27日の米国市場でコングロマリットのユナイテッド・テクノロジーズが大幅続落し、4.14%安の122.68ドルで終えた。前日の大引け後、会社を3事業に分割すると発表したほか、2018年12月期通期の業績見通しを引き下げ、1株当たり利益(EPS)で従来見通しの7.20~7.30ドルを7.10~7.20ドルに引き下げた。会社分割の手続き中は自社株買いを止める方針を示したこともあって嫌気売りが優勢となり、この日のダウ工業株30種平均の下落寄与度トップで35ドルほどダウの上値抑制要因となった。
米マーケット・ウォッチによれば、ユナイテッド・テクノロジーズが事業分割で航空事業に集中することから、ダウの銘柄入替に対する思惑が出ているという。同じくダウ採用銘柄のダウデュポンも来年6月までに傘下事業の3分割を予定しており、2018年6月にゼネラル・エレクトリックに替わってドラッグストア大手のウォールグリーン・ブーツ・アライアンスが採用されて以来となる銘柄入替が起こる可能性があるという。
■27日のダウ寄与度ランキング
ユナイテッド・テクノロジーズは1933年8月にダウに採用された古参銘柄。当時はユナイテッド・エアクラフトの時代だった。しかし、ダウには既にボーイングという航空大手が存在するため、ユナイテッド・テクノロジーズが除外される恐れがあるとのこと。マーケット・ウォッチは採用候補として米検索大手グーグルの親会社であるアルファベットやアマゾン・ドットコムなどを上げていたが、ダウは単純平均のため値がさ株は株式分割を行う可能性があるのではないかとみていた。(片平正ニ)
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