トヨタ自動車の時価総額の半分強、あるいはソフトバンクGと東京エレクトロンの合計、またはソニーとホンダの合計、さらにはファーストリテイリングとセブン&アイHDとイオンとニトリHDの合計とほぼ同じ、といえばスケールの違いが分かるだろう。
26日の米国市場でフェイスブックが歴史に残る下げを演じた。終値は18.96%安の176.26ドル。米経済専門チャンネルのCNBCによれば、この日だけでフェイスブックの時価総額は1194億ドル(約13兆2500億円)吹き飛んだという。セールスフォース・ドットコムやテキサス・インストゥルメンツの時価総額に匹敵する規模で、米国上場銘柄で一日の時価総額の減少幅としては、2000年9月2日にインテルで907億ドルの時価総額が消滅したケースを上回って最大となった。これを日本の企業に当てはめたのが冒頭の事例だ。
失望を招いた決算を受け、証券会社や調査会社のアナリストは一斉にフェイスブックの目標株価の引き下げに動いた。QUICK FactSet Workstationによると、26~27日に目標株価のあるレポートを発行した33社のうち30社がターゲットを引き下げた。33社の平均目標株価は約205ドルで、1カ月前の221ドルから大きく切り下がった。26日の終値はさらに低く176.26ドルとなり、33社平均の目標株価を14%下回る。最安値はピボタル・リサーチの140ドルだった。
市場がオーバーシュートしたのか、アナリスト予想が追い付いていないのか。株価が落ち着きどころを見つけるには時間がかかりそうだ。(岩切清司+片平正二)
※QUICK FactSet Workstationより
※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。