11日に米国のロス商務長官が米通信社とのインタビューで「FRBの直近の利上げは時期尚早だった公算が大きい。再考する必要があると考えている」と述べた。
この発言について、みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は「事実上の12月利上げ撤回要請発言である」と指摘する。
12日発表された5月の米消費者物価は伸びが鈍化した。米国の債券市場における長期金利およびインフレ期待(BEI)の動きにハードデータがついてきているという印象だ。FRBの状況判断よりも債券市場の方が正しかったとなれば、債券市場は一段と利下げ催促を加速することとなりそうだ。(丹下智博)
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