日経平均採用レースは京阪対決? パイオニアの後釜、市場で思惑

日経平均株価の構成銘柄であるパイオニア(6773)の上場廃止が決まり、その代替として臨時採用される銘柄を探る動きが出ている。パイオニアと同じ技術セクターに属する5業種の銘柄の中から、早ければ3月1日にも補充銘柄が発表される見通し。最有力候補である村田製作所(6981)の悲願成就か、次点であるシャープ(6753)の完全復活か、市場の関心は高い。

■パイオニアがファンド傘下入りを発表した12月7日以降の入れ替え候補銘柄の値動き

パイオニアは1月末の臨時株主総会でアジア系ファンドであるベアリング・プライベート・エクイティ・アジア傘下に入ることを決め、3月末に上場廃止になる見通し。レーザーディスク、世界初のGPS搭載カーナビ投入など、技術力の高さを誇っていたが、経営判断を誤り、社運をかけたプラズマ事業の失敗などで屋台骨が大きく揺らいだ。近年は人員削減や事業整理に追われ、ついに外資ファンド傘下で経営再建を図るに至った。

日本経済新聞社は、パイオニアの日経平均採用銘柄からの除外実施と、それに伴う補充銘柄は、パイオニアが整理銘柄に指定された段階で発表するとしている。原則として1カ月間整理銘柄に指定された後に上場廃止となることを踏まえると整理銘柄に指定される日は近く、最速で3月1日にも発表される可能性がある。

日経平均の定時入れ替えでは、「市場流動性」と「業種の偏り」の2つの観点から対象銘柄が選定される。だが、今回のような上場廃止に伴う臨時見直しでは、補充銘柄は除外銘柄と同じセクターから選出される。パイオニアは技術セクター(医薬品、電気機器、自動車、精密機器、通信の5業種)に属するため、補充銘柄も同一セクターから選出されることになる。

最有力候補として挙がるのは村田製作所(6981)だろう。これまで幾度も採用候補として挙がりながら落選を続けてきたが、今回は同一セクター補充のため採用となる可能性は高い。ただ、値がさ株のため指数に与えるインパクトが大きくなることを理由に今回も見送られるのではないかとの声も少なくない。次点としてシャープ(6753)、オムロン(6645)、ルネサス(6723)などが挙がり、株価水準からこれらの銘柄が補充となる可能性は十分考えられる。

シャープはかつて日経平均採用銘柄だったが、深刻な業績不振で債務超過に陥り、東証2部降格に伴い日経平均構成銘柄から除外された苦い経緯がある。その後は、鴻海(ホンハイ)精密工業傘下で業績のV字回復を果たし、東証1部に返り咲いた。日経平均構成銘柄に再び採用となれば、株式市場で完全復活をアピールすることになりそうだ。その際には、自由な情報発信で有名なシャープの公式ツイッターが、どのようなメッセージを発するのかにも注目したい。なお、大和証券によれば日経平均連動資産は各銘柄2750万株程度(50円額面換算ベース)で運用されているもようで、採用に伴うインパクトは大きいとみられる。

市場ではこのほか、ジャパンディスプレイ(6740)を挙げる声もある。村田製&シャープ&オムロンの「京阪トリオ」と、ルネサス&JDIの「機構コンビ」の戦いという見方もできる。(本吉亮)

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