QUICK企業価値研究所アナリスト 前田俊明(2018/01/31)
・3Q累計の2割営業増益は想定以上。予想を上方修正
18/3期3Q累計の連結営業利益は前年同期比2割増加。システムサポート(SS)事業はクラウドサービス(ネット経由型サービス)が拡大したほか、システムインテグレーション(SI)事業の収益の一部がSS事業に移る収益構造の変化もあり、力強く成長。SS事業への収益シフトを補いSI事業も伸長した。企業価値研究所は3Q累計業績が想定を上回ったことから、通期の連結業績予想を上方修正する。
翌19/3期予想も引き上げる。受注前を含め案件管理を厳格化することで不採算案件を防止する仕組みが機能しているほか、システム構築の際の生産性向上やシステム運用サポートなどを効率的にこなすことで緩やかな採算向上が続こう。営業利益率は50%に達する見通し。
・創立50周年の記念配当を実施。普通配当も増額
同社は18年4月8日に創立50周年を迎える。株主還元として、18/3期末に創立50周年の記念配当を実施するとともに、普通配当も上乗せする。
・SS事業の受注高は2割近く増加
18/3期3Q累計の受注高は、SI事業は計上基準の厳格化などで減少したが、SS事業は2割近く増加した。
・リスクファクター ~不採算案件の発生
・アナリストの投資判断 ~中長期的な上昇見込むが、短期的には過熱感
当研究所では、(1)営業増益が続く安定的な収益構造、(2)潤沢な手元流動性を持つ強固な財務基盤、(3)高ROE(自己資本利益率)――など、引き続き高く評価している。増配もポジティブ。昨年来の株価は急ピッチの上昇で上場来高値圏(株式分割を考慮)に到達。ただ、指標面では割安感がなく、過熱感がある状況と考える。安定的な業績拡大が期待できることから、中長期的な上昇を見込むが、当面は現状程度の株価推移を予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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