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消費増税延期は「やむを得ない」6割、与党勝利「80%」(11月調査)

記事公開日 2014/12/1 13:00 最終更新日 2014/12/1 13:00 調査・サーベイ 国内 QUICK月次調査<債券> QUICK月次調査

QUICKが毎月行っている債券月次調査が、衆院解散後の11月25日から27日にかけて行われました。解散にともない、第47回衆議院議員総選挙が12月14日に施行されます。今回の月次調査では、これまでのアベノミクスに対する評価、衆院選挙の与党勝利の確率などについて、証券会社や銀行、投信投資顧問などの債券市場関係者にアンケート調査が行われました。あくまで債券市場からの声ですが、今後を占ううえで参考となるデータも見えてきました。

増税延期の評価「やむを得ない」が6割弱

アベノミクスがスタートして丸2年。「三本の矢」のうち、第三の矢に当たる成長戦略の行方がまだ見えないなかでの総選挙になるだけに、有権者がどこまで与党自民党を支持するのか、気になるところです。

現状、アベノミクスに対する評価としては「判断は時期尚早」という冷静な見方が大勢を占めました。また、解散総選挙と共に、本来なら2015年10月に予定されていた消費税率の再引き上げも延期と決まりましたが、それに対する評価は、57%が「やむを得ない」と回答しています。

消費税率再引き上げ延期の評価

今後、気になるのは12月14日に施行される総選挙の行方です。与党勝利の確率は79.9%と高く、270議席とされる与党勝敗ラインは確保できるとの見方が過半数を占めました。その意味では、安泰といえるでしょう。

与党敗退という想定外シナリオは株安、円高を加速させる?

ただ、270議席という勝敗ラインを割り込んだ場合、特にマーケットに対してどのような影響が及ぶのでしょうか。日本長期金利、日本株式、円ドル相場に分けて、それぞれの反応を聞いたところ、次のような結果になりました。

<日本長期金利>

ほぼ影響はないか、若干上昇する可能性あり。影響なしという回答比は全体の47%ですが、同時に「上昇する」という回答比も42%あり、ほぼ拮抗しています。

<日本株式>

これはもう圧倒的に「下落」で、85%を占めています。これまで株価を押し上げてきた「アベノミクス」に対して、有権者がノーを突き付けたことになるからです。

<円ドル相場>

「円高」が63%を占めました。株価上昇と同様、アベノミクスによって円安が誘引されてきた面が強いだけに、与党の敗退は円高要因になります。

長期金利予想はさらに低下、注目材料は政府・日銀のオペレーション

今回の月次調査は、国内債券市場の動向に関する見通しです。

長期金利の指標となる10年国債の利回り予想は、10月調査に比べて下方にシフトしました。前回調査では、1カ月後の長期金利水準の単純平均が0.485%でしたが、11月調査分では0.447%に低下しています。ちなみに3カ月後にあたる2015年2月末の水準は0.466%、半年後の5月末は0.505%と、新年度にかけて長期金利は若干、上昇ぎみに推移するという見方となっています。

▼市場参加者の予想

日経平均株価の予想

一方、短期金利であるTIBOR(東京銀行間金利:銀行間で資金のやり取りをする際の金利で、貸出し金利の基準となる)3カ月物のレートは、2014年12月末の0.184%に対し、半年後の2015年5月末が同じく0.184%。短期金利の水準は、日銀の量的金融緩和を反映し、当面は低水準の横ばいで推移することになりそうです。

市場参加者が目下、債券市場の変動要因として注目している材料は、「景気動向」の注目度が低下する一方、「債券需給」や「海外金利」の注目度が上がっています。なかでも債券需給が価格動向に及ぼす影響が強いと見られており、今後、市場参加者の動向が注目されます。

債券市場の需給動向を左右する投資主体としては、「政府・日銀のオペレーション」に対する関心が高まっています。10月末に発表された量的・質的金融緩和第2弾による、日銀の国債買い入れはもちろんですが、コアCPIの上昇率が低迷するなか、さらなる金融緩和が行われるのかどうかという点にも、注目が集まっています。

ただ、ここからさらに国内債券の組入れを増やすかどうかという点については、多くの市場参加者が気迷いムードにあるようです。国内債券の組入れ比率について、当面どのようなスタンスで臨むのかという質問に対して、相変わらず「現状を維持する」という指数が85%と高めに推移。現在のデュレーションについては「基準通り」が55%、当面のデュレーションについて「現状を維持する」が79%を占めており、ここしばらく債券のポートフォリオを大きく動かす兆しが見えないことが分かりました。

「当面は日銀の買いがGPIFの売りを吸収する」

市場関係者の声を聞くと、「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による保有国債売却の影響はどの程度あるのか」と、GPIFの運用見直しに伴う国債の売却による影響が懸念される一方、「当面は日銀の買いがGPIFの売りを吸収する」という見方もあり、需給動向が大きく一方向に偏ることはなさそうです。

すでに0.4%台の前半まで低下しているだけに、ここから先、長期金利の低下余地が限られているのも事実ですが、日銀による買いオペが続く限り、長期金利が大きく上昇に転じる可能性は低そうです。


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