日経平均は乱高下 市場はこう見た安倍3選の「来し方行く末」

20日投開票の自民党総裁選では安倍晋三総理が553票で3選を果たした。一方で石破茂元幹事長も254票を獲得した。開票結果が伝わった数分後、それまで堅調に推移していた日経平均株価は急速に上げ幅を縮小し下げに転じた。だが売りも続かず値を戻すなど乱高下が目立った。株、債券、為替の各市場関係者は総裁選の結果をどう受け止めたのか。QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントの取材からは次のような声が聞こえてきた。(タイムスタンプは記事の配信時間)

14:16

「進次郎効果が50票程度ですかね。結果だけ見ると石破さんの善戦ですが、進次郎効果含めですから分かりにくいですね。もっと売られると思ったのですが、意外に売られない。。。あ、さすがに少し売られてきましたね。石破さん30%以上得票しましたから、安部さんは思い切った内閣改造とかできなくなりましたね」(外資系証券トレーダー)

「石破陣営では200票が目標ラインであったので、今回の結果は大健闘といえよう。まずは3選で材料出尽くしとなる。また、マーケットは安倍首相の大勝で株高・円安を織り込んでいたので、 石破陣営の検討は株安・円高の方向への揺り戻しを促すことになりそうだ」(三井住友銀行チーフストラテジスト宇野大介氏)

「参院選前に憲法改正して、衆参の同日選挙だねー。発議は参院選前、同日選に国民投票もセットにしちゃうとか。憲法改正後の脱力感で出口戦略がおざなりになると、あまり市場を考えずETFの残高を調整すると怖いですね株式相場にとっては」(外資系証券トレーダー)

日経平均は開票後に乱高下。大引けは上げ幅をほぼ消した。

 

14:17

「ようやく外人あたりにこの結果の意味が伝わったようです」(トレーダー)

「石破氏は200票程度を目標としていたので、今回の得票数は健闘したということになる。金利へ直接の影響としては、石破氏はハト派的で、安倍氏は先日の発言の通り、出口意識となる。ただ、すぐにという話ではない。ただ、株安のリスクはある。金利には低下圧力がかかろう」

「日経平均株価はこの数日間で1000円超も上昇した。早くから自民党総裁選で安倍首相の3選は確実視されており、来年度に向けて財政出動への期待もじわり高まっていた。海外勢はショートカバーを入れてきたが、いったんは財政出動期待はある程度織り込んだとみている。今後は実際どのような財政出動がどれほどの数字として出てくるかではないか。今夏は天災が相次いだために国土強じん化を進める必要があり、建設株には追い風が吹くとみている」(ネット証券)

「総裁選での安倍首相3選は想定通りでサプライズなし。消費増税後の落ち込みを避けるために本予算や補正予算は規模が大きくなるでしょうが、いまは大きくポートフォリオを変える気はありません。建設株はもう大量に持っているし。中曽根政権や小泉政権、安倍政権が長く続いているのは景気が良く株価も上がったから。消費増税後の景気の落ち込みが一時的にとどまって国民の生活が安定していれば、安倍政権は続くと思います。政権の長さをx軸、株価上昇率をy軸にプロットすると正の相関が示されるという分析をたまに見ますが、説明変数yが株価(景気)で従属変数xが任期の長さであるのが事実だと考えています。そのためには海外経済の安定も必要なんですけどね」(外資系投資顧問)

 

14:18

「石破さんのかなりの善戦で、ポスト安倍の地位をかなり固めた形ですね。金融正常化が早まる?」(ヘッジファンド)

 

14:19

「結果が出た直後は日経先物も為替も金利もそれほど反応してませんでしたが、石破さんが善戦したということなら短期的には期待後退なんでしょうね。しかし日経平均株価は前日まで4日続伸してましたから、短期的には過熱感を冷ますのにちょうど良いのでは? 国内の政治情勢も重要ですが、今後は日米の新貿易協議や日米首脳会談、米中の貿易紛争など海外の材料に関心が向かうでしょう。安倍首相圧勝で週内に2万4000円に行くと思ったのですが、目先は日柄調整ですね」(国内証券)

 

14:22

「安倍首相のほとんどダブルスコアということで、金融緩和が続くことを背景に少しは円安に振れると期待していたのだがほとんど動かなかった。株価が少し下げたようだが、マーケットの評価としてはこれまでとなんら変わりはないということだったのだろう」(ソニーフィナンシャルホールディングスの尾河眞樹氏)

ドル円相場の反応は限定的だった

 

14:23

「安倍首相3選で、今後は安倍さんの任期中に日銀の出口政策がどうなるかが注目ですね。黒田さんは19日の記者会見で物価目標の2%や政府との共同文書を変更する可能性を否定していましたが、今後は日銀事務方の力が強まることが懸念されます。若田部副総裁らリフレ派がどう対処できるかどうか注目です」(エコノミスト)

 

14:25

「自民党総裁で安倍晋三首相の3選は確実視されていたため、波乱はないという受け止めです。ただし、足元までに日経平均株価は急ピッチで上昇してきたため、いったん出尽くしとという形でしょうか。財政出動への期待は海外勢が前のめりに織り込んできたとみています。実際、今後どのような内容でどれほどの規模を見極める必要はあるとみています」(国内証券)

 

14:26

「確実視されていた安倍首相の3選が決まり、得票数もほぼ想定どおりでしょうか。外国人投資家にはわかりやすいネタですが、日経平均株価は5日間で約1000円の上昇、21日にはFFRが控えていることもあり、一旦は上昇一服と考えています。ただ、ここから売られるというよりは月末までは現在の2万3000円台後半を維持と予想。年末にかけては、政治の安定感、円安から企業の中間決算での上方修正をうけてしっかりした展開になりそうですね。PER14倍の2万4300円までは妥当?」(国内シンクタンク)

 

14:27

「石破陣営の健闘なのですがマーケットの動きは鈍い。なにかインプリケーションがないのか考えているのですがまったく思いつきません。すみません」(ストラテジスト)

 

14:29

「石破氏の得票数は大健闘だろう。ただ、これで安倍政権がレームダック化する訳ではない。材料としては1~2日で消化されよう。今後の政策運営で支持率がどうなるかが重要であり、今回の結果自体の影響は限定的だろう」(アロケーター)

 

14:30

「地方は五分五分。今日のところは売りですかね。ただアベノミクス、黒田緩和継続で日本株にはプラスなはずだ」(信託銀行)

 

14:31

「自民党総裁選で安倍首相の党員票が伸びませんでしたが、地方の景気が良くないということなんでしょう。アベノミクスは都市部の票田対策ですから・・・。地方といえば、関西生コン業界で逮捕者が出た影響が気になります」(外国証券)

 

14:32

「実は、朝会でも話題にならなかったくらい海外からの関心は薄かった。総裁選の結果は石破氏の善戦であたことから、少しは株価が売られてしまうのかと心配したが、ほんのわずかだった。」(モルガンスタンレーMUFG証券の債券ストラテジスト、杉嵜 弘一氏)

国債先物は結果判明後、ほぼ横ばいで推移した。

 

14:37

「結果自体に意外感はない。ただ、これで安倍首相は改憲を目指すことになる。ハードルは高く、それまでに株が下がるようなことは避けるはずだ。先週の安倍氏の『出口』発言が話題になったが、日銀への緩和圧力は変わらないだろう。日銀としては、これまで通り、『市場機能の回復』という建前で、長期金利の引き上げを模索することになろう」(ストラテジスト)

 

14:39

「党員票で石破氏が予想以上に善戦したね。安倍晋三首相の求心力低下には警戒かな。一方で、憲法改正よりも経済政策を打ち出すという期待は上がったのでは?地方での人気回復をしないといけないからね。相次ぐ天災もあるのでなんらかの対策は打ち出すでしょう」(国内証券)

 

14:41

「安倍さんの党員票が55%でしたので、来年の参院選、統一地方選は大丈夫なのか~と初動は売られたのでしょうが、だから何?って感じの戻しですね。個人的には二階幹事長が続投するのか注目しています。国土強靱化の推進役であり、建設業界に顔が利く大御所で、積極的にばらまいて下さる心強い方です。建設業界で人手不足が続いたことで、若年層の賃金上昇、就業改善、金融緩和の影響によらない賃金インフレに寄与したと思います。実は国土強靱化がアベノミクスの要だと思っています」(国内証券)

 

14:42

「今回の総裁選で状況が大きく変わるとは思っていない。ただ、リスクシナリオとして、デフレ脱却宣言なども想定する必要が生じたのかもしれない。また、三期目の最後のチャンスとして、安倍首相の軸足が完全に憲法改正に向かうようだと、国民の不人気な政策である消費増税を先送りするという可能性もないわけではない。ますます、日銀は動きをとれなくなってしまうのかもしれない」(メリルリンチ日本証券の大﨑秀一氏)

 

14:50

「石破氏は意外と健闘した。ただ、安倍氏の政権基盤は揺るがない。任期満了まで憲法改正や外交など、自分がやりたかったことに向けて突き進むことになろう。また、首相官邸前でデモなどが起こりそうだが、与野党逆転など起こる状況にはなく、影響は小さい。経済政策に対する関心は、いままでよりは低下しそうだ」(証券会社)

 

14:51

「石破氏の健闘が目立った。日経平均株価が瞬間的に下げに転じたのが象徴的だ。売り一巡後は値を戻してはいるものの、安倍陣営の圧勝で株高・円安、海外資金が流入するとの強気相場を期待することは難しくなったのかもしれない。安倍政権のレームダック化が連想される。足元の株式相場はラリーとなりそうだが、短期的なものとなってしまいそうだ」(三井住友トラストアセットマネジメントの押久保直也氏)

 

「予想通りとはいえ、緊縮財政志向だった石破さんをおさえられたのなら、とりあえずは日本株にプラスかと。消費増税凍結があればもっといい。政権に訴えていた若手議員たちには頑張っていただきたいです」(国内証券)

 

14:55

「一応はアベノミクスの信任が得られた形。結果発表直後に手仕舞いが出ましたが、石破氏が予想以上に善戦したのでややネガティブという捉え方があったのだと思います。安倍晋三首相の圧勝でない点は憲法改正に邁進するリスクが低減し、経済重視の政策になると期待できます。来年には参院選や統一地方選も控えていますし。きょうは朝方からアップサイドのコールオプションの売買が膨らんでいます。上値を見る向きは増えているのでは?」(国内証券)

 

14:56

「安倍首相3選となったものの、石破氏は、分水嶺の一つとされた200票を超え、安倍首相サイドが懸念していた250票まで伸びました。3選には変わりないので、この結果自体は、あまり金利には影響ないかもしれませんが、株式としては、期待していた部分があるでしょうから、「安倍首相圧勝→株高→金利上昇」が消えたという意味では、金利は上がりにくくなったかもしれません。勿論、安倍首相が勝ったことには変わりないので、先週金曜に安倍首相がおっしゃったように、『安倍首相の任期中に日銀緩和解除』というコメントが改めて出れば、意識されれば、金利は上昇方向かと思います。その際は、日銀ETF買入減額も意識されるので、株価は下がる方向かと思います」(野村証券の中島武信氏)

 

※QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物・現物株を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。

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