前週の米上場投資信託(ETF)市場では大幅な資金流出が起きた。QUICK FactSet Workstationによると、19~23日の期間に米株式に連動するETFの資金流出入は303億ドル(約3兆2000億円)の流出超だった。米ダウ工業株30種平均はこの間に1413㌦も下落。米中間の貿易紛争に対する警戒感が一気に高まり米株式売りにつながった。
規模別では大型株の流出が突出した。1週間で168億ドルに達し、米株全体の半分超を占めた。目立ったのは大型株分類で運用資産残高(AUM)が2番目に大きい「iシェアーズ・コアS&P500 ETF(IVV)」。23日に今年最大となる48億ドルの流出超が確認された。
米株全体では3月1~23日まで50億ドルの流出超に転じた。一方で年初からの累計ではまだ58億ドルの流入超となっている。
※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。