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味の素(2802)プレミアム企画も人気、主力商品で投資家つかむ!【株主優待戦略を聞く】

単元引き下げに対応した優待制度拡充で株主が急増

左から田代氏、萩本氏、鴇崎氏、竹原氏

味の素の株主優待制度は、導入から20年ほどの歴史がある。商品および事業活動への理解促進、安定的に長期保有してくれる個人株主を増やす目的で導入した。2015年3月末には、1000株以上を継続3年以上保有の株主を対象に長期保有優遇を導入。2016年4月に単元株数を1000株から100株に引き下げたことに対応して、2017年3月末から新たに100株以上1000株未満の株主を対象にした優待制度を設定した。個人株主は、急増。3.8万人(2016年3月末)から、7.6万人(2017年3月末)、12.8万人(2018年3月末)、14.0万人(2019年3月末)と順調に増えた。

所有株式数に占める個人株主の割合は14.88%(2016年3月末)から21.31%(2019年3月末)と5%以上増加したが、「個人株主をさらに増やしていきたい」(法務部 田代孝弘シニアマネージャー)という。政策保有の株が減る中で、会社の方針として個人の中長期投資株主を増やすことにとりくんでいる。

優待品は主力商品を中心に提供

株主優待の内容は「ほんだし®」「味の素KKコンソメ」「クノール®カップスープ」「アミノバイタル®」「ブレンディ®」(100株以上1,000株未満の株主向け優待商品)と定番商品をラインナップしている。2018年12月に実施した株主に対するアンケートでは、74%の株主から「株主優待」を重視して味の素株を購入・取得したと回答があった。株主優待は「個人株主づくりに貢献していると思います」(田代氏)と手ごたえを感じている。

IR活動を通じ、長期にわたり安定的な株主づくり

自社商品といっしょに

味の素は、個人投資家向けIRセミナーを年数回実施している。地方での会社説明会開催の要望をうけ、2017年から「オンライン会社説明会」を始めた。加えて、株主向け施設見学デーの人気は高く、株主との接点を拡大している。個人株主から募集人数を増やしてほしいという声があり、この1~2年大幅に増員して、今年は460人を招待する。もともと味の素の工場は一般の人が見学することが可能だが、「株主様施設見学デー」は一般に公開していない施設の案内や(一部工場)、通常の工場見学とは違う試食等を体験することができる。特に今年はプレミアム企画として、500株以上保有の株主を対象に国内トップアスリート専門施設「味の素ナショナルトレーニングセンター」の見学会を用意した。見学会に当選した株主は、「SAKURA Dining」(通称:勝ち飯®食堂)にて、「勝ち飯®」試食会に参加できる。1年後に控えた五輪を前に、トップアスリート用の施設のようすを垣間見ることができるレアチャンスで人気が高いという。

味の素と株主は、株主優待、IR活動、イベントをもとに、深い関係で結ばれているようだ。

株主優待
100株以上グループ食品詰め合わせ

株主優待品のイメージ


≪対象株主≫
 毎年3月31日現在の株主名簿に記録された株主
≪優待内容≫
 100株以上1,000株未満
  味の素グループの食品の詰め合わせセット(市価1,000円相当)
  送付時期:基準日の属する年の6月下旬~7月初旬(予定)
 1,000株以上(保有期間:継続3年未満)
  味の素グループの食品の詰め合わせセット(市価3,000円相当)
  送付時期:基準日の属する年の6月下旬~7月初旬(予定)
 1,000株以上(保有期間:継続3年以上)
  味の素グループ製品または寄付(市価6,000円相当)
  ※複数の選択肢の中から選択。
  送付時期:基準日の属する年の7月下旬~8月初旬(予定)
※「1,000株以上の保有期間が継続3年未満」とは、株主名簿基準日(9月30日および3月31日)の株主名簿に1,000株以上の保有記録が同一株主番号で連続7回に満たない場合をいう。
※「1,000株以上の保有期間が継続3年以上」とは、株主名簿基準日(9月30日および3月31日)の株主名簿に1,000株以上の保有記録が同一株主番号で7回以上連続している場合をいう。
※「1,000株以上の保有期間が継続3年以上」の株主には、定時株主総会の招集通知に株主優待品の案内と申込書を同封して送付する。

 

 

会社プロフィール
調味料等を展開する総合食品大手、飼料用アミノ酸でも首位

「味の素」、「ほんだし」などの調味料や、スープ、冷凍食品、コーヒー類等を手掛ける総合食品大手。和風だしの素、スープ、合わせ調味料など国内トップシェア製品を多数展開。うま味調味料、飼料用アミノ酸は世界トップクラス。

海外展開にも積極的で130以上もの国や地域で商品を販売しており、海外売上高比率が高い。アミノ酸の開発で培った技術力を生かし、バイオ新素材、動物栄養、化成品、医薬・医療、健康栄養など様々な領域で事業を展開。電子材料分野にも参入しており、プリント配線板用層間絶縁フィルム等を扱う。

<売上構成>(19/3期連結、外部顧客への売上高): 日本食品事業33%、海外食品事業43%、ライフサポート事業(動物栄養食品など)10%、ヘルスケア事業(医薬用アミノ酸など)12%、その他の事業2%。

1907年、合資会社鈴木製薬所設立。08年、調味料グルタミン酸ソーダの製造法特許取得。09年、うま味調味料「味の素」の一般販売を開始。25年、鈴木商店を新設。46年、現商号に変更。56年、必須アミノ酸(輸液用)発売、アミノ酸事業に着手。70年、「ほんだし」を発売。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)

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