21日付日本経済新聞朝刊にこんなくだりがあった。
「戦後の歴代政権でトップは佐藤栄作の3.07倍、次いで中曽根康弘の2.87倍。いずれも長期政権だ。安倍は12月20日現在で2.23倍にとどまる。『総理、できるだけ長く政権を維持し、株価を上げて少なくとも中曽根さんは超えましょう』。麻生が呼びかけると、安倍はうなずき、大事に紙を受け取った」(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24856190Q7A221C1SHA000/)
麻生太郎副総理・財務相が安倍晋三首相に示したとされるこの倍率は、歴代総理の首相就任時から退任するまでの日経平均株価の伸び率だ。仮に現政権が中曽根政権の2.87倍を上回るには、日経平均の目標は2万8929円との計算になる(政権発足の前営業日、2012年12月25日の終値は1万80円12銭)。
この水準が政権としての「目標株価」となるならば、市場は金融・財政政策や規制緩和、構造改革の進展期待などを抱き続けることになる。しかし、期待を抱かせる分、失望に変わる場面では反動も出かねない。
【QUICKデリバティブズコメント:岩切清司】
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