世界同時株安 日経平均、一時1600円超安 市場参加者はこうみる

米国発の株安が世界に波及し、6日の東京株式市場は日経平均株価が前日を上回る急落ぶり。一時前日比1600円を超える下げ幅を記録して、全面安になっている。

市場参加者は今回の相場展開をどのようにとらえているのか。QUICKデリバティブズコメントが取材・発信した情報をまとめた。

【追い証絡みの投げ売りが相場押し下げ】

☆「うちのコールセンターも凄いことになってますよ。『追い証まであとどれくらいか』といった問い合わせが殺到してます。昨日あたりから出てますが、今日の後場からも追い証に絡んだ投げ売りが相場を押し下げてますね。マザーズが後場に一段安となっているのも背景はこのあたりにあります」(ネット証券)

☆「2日連続で大幅安することは全く想定していなかった。前日、打診買いを入れたことから、きょうは様子見だ。株に対して強気のスタンスは変更していないが、押し目買いを入れるとすれば下げ止まったことを確認できてからだ」(信連)

【買いを入れるタイミング探る】

☆「これまではファンダメンタルズが強いなか、米金利が上昇してもリスクオンの流れは続いていた。しかし、先週末の米雇用統計は強かったものの、賃金上振れに対してマーケットはネガティブに反応した。株価の下落幅は大きく、ボラティリティも上昇した。ボラティリティが上昇すれば、リスクを抑えるためレバレッジがかかったポジション解消は間違いなく起こる。案の定、月曜日は内外とも株価は大幅に下落。日本株は本日も一段安となり、暫くは落ち着きどころを探る、リプライシングの時間帯が続くのだろう」「今回の調整で米株の割高感はかなり剥落した。企業業績は日米とも良好で20%の下落といった弱気相場入りする心配はないと見ている。どこかで買いを入れるタイミングを探ることになる」(三井住友アセットマネジメント グローバル戦略運用グループヘッド 永見哲氏)

【しばらくは不安定な相場続く】

☆「米VIXの急騰がきついですね。関連商品は幅広く売られていたと思います。それだけボラティリティのショートがたまっていたので、一気に踏みあげられた展開。既に国内でも関連ETFの早期償還といった影響が出ました。こうなってくるとポジション調整をしたくても流動性が低下し値動きの大きさが増幅されやすくなります。今日で一巡とは考えていません。しばらく不安定な相場が続くのではないですか。リスクは相場急落が与えるセンチメントへの影響、そして先行きの景気に対する影響。足元で経済指標は良好ですが、いつも『振り返ってみればあの時が転換点だった』ということはよくありますから。株安・債券安の展開。しかも米市場で発生したため、国内勢でも耐えられなくなっている投資家はいると思います。このあたりから売りも出ているのではないですか?」(邦銀)

☆「これだけ内外のリスク資産が大きく変動すると、国内年金が保有するマルチアセット型やリスクパリティ型のファンドが株式・商品・REITなどのリスク資産を圧縮する動きが加速しそうだ。生保、信託の大手は国内年金に積極的に販売していたので、相応のマーケットインパクトもあるだろう」(コンサルティング)

【短期的に2万1000円割れの可能性も】

☆「前日、3月限のオプションが反応していなかったことを見ると、市場関係者は過度に警戒していなかったのだろう。ただ、きょうの動きを見ると、オプション市場では米株の大幅安にパニック的な反応を示している。スキューも強烈に上昇している。前日とは異なり、円高方向に推移していることから、短期的には2万1000円割れの可能性もあるかもしれない」(邦銀)

☆「現行の米株は減税や一株当たり純利益(EPS)などの好材料はすでに織り込んだとみる。現行では押し目買いよりも戻り売りをしたい。米長期金利が2.5%を下回らなければ、米株の株価収益率(PER)が上昇する可能性は低いだろう。ただ、先進国債券はまだ含み益があり、押し目を拾っても良いのではないかと考える」(ファンドマネジャー)

【絶好の買い場到来、ヒャッホーという気分】

☆「絶好の買い場到来ですね。相場が下がる中で怒られるかも知れませんが、ヒャッホーという気分です。全力買いという訳にはいきませんが、戦力の逐次投入で買いを入れたいですね。昨年の北朝鮮危機のような突発的なイベントでリスク・オフによって急落した訳ではないため、1~2日で直ぐに戻ることはないと思いますから、戻りが鈍いことを覚悟して落ちるナイフを掴みに行こうと思います」(国内証券)

☆「米株は過去2年間、5%以上の急落を経験してこなかったが、過去の歴史を参考にすると異様だった。今回の調整は米株が平常状態に戻り、健全な証であると捉えるべきだ。今回の大幅は下落は買い場となる可能性がある」(インベスコの5日付レポート)

☆「センチメントが悪化している兆しがあり、経済指標のサプライズは少なくなったが、当社は米株は売り材料よりも買い材料の方が多いと考える。決算も堅調で、景気後退のリスクは低い」(ロイヤル・バンク・オブ・カナダの5日付レポート)

【システム取引などのテクニカルな調整】

☆「週末、昨夜の米国株式の大幅調整を受けて、日本の株式市場も大幅に下落しています。しかし、こうした下落局面ではむしろ買いの好機と捉えています。経済ファンダメンタルズは良好で、企業業績もこれまで堅調に推移しています。市場はシステム取引などのテクニカルな調整と考えます。これまで穏当に上昇していた株式市場ですが、いずれ再び落ち着きを取り戻し、年内に高値を試す動きがみられると想定します」(フィデリティ投信で日本株のポートフォリオ マネージャーを務めるイーコックウェイ氏)

(QUICKデリバティブズコメント)

※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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