日経平均株価が26年ぶりの高値圏で推移している。市場の視線はすでに2018年へ向かっており、証券各社の予想も出そろいつつある。来年末の日経平均の予想水準を平均すると、約2万4400円となり、強気見通しが並んだ。
野村証券は米税制改革法案の可決に着目している。「米国景気の成長加速はグローバル景気を押し上げる要因となり、日本企業の業績拡大につながる」と予想。一方でJPモルガン証券は「企業業績は市場コンセンサスより上振れ、最終的には2桁近い増益率になる」と期待する。
今年の上げ相場のけん引役だった海外投資家。来年もその動向に注目が集まるなか「海外勢による買いの拡大が見込まれる」(ゴールドマン・サックス証券)という。日本株のポジションが「依然として軽め」といい、買い余力があるようだ。
ただ、相場が一本調子で上がるとの見方は少ない。「18年後半に株式市場が調整する」としているみずほ証券は、19年の世界景気の減速懸念や日銀によるテーパリング(量的緩和による資産購入の縮小)議論の開始の可能性、さらに消費増税に伴う19年度の減益を懸念材料とした。
▼大手金融機関の18年末予想(日経平均株価)
社名 日経平均 TOPIX
大和証券 2万7000円 ─ ※
ゴールドマン・サックス 2万5200円 2000※
JPモルガン 2万5000円 2050
バンクオブアメリカ・メリルリンチ 2万5000円 2000
ソシエテ・ジェネラル 2万4500円 1900
クレディスイス 2万4500円 ─
野村証券 2万4000円 1900
SMBC日興証券 2万3500円 1850
東京東海調査センター 2万3500円 ─
みずほ証券 2万2000円 1700
モルガン・スタンレー 1820
HSBC 1550
※大和証券は18年12月予想
※ゴールドマン・サックスは12カ月後の予想
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