QUICK企業価値研究所アナリスト 唐木健至(2018/05/22)
・従来予想比では、償却費の増加で営業利益を減額
前期決算発表を受け企業価値研究所では、今19/3期の連結業績予想を修正。営業利益を640億円→580億円(前期比63%増)とした。将来的な取り扱いの拡大に向け、会社が今期に積極的な設備投資を行う方針を示したことを受け、減価償却費の想定を引き上げたことなどから、営業利益を減額した。
前期との比較では、会社が昨秋から進めている値上げの効果で宅急便の単価が上昇すると想定。荷受けの制限により取扱個数は減るとみるが、大幅な営業増益の予想としている。なお、会社は増えすぎた貨物量を、いったん配送体制に見合った水準まで減らすため、現在大口荷主を中心に荷受けに制限をかけている。
・来期は通販関連貨物の取り込みで大幅増益を予想
来20/3期の連結業績は、営業利益730億円(前期比26%増)を予想。荷受け抑制による貨物量の調整が19/3期までに概ね完了すると想定。インターネット通販関連貨物の取り込みなどで宅急便の取り扱いが増えるとみて、営業増益の予想としている。
・リスクファクター ~景気、競争激化など
・アナリストの投資判断 ~足元は若干割高も、中長期的には上値の余地があるとみる
直近株価での今期当研究所予想PERは34倍強と過去3年の平均(25倍強)を上回る。当研究所では、今・来期と大幅な増益が続くとみるため、株価も過去3年を上回る評価が可能だが、従業員の負担軽減のため今期までは荷受けの抑制を余儀なくされるとみることもあり、株価の評価を大きく引き上げることはできないと考えている。足元の株価には若干の割高感があるが、中長期的観点からは、取り扱いの増加で着実な利益成長が見込めるため、株価も上値の余地があるとみている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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