QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2019/07/29)
・上期業績は会社計画比やや弱め。2Q受注も減速
19/11期上期は前年同期比2%増収、営業利益は同8%減の75億円。油圧機器や工具、工作機械等が増収だったが、ベアリングやロボットが減収。材料価格値上がり等も響き営業減益となり、会社計画もやや未達となった。企業価値研究所は19/11期通期業績について、会社計画(営業利益170億円)比弱めの予想をやや減額する(営業利益160億円→155億円)。為替想定の円高方向への見直し、業績や受注の弱さ等を勘案。会社計画達成のハードルはやや高まったとみる。受注は2Qに減速し、順調な回復を展望し難い。ただ、底堅い分野もあり、コストダウン等で引き続き小幅増収増益の確保を見込む。
・緩やかな業績続伸見込むが中計のハードルは高い
当研究所の20/11期、21/11期の業績予想は据え置く。為替想定を円高に見直したが、5G関連需要増加によるロボットの受注回復の可能性等を考慮した。対前期比では緩やかな業績伸長を予想。ロボットの緩やかな売上成長、工具等その他の戦略商品の拡充等を見込む。ロボットの力強い成長が展望し難くなり、中計目標(20/11期売上高3000億円)は高い印象。見直される可能性がある。
・リスクファクター ~為替、貿易摩擦激化等
・アナリストの投資判断 ~緩やかなEPSの回復期待背景に底堅い株価推移を予想
現状当研究所の19/11期予想PERは12倍。製造業や機械セクターの平均、同社の過去3年平均より低い。米中貿易摩擦の激化や中国経済の減速は、機械株全体のセンチメントを悪化させており、同社業績にもロボットを中心に負の影響を与え回復期待を削いでおり、当面PER改善の阻害要因となる懸念がある。ただ、同社のEPSは引き続き緩やかながら回復が見込まれるため、当面の株価は底堅い推移を見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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