QUICK企業価値研究所アナリスト 細貝広孝(2017/12/14)
・18/3期通期の業績予想を増額修正も、営業減益予想
18/3期通期の連結業績に関して企業価値研究所では、売上高は前回予想(17年8月)から200億円増額の1兆8500億円(前期比2%増)、営業利益は同200億円増額の1500億円(同3%減)に見直した。完成工事(完工)粗利益率の予想を上方修正したが、前期比較では連結営業利益は前期実績を下回る見込み。
・中期的には連結営業利益1400億円台の維持を予想
続く19/3期および20/3期の連結業績に関しても当研究所では、前回予想を増額修正した。完工粗利益率を引き上げたが、緩やかな低下基調を予想しており、連結営業利益は18/3期予想を下回る見通し。ただ、同社としては高水準な1400億円台は維持できるとみている。
・上期は土木工事の完工粗利益率上昇で営業増益
18/3期上期の連結業績は、前年同期比1%の増収、同4%の営業増益だった。単体の土木工事の完工粗利益率が特殊要因もあって大幅に改善。連結全体でも営業増益を確保した。
・リスクファクター ~労務費、建設資材価格上昇など
・アナリストの投資判断 ~株価に上値余地も、さらなる上値切り上げは見込みにくい
株価は好調な決算などを背景に17年8月には1000円台を捉え、11月には1992年以来の水準となる1299円の高値をつけた。当研究所では中期的に17/3期実績は下回るものの、高水準な利益推移が継続するとみている。ただ、株価はこうした利益推移を織り込んで上昇しており、現時点においてはさらなる利益成長シナリオも描き難い。足元の株価水準からは上値余地はあるとみているが、さらなる上値切り上げも見込みにくい。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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