日経平均株価の2倍の値動きに連動するレバレッジETFの日経レバ(1570)の純資産が19日時点で4795億円となり、2016年11月15日以来、1年3カ月ぶりの高水準を回復した。5000億円の大台に迫る勢いとなっている。
2月に入って日経平均が急落するなか、リバウンド狙いの個人投資家からの買いが優勢になっているもよう。純資産を基準価額で割った19日時点の口数(株式で言う株数)は2468万口。1月26日(936万口)以降は16営業日連続で増加しており、口数はこの間に2.6倍となった。正式な口数は20日に野村アセットマネジメントから発表される。
【日経レバの純資産の推移】
2012年4月10日に設定された日経レバの純資産が過去最高を記録したのは2016年2月2日の9179億円。値動きの良さで個人投資家の人気を集めて1兆円の大台に迫ったものの、その後は相場の上昇とは裏腹に低迷を続け、2017年には3000億円を割り込んだ。
恐怖指数のVIXが荒っぽい値動きとなり、VIXショート型ETFなど派生商品のリスクが改めて警戒される状況だが、収益チャンスとみて日経レバに再び関心が集まっている。日経レバは日経平均先物を使って基準価額が日経平均の2倍になるよう組成されるもののため、先物への需給インパクトも見逃せない。
(QUICKデリバティブズコメント)
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