QUICK企業価値研究所アナリスト 唐木健至(2019/06/03)
・来期以降は航空・宇宙・防衛が回復へ
企業価値研究所は20/3期の連結予想営業利益を1000億円→880億円(前期比7%増)に引き下げた。航空・宇宙・防衛において、航空エンジンの不正検査発覚後の一時的な操業停止の影響などを考慮したため。ただし、資源・エネルギー・環境の回復などにより前期との比較では増益を見込む。来期以降は新型エンジン「PW1100G」のスペアパーツの需要が立ち上がってくるとみて航空・宇宙・防衛の利益が回復するとみる。このため、連結全体で営業増益が続くと想定している。
・前中計は未達。新中計では利益率改善などに再挑戦
19/3期を最終年度とする中期経営計画では営業利益率7%などの目標を掲げていたが未達に終わった。新たな中計でも同利益率の改善などに再挑戦する。
・19/3期は営業14%増益
19/3期の連結営業利益は825億円(前期比14%増)となった。資源・エネルギー・環境で北米プロセスプラントの追加損失が発生したが、前期との比較では改善した。
・リスクファクター ~想定外のコスト発生、財務リスク、為替変動等
・アナリストの投資判断 ~依然、北米プロセスプラントのリスクが残る。当面の株価は現値並みで推移へ
当研究所では当面の株価について、ほぼ現値並みの水準が続くと想定している。直近の株価はやや回復しているが、これは不正検査でストップしていた航空エンジン整備工場の稼働再開の観測が広まり、実際に再開されたためと考えられる。当研究所ではこの不正検査の問題と北米プロセスプラントをリスク要因と捉えていたが、このうち1つが解消されつつあるに過ぎない。現時点では株価の回復は限定的なものにとどまる公算が大きいとみている。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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