QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2019/07/19)
・1Qは前年同期比1割増収も2割近い営業減益に
20/2期1Qは前年同期比10%増収、営業利益は同19%減の39億円。欧州の販売台数増加を主因に増収となったが、売価見直しや製造原価上昇の影響などが減益要因となった。会社計画に対する進捗は売上高がまずまずだったが、利益は弱めだった。企業価値研究所は20/2期通期の業績について、会社計画(営業利益で前期比9%減の140億円)比やや強めの前回予想(営業利益で同微増の155億円)を据え置く。1Qの堅調な販売や底堅い受注の動向を勘案。利益はやや厳しめな印象だが、現段階では2Q以降で挽回可能とみる。
・来期以降の業績予想は若干下げるが続伸を予想
当研究所の21/2期、22/2期の業績予想はやや減額。為替想定を円高方向へ見直した影響を勘案した。ただ、欧米での拡販効果を軸に業績伸長が続くとの見方は維持する。21/2期に営業最高益更新を見込む。1株当たり配当金は増配傾向だが、配当性向は低め。財務等踏まえると、今後も配当性向の上昇、増配の継続が期待される。
・リスクファクター ~為替、コスト増加、競争激化等
・アナリストの投資判断 ~業績の底堅い見通し等踏まえると割安感も
株価は軟調に推移しており、現状当研究所の20/2期予想PERは7倍程度。製造業や機械セクターの平均(15倍程度)、同社の過去3年平均(12倍程度)を大きく下回る。米中貿易摩擦による機械株全体のセンチメントの悪化に加え、利益の出足の鈍さへの懸念もあるとみられる。これらは当面PERの改善の阻害要因となる懸念がある。ただ、堅調な販売や受注を踏まえると業績(EPS)は底堅く推移する見通し。増配の見通し等も踏まえると現状の株価水準には割安感があり、一定の上値を試す余地があるとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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