QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2018/04/25)
・会社側は18/3期経常利益、純利益を下方修正
4月23日、会社側は18/3期実績見込みの修正を公表した。造船事業を手掛ける持分法適用関連会社ジャパンマリンユナイテッドの悪化で経常利益を390億円→210億円(前期比5%減)、純利益を110億円→70億円(同33%増)に引き下げた。営業利益は710億円→720億円(同52%増)へ上方修正となったが、内訳をみると北米プロセスプラントの追加損失を航空・宇宙・防衛などの上方修正でカバーした形になっている。
・18/3期の実績見込みは会社側修正値と同額に
企業価値研究所の18/3期連結業績の実績見込みは、会社側の修正値と同額に修正した。19/3期以降は暫定的に従来予想を据え置く。19/3期の営業利益は880億円(前期比22%増)、20/3期は910億円(同3%増)。
・18/3期3Q累計営業利益は前年同期の2.6倍
18/3期3Q累計の連結営業利益は515億円(前年同期比2.6倍)。不採算案件の発生がありながらも連結全体では工事採算の改善や増収、円安などが増益要因となった。
・リスクファクター ~想定外のコスト発生、財務リスク、為替変動等
・アナリストの投資判断 ~当面は今後の懸念材料を織り込む展開が想定される
当研究所では、当面の株価について、やや弱気にみている。今回の会社側の実績見込みの修正のうち、北米プロセスプラントの追加損失計上はネガティブ。また航空・宇宙・防衛の営業利益上方修正には不採算の新型航空エンジン「PW1100G」の売上計上の遅れが含まれており、同エンジンの大幅な増加が見込まれる19/3期の同セグメントが減益となる公算が高まったといえる。当面はこれらの懸念材料を織り込む展開が想定されるため。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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