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【Art Market Review】絵本も版画も、元永定正の不思議な魅力

マレットジャパンが7月19日に開催したアートオークションをリポートする。今回は「無題」と「くもがたおれんじさんかくいつつ」のオリジナル作品2点の出品があった元永定正(もとなが・さだまさ、1922~2011)にスポットを当てる。

戦後日本の抽象絵画の代表作家として知られ、具体美術協会にも入会した経歴のある元永は、絵本作家としての顔も持ち、版画やオリジナルなど、数多くの作品を残している。国内外で評価は高く、日本芸術大賞、フランスの芸術文化勲章シュヴァリエ、紫綬褒章など華やかな受賞歴もある。元永が創り出すユニークなかたち、明るい色彩からなる独自の表現は、見る者を惹きつける不思議な魅力を持っている。

1973年に制作されたキャンバス・アクリル、10号サイズの作品「無題」は、落札予想価格120万~170万円に対し、上限の1.26倍の215万円で落札された。「くもがたおれんじさんかくいつつ」も、落札予想価格30万~40万円のところ44万円で落札された。

2014年以降の国内オークションに出品された類似作品(10号サイズ・オリジナル)を抽出分析したACF美術品時価指数・パフォーマンス指標から、過去6年間の市場動向をみると15年に急激な価格の上昇があり、その後の落札価格の中央値は230万円前後と、ほぼ横ばいで推移している。予想落札価格の上限に対して、実際の落札価格は上下に振れているが、下限の価格を下回ることはなく好調を維持している。今回の2作品も落札予想価格の上限を上回る水準で落札された。今後の動向を注視していきたい。

今回のマレットのオークションでは国内作家の作品124点、海外作家の作品106点、合計230点がセールにかけられ、その内訳は 絵画(油彩・水彩)93点、版画(写真含む)120点、立体・彫刻・その他17点となっている。

  • MALLET AUCTION Sale#20190719
  • 出品数230点、うち落札数175点 落札率=76%  落札総額=1億3423万5000円(落札手数料を含まず)
  • (7月19日 マレットジャパン オークションハウス)

カタログの表紙を飾ったパブロ・ピカソの1946年制作のリトグラフ作品「フランソワーズ」が、予想価格600万~800万円のところ1400万円で落札され、今回のオークションでは最高額となった。ピカソの版画やセラミックなどの作品が14点続けてセールにかけられた。オークション前半での展開であったが、点数の多さに加えて先の高額落札もあり、印象に残る競りとなった。

出品点数の多さでみると、藤田嗣治11点、ジョアン・ミロ9点、村上隆8点、アンディ・ウォーホルとマルク・シャガールがそれぞれ7点で続いた。アンディ・ウォーホルは、7点出品すべてが落札され、予想価格の下限を下回る落札もなく手堅い人気銘柄となっている。

(月1回配信します)

※アート・コンサルティング・ファーム提供 ⇒リポート全文はこちら

マレットジャパンのオークションの次回開催は9月下旬


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