やはり始まった? 中国の米国債売り 貿易戦争は金融摩擦のステージへ

18日に米財務省が公表したデータによると、中国の7月の米国債保有残高は1兆1700億ドルだった。2カ月連続の減少となり、1月以来の低水準だ。2017年8月(グラフ内の線①)に「米、中国に通商法301条検討、不公正貿易なら制裁も」と報じられて以降、米国債保有残高(グラフ赤)は減少傾向にある。米10年債利回り(グラフ青、逆目盛り)の推移とほぼ連動している。一方、その間のベルギーの米国債保有残高は増加しており、「中国+ベルギー」の保有残高は直近まで増加基調にあった。


ベルギーにはユーロクリア(国際決済機関)とスイフト(国際決済インフラ)があり、中国の減少分がベルギーに移管されているとの観測も根強い。しかし、7月のベルギー保有残高は4カ月ぶりの減少となった。

米中貿易戦争の深刻化を背景として、「ついに中国が米国債を売り始めた」との思惑が生じる余地がありそうだ。3%を超えた米10年債に一段の金利上昇圧力が生じることになりかねない。(丹下智博) 

 

※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

関連記事

  1. 貿易摩擦と橋龍発言 米国債について回る「売りたい衝動」 

  2. 中国、過去数週間で米国債の買い入れを停止か

  3. トップライン◎ 生産ライン△ 米中摩擦、米CEOの景況感に透けるリスク

  4. 株、海外勢が先物中心に買い越し 8月第5週

  5. 米中貿易問題が重い銅と大豆、銅と大豆で重たい米長期金利

  6. 軟調な銅相場 VS 底堅い海運市況 米中摩擦みる物差し、正しいのは

  7. NT倍率が歴史的な高水準 通商摩擦懸念で透ける防御の心理

  8. 米株急落、恐怖指数VIXは30%高 ハイイールド債に売り 米中貿易摩擦を警戒

人気記事ランキング

  1. 登録されている記事はございません。

アーカイブ

PAGE TOP