QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2018/03/20)
・増収・増益基調続くとの見方を継続
企業価値研究所予想の18/3期の連結営業利益は前期比13%増の180億円で変更なし。続く19/3期と20/3期の連結営業利益予想も19/3期が同2%増の184億円、20/3期は同12%増の206億円でともに変更なし。医療用漢方製剤の中期的な数量伸長率は5%程度を想定。医療用漢方製剤の安定した成長により増収・増益基調が続くとの見方を維持する。なお、19/3期は18年4月の薬価引き下げ(3%台前半の引き下げ)の影響で増益率の鈍化を見込んだ。
・3Q累計は3%増収、8%営業増益
18/3期3Q累計の連結業績は、売上高が前年同期比3%増の909億円、営業利益は同8%増の151億円。医療用漢方製剤が堅調に推移、生産性向上等による原価率の改善が寄与し増収・増益。医療用漢方製剤の売上高は同3%増の868億円。医療用漢方製剤全129処方中76処方が前年同期を上回った。
・リスクファクター ~医療制度、原料調達など
・アナリストの投資判断 ~医療用漢方製剤の販売等に注目
株価は17年6月に上場来高値となる4745円をつけたが、足元は3700円前後。17年9月に発表した中国平安保険との提携が株式の希薄化を伴うものであったこと、18年4月に診療報酬・薬価改定が控えていること、などが上値を重くしているようだ。当研究所では医療用漢方製剤は数量ベースで安定した成長が続くと予想、中国平安保険との提携も前向きに評価しているが、業績貢献には時間を要する。医療用漢方製剤の販売動向や為替相場の変動などに注目し慎重な投資スタンスで臨みたい。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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