QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2018/01/23)
・一般用医薬品は順調、医療用は苦戦
企業価値研究所予想の18/2期通期の連結営業利益は248億円(前期比6%減)。3Qまでの実績を踏まえて売上高を小幅増額したが、営業利益は前回予想を据え置く。一般用医薬品は順調だが、経皮鎮痛消炎剤「モーラステープ」など医療用医薬品の苦戦や米国子会社ノーベン社の事業戦略変更の影響等から減益を予想する。
続く19/2期と20/2期についての連結営業利益は19/2期が234億円→238億円(同4%減)、20/2期は238億円→242億円(同2%増)と見直した。19/2期は薬価引き下げの影響もあり減益、20/2期は一般用医薬品の伸長等から増益を予想する。
・3Q累計は6%営業減益
18/2期3Q累計の連結業績は、売上高が前年同期比横ばいの1096億円、営業利益は同6%減の207億円。医療用医薬品の落ち込みを消炎鎮痛貼付剤「サロンパス」を中心とする一般用医薬品がカバーし売上高は横ばい。研究開発費等の増加で営業減益。
・リスクファクター ~医療制度改革と主力製品への依存度の高さ
・アナリストの投資判断 ~上場来の高値圏、投資は慎重に
株価は18年1月22日に上場来高値となる7480円をつけた。株式相場全般の上昇に加えて、「モーラステープ」の回復や「サロンパス」の好調などから内需関連として評価されているようだ。しかしながら、当研究所では今来期は減益を予想しており慎重な投資スタンスで臨みたい。株価の上昇には次の成長を担う新薬の開発などが必要と考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。