内憂外患の中国、インフレ鈍化でさらなる金融緩和余地

中国国家統計局が10日に発表した2018年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.9%の上昇だった。上昇率は市場予想(2.1%上昇)を下回り、6カ月ぶりの低水準となった。12月の卸売物価指数(PPI)は0.9%の上昇にとどまった。伸び率は市場予想(1.6%上昇)を大きく下回り、16年9月(0.1%上昇)以来の低水準。米国との貿易摩擦問題に直面する中国にとって、外需だけでなく内需も鈍化が懸念されるという厳しい数字だ。

しかし、18年12月の1250億ドル超の鉄道建設計画認可など中国政府は財政拡大への転換姿勢を示している。金融面では中国人民銀行が19年1月4日、市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す預金準備率を1月中に計1ポイント引き下げると発表した。これは、ここ1年あまりで最大規模の資金供給となる。物価指標の鈍化は一段の金融緩和余地をもたらすという面もある。財政・金融両面からの景気刺激で、18年初から続く中国の景気懸念を背景とした人民元安、株安という負の連鎖からの脱却が期待されている。(丹下智博)

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