6日の米国市場で中国の新興電気自動車(EV)メーカーである上海蔚来汽車(NIO、ニーオ)の米預託証券が急反落し、21.16%安の8.01ドルで終えた。2月22日以来、半月ぶりの安値圏に沈んだ。ニーオは高級EVを手掛け、テスラのライバルとして2018年9月に新規株式公開(IPO)を果たして話題を集めたばかりだった。
5日の大引け後に発表した2018年10~12月期(4Q)決算で売上高が5億1250万ドル、1株当たり損益(EPS)は0.50ドルの赤字となった。前年同期は開示していない。市場予想はそれぞれ4億9970万ドル、0.32ドルの赤字で、売上高は予想を上回ったが、EPSで予想よりも赤字額が大きかったことが警戒された。
4Q期間中に主力の多目的スポーツ車(SUV)である「ES8」を中国市場で7980台出荷した。2019年1月には1805台、2月には811台を出荷したというが、月間の出荷台数が予想よりも減速していることも警戒売りを誘った。(片平正ニ)
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