QUICK企業価値研究所アナリスト 細貝広孝(2018/03/09)
・18/3期通期は営業4%増益予想を据え置き
18/3期通期の連結業績に関して企業価値研究所では、売上高1兆9100億円(前期比2%増)、営業利益1390億円(同4%増)の前回予想(17年12月)を据え置く。3Q累計実績では土木工事の完成工事(完工)粗利益率が当研究所の想定をやや上回って推移しており、強含みだが、現時点では前回予想を据え置く。
・中期的に完工粗利益率の緩やかな低下を見込む
続く19/3期および20/3期の連結業績に関しても当研究所では、売上高、営業利益ともに前回予想を据え置く。完工高の増加による増収を見込むが、完工粗利益率が緩やかに低下するとの見方から、営業利益は1400億円と同社としては高水準ながら横ばい推移を予想する。
・3Q累計は海外子会社の堅調などで増収増益
18/3期3Q累計の連結業績は、前年同期比3%の増収、同2%の営業増益だった。単体の完工高は減少したが、海外子会社の堅調推移などで、連結全体では増収増益を確保した。
・リスクファクター ~労務費、資材価格の上昇など
・アナリストの投資判断 ~中期的に高水準な利益推移で再度、上値切り上げも
株価は13年から上昇トレンドに。17/3期の好調な業績などを背景に17年5月以降に上昇基調を強め、11月には1609円をつけて1990年以来となる1600円台にのせた。ただ、その後は伸び悩み、東京地方検察庁特別捜査部による捜査に係る報道や、株式市場全体の下落などもあってさらに下値を切り下げ、足元の株価は1200円前後で推移している。当研究所では中期的に連結営業利益は1400億円台と同社としては高水準な推移を予想している。このため、足元の株価水準から再度、上値を切り上げる可能性があるとみている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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