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「ポケモンGO」で変わる「現実」、社会の変化から考える「ポケモン関連銘柄」

記事公開日 2016/7/21 17:11 最終更新日 2018/1/9 15:51 経済・ビジネス コラム・インタビュー 金融コラム

市場は今、空前の「ポケモノミクス」に涌いています。その主役は任天堂(7974)のスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」。既にリリースされた欧米では社会現象を巻き起こしており、多くの投資家が日本でのリリースの瞬間を待ちわびています。

これにより任天堂の株価はうなぎのぼりで急伸していますが、急伸しているのは任天堂だけではありません。リリース後の展開を見越してか「ポケモン」を連想する銘柄は軒並み買われている状態です。その中には、はたして業績に影響を与えるのか未知数である銘柄も多く、やや過熱しすぎの感もあります。

そもそも、このサービスが世界中の投資家から注目を集めているのは、何も「ポケモン」だからではありません。「社会に対する多大な変化」をもたらしているからです。そこで、先行する欧米の報道などから、これから日本でも起こるであろう「変化」について解説します。

ポケモンGOがもたらす変化と関連銘柄

1.人々の歩く量が劇的に増加した

先行してリリースされたアメリカにおいて、ポケモンGOがもたらした最大の社会の変化は「人々の歩く量が増加した」ことでしょう。

米国の報道によれば、ポケモンGOユーザーの一日当たりの歩数を調査したところ、ポケモンGOを開始する前と比較して、なんと62.5%も増加したとのことです。ポケモンGOの流行が継続的に続けば、沢山の人が健康状態を改善できるとも言及されています。

ポケモンGOで歩数が増えた原因は、そのゲーム性にあります。ゲーム内で「ポケモンのタマゴ」と言われるアイテムを取得した場合、タマゴを孵化させてポケモンとして利用するためには、時速10km以下で最大10kmの距離を移動しなければいけません。移動判定にはGPSを利用しているため室内で距離を稼ぐことは不可能、孵化させる現実的な手段は「外を歩く」以外にないでしょう。そのため、多数のアメリカ人が、ゲームを有利に進めるために「歩く」という選択肢をとっています。なお、自転車では時速10kmを超えてしまうと言われています。

日本でリリースされた際には、アメリカと同様の現象がおきると予想されます。すなわち、普段あまり歩かなかった人にも、「歩くこと」が習慣化されるはずです。

そのため、「歩くためのツール」に注目が集まるかもしれません。すなわち「ウォーキングシューズ」です。関連銘柄としては、スポーツシューズの大手アシックス(7936)、ミズノ(8022)、アキレス(5142)などが挙げられます。

2.モバイルバッテリーを携帯するようになった

ポケモンGOを利用するアメリカ人にとって、1つ困った問題が起きています。それはスマートフォンのバッテリー消費が速いことです。一説には、ポケモンGOは30分で15%バッテリーを消費するとも言われています。

そのため、アメリカで爆発的に売れているのが「モバイルバッテリー」。「レアなポケモンに遭遇したのにバッテリーが無くなって捕まえられない」事がないように、多くの人がモバイルバッテリーを購入しているようです。現に、アメリカでバッテリー内臓型ケースを販売する Zagg INC. の株価は、ポケモンGOリリース直前と直近(7/19)を比較して、約3割も上昇しました。

日本でのモバイルバッテリーの有力メーカー「ANKER」「CHEERO」は非上場ですが、両社の商品説明には「パナソニック製電池を使用」との記載があり、リチウムイオン電池の大手パナソニック(6752)の業績に繋がるとの期待が広がっています。同様の理由で、スマートフォン周辺機器の大手、エレコム(6750)も期待されているようです。

3.地図+ARの可能性が広がった

ポケモンGOは現時点での最も成功した「AR」サービスと言えます。ARは(Augmented Reality:拡張現実)の略です。簡単に説明すると、私たちが普段目にする世界(現実)に、コンピュータで生成した情報を付与(拡張)して表示する最新技術の事です。ポケモンGOでのARとは、人々が普段生活している場所(現実)に、「ポケモンジム」や「ポケストップ」、「野生ポケモン」が「ある」として表示(拡張)することを指します。

ARは同じく最新技術「VR(Virtual Reality:仮想現実)」とセットで取りあげられることが多いですが、過熱するVRに対して、ARはやや盛り上がりに欠ける技術という印象がありました。ARサービスの大本命とされた「Google Glass」が不調で個人向けの販売が中止に追い込まれたことも、ARにいまいち期待が持てなかった一因です。

ですが、今回のポケモンGOの爆発的ヒットによって、「地図」を使うことでARの可能性が広がることが分かり、改めてARに対する機運が高まっています。例として、「O2Oサービス」へのAR利用の可能性が挙げられます。O2Oサービスとは、オンライン(Online、Webやゲーム、スマートフォン)からオフライン(Offline、実店舗)への来店を促すようなサービスを指します。ポケモンGOではゲームを介して実店舗にユーザーを送客できることから、新たなマーケティングツールとして注目されています。

関連銘柄としては、Googleマップの日本版でも採用されている大手地図データ販売のゼンリン(9474)、AR技術支援のサイバネット(4312)などが挙げられます。

ポケモンGOが画期的と言われる理由は、「人を動かす」ための新たな手段を実現したことです。「人」が動くと「金」が動く、「金」が動くと「経済」が生まれます。上記以外にも、様々な分野に影響を及ぼすことでしょう。

(編集:QUICK Money World)


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