【Art Market Review】レオナール・フジタ、没後50年の今も根強い人気

レオナール・フジタ(藤田嗣治 1886~1968年)の作品は、没後50年が経過した今もなお高い人気を誇る。9月29日にShinwa Auction(東京・中央)で開催された「近代美術/近代美術PartⅡ」のセールに出品された彼の作品についてレポートする。

近代美術/近代美術PartⅡ

出品数375点、うち落札数335点 落札率=89.33% 落札総額=2億7071万円

(9月29日 Shinwa Auction)

レオナール・フジタは日本のみならずフランスでも活躍した画家で、晩年にはフランスに帰化したことで知られる。今年に没後50年を迎えたこともあり、7~12月にかけて東京と京都で大規模な回顧展が開催されており注目されている。

今回のセールでフジタの作品は版画が1点、水彩画が3点、油彩画が1点の合計5点がセールにかけられた。22点組のリトグラフ版画作品「四十雀」は落札予想価格40万~60万円のところ125万円で落札。紙に墨、水彩で描かれたH57.3×W44.8cmの軸装作品「芥子花」は10万~20万円の落札予想価格に対し115万円で落札。紙に墨、水彩で描かれたH34.0×W68.5cmの額装作品「海の幸」は落札予想価格20万~40万円のところ110万円で落札。紙に墨で描かれたH54.0×W69.3cmの額装作品、人気の猫がモチーフの「親子猫」は落札予想価格250万~350万円のところ360万円で落札された。油彩の作品では、1935年制作のH24.5×W33.2cmの「猫」が落札予想価格2000万~3000万円のところ2000万円で落札となった。油彩の作品以外は落札予想価格の上限を上回る落札となっており、手に入れやすい価格帯の作品に人気が集中した。フジタの油彩作品は1000万円を超える作品が多く、中には数千万円の値を付けるものもある。しかしながらドローイング作品については油彩作品に比べ比較的手にしやすい価格帯の作品もある。

フジタの作品の主要モチーフには「少女」「裸婦」「猫」などが知られている。今回のオークションで出品された水彩画の「猫」のモチーフ作品の、最近の5年間の指標をみてみると、2014年以降、相場が上昇しているのが見て取れる。「猫」の水彩画の出品数がそれほど多くないために、オークションでは競り上がるという背景もあるが、時価指数の中央値が右肩上がりになっていることは見逃せない。同じモチーフ・技法で、ここ4年間で時価指数の中央値が2倍近くまで上昇しているのだ。(但し、2014年は小品の出品のみ、2018年は大型の作品が多い)。

 

 

また、パフォーマンス指標をみると、落札予想価格上限平均を大幅に超える落札価格平均となっている。落札予想価格=予想される相場価格とみれば、市場の予想を超えて高値で落札されているということになる。このように予想を超える高値での落札が続いている相場状況は、没後50年を経ても人気が衰えない作家の良い例ではないだろうか。(月1回配信します)

 

※アート・コンサルティング・ファーム提供 ⇒リポート全文はこちら

Shinwa Auctionの近代美術/近代美術PartⅡ 次回は11月17日 土曜日の開催予定となります。

 

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