歴戦の貴金属ディーラーが選んだ次の舞台 ブルース池水氏「個人向け啓発に軸足」

日経QUICKニュース(NQN)=片岡奈美

国際商品市場で一人の大物貴金属ディーラーが一線を退く。住友商事を皮切りに大手商社や外資系金融機関を渡り歩き、米有名歌手にあやかったディーラー名「Bruce(ブルース)」で知られる池水雄一氏だ。在籍しているICBCスタンダードバンクを8月31日付で退社して新たに社団法人を立ち上げ、今後は個人を中心に投資家向けの情報配信や啓発活動に軸足を移す。

新たに発足するのは「日本貴金属マーケット協会(JBMA)」。池水氏は代表理事兼貴金属スペシャリストに就任する。「今後は金だけでなくパラジウムやプラチナ(白金)などこれまで足りなかった貴金属全般の情報を発信し、個人投資家の啓発活動に携わっていきたい」と意欲を見せる。

池水氏のキャリア開始は1980年代にさかのぼる。86年に上智大学外国語学部を卒業し、住友商事に入社。ロイターのようなトレーディング用のチャットツールを利用する際などに使うディーラー名「ブルース」は当時大人気だったロック・ミュージシャンのブルース・スプリングスティーンからとった。90年からクレディ・スイス銀行、92年から三井物産で貴金属チームリーダーを務めた。2006年に南アフリカのスタンダードバンク(現ICBCスタンダードバンク)東京支店副支店長に転じ、09年から支店長を務めている。

80年代半ばから一貫して貴金属のディーリングに従事し、収益を積みあげてきた。天性の相場勘で何年にもわたって好成績を収め、市場関係者の間で「ブルース池水」の知名度は極めて高い。これまで「Bruce Report」という顧客向けリポートの配信を25年近く続けているほか、近年はツイッターなどSNSを通じた情報発信も積極的に進めている。

座右の銘は「誰にでもできることを誰にもできないくらい続けること」。40歳代の後半から始めたランニングにすっかりはまり、いまでは国内外のウルトラマラソンやトライアスロンなどのレースにも参加する自他ともに認める「鉄人」だ。

参考記事:(4/22配信)平成・危機の目撃者⓫ 池水雄一が見た「有事の金」の復権(1999) 

※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

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