ソニー(6758)は2日午後、4月1日付で吉田憲一郎CFO兼副社長が社長兼CEOに昇格し、平井一夫社長兼CEOが会長に就任するトップ人事を発表した。
平井社長は、ソニーコンピュータエンタテインメント(SCE)の社長兼グループCEO、会長を歴任し、2012年4月に、ハワード・ストリンガー氏の後任としてソニーの代表執行役社長に就任した。パソコン事業やテレビ事業が業績の足かせとなり最終赤字が続く時代に、第1次中期計画(2012-14年度)に構造改革を実施。大胆なコスト削減やテレビ事業の分社化に取り組んだ。
第2次中期計画(2015-17年度)では高収益企業への変革を推進。有料会員が支える収益の柱であるゲームのほか、高水準な半導体、映画などメディアなどを支えに収益が復調。06年に撤退したロボット事業へ再参入を決めたことも記憶に新しい。第2次中期経営計画で掲げた18年3月期に営業利益5000億円以上を「有言実行」した格好となった。
CEOの就任後には1兆円を割り込んだ時価総額も今では7兆円を視野に水準まで回復。社長交代を発表した2日の株価は前日比1.85%高の5485円となり市場から一定の評価を受けたと言えそう。さらに取引終了後には2018年3月期の業績見通しを上方修正。純利益を3800億円から4800億円に引き上げ、「平井時代」として最高水準になる見込みだ。平井氏はソニー復活の道筋をつけ新社長へとバトンを渡す。
【ソニーの時価総額】
(QUICKエクイティコメント)
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