上場投資証券「VIXベア」(2049)、1日で価値9割消失 米株の急落受け

株式相場のボラティリティー(変動率)の急拡大が投資家に影響を及ぼしている。米株式相場の大幅下落を受けて「恐怖指数」と呼ばれる米S&P500種株価指数の変動性指数(VIX)が5日に急上昇。VIXと逆の値動きをする上場投資証券(ETN)はわずか1営業日で9割を超える価値が消失した。

野村ホールディングス(8604)の欧州グループ会社は6日、VIXと逆の値動きをする「NEXT NOTES S&P500 VIXインバースETN(上場投資証券)」(VIXベア、2049)の早期償還を決めた。連動する指数が前の日の終値から20%を超えて下げ、繰り上げ償還の条件を満たしたためだ。東京証券取引所は同ETNの取引を停止。整理銘柄に指定する見通し。

VIXベアが連動対象としているのは米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが算出する「S&P500 VIX短期先物インバース日次指数」。同指数はVIXと逆の値動きになるよう設計されており、VIXが1%下がれば、VIXインバース指数は1%上がるという仕組みだ。

世界的な景気拡大や良好な企業業績、緩和的な金融政策などに支えられた低変動相場は投資家に恩恵をもたらしてきた。VIXベアが上場した2015年3月16日時点の1口あたりの償還価格は9945円だった。その後はじりじりと上昇し、2017年には年間で2.7倍となるなど上昇基調を強めて一時4万円の大台に迫った。今月2日時点では運用残高にあたる残存償還価格総額も約323億円にまで膨らんだ。

【VIXベアの1口あたりの償還価格の推移】

vixベア

だが、足元の相場の急落で状況が一変した。VIXは5日に前週末終値の2.2倍の37.32と、約2年5カ月ぶりの水準に上昇。反対の値動きをするVIXベアの価格は5日時点で1144円と前週末から96%下落し、残高は約12億円にまで目減りした。相場の急激な変動による悪影響が広がってきた。

【日経QUICKニュース(NQN) 神能淳志】

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