経済の拡大は当面継続するとみられる。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。   ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

2018年、世界経済の拡大続く 株価も上昇基調維持へ 【投資情報マンスリー】

2018年1月の株式相場は好調な滑り出しとなった。年末年始に海外で公表された主要国の経済指標が良好であったことから、世界景気の拡大期待が改めて高まったことなどが主因。世界経済は17年にリーマンショック(08年)以降、初の本格的拡大期を迎えたが、企業価値研究所では18年も拡大基調が持続するものと予想している。 国内株式相場は18年も好調な滑り出し これに、安倍内閣のもとでの金融・財政政策の継続、国内主要企業の業績好調などが加わり、国内株式相場は18年年央に向け、上昇基調を維持しよう。 なお、当研究所では国内主要企業(除く金融)の17年度の連結業績に関し、前年度比13.0%の営業増益を予想(17年11月末時点の集計)。続く18年度については、前年度比9.0%の営業増益を予想している。 資源市況の上昇背景に、17年12月は資源関連業種などが買われる 17年12月の東証33業種の月間騰落率をみると、原油など資源市況の上昇を背景に、(1)石油・石炭製品、(2)鉱業、(3)卸売業(総合商社等)など資源関連および素材型製造業が買われた。なかでも原油は、世界経済の好調に加えて、北米における原油在庫の減少、北米の記録的寒波、緊迫が続く中東情勢などを背景に、WTI先物価格が60ドル/バレル台に乗せてきた。石油輸出国機構(OPEC)は17年11月の総会で、OPEC非加盟の主要産油国と実施する協調減産を18年末まで再延長しており、これら諸要因を背景に緩やかな上昇基調が続くと当研究所ではみている。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所)  本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。  

国内株、来年年央向け再び上昇へ 日経平均、高値は2万5000円程度 【投資情報マンスリー】

主要国・地域の景気は依然として堅調な推移が続いており、米国では11月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が129.5に達し、2000年11月以来の高水準となった。大型減税を含む税制改革法案の審議も大詰めを迎えている。中国では11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が前月比0.2ポイント改善し、51.8となった。景気判断の節目となる50を上回るのは、16年8月以降16カ月連続となる。 主要国・地域の景気は足元も底堅い推移 国内株式相場は高値圏での一進一退の動きとなっているが、18年年央に向け、(1)世界経済の安定的拡大、(2)安倍内閣のもとでの金融・財政政策の継続性、(3)国内主要企業の好調な業績、などを背景に、再び上昇に向かうと予想する。日経平均株価の高値は2万5000円程度が想定されよう。 日本株は中長期的にROEの上昇により、PBRの水準訂正へ 日本株のPER(株価収益率)は80年代のバブル時には欧米と比べ割高な水準まで買われたが、バブル崩壊後、30年弱の期間をかけて、「国際標準」に収斂したといえる。現在ではむしろ、米国株が割高である。次の段階では割安なPBR(株価純資産倍率)が切り上がり、「国際標準」に近づくものと、企業価値研究所では想定している。 「PBR=ROE(自己資本利益率)×PER」という関係が成り立つが、国内主要企業のPBRが低水準にとどまる要因は、ROEが低水準であることが大きい。国内では、官民一体となった株式市場改革、企業統治改革が進み、企業側の株主還元への意識も高まりつつある。世界の主要中央銀行が金融緩和の正常化を進めるなか、企業側の資金効率向上への意識も高まり、これらがROE向上に寄与しよう。ROEの上昇により、PBRの水準訂正が進むサイクルが定着すれば、日経平均株価は長期的に3万円が視野に入ると当研究所ではみている。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成    (提供:QUICK企業価値研究所)   本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

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