QUICK企業価値研究所アナリスト 堀内敏成(2017/10/30)
・アジアの「地域に合わせた成長戦略」が順調に進展
同社は17/8期の決算説明会において、グレーターチャイナ(中国大陸、香港、台湾)および東南アジア・オセアニアの成長戦略に関し、説明を行った。
両地区ともに「ユニクロ」ブランドの価値向上および浸透により、新規出店、販売、利益率の改善などがそれぞれ進む好循環にある。「地域に合わせた成長戦略」が順調に進展することで、同地区での収益成長が加速すると企業価値研究所では判断。同社の連結業績は、海外ユニクロ事業の牽引により、中期的に営業最高益の更新が進むとみている。
・19/8期に海外ユニクロの営業利益が国内を超過へ
同社のセグメント別業績に関し当研究所では、国内ユニクロ事業は既存店売上高が前期比2%程度で伸びると想定。店舗数は横ばいを見込むものの、コスト削減の徹底の効果などで、小幅ながら営業増益が続くと想定。海外ユニクロ事業は、上記の通りグレーターチャイナおよび東南アジア・オセアニアを中心に高い利益成長が続く見通し。19/8期には営業利益で国内ユニクロ事業を上回ると当研究所ではみている。
・リスクファクター ~海外事業の採算・経費管理
・アナリストの投資判断 ~中期的な収益成長を踏まえれば、株価指標に依然割安感
株価は17年に入り調整基調が続き、9月に年初来安値3万円をつけたが、四半期業績の改善とともに持ち直し、直近は3万7800円前後で推移。同社株の動きは日経平均株価に絡んだデリバティブ取引などの影響を受ける傾向があり、振幅の大きな展開も見込まれる。株価は回復傾向にあるものの、株価指標は過去のトレンドとの比較では依然割安。当研究所では、海外ユニクロ事業の牽引により、営業最高益の更新が続くと予想しており、株価は株式相場全体の動きの影響を受けつつも、上昇が続くと見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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