QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2019/08/26)
・今期予想はわずかな営業増益へ
企業価値研究所は20/3期の連結予想営業利益を730億円→660億円(前期比3%増)へ下方修正した。為替レートを円高方向に見直したほか、ロボット需要の低迷、前期に多額の損失を計上した車両において1Qに追加費用が発生したことなどを考慮したため。来期以降も円高などにより減額したが、営業増益が続くという見方に変わりない。
・船舶海洋、車両の損益改善が中計目標達成のカギに
会社側は中期経営計画で税前ROIC(投下資本利益率)10%以上を掲げているが、苦戦している船舶海洋、車両の損益改善がなければ目標達成は難しいだろう。
・20/3期1Qは大幅営業減益。純損益は赤字に
20/3期1Qの連結営業利益は11億円(前年同期比85%減)となった。営業外収支の悪化も加わり純損益は赤字に転落した。
・リスクファクター ~カントリーリスク、為替レートの変動、各種規制、賠償請求の協議の動向など
・アナリストの投資判断 ~追加費用計上、円高などにより当面の株価をやや弱気にみる
当研究所では当面の株価について、やや弱気にみている。1Q決算発表直後の急落にみられるように、不採算案件の追加費用計上は株式市場で嫌気されており、今後も慎重な見方が広がる可能性がある。事業環境ではロボットなどの中国リスクがある。さらに会社側は通期計画を修正しなかったが、同社は比較的為替の影響を受けやすい上に前提となる為替レートは直近の水準よりも円安。今期業績が会社計画を下回る公算が大きくなったことも株価にはマイナス要因と考えられる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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