QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2018/03/08)
・3Qまでの実績を踏まえて予想を修正
企業価値研究所予想の18/3期の連結営業利益を760億円→780億円(前期比12%減)と修正。3Qまでの実績を踏まえて小幅増額。前期との比較では高血圧症治療剤「オルメサルタン」の特許満了の影響、減損計上による研究開発費の増加もあり減益を予想する。
続く19/3期と20/3期の連結営業利益は19/3期が960億円→840億円(同8%増)、20/3期は980億円→920億円(同10%増)と特例拡大再算定等の影響を新たに織り込み見直した。新製品群の成長や構造改革による収益性の向上等から増益を予想する。
・3Q累計は1%増収、28%営業減益
18/3期3Q累計の連結業績は、売上収益が前年同期比1%増の7410億円、営業利益は同28%減の932億円。抗凝固剤「エドキサバン」は伸長したが、収益性の高い「オルメサルタン」の落ち込み、減損計上による研究開発費の増加もあり3割近い営業減益。
・リスクファクター ~医療費抑制や主力製品の副作用
・アナリストの投資判断 ~期待先行、抗がん剤の開発進展に注目
株価は18年2月7日に上場来高値となる4241円をつけたが、株式相場全般の調整もあり足元は3700円前後で推移。「エドキサバン」が好調に推移していることや「DS-8201」を筆頭とする抗がん剤の開発進展などが評価されているようだ。PER等の株価指標は割高な水準にあり、期待が先行していることに留意。株価の持続的な上昇には次の成長を担う開発品目の着実な開発進展が必要と考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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