ソフトバンク、グーグルから「個性的なロボット」「東大発ベンチャー」を買収

ソフトバンクグループ(9984)は9日、同社の子会社がグーグルを傘下に持つアルファベットから米ロボット開発会社、ボストン・ダイナミクスの買収で合意したと発表した。同時に東大発ベンチャーのSCHAFT(シャフト)株も取得する。

業界で有名な2社の買収によりソフトバンクはロボット事業の強化を目指す。

ボストン社は「変なロボット」で有名

ボストン社はマーク・レイバート氏が1992年に設立した。米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)の資金を受けて、軍事用の2足歩行ロボットや4足歩行ロボットの開発を進めた。

ボストン社のロボットは段差を乗り越える際の動きが特徴的で「個性的なロボット」「変なロボット」だと言われる。

今回の買収についてソフトバンクの孫正義社長は「ボストン・ダイナミクスのマークとそのチームは、最先端のダイナミックなロボット分野における明確なテクノロジーリーダーです。私は彼らをソフトバンクファミリーに迎え入れることができ感激しています」とコメントした。

東大発ベンチャーを米国から取り返す

ソフトバンクはボストン社の買収に伴い、東京大学発ベンチャーのSCHAFT(シャフト)株も取得する。米国に流れた東大発ベンチャーの技術をソフトバンクが取り戻すかっこうだ。

シャフトは東京大学の助教を務めた中西雄飛最高経営責任者(CEO)らが2012年5月に設立した。東大発ベンチャーの開発した災害現場で利用するヒト型ロボットがグーグルの目に止まる。シャフトはグーグル傘下となってロボット開発を進めた。

2013年に米国防総省が開いたロボット技術の競技会の予選でグーグル傘下のシャフトが首位になった。シャフトは2015年の決勝では参加を辞退して話題になっていた。

グーグルは2社の売却先を模索、ソフトバンクが競り勝つ

ロボット事業を強化するグーグルはボストン社やシャフト社などを買収していった。ただ、一連の買収を主導していたグーグル上級副社長だったアンディ・ルービン氏が14年末にグーグルを退社して状況が変わる。

グーグルはボストン社の収益化などに苦戦したためトヨタ(7203)の人工知能(AI)研究開発子会社、米トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)にボストン社の売却を検討しているなどと伝わっていた。

最終的にヒト型ロボット「ペッパー」を手掛けるソフトバンクがロボット事業の2社の買収で合意した。 9日の東京株式市場でソフトバンク株は前日比8%高まで上昇する場面があった。

(ソフトバンクの6月8日からの株価チャート)

【QUICKコンテンツ編集グループ:片野哲也】
(QUICK NewsLine)

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