QUICK企業価値研究所アナリスト 伊藤健悟(2018/04/27)
・従来予想をやや下回るが、業績は順調に拡大へ
19/3期の連結業績について企業価値研究所では、売上収益が前期比19%増の5000億円、営業利益が同17%増の510億円を予想する。エラストマー部門は前期の採算改善の反動などで減益となるが、デジタルソリューション部門は半導体材料の好調持続で業績を拡大できる見込み。ライフサイエンス部門も、既存事業の成長と新規連結の効果で業績を伸ばそう。合成樹脂部門でテクノUMG社が発足した効果もあり、連結全体で業績は順調に拡大すると考える。ただし、エラストマー部門の採算などを見直したことで、従来予想を若干下方修正した。続く20/3期以降も、省エネタイヤ向けの合成ゴムや半導体材料の数量増、ライフサイエンス部門の成長などにより、着実な業績拡大が続こう。
・18/3期はエラストマーと合成樹脂が増益を牽引
18/3期の連結営業利益は、前期比21%増の436億円で着地。エラストマー、合成樹脂の両部門が採算改善で利益を拡大。多角化部門は伸び悩んだが、連結全体で大幅増益となった。ただし、4Qの採算悪化が想定以上に厳しく、当研究所予想の480億円には届かなかった。
・リスクファクター ~半導体材料の需要動向など
・アナリストの投資判断 ~業績は拡大に向かう公算が大きく、足元の株価には割安感がある
18/3期の実績や会社側の業績見通しが市場の想定を下回ったことを受けて、株価は急落。足元では、今期の当研究所予想連結PERで約13倍と、同社の過去の平均的な水準や電子材料メーカーの平均を下回っている。当研究所も業績予想を小幅引き下げたものの、半導体材料やライフサイエンス部門の成長で業績は拡大基調を辿る公算が大きい。同15倍程度の評価は可能であり、株価は徐々に回復に向かうと考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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