【Art Market Review】前衛美術の高松次郎、予想価格の上限超えも

今回は2月2日に開催されたSBIアートオークションから高松次郎(1936~98)についてリポートする。

SBIアートオークション Modern and Contemporary Art, No. 31
出品数416点、うち落札数368点 落札率=88.5% 落札総額=4億9543万1500円(税抜き)
(2月2日 東京・代官山のヒルサイドフォーラム)

人物の影を描いた作品で知られ、近年は欧米でも評価が高まっている高松次郎。赤瀬川原平、中西夏之と前衛芸術グループ「ハイレッド・センター」を結成し、街頭ハプニングなど反芸術的な活動を展開した。

1964年に、代表作となる「影」シリーズの制作を開始。画面に人間の影だけを描き、実在性と不在性を問いかけた。このほか、視覚として感じられる遠近感と遠近法との違いを示そうとした「遠近法」シリーズ、木や鉄などの様々な物質を組み合わせて構成する「複合体」シリーズを発表している。

今回のセールで高松の作品は4点(版画3点、絵画1点)出品された。「バラの影」は予想落札価格8万~14万円のところ17万2500円(税抜き、以下同)、「遠近法のマラソン」は予想落札価格12万~24万円のところ21万8500円、「遠近法のベンチ」は予想落札価格12万~24万円のところ18万4000円で落札された。そして油彩作品である「影 No.1418」は予想落札価格1000万~1500万円のところ1092万5000円で落札された。

高松の油絵(影シリーズ)の最近の5年間の指標(ACF美術品時価指数)をみてみると、2014年以降、相場が上昇している。16年は「影 No.1319」が落札予想価格上限の3.5倍で落札された特殊事例があった。落札価格は17年まで予想落札価格の上限を超え、18年も上限付近で推移するなど安定した人気銘柄であることがわかる。

(月1回配信します)

※アート・コンサルティング・ファーム提供 ⇒リポートはこちら

SBIアートオークションの次回開催予定は4月26~27日

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